スゴロクガンダム戦記(旧潜水艦)   作:ハトメヒト(ヒットマン)

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第42話 限りなく近く、最も遠いセカイニ……?

 『すぐに着きます。それまで口を開けないように』と言われてしまったが何故か気になってしまう。モヤモヤしたままにしておくのがじれったかった。ふと思い切って聞いてみた。

 

「あの……」

「な、なんですか? 発言は許可していませんが!」

「少し気になってしまって、メント……さんで良いんですよね。その人とはどういう関係なんですか? ……もしかして恋人だったりして」

 

 一つ咳払いをすると、顔を赤らめたままエリルの目線が鋭くなった気がした。どうやら地雷らしきものを踏んでしまったらしい。

 

「メントは幼馴染です。そ、それ以上でもそれ以下でもないのです! へ、変なことを聞かないで貰いたいものです」

 

 明らかに動揺しているが、深く追及なぞしたら最後だ。無限の監獄とかなんぞに無条件で沈められる。いや絶対に陽なんぞ拝む事さえ出来ない。ガクガク震えている俺をよそにエリルはまた歩みを進める。足並みが若干早いのは気のせいに違いない……。

 エントランスらしき場所を抜け、まっすぐ進むと少し大きい扉(神の居る場所の扉より小さいが)が見えてきた。

 

「着きました。ここが目的の場所です。」

 

 中を見ると大きな機械? らしきものが置かれていた。

 

「こ、ここは一体?」

「ここは魂の行き先を決めるための場所です。あなたはどうするかを決めなければなりません。戻るかそれとも別の世界へ向かうかを……」

「質問ですが、別の世界とは一体なんでしょう?」

「我々が管理する世界のことです。その中にあなたが居た元の世界も含まれているのです」

「なるほど、ならもう一つ質問です。別の世界は、どんなのがあるのでしょう?」

 

 やはりここは気になる部分だ。選択肢があるのだから気になってしまう。しかし話が長くなってしまうのは悪い癖だ。ここへは重要な選択をしに来たつもりだが、心は定まっていないのかもしれない。

 

「色々です。あなたが空想だと思っていた世界も含まれます。例えばFolloutやメタルギア、R-TYPEなどです」

「なるほどありがとうございます」

 

 俺は質問を聞いてすぐに決めるつもりだった。その時サイレンが鳴り響く。

 

『緊急事態発生! 緊急事態発生! 処刑したはずの天界の反逆者が襲撃を仕掛けてきた。繰り返す処刑したはずの天界の反逆者が襲撃を仕掛けてきた。ヴァルキリー部隊は各員出動し、敵殲滅に掛かれ!』

 

 は? これはどういう事なんだ!? などと思わず俺は唖然となってしまう。処刑されたはずだってエリルさんだって言っていたはずだ。横に居たエリルさんを見ると歯噛みしてなぜ? という顔をしていた。

 

「大丈夫ですかエリルさん……?」

「大丈夫です。しかし普通はあり得ない筈です。なぜこんな事になったのか見当がつかないですが、ともかく装置の起動させ、あなたを急いで転生させなければならない事は確かです。」

 

 エリルさんは早々とコンソールを操作し始める。

 

「そう言えば、行先はどうするのですか?」

「元の世界に帰ることにします。もう一度頑張ってみようと思います」

 

 その時だったドアがすごい叩かれている音が聞こえた。反逆者が来たのだとすると本当にマズイ……。

 

「チッ来てしまいましたか……分かりました。装置の真ん中にある台座に座っていてください! こちらも急いであなたが転生出来るように努力します」

「えーっ! 敵が迫ってきているんですよ。本当に大丈夫なんですか!?」

「四の五を言わず座っていてください。あなたを無事送り届けるという責務があります。だから安心して座っていてください」

 

 俺の中で不安がよぎるが、信じて待つ事しかできないようだ。依然としてドアを叩く力が強まっているように思える。このままではこの扉自体も破られてしまう。

 

「開けるんじゃ! さぁやろうぞジグ〇ウをな!」

 

 ドアの向こうから聞こえた声は狂気に満ちた声だった。エリルさんはコンソールを動かす手を速めていた。本当に大丈夫なのか不安になってきてしまった。

 

「ほ、本当に大丈夫なんですか!?」

「うるさいですね。バリアがあるのですよ落ち着いてください。もう少しで完了します」

「ドラッセイ!」

 

 あのじいさんが扉を突き破って入ってきやがった。おいおい大丈夫だって言っていたはずじゃなかったのか……なんだかものすごく怖い雰囲気がした。

 

「ほう久しいのぉ~飛鳥涼よ。お主は、わしが転生させたはず……しかし、ここに居るということは奴が連れ戻したとみるべきだな、そこの小娘退いて貰おう! わしが奴を転生させる」

「なりませんこうなったら仕方ありません。成功率は五分五分ですが転生させます!」

 

 コンソールにあるスタートボタンが押され俺の意識が飛んだ。一瞬と思える時間だったが目を見開くと自分の部屋の天井だった。天井には、とあるオンラインゲームのポスターが貼られていた。戻ってこれたのだと悟った。外の空気を吸いたかったので、ドアを開けて空を見上げた。そこに見えたのはあり得ない光景だった。

 

「な、なんで……なんで空に戦艦が浮いているんだよ! おかしいだろ!」




遅くなりました。
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