いやぁ……すみません……pixelでの活動に夢中になりここの存在を忘れていました!!(土下座)
アニメ見て再熱し、ようやくここの存在を思い出しました
もう数年放置したのでこの先の展開を蹴って新しく設定を練り直しました。
設定を考えるのが楽しくてまた放ったらかしにしてしまいましたが……
今迄考えてた展開はリアルワールドにドルモンが来て、パートナーと出会い色んなデジモンと戦いながらパートナーと成長しドルゴラモンになり……という展開でしたが。
辞めます、展開と設定を練り直しました。
多分王道展開には進まない方針です。
本当に放ったらかしにしてすみません
「ドルモンおめでとう。ささやかなものだけれど私達からのお祝いのお菓子よ、遠慮せずに食べてね」
「ほんと?ありがとう、嬉しい!いただきます!」
お祝いに村のデジモン達から果物とお菓子を貰って食べると。
少し懐かしいような素朴な味に衝撃を受けパクパクと貰った果物とお菓子を食べた。
偶にアルフォースブイドラモンからもらう高級感溢れるお菓子とは違いどこか懐かしく優しい味に目を輝かせる。
「なんだ、菓子を食ったこと無かったのか?」
「ううん、アルフォースブイドラモンにお菓子貰ったりデュークモンから菓子パン貰ったりするよ!でもこの手作りのお菓子は初めて!なんだなとても暖かくて美味しい!」
自分の手作りお菓子を褒められたアルラウモンは気を良くして、ドルモンに紅茶を練り込んだクッキーなどを沢山上げドルモンは良い香りがするお菓子にぴょんぴょんと大喜びをした。
「菓子パン?」
「うん、頑張ったご褒美にデュークモンがくれるの!とっても美味しいんだ!」
「…その…お前がよく食べるものは何だ?」
「デュークモンが焼いてくれるパンだよ!後ね!オメガモンがいろんなご飯くれるんだ!!でもデュークモンが焼いたパンが1番好き!」
「今何と?」
「だからデュークモンが焼いてくれたパンが1番好き!特に焼きたてのパンが好き!」
「なんだとぉぉ!?デュークモンよ…お前さんの思惑はそれか…パン狂いを増やすつもりでこの無垢な子をパンに染め上げてしまうとはなんて罪深い事を…そうか!?そういう事か!!
デュークモンよお前さんが育てると聞いてよもやとは思ったがまさか本当に同類を増やそうと…純粋無垢故に親の後を追う子故の宿命か」
おいおいと腕で泣く仕草をするガンクゥモンにドルモンはまるで変人を見るかのように少し引いたように見る。
どうしてデュークモンのパンが大好物だと伝えるとオメガモンとアルフォースブイドラモンも哀れんだような反応をするのだろうかと疑問に思うがそれは触れては行けない部類なのだと改めてこのガンクゥモンの様子から見て察した。
それは兎も角アルラウモンから振舞われたお菓子をペロリと平らげるのが先だ。
「ドルモン!」
「むぐっ!」
「お前さんは世界を知らない!世の中にはもっと美味い飯が存在する!パンよりも美味い飯はごまんとある!
このままではいかんぞ!」
「パンよりも美味しいもの?デュークモンのパンよりも美味しいの?」
「もちろん!デュークモンのパンよりも世界樹で出される飯よりも美味いもんは探せばいくらでもある!お前さんは世界樹から出たことないからデュークモンのパンが好物なんだ。
ならば世界の食を知るのだ!」
ガンクゥモンがこれはイカンとドルモンを抱き上げシュワッチ!となぞの掛け声と共に何処かへと飛んでいく。
ドルモンはびっくりして足をバタつかせるも手を離されたら怪我だけじゃ済まないと観念しだらんと力を抜いて大人しく運ばれた。
「うむ、ここなら美味い飯もあるだろう!デュークモンのパンだけではないもっと色んなものを知り飯の視野を広げるのだドルモンよ!」
「わぁ〜いい匂い……大きい……街?」
ガンクゥモンに連れてこられたのは世界樹から80km離れた大きな街だった。見渡すと、いろんなデジモンが街の中を活気を立てている。
先程居た幼年期デジモンと成長期デジモンが中心にいた村とは違い成熟期デジモンと完全体デジモンが多い印象を受ける。まるでリアルワールドでよく見た都会の光景だとドルモンは思った。
「おうよ、ワシが知っている街で実に美味い飯を出してる店が多い!ここは割とグルメなデジモンが集まるからな、自ずと美味い飯も集まる、デュークモンのパンの味しか美味いものを知らぬお主も真の好物が見つかるかもしれん」
「デュークモンのパンより美味しいもの……デュークモンのパンより美味しいパン?」
「パンを思考から消しなさい、お前さんの思考データにデュークモンのパンが染み付いているぞ。いったんパンは忘れるといい」
「わかった?でもとってもいい匂い……お肉の焼ける匂いと甘いお菓子の匂い……この匂いは珈琲……色んな美味しそうな匂いがたくさん!私こんな色んな美味しそう匂い嗅ぐの初めて!」
あっちこっち鼻をヒクヒクさせあっちの店に行ったりこっちの店に行ったり大忙しなドルモンにガンクゥモンは内心ホッと息を吐く。
デュークモンのパン狂いはロイヤルナイツで有名であったがよもや産まれたばかりの子供にまでパンに侵食させようとするとは思いもよらなかった。
恐らく無意識下での布教だったのだろう。
オメガモンがパン以外の飯を与えてたのは幸いだが無垢な子供がデュークモンのパンがいちばん美味いと今の好物となっている。微笑ましい限りだが危惧しなければならないのは
「??」
別にパンが好きでも構わないがいかんせんイグドラシルには
「ガンクゥモンどうしたの?」
響きだけならば素晴らしいと他のデジモンは言うだろうが1日だけならいい、その祭りが1日ではなく1ヶ月以上続いたとしたら?食事のメニューがパンになりデュークモンに出くわせばバスケットいっぱいの焼きたてパンを与えられる。
ある者は逃げ出しある者はデュークモンに抗議したりもした。しかしデュークモンの気まぐれパン祭りは止まずイグドラシルからの
「おーい?」
もしドルモンがデュークモンの英才教育で
あの例のパン祭り以上の事が起きるかもしれないとガンクゥモンはこの事態を避けたいと同時に割と見て見たい気もあるがこの純粋無垢な幼いデジモンがパンに染る姿は良心が痛む。
なればせめて美味いものがまだパンしか知らぬこの幼いデジモンにより美味いものを教えるのがガンクゥモンのおやじ道というものだと力強く頷いた。
「そうかそうか!ならばわしのオススメをお前さんに食わせてやろう!ドルモンワシについてこい!」
「あっ!まってよ!!足速いって!」
ガハハ!と豪快な笑いをあげながら陸上選手の如く走るガンクゥモンにドルモンは慌てて追いかける。
人混みならぬデジ混みを何とかくぐり抜けガンクゥモンを見失わないように追いかけること10分。着いたのは街の中心部から少し離れた商店街の様な場所だった。
ドルモンが少し息を切らしながら周りを見渡すとロイヤルナイツに憧れているのかガンクゥモンに憧れの眼差しを向ける幼年期から成長期のデジモン達がチラホラといる。
「この程度で息を荒らげるとはまだまだ修行が足りないな!」
「むぅ……デジモンの間を通り抜けるのやった事ないんだもん……それよりこのお店はなに?とっても良い匂い……お腹すいてきちゃった……」
口から溢れる涎を何とか飲み込みつつ店の看板を見上げる。
年季が入り、所々油で黒ずみ錆びた看板には、湯気が立つラーメンの絵と共にデジ文字でラーメンと書かれている。
外装もどこか古びていて、客層も完全体から成長期のグループが賑わいを見せており、どこかで見たような古き良き店といった所だ。
「此処はわしが良く昔から通ってる店でな、外見はちと古いが味は美味い!お前さんも気に入ること間違いなしだろう!そしてあの1杯でパンだけじゃないとお前さんの美味いという基準は360度変わる!!」
「……元に戻ってない?…まあいいや!…ガンクゥモンがそこまで言うのならば期待してもいいのかな?私そのラーメン食べてみたい!」
ドルモンはガンクゥモンのラーメンへの力説に目を輝かせ溢れ出る唾を飲んだ。
ガンクゥモンが店の扉をガラッと開くと中に閉じ込められた醤油が焦げた香ばしさに油の濃厚な匂いがモワァッっと煙と共に溢れ出てドルモンの本能を刺激するようだ。思わずドルモンのお腹のクゥゥっと音がなってしまうが賑やかな店内でその可愛らしい音はかき消されてしまい、ドルモンは少し恥ずかしかったのかホッと息をついた。
「わぁ……とってもいい匂い……お腹空いた……」
「よぉ!大将相変わらずやってるかって……アグニモンじゃないか!ナニモンは今日は休みなのか?」
「ガンクゥモンじゃないか、久しいな!いらっしゃい!」
アグニモンは豪快に笑い、腕を組む。
「おやじは二日前に腰をやっちまってな。しばらくは休みだ」
一拍置いて、ニヤリと口角を上げる。
「だがな……」
「店長がいねぇからって、味が落ちたなんて言わせねぇ」
ぐらり、と湯気の向こうで炎が揺れる。まるでアグニモンのやる気と美味いと言わせる自信の現れかのようだ。
「俺たちはずっと、この店の味を叩き込まれてきたんだ」
「ちゃんと“うめぇ”って言わせる一杯、出してやるよ」
アグニモンの自信は本当だと言うように他の客はラーメンを夢中で麺をすすり、その表情は満足に溢れていてる。ドルモンはアグニモンの言ううめぇラーメンというのは本当なんだと胸を高鳴らせた。
「あっ!ガンクゥモン久しぶり!俺らのラーメン食べに来てくれたのか?ってあれ?おまえあのトゲ助(ハックモン)じゃないな?
まさか新しい弟子か?」
「いや……私はガンクゥモンの弟子ではないよ」
すると店の中を忙しそうにラーメンを運んでいたデジモン、ブイモンがガンクゥモンに気が付き駆け寄ると同時にドルモンに気が付き不思議そうに首を傾げた。
「ブイモン元気そうでなによりだ!こいつはドルモン、わしの弟子ではなく……うーむ、デュークモンの娘の様な弟子のようなもんよ!」
「デュークモンの?君女の子なんだ!というかデュークモンの弟子ってことはロイヤルナイツ目指してるの?すっごいなぁ!
どうやって娘?弟子になったんだ!?なあなあ!イグドラシルの事教えてくれよ!」
ブイモンからの怒涛の質問攻めにドルモンは押されつつも機密情報は話すことは出来ないとブイモンに断ったら言い終える前にブイモンの肩がストンと落とした。
「えっと……ごめんね。デュークモンからイグドラシルの事はあまり喋るなと言われてて。言えない、かな?」
「えぇ…俺はいつかアルフォースブイドラモンの様にかっこよくなりたいんだ!」
ブイモンは落ち込みを振り払うように顔を上げ、ブイモンは胸を張り、手を「ブイ!」と元気よく掲げた。
「そしたら速くラーメンの出前も倍早くなるしな!」
「そうかそうか!お前さんの心根気に入ったぞ!誰かの腹を満たしたいという夢は立派なものだ!ならばその心意気を見込んで此処の1番美味いラーメンを頼むとしよう!」
「おうよ!アグニモン!ラーメン二丁!」
ラーメンを頼み空いている席へと座る。
周りを見渡してみると油や煙で汚れていてかなり年季がはいっているがその分昔から愛されて昔から常連の客から支えられている感じられる。
醤油の焦げる香ばしい匂いと餃子が焼ける匂いがドルモンの鼻を擽る。昔どこかで同じ様に誰かと一緒に来た様な気がする。前世でお母さんとお父さんと来たことあるんだとようやく思い出した。
「(あれ?お父さんとお母さんの顔……なんだっけ?)」
「ん?どうしたドルモン、何か気になることでもあったのか?」
「ううん!なんでもない!とてもいい匂いでお腹すいてきたなって!」
ドルモンは父と母の事を振り払いこれから来るラーメンに集中する事にした。きっと今考えてしまったらラーメンの味が分からなくなってしまう。
「お待ちラーメン2丁!じっくり味わってくれよ!」
「わぁあぁ……とっても美味しそう」
「だろう?ここのラーメンは絶品なんだ!きっとお前さんも気にいるぞ?」
目の前に置かれたラーメンは醤油の香ばしい匂いがし、食欲を掻き立てる。
青ネギになると、メンマに海苔が2枚、そして贅沢に分厚く切ったチャーシューが2枚入っている。
ドルモン好みのラーメンに、ドルモンはレンゲを手に取りスープを1口。
無意識にドルモンの尻尾が大きく左右に揺れる。
「……美味しい」
美味い。
唯々美味いこの一言に尽きる。ラーメン自体は良くオシャレ重視な材料や高級な食材は使われておらず至ってシンプルなのだが、シンプルだからこそ、ここまでの美味さを体現できているのはこの店…いや店主達の並々ならぬ努力の結晶なのだろう。
ドルモンは無我夢中にラーメンを啜り、チャーシューにかぶりつき、スープを啜る。
ラーメンに夢中になって食べるドルモンの様子をアグニモンは「どうだ、この店のラーメンは美味いだろう?」というように頷き、ブイモンは人差し指で鼻を擦り「どうだ!」というように得意げに笑った。
「ガンクゥモン」
「おう、なんだ?ラーメン美味かったか?」
「うん、此処のラーメンとっても美味しい!イグドラシルで食べる料理ってデュークモンのパンとオメガモンのたまに出してくれるご飯だったけど……イグドラシルの外のご飯ってこんなにも美味しいんだね」
ドルモンの満足そうな笑顔を見て、ガンクゥモンはようやく胸を撫で下ろすと、その頭を優しく撫でた。
「そうだろう?世の中にはもっと美味い飯が星の数ほどある。お前さんはこれから世界を知ると同時に美味い飯を知った方が良い、そうすればよりお前さんの世界は広がりお前さんの楽しみが生まれるだろう」
「楽しみ?」
ドルモンは不思議そうに首を傾げるとガンクゥモンはくしゃりと頭を撫でた。
「そうだ、楽しみ……お前さんが楽しいとか好きな事を見つけるんだ。
ワシの様に世界を歩き美味いものを見つけたり、デュークモンの様にパン作りに勤しんだり……所謂趣味を見つける事が今のお前の課題だな!」
「私の……趣味……」
「お前はまだ生まれてまもない子供だ、今のうちにうんと悩み好きな物を見つけ、自分の世界を広げ自分の正義を見つけるんだ。世界樹に閉じこもったままでは己の大義も信念も見つけられん」
「自分の……正義……?」
「ああ。お前さんが何を好きで、何を大切にして、何を守りたいと思うのか。それは誰かに教えられて決めるもんじゃねぇ。自分自身で見つけるもんだ」
ガンクゥモンはそう言うと、ニッと豪快に笑った。
そうしてガンクゥモンによる美味しい飯巡りは夕方まで続き、世界樹に帰った頃にデュークモンから遠出なら連絡はしろと怒られたのであった。