ダークファルス・ペルソナ
『仕切り直しだ!』
新たな仮面が生成される。
レギアス
「この程度では終わらぬか…」
皆が武器を構え直す。
ダークファルス・ペルソナ
『狂気に怯えろ!』
両腕の剣のようなものを時計の針のように組み合わせる。
気が付くと全員の周りを剣が取り囲んでいた。
エスト
「!!」
エストだけは咄嗟に防ぐことは出来たが他のメンバーが負傷する。
「皆、大丈夫か!?」
マリア
「この程度でくたばっちゃいないよ!次が来るよ!」
エスト
(今の感覚……時間を止めたな…なら!)
【巨躯】の仮面の時ほど一撃が重くはないものの、素早い攻撃に皆が翻弄されていくが、
ヒューイ
「ハッ!同じ攻撃が通用すると思うな!」
次第に動きを見切り始めるようになり始める。
戦況がアークス側に傾いたと思われた時、
ダークファルス・ペルソナ
『狂気に怯えろ!』
ペルソナがもう一度時を止めようと時計の針を生成する。
エスト
(来たか!)
そして時計の針が一周する瞬間ーーー
(今!!)
時間停止のテクニックに全力で抵抗する。
辺りの全てが停止した、止まった時の世界。
エスト
「!」
見るとペルソナがまた全員の周囲に剣を召喚している。
「させるか!」
双機銃を使い全ての剣を撃ち落とす。そのまま導具へ持ちかえ、ペルソナの目の前にワープし、
「くらえ!」
零距離でナ・ザンを放つ。
ペルソナの体制が崩れ、止まっていた時間が動き出す。
ダークファルス・ペルソナ
『グッ…記憶したぞ、この痛み…!』
急に体制を崩したペルソナに皆が驚く。
ゼノ
「なんだ…いまエストは何をしたんだ?」
マリア
「そんなこと気にしてる場合かい!叩くなら今だよ!」
ユウキ
「皆!いくぞ!」
そして何度目かの猛攻の後、ついに【敗者】の仮面が砕け散る…
実質ダークファルスを二連続で相手にしたようなものだ、全員に疲弊の色が見える。
ユウキ
「ハァ…ハァ…さすがにキツいぞ…」
ゼノ
「まだ、もうひとつくらい被りそうだがな…」
エスト
「……どうやら洒落になってないみたいだ。」
ダークファルス・ペルソナ
『我が…我こそが…【仮面】だ!』
新たな仮面、それは四種のダークファルスのそれではない。ただ一人の少女を救えなかった悔恨のダークファルス。【
ユウキ
「マジか…」
エスト
「だがアイツも追い詰められてきたようだ…勝利は近い!」
ユウキ
「なら、もうひと踏ん張り、だな!」
ダークファルス・ペルソナ
『絶望しろ!』
レギアス
「断る!宇宙の希望のため、我々は戦う!始めよう…創世!!」
ゼノ
「ああ、まだ終の女神なんてやつがいるんだ、こんなとこで絶望なんかしてられっかよ!響け戒剣…ナナキ!!」
ダークファルス・ペルソナ
『グッ……理解しがたいな!』
ヒューイ
「貴様にはわかるまい!俺たちの熱い思いが!目覚めろ破拳…ワルフラーン!!」
クラリスクレイス
「そうだ!その理解できない頭ごと私が吹き飛ばしてやる!」
ダークファルス・ペルソナ
『グアアアアッ!!』
大型ダーカーすら一撃で消し飛ばす攻撃の嵐。だが、ダークファルスを倒すには至らない。
ダークファルス・ペルソナ
『笑って見せろ!!』
その言葉をペルソナが言った瞬間、俺はキレた。
エスト
「笑って見せろ、だと…貴様、その言葉の『意味』をわかってるのか?」
ユウキ
「エスト?」
エスト
「全ダークファルスの力を持ち仮面によってそれを使い分ける。ああ、確かに【
怒りのまま全フォトンを解放し、ヒーローフィニッシュを仮面に叩き込む。
仮面は、完全に粉砕された。
ダークファルス・ペルソナ
『そんな筈は……ッ!』
ユウキ
「や、やった!」
エスト
「まだ仮面を割っただけだ!止めを!」
クーナ
「!…なにか様子が変です…」
と言った瞬間ペルソナが大きく後退する。
ダークファルス・ペルソナ
『全ての宿命を…この闇をもって虚無と成すッ!!』
ペルソナが巨大なエネルギーの塊を生成する。
エスト
「あれは…不味い!」
(力を貸してくれ!ルーサー!)
ルーサー
(フッ…君の思うままに戦いたまえ、演算は受け持とう。)
自身の体にあるダークファルスの力を解放、それはファルス・アンゲルの姿をとり、大きく翼を羽ばたかせる。
『全知はここへ導き出された!』
ユウキ
「あれが例の…」
レギアス
「よりにもよってルーサーの姿とは…」
エスト
(あれを着弾させるわけにはいかない、全力で阻止する!)
フォトンの結晶を大量に生成し、撃ち込む。
『式、展開!』
ルーサー
(この程度では無駄な様だ、出力を上げよう。)
迸るフォトンを収束させ、塊の中止目掛けて放つ。
『可能性は収斂する!』
凝縮されたフォトンのレーザーはエネルギー塊を貫通し内側から対消滅させる。
しかし、
ペルソナ
『光ある限り…闇が潰えることは無い!!!』
さらに巨大なエネルギー塊が生成される。
エスト
(まだそんな余力が…こちらも出し惜しみはしていられない、最大出力だ!)
ルーサー
(活動時間は無くなるが構わないね?)
『森羅万象は全知へと収束するッッ!!!』
ファルス・アンゲルの姿を構成するフォトンまで使用し最大出力のフォトンを放つ。
レーザーはエネルギー塊だけでなく、ペルソナの胸部コアを装甲ごと貫通する!
『全ての解は証明された…』
フォトンを使いきり、ファルス・アンゲルの姿が消滅する。
ダークファルス・ペルソナ
『こ…れは、一つの結末に…過ぎない…』
コアを破壊されたペルソナの体も消滅を始める。
エスト
「ハァ…ハァ…ようやく、終わったか…」
ユウキ
「正直一番ヤバかったな…」
全員が安堵する中、シエラから通信が入る。
シエラ
『ま、まだ対象は沈黙していません!』
エスト
「何ッ!?」
咄嗟に振り向くと、目に映ったのはコアを失ったことによりダーカー因子が暴走した消えかけのペルソナがエストに右腕を振り下ろす瞬間だった。
「クッ!」
そして…
ダークファルス・ペルソナ
『グオオオオオオッ!』
ペルソナの腕が完全に振り下ろれた。
ユウキ
「嘘…だろ、エ…エストオオオオオッッ!!!」