スゴロクガンダム戦記(旧潜水艦)   作:ハトメヒト(ヒットマン)

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第43話 戻って来た日常? (作:K-15さん)

目の前には巨大な戦艦が浮かんで居る。

いや、正確には居た、だな。

確かに俺はこの目で見た。

でもいつの間にか、瞬きすらしてない一瞬で、空に浮かんで居た筈の戦艦はどこかに行ってしまう。

自分の目で見た光景が、数秒後には夢か幻ではないのかと不安になる。

けれどもその不安も、いつの間にか消えてしまって居た。

 

「今、何時だろ……」

 

何気なく部屋に置かれた目覚まし時計を見てみる。

時間はまだ朝の7時になったばかりだ。

デジタルの画面には『SUNDAY』とも表示されており、今日が日曜日なのだとわかる。

特にする事もなく、呆然とベッドの上に腰掛けた。

今までの出来事は本当の事なのだろうか?

冷静になる頭で考えてみる。

俺は……俺は……何してたんだっけ?

確かスゴロクで……スゴロクがなんだ?

思い出せ、思い出すんだ!!

ガンダムの……ガンダム?

アニメのガンダムがどうしたんだろ?

それよりも腹が減ってきたな、下に行けば食べるモノくらいあるか。

俺はベッドから立ち上がると自分の部屋から出て階段を降りる。

家には誰も居ないのか?

扉を開けリビングに入る俺は、白いドレスを身に纏う2人の女を目にする。

長い金髪をなびかせる、目が少しキツイ女の人。

もう1人はウェーブの掛かったエメラルドグリーンの髪の毛。

おっとりとした表情をして、金髪の人とは真逆のような人だ。

 

「アンタらは!? アンタ達は……誰なんだ?」

 

「記憶はちゃんと抹消されてるようですね。安心しました」

 

金髪の女の人は俺を鋭い視線で見ながらそう言った。

何が何なのか理解出来ない。

記憶が抹消? この人達は誰なんだ?

 

「訳がわからないと言う顔をしてますね。大丈夫です、私達はすぐにこの場を去ります。そうすれば私の仕事は終わりです。今、ここで私と出会った事すらアナタは覚えてない。記憶は完全に抹消され、元居た生活に戻ります」

 

「説明しても今のアナタにはわからない。もう思い出す事もない。エリル、もう行きましょう。ここに居る意味も失くなった」

 

「そう……」

 

言うと2人の足元から目を覆う程の光が溢れ出す。

前を見る事も難しく思わず視線を反らして腕で光を遮る。

ただわかるのは、2人の女の声だけ。

 

「エリル、ん~」

 

「何ですか、それは?」

 

「お別れのキス」

 

「はぁ、あのですね。帰る先は同じです。別れないのでキスする必要もありません」

 

「じゃあ……転送先はアナタのベッドの上ね?」

 

「なぁっ!? クッ!! わ、わかりました。目を閉じて下さい」

 

「早くはやく~」

 

一体何をしてるんだ?

口を挟む気にもならないが、この光が消えるまでは前を見る事も出来ない。

 

「こ、これで良いですか?」

 

「う~ん、前にも教えたのにまだまだ下手ねぇ」

 

「知りません!! そんな事など!!」

 

「私がもう1回教えてあげる!!」

 

「っん!?」

 

本当に何をしてるんだ……

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