池袋最強とエデンの檻   作:超高校級の切望

10 / 19
狼と熊

 リーダー仙石アキラを始め山口、ザジ、鈴木、りおんとメンバーが決まった。ちなみに鈴木というのは鼻のデカい男だ。

 暫く歩き果物などを幾らかみつけ、目印を付けながら歩く。

 静雄は時折周囲を見回す。

 

「どうしたんですか、静雄さん」

「天下丸達がいねぇなって」

「天下丸?」

「天上天下丸……弟が飼ってる猫の名前が唯我独尊丸だから、それにあわせた」

 

 狼達が姿を現さないことに首を傾げる静雄。縄張り争いでも起きたのだろうか?

 そのまま歩き続けると、岩山に出た。果物の類は無さそうだ。時間も時間だし、帰らないかと提案する山口。が、その時──

 

「あ……あれは!」

「え?何か見えたのか!?」

「人だ!人影みてーなもんが見えた!」

 

 アキラが岩影を指さし、全員そちらに走り出す。生き残りがいるかもしれないのだ、気になるのだろう。

 そして、たどり着き静雄以外の全員が固まる。そこには、顔に覆面のように包帯を巻いた長身の男が立っていたのだ。

 

「おお、生き残りか。良く生きてたな。名前は?」

 

 そんな不気味な様相の男に静雄は普通に話しかける。そもそも首のない女と友達の静雄からすれば顔を隠している程度、何の問題もない。むしろ幼馴染の闇医者の方が危なそうだしその父親はもっと変だし、それでもつき合っていけるのだ、何の問題もない。

 

「………………」

「………?」

「きゃあああ!人だわ!人!」

 

 何も応えない包帯男に首を傾げていると別の方向から声が聞こえる。振り向けば褐色肌の露出の多い格好をした女と黒髪ロングの少しぼんやりした雰囲気の女。

 名を尋ねると褐色女は大黒レイ。ぼんやり女は河名コトミ、包帯男は林西トオルと言うらしい。大学のサークル仲間で、トオルは熊みたいな獣に襲われ顔に傷を負って、ショックで顔を隠してしまったらしい。

 そして、彼女達がここにいた理由は野犬に荷物を奪われたから。自分達だけでは怖いし手伝って欲しい、とのことだ。野犬程度なら、とこれまで多くの肉食獣と出会ったアキラが手伝うことを了承し、リーダーの決定と言うことで移動することになった。

 

「………くはっ♡」

「……………」

 

 静雄は時折女子を眺め舌なめずりをする鈴木を見て、最初のグループの大人集団を思い出す。警戒した方が良さそうだ。とはいえ静雄は本来平和主義者、まだ実行に移していない子供を殴る趣味はない。

 

「あ、あれ……!私のバッグ!咥えてってた犬も!」

 

 と、暫く歩き漸く見つける。確かに犬は一匹だけ、と安堵し犬がバッグを咥えて逃げないように慎重に近づくアキラ達。静雄は不意に立ち止まる。

 

「………静雄さん?」

「………囲まれてるぞ」

「「「───!?」」」

 

 静雄の言葉に周囲を見回せば岩場の影から次々に飛び出してくる。しかも、それは犬なんかじゃなかった。

 

「こ、こいつら狼だ!犬なんかじゃない!」

「お、狼!?」

「お、おい静雄さん!あんた此奴等のボスだろ、何とか───」

「ボスじゃねーよ。たまたま狩りを協力しただけだ………縄張り荒らした以上、俺も此奴等の敵だと思われてるかもな。妊婦守ってるみてーだし」

 

 静雄はチラリと洞穴の近くにいる狼をみる。先程から動かない。よく見ると腹が膨れている。妊娠しているのだろう。そして、狼達はその雌を守っている。

 

「グルルルルル!」

「ガアアア」

 

 完全に警戒している。特に、静雄を良く知るからこそだろう。下手したらこの場全ての人間を静雄並みの脅威と断定し、一度縄張りにはいられた以上ここで全霊を持って殺すと考えているかもしれない。何せ、向こうの巣にはまだ何10体も見かけたのだから。

 と、静雄の前に傷だらけの狼。天下丸が現れる。彼もまた牙をむき出しに唸る。

 

「────!」

「………ん?」

 

 と、不意に天下丸が鼻を鳴らし静雄から視線を逸らす。静雄もつられてそちらを向いた瞬間、天下丸の鳴き声えが響き狼達が一斉に地面を蹴る。アキラ達が伏せるが、狼達は彼らの上をすり抜ける。

 不思議に思ったアキラが顔を上げるとそこには手足の異様に長い熊が居た。狼達はそれを相手しているらしい。

 

「こ、こいつよトオルを襲った熊は!」

「え!?」

「こ、此奴だ!僕らを襲っていた動物は!」 

「ええ!?」

 

 何たる偶然か、元学校グループと大学サークル三人を襲ったのは同じ動物だったらしい。つまり肉食。今ここに、二匹の捕食者が現れた。

 

「ッ!アキラ君、うしろ!」

「───え」

 

 その声に振り返ると熊もどきが腕を振り下ろすところだった。とっさに持っていた棒で防ぐが砕かれ、二撃目が迫る。が───

 

「ガアァ!?」

 

 静雄が蹴りを放ち爪を弾く。そのまま殴りつけるも流石最強の肉食動物の熊、硬い。吹き飛ばされながらもヨロヨロ立ち上がる。もう少し本気で殴っても良さそうだ。

 

「きゃああ!」

「──ッチ!」

 

 と、りおん達に襲いかかっていた熊もどきに向かって石を投げつける。一匹一匹は強くないが数が多い。この人数、この数の獣から守りながら戦うのではやりにくい。

 

「割れ目よ!割れ目があるわ!入り口狭いし、ここなら動物から隠れられるんじゃない!?」

 

 不意にりおんの叫び声が聞こえてくる。すぐさま割れ目を目指す一同だがコトミが足をひねったらしく、レイと共にその場にうずくまっていた。アキラが駆け出そうとする前に静雄が駆け出し2人を抱えて走る。

 

「グオオォ!」

「────ッ!!」

 

 熊もどきが爪を振るう。頬の肉をえぐるような一撃はしかし静雄の皮膚を僅かに切り裂いただけで終わり熊もどきも爪の付け根から血を流していた。

 割れ目に飛び込み動物達から隠れ、外の様子を窺う。敵がお互いだけになった狼と熊もどきはにらみ合ったまま動かない。牽制しあっているのだろう。

 

「助かったよ静雄さん、力持ちなのね」

「ああ、昔っから腕力だけはあるからな」

「何かお礼したいけど……あ、うりゃ♡」

 

 と、胸を見せてくるレイ。静雄はとても不快そうな顔をした。予想と違う反応にあ、あれと固まるレイ。

 

「そういうのがみたくてやった訳じゃねーよ。つか、女が自分を安売りすんな。それと俺は年上だぞ、敬語使え」

「あ、ご、ごめんなさい」

「解りゃいい───ん?」

 

 不意にコトミが静雄の両頬を掴んでくる。片手にはハンカチ。静雄の頬の傷から血を拭う。

 

「ごめんなさい静雄さん、私のためにホッペに怪我を……」

「あ?ああ、気にすんな。こんなん明日にゃ治ってる。かすり傷だ……んなことよりあんたあの男の彼女なんだろ?ついてやらなくて良いのか?」

(「……ううん。それはもういいのよ」)

「ん?何か言ったか」

「んーん何も?それよりさぁ、静雄さんって彼女とかいるんですか?」

「いねぇな……まあ、居る奴羨ましいとは思うが」

「それなら───」

「静雄さんはやっぱりすげぇよな。女にもモテるし羨ましいよな」

「え?あ、ああ……」

 

 コトミが何か言う前に鈴木がアキラの肩を掴み大きな声で話し出す。思わず肯定してしまうアキラにりおんが不機嫌になる。

 それをみた鈴木がニヤリと笑う。

 

「こんな時に喧嘩してんじゃねーよ。で、これからどうする?俺が彼奴等ぶっ飛ばしてくりゃいいか?」

「いえ、静雄さんも天下丸達と争いたくないでしょ?」

「まあな……」

 

 

 暫く硬直状態になるかと思ったが、雨が降り出した。熊は鼻は良いが視力は低い。今の内に移動しようと言うことになったのだ。

 身を低くして岩陰に隠れながら移動する。割れ目は幾つか存在する。それに気をつけながら進む。

 

「……………」

 

 あまり、こういうゆっくりとした動作は好きではない静雄は立ち上がりたい衝動を何とか抑える。

 このまま見つからずに、と進んでいた時不意にりおんが居なくなっているのに気づき、悲鳴が聞こえてくる。振り向けばそこには熊もどきが集まっていた。

 

「りおん!」

 

 すぐさま走り出すアキラ。慌てて追おうとするが、何時の間にか迫っていた熊もどきに気づく。

 

「バアア!」

「───ッ!!」

 

 静雄の喉に噛みついてくる熊もどき。脆く、その上濡れている地面にバランスを崩して倒れ込む静雄。鋭いナイフですら僅かにしか刺さらない静雄の肉体だ。しかしそれでも、熊の噛む力は人間の腕など比べ物にならない。僅かに食い込み血が流れる。

 

「静雄さん!」

「お前等は先に行け!」

「で、でも──!」

「ゴルル」

「───っ!?」

 

 躊躇う山口だったが新たにやってきた熊もどき達をみて苦虫を噛み潰したような顔をして走り出す。

 

「この、いい加減放せ!」

「ゴア!!」

 

 牙の隙間から指を差し込みベキリと顎の骨を外す。膝を熊もどきの腹にめり込ませる。その衝撃にたまらず離れる熊もどき。首に蹴りを放つと、首が吹っ飛び体が斜面を転がり落ちていく。

 

「もう一匹──チッ」

 

 どうやら他の面子を襲いに行ったらしい。舌打ちして、駆け出す。静雄が大声で吠えれば熊もどきの何匹かが振り返る。

 

「静雄さん!こっちだ!」

 

 と、叫び声が聞こえた。みれば別の割れ目に避難したアキラ達が見えた。

 そう、避難した。なら、別にもう良いだろう。拳を振り抜き迫ってきた熊もどきの顔面を殴りつける。グシャリと頭蓋が砕け散った。

 

「バウ!?」

「ガアウアア!」

 

 仲間がやられたことに動揺する熊もどき。そのうち一体が背後から静雄に向かって爪を振るおうとして、狼の鳴き声とともに狼達が静雄の背後の熊もどきに襲いかかる。

 

「ブアア!?」

「良くやった天下丸の仲間!」

 

 片足を軸に体を回転させながら裏拳を放つ。熊もどきの腕に当たり、肩が吹っ飛ぶ。その傷口から狼達が食いつき内臓をえぐり出す。

 そのまま仲間が襲いかかるのを見て襲いかかろうとしていた一匹の腕をつかみ振り回す。頭から岩肌に激突しグシャリと潰れる。

 

「「─────」」

 

 熊もどき達はその光景を見て、踵を返して逃げ出す。

 

「ふう……」

「グウウゥゥ」

「お?」

 

 狼達が静雄の周りに集まる。天下丸もその中にいた。

 

「───クウ」

 

 天下丸が静雄に背を向けて雌の下に歩いていくと他の狼達も続く。静雄はアキラ達が居た割れ目に向かおうとした時、悲鳴が聞こえてきた。

 みればコトミが頭を押さえてうずくまっていた。

 

「あああ!痛い、痛いよぉ!」

 

 慌てて駆け寄る静雄。どうやら肩を貸そうとしたトオルに近づくなと言ったことでレイと言い争いになり、飛んできた石に気付かず頭にぶつかったらしい。

 

「いたい……いたいのよぉ……!」

「コトミ!コトミ!しっかり!」

「ああああ!」

 

 結局取り乱したコトミの為に、熊もどきは居なくなったがその日はその場にとどまることになった。

 割れ目に戻った静雄は頬を張らした鈴木がアキラを時折忌々しげに睨むのに気付く。

 

「……おい、お前なんかしたか?」

「へ?い、いや……されたのは俺だって!仙石の奴、俺と赤神は同意だったのによ………」

「……そうか。お前、アキコを襲った奴やあの教員共と似た目してるから少し警戒しすぎた。悪いな」

「い、いや……」

「もし、彼奴等と同じようなことをしたら、ぶっ殺すぞ」

「は、はい……」

 

 静雄は煙草を吸うために見張りをかって外に出る。ミイナはそろそろ女の変な奴が出ると言ってたが、どうやら男だったようだ。

 

「静雄さん、俺、決めましたよ……」

「あ、何だいきなり……」

「国ですよ。国づくり……どんな国にするか、決めたんです」

「へえ、どんな?」

「それは、まだ内緒です。でも、良い国にしますよ」

「そうか、まあ頑張れよ。国を作るって決めたのはお前だ。俺はまあ、力は貸してやるよ」

 

 煙草の煙を吐き出す静雄の背中を、じっと見つめる寝転がった影があった。コトミだ。

 じっと己の手を見つめる。爪がかけていた。

 

「何よこれ、ボロボロじゃない……どうしよう、こんなにボロボロじゃ………」

 

 

 

 

「グルルル」

「クウゥゥン」

 

 朝になった。監視なのだろう天下丸の部下たちの頭や顎下を撫でてやる静雄。と、不意に狼達が離れ静雄の背後を睨み唸る。振り向けばコトミが立っていた。

 

「あんたか、どうした」

「……ねぇ、静雄さん。ちょっと2人きりで話せませんか?」

「あ?まあ良いが……」

 

 

 2人きりと言うことで割れ目から離れた場所に移動する静雄。この辺で良いかと振り返ればコトミがスルリと服を脱いでいた。

 

「静雄さん、私としましょう」

「………お前何言ってんだ?あのな、女がそう自分を安売り──」

「そう、やっぱり出来ないんですね──」

 

 と、コトミの雰囲気が変わる。ああ、と応えるといきなり首を掴んでくる。

 

「ちきしょ──やっぱり出来ねぇのか!」

「おい、何だ落ち着け!」

「童貞のくせにバカにしやがってよぉぉぉ!何がクニだよ!ク○ニしろオラァァァ!」

「クン──?何だそれ──」

「カマトトぶってんじゃねぇ!こんな童貞にもシカトされるなんて!どうせ爪はボロボロ、髪はボサボサで……体は傷だらけ。女としての魅力がなくなったから、だから私の言うこと聞かねーんだろ!?」

「おい暴れんな、この辺は足場がもろ──」

「クソクソクソ!私だけ除け者にしやがって、見捨てる気かぁぁぁ!」

 

 と、その時ガラッと足下が崩れる。バランスを崩した静雄。舌打ちして岩壁に手を伸ばす。すぐに崩れる。今度は腕を突っ込む。反対の手でコトミの腕を掴んだ。

 ガリガリと壁を削りながらスピードが落ちていく。完全に止まるとふぅ、とため息をはく。

 

「あ───ぅ───」

「落ち着いたか?昇るから、暴れんなよ」

 

 落ちそうになった恐怖か、顔を青くして固まるコトミ。よく見ると頭から血を流していた。落ちた際にどっかにぶつけたか……。

 

「あ、新しい傷……こんなんじゃ、もっと女の魅力が………」

「………女の魅力は顔じゃねぇと思うぞ。俺の知り合いも顔はねぇが良い女だって思える奴居るしな」

「適当なこと言ってんじゃねーよ!男なんて所詮やらせてくれる女が良いんだ!体と顔が良くて、バカみたいに寄ってきて警戒してない女をチヤホヤすんだろ!?解ってんだよ!」

「いや、俺そういう女普通に苦手だわ」

 

 崖を上りながら素直な感想を言う静雄。そんな静雄を睨み付けるコトミ。

 

「だったらどういう女が好みなんだよ」

「俺の初恋は小学生……近所のパン屋の店員」

「それ、大人じゃねえか……」

「ああ。だからか、好みのタイプは年上だな……まあ、だけど──」

「………?」

「お前昨日、俺が熊相手に暴れてんのみた上で突っかかって来たろ?俺は怖がられてばっかだからよ、なんかポワポワしてるお前よりそっちの突っかかって来る方が好きだな。まあ愛してるとか言いながら切りかかってくるような奴だったら流石に無理だが……と、ついたぞ。立てるか?」

「………………」

 

 崖を登り終え、コトミを引き寄せる静雄。ポワポワした雰囲気は何処へやら、不機嫌そうに顔をゆがめたコトミはチッ、と舌打ちしてズンズン歩き出した。 

 

 

 

「コトミ、昨日はごめんね~」

「良いのよレイ、もう気にしてないから」

 

 涙目になりながら抱き付くレイをあやすコトミ。静雄は何とも言えない顔でコトミを見ると、その視線に気づいたのか他の皆には見えないようにべ、と舌を出してきた。

 

 

 

「私はずっとこのやり方でやってたんだ、今更変わるかよ。誰にも言うんじゃねーぞ」

 

 帰り道、静雄の前に立ち邪魔するように歩幅を緩めたコトミ。嫌がらせかとイライラしてると急に話しかけてきた。他の面子と距離をとりたかったようだ。

 

「別にいわねーよ。ノミムシみてぇに人をどうこうってわけでも無さそうだしな」

 

 単純にチヤホヤされたいだけ。その程度の女にキレたりは……するかもしれないが少なくともこうして本音で話している間は気にならない。

 岩山の出口についた。と、その時後ろから何かが迫ってくる音が聞こえる。振り返ると天下丸が鞄を咥えて走ってきていた。恐らく岩山から出たことで完全に敵でないと判断し、かつ縄張りに入ってきた理由であろう鞄を返しにきたのだろう。

 鞄が帰ってきたことにレイは大喜びだ。

 静雄と天下丸は、そのまま暫く見つめ合う。

 

「クオゥ!」

 

 天下丸は一声なくと背を向け走り去った。

 

「何だ今の」

「ひょっとして、別れの挨拶かもな。ほら、あの熊と争っていたという事は、元々生息圏が近かったって事だろ?でも、追い払った以上そこの餌をとれるだろうし」

 

 アキラが首を傾げていると山口が説明する。別れ、成る程。そもそも静雄達の集落の周囲にはそこまで大きな動物はいない。だからこそ、静雄の狩りは時間がかかるのだ。新しい餌場があるのなら、そちらを選ぶだろう。

 それに、結局彼等は狼だ。人に飼われる犬ではない。協力こそ出来たが、狼から見れば静雄は敵にしたくない獣であって仲間ではない。わざわざ静雄の縄張りには近づかない。

 

「………じゃあな」

 

 静雄の声が聞こえたのか聞こえなかったのか、岩山の方から遠吠えが一度だけ聞こえた。

 

 

 

「静雄お兄ちゃん!もう、心配したよ~!」

「遅かったな仙石。何かトラブルか?」

 

 本来ならその日に帰るはずが翌日になり、帰るなり全員が駆け寄ってきた。

 

「可愛いですね。妹さんですか?」

 

 と、コトミが静雄に抱きついたミイナを見て視線を合わせるようにしゃがんでミイナを見ながら尋ねる。ミイナはん?とコトミの存在に気づくと目を細める。

 

「………うわ、胡散臭さ」

「─────」

 

 ピシリとコトミの笑みが凍り付く。生粋の役者と演じて生きてきた女は、どうやら波長が合わないらしい。




俺思うんですよ。仙石誘惑したコトミより後一歩のところでりおんレイプするところだった鈴木こそ死ぬべきだったんじゃって……まあ、彼は彼でこれから仕事あるから生かしときますが
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。