ダンジョンで妖精王に出会うのは間違っているだろうか 作:さなわかた
今回はグロキシニアサイドのお話です。
Sideグロキシニア
あたしの名前はグロキシニア。種族は妖精族っス。Lv.7で、都市三大最強派閥って言われているアテナ・ファミリア所属の冒険者っス。団長はメリオダス。彼は魔神族でLv.8の冒険者で、都市最強の冒険者って言われいるっスね。実際、魔神化されたらあたしでは手も足も出ないっス。団員はもう一人いて、副団長のエリザベス。彼女は女神族であたしと同じLv.7の冒険者。なんであたしが副団長じゃないかって言うと、メリオダスとエリザベスがイチャイチャしているからエリザベスに譲ってあげたんスよ。2人には目の前でイチャイチャされたときのあたしの気にもなってほしいっス。それはともかくとして、あたしら3人はブリタニアっていうところの出身っス。だけどもうブリタニアは黒竜によって壊滅させられた。あたしらは故郷も友人も家族も失ったっス。幸い?にも生き残ったのはあたしら3人だけ。そこで、あたしらはいつか黒竜を倒せるぐらい強くなるために、ブリタニアを復興させるためにここオラリオに来たっス。そして、妹のゲラードに良い知らせを伝えたい。
さて、暗い話はここまでにして、あたしは今日、散歩がてら30階層ぐらいまで下りてモンスターを狩って、今はその帰りっス。っと、あれはロキ・ファミリアの人たちじゃないっスか。なんか困ってそうな顔をしているっスね。とりあえず声をかけてみるとしますか。
「やぁフィン君、久しぶりっス。困ってそうな顔をしているけど、何かあったんスか?」
「やぁ、グロキシニアか。久しぶりだね。実は…。」
あたしは、ロキ・ファミリアが遠征の帰りでここ、17階層まで登った時ミノタウロスの
「あたしも手伝うっスよ。」
「迷惑かけてすまないね。助かるよ。君が手伝ってくれるなんて、心強いよ。」
「上層にいる冒険者が危ないから、当たり前っスよ。」
あたしはそう言って、ロキ・ファミリアの人たちと連携して1体、また1体とミノタウロスを狩っていった。
「あと1体っスか。どんだけ上がれば気が済むんスかね?ミノタウロスは。」
かれこれもう6階層だ。早く見つけ出さなければ駆け出しも冒険者たちが危ない。すると、
『ヴヴォォォォォォォォォォォォォォッ⁉』
「ほぁあああああああああああああああああああああああっ⁉」
ミノタウロスと、冒険者が叫ぶ声が聞こえた。
「上っスね。冒険者君、どうか無事でいてほしいっス。」
あたしは急いで5階層へ上がり、そしてミノタウロスと、ミノタウロスに襲われそうになっている白髪で
「霊槍バスキアス第1形態、バスキアス!」
と言って、霊槍を異空間から取り出してミノタウロスに向けて投げ飛ばした。
何とか間に合ったみたいっス。身体中を真っ赤にしてしまったが兎の少年は生きているっス。
「ふぅー、間に合った。間一髪、危ないところだったっスねー。大丈夫っスか?」
と聞いてみたが反応がないっスね。もう1度声をかけてみるっス。
「もしもーし。大丈夫っスかー?」
と声をかけ、手を差し伸べたが、そのとたんに、
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、ぐでっ。うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
と言って兎の少年は走り去ってしまった。
あたし、そんなに怖いっスかね?結構ショックっス…。すると、
「ぐっふふふふふふふふ!あははははははは!あはははははは!【妖精王】ともあろう
と、狂犬が一人笑っていた。
「うるさいっスね。少し黙ってくれないっスか?狂犬君。」
「てめぇ、誰が狂犬だ!」
「ありがとう、グロキシニア。おかげで被害が出ずに済んだ。」
「当たり前のことをしただけっスよ。アイズ君。」
「おい!無視すんな!」
「ところでアイズ君、この狂犬を処分してくれないっスか?」
「だから、誰が狂犬だ!」
そんなやり取りをしながら、あたしらはフィン君のもとに向かった。
「感謝するよ、グロキシニア。君のおかげで犠牲者が出ずに済んだ。ありがとう。」
「冒険者として当然のことをしただけっスよ。これからも困っていることがあったら力を貸すっスよ。」
「本当にありがとう。後でアテナ・ファミリアに改めてお礼に行くよ。」
「そこまでしなくてもいいっスけど。わかったっスよ。」
地上にでたあと、フィン君たちロキ・ファミリアと別れてあたしのホーム、豚の帽子亭にむかった。
「ただいまっス。」
「「「おかえり(なさい)!グロキシニア(様)!」」」
グロキシニア様と呼ぶのはエリザベスだ。彼女はあらゆる人に対して様付けで呼んでいる。
「グロキシニア様、いつもより暗い気がしますが、何か悩み事があるのですか?」
エリザベスの観察力には圧倒されてしまうっス。できるだけわからないようにしていたんスけどね。やっぱりばれてしまった。
「エリザベスには何も隠し通せないっスね。実はっスね、今日の帰り道にロキ・ファミリアの方々に出会って、彼らが取り逃がして上層に上がっていったミノタウロスを討伐する手伝いをしたんスよ。残りの1体ってところで、白髪で
あたしは、今日あったこと、感じたことをファミリアのみんなに話した。
思い返してみると、あの少年からしてみたら、いきなり頭上に槍を投げられたんスよね。それなら、怖がられるのは仕方かないことっスね…。
「はぁ…。」
あたしは、ため息をついた。
「グロキシニア。その子はきっと急にミノタウロスがいなくなってびっくりしただけだよ。あるいは、貴女に惚れて緊張して逃げ出しちゃったのかもしれないわね。」
そう言ったのはあたしらの主神アテナ様。
「そ、そんなわけないっスよ。/// 第一頭上にいきなり槍が飛んでくるんスよ?考えてみれば怖がれて当然っスね…。」
「それなら、その兎の少年に謝りに行けばいいんじゃねーか?そうすればお前の心のつかえも取れるはずだろ?」
メリオダスにアドバイスをもらった。確かにあの子に謝りたいという気持ちはある。
今度会ったときはあの子にしっかりと謝るっス!
あたしはそう心に誓った。
「さてさてさーて、夕飯にしようか。ニシシ、今日は俺が作ろうか?」
「「「ダメ(っス)(です)!!!」」」
メリオダスの作る飯は見た目は完璧ですごく美味しそうなのだが、食べてみるとありえないほどに不味い。本人曰く“他人のことを考えずに作る”、“見た目だけは気を配っている”だそうだ。
「夕飯はあたしが作るからみんなは待っていてほしいっす。」
やっぱりこのファミリアに居れて最高っス。あの少年とも仲良くなれるといいっスね。//
あたしはそう思いながら調理場へ向かった。
【妖精王】グロキシニア
Lv.7
力:I12
耐久:F348
器用:C672
敏捷:D519
魔力:SS1168
魔導B
精癒B
耐異常D
魔防E
幸運F
閃撃H
≪魔法≫
【霊槍バスキアス】
神樹に選ばれし者に与えられる霊槍。
無詠唱。
第一形態:霊槍(バスキアス)
通常の槍形態。
第二形態:守護虫(ガーディアン)
巨大な虫の形態。
「懐死毒(ネクロシス)」
守護虫の針を刺して、相手に動きを封じる毒を注入。
第五形態:神樹の鎧(ユグドラ・アーマー)
霊槍を変形させた鎧を纏う。
第七形態:月の華(ムーンローズ)
触手の先を華に変化させる。
「生命の雫(いのちのしずく)」
華から滴る雫を受けた者を全回復させる。
第九形態:死荊(デスソーン)
掠るだけでも出血による致死性のある蔦の形態。
第十形態:翠蛸(エメラルド・オクト)
巨大の蛸の足の形態。
≪スキル≫
【厄災(ディザスター)】
対象の「状態」を促進させる。
【妖精王】
魔力の成長に高補正。
魔力の限界突破が可能。
霊槍を扱える。