ドクトルのデッキである「パラサイト」は数が少ないので他の昆虫族カードを使いますが、メインはパラサイトです。
素良がディヴァインと……遊矢がハノイの騎士と戦いだしたころ……
「ここは……」
「ユート!」
「瑠璃!やっと……やっと一緒になれたな!」
「ええ、こうして二人きりなのはエクシーズ次元以来ね。」
恋人同士なのか、瑠璃とユートは仲良く会話をしていた。すると、マギアのホログラムが突如として出現した。
「無事に分けられたようだな。それではこれよりデュエルエナジーを集めるための戦いを開始する!それでは最初に戦いたいものは前へ……」
マギアは戦いの場に向かいたいものは前に出るように言った。
「そうか、そろそろ戦いの時間か。」
「ねぇ、ユート。私から行かせてもらうわ!」
「だが、大丈夫なのか?」
「大丈夫よ!あなたがこんなに近くにいてくれるのだから、こんなに心強いことはないわ!」
「……わかった。だったら、お守り代わりに俺のカードも使ってくれ!」
「いいの?これはあなたのカードでしょ?」
「気にしないでくれ、俺のそのカードが今度こそ君を守る!」
「ユート!……分かったわ。遠慮せず使わせてもらうわ!」
瑠璃はユートから2枚のカードを受け取ると自分のデッキに入れて闘技場に立った。
「それでは最初の戦いを取り行う。最初はスタンディングデュエルだが、ライディングデュエルも行うことがある。そしてそのライディングデュエルでは特殊なルールがあるものもやってもらうのでそこは理解しておくように……」
「ライディングデュエル?ユートは知ってる?」
「ああ、シンクロ次元の俺であるユーゴが得意としてるデュエル形式だ。Dホイールに乗って戦うんだ。」
「バイクに乗ってデュエルって危なくないの?」
「オートパイロットだから、事故はほとんどないみたいだ。」
「だったら、少しは安全かもしれないわね。」
「まあ、その時になったら説明を行おう。それでは君たちの試練を開始する……」
マギアが説明している間で、ユートと瑠璃は二人の世界に入っていた。
「あれっ!?マギアが何か言っていなかった?」
「そういえば、すまん。聞いてなかった。」
「くひひひひっ」
「「!!??」」
マギアの試練を開始するという言葉に二人はハッとしたが、突如聞き覚えのある気色の悪い声が聞こえてきた。
「おやおやおやぁ。まさか、このアカデミア一の天才ドクトル様の実験体にまた会えるとは」
「貴様は!ドクトル!」
「私やセレナを洗脳していた男!?」
「ふひひっ、アカデミアでは後一歩でプロフェッサーにカードにされてしまったが、今はいない。今度こそ私の完璧なパラサイトの力を見せてやろう。今度は次元を征服するのも面白い!まあ、本来は私の手駒にやらせるところだが今は手駒がいないのだからな。光栄に思うがいいアカデミア一の天才が直々に相手をしてやるのだからなっ!お前たちを我が手駒にしてやろうっ!」
「このゲスがっ!」
「あなたに洗脳されて、ユートと兄さんを傷つけさせられた怒り!今からあなたに特と見せてやるわ!」
「ふひひっ、いいだろう。」
「瑠璃!頑張れっ!」
「ええ、あなたともう一度笑いあうために私は過去を乗り越える!」
「「デュエル!!」」
ドクトル LP4000
VS
黒咲瑠璃 LP4000
「先攻は私よ!自分フィールド上にモンスターが存在しない時、手札から『LL-ターコイズ・ワーブラー』を特殊召喚できる!ターコイズ・ワーブラーの効果発動!このモンスターが手札から特殊召喚に成功した時、手札の「LL」を特殊召喚できる!私は手札から『LL-コバルト・スパロー』を特殊召喚!コバルト・スワローの効果発動!特殊召喚に成功した時デッキからレベル1の鳥獣族モンスターを手札に加えることができる!私はデッキから『LL-サファイア・スワロー』を手札に加える!」
LL-ターコイズ・ワーブラー 効果モンスター (OCG版)
星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 100
「LL-ターコイズ・ワーブラー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが手札からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分の手札・墓地から「LL」モンスター1体を選んで特殊召喚する。
LL-コバルト・スパロー 効果モンスター (OCG版)
星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 100
「LL-コバルト・スパロー」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札に加える。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。
●このカードは相手の効果の対象にならない。
LL-サファイア・スワロー 効果モンスター (OCG版)
星1/風属性/鳥獣族/攻 100/守 0
「LL-サファイア・スワロー」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに鳥獣族モンスターが存在する場合に発動できる。このカードと鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札から特殊召喚する。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。●このX召喚に成功した場合、自分の墓地の「LL」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。
「これで瑠璃の場にレベル1のモンスターが2体!」
「私はレベル1のコバルト・スワローとターコイズ・ワーブラーをオーバーレイ!麗しき翼を持つ鳥たちよ。世界に響く歌声で光を導け!エクシーズ召喚!舞い上がれ!ランク1、《LL-リサイト・スターリング》!」
LL-リサイト・スターリング エクシーズ・効果モンスター
ランク1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 0
レベル1モンスター×2体以上
(1):このカードがX召喚に成功した場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力・守備力は、このカードのX素材の数×300アップする。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。デッキから鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札に加える。
(3):X召喚したこのカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは相手も受ける。
「……怒っていても、冷静に相手の動きを警戒しながら動くんだな瑠璃。」
(……いくら、私を弄んだからといって相手の動きはまだ分からない。ここは確実に動いた方がよさそうね。ユートや兄さんならばきっとそうするはずよ。)
「リサイト・スターリングの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキからレベル1の鳥獣族モンスターを手札に加える!私はデッキから『雛神鳥シムルグ』を手札に加える!」
「シムルグ?瑠璃のやつ「LL」以外のモンスターもデッキに入れるようになったのか!」
雛神鳥シムルグ 効果モンスター
星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。このターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「シムルグ」モンスター1体を召喚できる。
(2):このカードが墓地に存在し、相手の魔法&罠ゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。
このカードを守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。効果の発動後、ターン終了時まで自分は鳥獣族モンスターしか特殊召喚できない。
「先攻は攻撃はできないから。私はカードを2枚伏せてターンエンドよ!」
「くひひひひっ!私のターン!私は手札から『プリミティブ・バタフライ』を特殊召喚!このモンスターは私のフィールドにモンスターが存在しないとき手札から特殊召喚できる!更に私は『ゴキポール』を通常召喚!」
プリミティブ・バタフライ 効果モンスター
星5/風属性/昆虫族/攻1200/守 900
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分フィールドの全ての昆虫族モンスターのレベルを1つ上げる。
ゴキポール 効果モンスター
星3/地属性/昆虫族/攻1000/守1200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキからレベル4の昆虫族モンスター1体を手札に加える。この効果で通常モンスターを加えた場合、さらにそのモンスターを手札から特殊召喚できる。その後、この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力以上の攻撃力を持つ、フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。
「……奴のデッキは「パラサイト」でないというの?」
「油断するな瑠璃、もしかしたら融合召喚のための素材かもしれない!」
「……!そうね、その可能性があったわねユート。」
「私は『プリミティブ・バタフライ』の効果を発動!私の場のモンスターのレベルを1つ上げる!更に手札から魔法『パラサイト・ディスチャージ』を発動!デッキから『パラサイト・フュージョナー』を特殊召喚する!」
パラサイト・ディスチャージ 通常魔法 (アニメ限定)
①:自分の手札・デッキ・墓地から「パラサイト・フュージョナー」1体を選んで特殊召喚する。
パラサイト・フュージョナー 効果モンスター (アニメ版)
星1/闇属性/昆虫族/攻 0/守 0
①:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、 融合モンスターカードに記された融合素材モンスター1体の代わりにできる。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。融合モンスターカードによって決められた、このカードと自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材として墓地へ送り、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。その後、墓地のこのカードを装備カード扱いとして、この効果で融合召喚したモンスターに装備する。③:このカードを装備したモンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりにこのカードを破壊する。
「あのカードは!」
「私を洗脳するように悪用したモンスター!」
「そう、そしてこの私の野望の象徴だ!くひひひひっ、ひゃーはははははっ!」
「……こいつっ!」
(……忘れもしない……私を操っていたカード、でも私のデッキにも1体いるわ。あのモンスターが……。意識を取り戻して私の改悪されたデッキを確認していたら1枚だけ、《私に積極的に協力したい》とカードが言っている気がした。……その時に私は『パラサイト・フュージョナー』を私のカードとして受け入れること考えた……。ただ単に過去を否定するのでは私は成長できない。ユートと兄さんに守られるだけの私じゃいけないんだ!)
瑠璃はフィールドに出てきた『パラサイト・フュージョナー』を見て、何故あのカードを自分のデッキに投入しているかを思い出していた。
(攫われたことでユートと兄さんに大きく心配をかけてしまった。だからこそ私は強くなりたい!そのために私を洗脳していたカードを受け入れる!兄さんだったら、まず間違いなく私のやり方に否定するだろうけど……ユートならば受け入れてくれるはずよ!私の大切な人ならばきっと!だからこそ、私はこの戦いで……融合モンスターを自分のものにして見せるっ!)
「おやおや?どうやらデッキに『パラサイト・フュージョナー』が入っているみたいですねぇ。」
「本当なのか?瑠璃!?」
「ええ、そうよ。でもね『パラサイト・フュージョナー』自体が悪いわけではないわ。一番に悪いのはカードを悪用するそこのマッドサイエンティスト!あの男が私に絶望を植え付けた『パラサイト・フュージョナー』を私自身の力として取り込むことで私は過去を乗り越えられるっ!」
「瑠璃……!」
(……そうだな。結局は俺達人間にも奴のようにゲスな奴もいれば、瑠璃のように心が強い人間もいる……。カードも同じこと、邪悪なカードも存在すれば善良なカードもある!瑠璃はかつて自分を操った『パラサイト・フュージョナー』を受け入れようとしている!だったら、見習わなければな彼女の心の強さを……!)
「……『パラサイト・フュージョナー』を受け入れて、前に進もうとする瑠璃の決断は間違っていない。それは俺や隼には考えられなかったことだ……。気づかせてくれてありがとうな瑠璃!」
「ユート……」
(でも、本当に私は……過去を乗り越えることができるの……?何故が分からないけど、得体の知れない恐怖を感じる……)
「ふひひひひっ、どうやら私の『パラサイト・フュージョナー』を取り込もうとしているみたいだな。ならば、思い出させてやろう!『パラサイト・フュージョナー』の恐ろしさを!」
「そんな過去はここで乗り越えるわっ!力を貸して私のデッキ!」
瑠璃の叫び声でその場にいたリサイト・スターリングが頷いた。
「ふんっ、いくらやろうとも無駄だということを思い出させてやろう!『パラサイト・フュージョナー』の効果発動!特殊召喚に成功した時、私のモンスターで融合召喚を行う!私は『パラサイト・フュージョナー』と『ゴキポール』を融合する!黒く蠢く蟲どもよ、内に潜みし声と混じりあえっ!融合召喚!現れよっ、大陸の化身!《召喚獣メガラニカ》!」
召喚獣メガラニカ 融合
星8/地属性/岩石族/攻3000/守3300
「召喚師アレイスター」+地属性モンスター
「あのモンスターは!?」
「私の使っていたモンスターじゃない!?」
「《召喚獣メガラニカ》………。お前たち実験体がいなくなった後、新しいパラサイトデッキを考案したのだよ!この天才が生み出した新たなる「パラサイト」の力で再び我が手駒にしてやろう……黒咲瑠璃くん?」
「………気持ち悪いわ!もう二度とあなたに操られはしない!」
「ならば、それが無駄だということを教えてやろう!私は墓地に送られた『パラサイト・フュージョナー』の効果発動!『召喚獣メガラニカ』に『パラサイト・フュージョナー』を装備させる!更に『ゴキポール』の効果発動!デッキからレベル4の昆虫族モンスターを手札に加える!私は『パラサイト・ワーミー』を手札に加える!」
パラサイト・ワーミー チューナー・効果モンスター (オリジナルカード)
星4/闇属性/昆虫族/攻 0/守 0
(1):自分の魔法・罠ゾーンに「パラサイト」カードが表側表示で存在する時、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードがS素材として墓地に送られた時に発動する。デッキから「パラサイト」カード1枚を手札に加える。
(3):このカードはフィールドに表側表示で存在する限り、「パラサイト・フュージョナー」として扱う。
「まだ何かしてくるつもりね……」
「油断するな瑠璃!」
「今手札に加えた『パラサイト・ワーミー』は私の魔法・罠ゾーンに「パラサイト」カードが存在する時、手札から特殊召喚できる!私は『パラサイト・ワーミー』を特殊召喚!」
「……攻撃力が0のモンスターを表側表示で?」
「瑠璃!気をつけろっ!そのモンスターはチューナーだっ!」
「チューナー!?ってことはまさか!?」
「ふひひひひっ、そのまさかだよ。さあさあ、新しい私の「パラサイト」の力を得と体感するがいい!私はレベル6の『プリミティブ・バタフライ』にレベル4の『パラサイト・ワーミー』をチューニング!蠢く内なる声よ、理性に巣食う帝王を呼び起こせっ!シンクロ召喚!現れよ、レベル10!《パラサイト皇帝》!」
パラサイト皇帝 シンクロ・効果モンスター (オリジナルカード)
星10/闇属性/昆虫族/攻2500/守3000
「パラサイト」チューナー+チューナー以外の昆虫族モンスター1体以上
(1):「パラサイト・エンペラー」はフィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):1ターンに1度自分の手札、デッキ、墓地から「パラサイト」モンスターを可能な限り特殊召喚できる。この効果を使用後、自分は「パラサイト」モンスターの効果以外でEXデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(3):このカードの攻撃力はフィールドの「パラサイト」カード1枚につき、300アップする。
「何だこのモンスターは!?」
「何なの、このモンスターは!?」
「くひひひひっ、我が美しきパラサイトの力を見るがいい!私は『パラサイト・ワーミー』の効果発動!このカードがS素材として墓地に送られたため、デッキから「パラサイト」カードを手札に加える!私はデッキから『寄生工場』を手札に加える!」
寄生工場 永続魔法 (アニメ版)
(1):「パラサイト・フュージョナー」を装備したフィールドのモンスター1体と自分フィールドの「パラサイト・フュージョナー」1体を対象として発動できる。そのモンスターを墓地へ送り、「パラサイト女王」1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。その後、墓地へ送った「パラサイト・フュージョナー」を装備カード扱いとして、この効果で融合召喚したモンスターに装備する。
(2):フィールドの「パラサイト女王」は相手モンスターの効果を受けない。
(3):お互いのプレイヤーは、それぞれ自分ターンに1度、相手フィールドの「パラサイト女王」1体を対象としてこの効果を発動できる。自分のデッキから「パラサイト・フュージョナー」1体を墓地へ送り、対象のモンスターのコントロールを得る。
「あのカードは!気をつけろ瑠璃!」
「……もしかしてあのモンスターを呼ぼうとしているというの!?」
「その通りだ!私は『パラサイト皇帝』の効果発動!1ターンに1度手札、デッキ、墓地から「パラサイト」モンスターを可能な限り特殊召喚できる!」
「何ですって!?」
「くるぞっ!」
「私はデッキから『パラサイト・フュージョナー』、『パラサイト・ワーミー』、『パラサイト・ポーン』を特殊召喚!」
パラサイト・ポーン 効果モンスター (オリジナルカード)
星2/昆虫族/攻 0/守 0
(1):1ターンに1度このカードとこのカード以外の昆虫族モンスターを選択して発動できる。選択した2体のモンスターは、その2体のレベルを合計したレベルになる。
(2):このカードはフィールドに表側表示で存在する限り、「パラサイト・フュージョナー」として扱う。
「くっ、あのカードを発動するつもりね……。」
「私は永続魔法『寄生工場』を発動!この効果で私の場の『パラサイト・フュージョナー』を装備しているモンスターと『パラサイト・フュージョナー』で融合召喚を行う!更にフィールドの『パラサイト・ポーン』は『パラサイト・フュージョナー』として扱う!」
「くるっ!あのモンスターが!」
「私は『召喚獣メガラニカ』と『パラサイト・ポーン』を融合!大陸を揺るがす巨神よ、内に蠢く声と一つとなりて我が究極の芸術へと生まれ変われっ!融合召喚!君臨せよ、理性に巣食う女王!レベル8《パラサイト女王》!」
(何なの?この恐怖は……。私は…何に怯えているの?)
瑠璃は『パラサイト女王』がフィールドに現れると得体の知れない凄まじい恐怖を感じた。
(瑠璃?)
パラサイト女王 融合・効果モンスター (アニメ版)
星8/闇属性/昆虫族/攻 1800/守 1800
「パラサイト・フュージョナー」+「パラサイト」モンスター3体以上
(1):このカードの攻撃力は、フィールドの「パラサイト・フュージョナー」の数×300アップする。
(2):「パラサイト・フュージョナー」を装備しているこのカード以外のフィールドのモンスターの攻撃力は、
装備している「パラサイト・フュージョナー」の数×800ダウンする。
(3):このカードが相手モンスターに攻撃されたダメージ計算時に1度発動できる。このカードに装備された「パラサイト・フュージョナー」1枚を相手モンスターに移し替える。
「『寄生工場』の効果!『パラサイト・フュージョナー』と『パラサイト・ポーン』を『パラサイト女王』の装備カードとして装備し、1体につき300アップさせる!」
「これで攻撃力3300と4600のモンスターが2体!?」
「『パラサイト女王』の効果は以前に戦ったから分かるが、何故『パラサイト皇帝』の攻撃力が4600なんだ?」
「おっと、説明を忘れていたねぇ。『パラサイト皇帝』は、フィールドの「パラサイト」カードにつき300攻撃力がアップする!今フィールドの「パラサイト」は7枚!よって2100攻撃力が上がったのだよ。」
「まずい!瑠璃のモンスターは1体!これでは危険だ!」
「くひひひひっ、覚悟はいいかな?さあ、私の手駒に戻る時間なのだよ!バトル!私は『パラサイト女王』でリサイト・スターリングを攻撃する!」
「うっ、うううっ…」
「…まさかっ!あのモンスターに…!?」
ユートは瑠璃が『パラサイト女王』に怯えているように見えた。
「これでとどめだっ!そして私の野望が始まるのだ!私は『パラサイト皇帝』でダイレクトアタック!」
「…っ、そうはさせないわ!罠発動『幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズ』!相手モンスターの攻撃力を600下げて、このカードを攻撃力600のモンスターとして攻撃表示で特殊召喚できる!私はこの効果で『パラサイト皇帝』の攻撃力を600下げて、自分のフィールドにロスト・ヴァンブレイズを特殊召喚!」
「ふん、たかが攻撃力600のモンスターその程度など私も芸術の敵ではない!『パラサイト皇帝』でロスト・ヴァンブレイズを攻撃!」
「きゃああああああああ」
「瑠璃!」
瑠璃 LP4000ー3400=600
「何っ!?何故奴のモンスターは破壊されていない?」
「ロスト・ヴァンブレイズを特殊召喚したターン「幻影騎士団」は戦闘では破壊されない!」
「ふん、首の皮1つといったところだろう。だが、次の私のターンで私の勝利は確定する!私はカードを2枚伏せてターン終了だ!」
「大丈夫か?瑠璃!?」
「ええ、大丈夫よユート。あなたのカードが私を守ってくれたから……」
「……無理はしないでくれ。」
「ええ、分かってるわ!私のターン、ドロー!私は魔法カード『アカシックレコード』発動!カードを2枚ドローして、ドローカードがお互いのプレイヤーがこのデュエル中に使用したカードの場合、ドローカードは全て除外される!この効果で私は2枚ドロー……!よしっ、ドローカードは2枚共にこのデュエル中に使用していないカードよ!」
「『アカシックレコード』か!……良いカードだ瑠璃!」
「ほうっ、私の『パラサイト女王』は奪おうとしないみたいですねぇ。」
「私は、そのモンスターは使わないわ!更に私は罠カード発動!『エクシーズ・リボーン』。自分の墓地のXモンスターを特殊召喚して、このカードをオーバーレイユニットにする!蘇れ、リサイト・スターリング!」
アカシックレコード 通常魔法 (アニメオリジナル調整)
(1):自分のデッキからカードを2枚ドローする。この効果でドローしたカードがこのデュエル中にお互いのプレイヤーが使用したカードの場合、自分の手札を全て除外する。
エクシーズ・リボーン 通常罠
(1):自分の墓地のXモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、このカードを下に重ねてX素材とする。
「そんなことをしても私のモンスターには到底かなわんよ。だが、念には念をいれるとしよう『パラサイト・ワーミー』をリリースして永続罠発動!『パラサイト・ウォール』!自分の場のモンスターをリリースして発動する。このカードがある限り、お前は私の「パラサイト」モンスターに攻撃しなければダメージを与えることはできなくなる!」
「くっ、私のアセンブリー・ナイチンゲールの対策カードということね。」
「ふひひひひっ、そういうことだ。更に1ターンに1度墓地の「パラサイト」を特殊召喚できる!甦れ、『パラサイト・ワーミー』!」
「実質ノーコストで奴はあの罠を発動したというのか……」
「更に私の場に「パラサイト」が特殊召喚されたため、永続罠『寄生吻孔』を発動!このカードの効果は君もよ~く知っているよねぇ?」
パラサイト・ウォール 永続罠 (オリジナルカード)
①:自分フィールド上のモンスターをリリースしてこのカードを発動できる。このカードが魔法&罠ゾーンに表側表示で存在する限り、相手はフィールドの「パラサイト」モンスターに攻撃しなければダメージを与えることができない。
②:このカードが表側表示で存在する限り、自分フィールド上の『パラサイト女王』は相手の魔法・罠カードの効果を受けない。
③:1ターンに1度、自分のデッキ、墓地から『パラサイト」モンスターを特殊召喚できる。この効果は相手ターンでも発動できる。
寄生吻孔 永続罠 (アニメオリジナルカード)
(1):「パラサイト」モンスターが召喚・特殊召喚に成功したターンにこのカードを発動できる。このカードが魔法&罠ゾーンに表側表示で存在する限り、フィールドの「パラサイト」モンスターは効果では破壊されず、フィールドの「パラサイト・フュージョナー」1体は2体分として扱う。
(2):1ターンに1度、自分はデッキから「パラサイト・フュージョナー」1体を特殊召喚できる。その後、自分・相手の墓地の「パラサイト・フュージョナー」を可能な限り自分フィールドに特殊召喚する。この効果で特殊召喚した「パラサイト・フュージョナー」は、エンドフェイズに持ち主のデッキに戻る。
「……そのカードが魔法・罠ゾーンに存在する限り、「パラサイト」は効果破壊されず『パラサイト・フュージョナー』は1体で2体分として扱われる。更にデッキから『パラサイト・フュージョナー』を特殊召喚できる。」
「瑠璃……。」
「正解だ!この効果で、私はデッキから『パラサイト・フュージョナー』を特殊召喚!」
「これで奴の場に『パラサイト・フュージョナー』として扱われるモンスターが3体!そして、奴のあのカードの効果で6体フィールドにいる扱いになる……」
「くひひひひっ、そうだとも!これで『パラサイト女王』の攻撃力は更に上昇する!」
「攻撃力4500と5800だと!?」
「ひゃーはははははっ!この鉄壁の布陣に貴様に勝ち目など存在しない!さあサレンダーしたら、楽に洗脳してあげよう。」
「洗脳ですって!?ふざけないでっ!私はもう二度と洗脳はされない!」
「瑠璃!」
「だが、お前は『パラサイト女王』に怯えているではないか!お前は恐怖を乗り越えることは出来んよ。お前に相応しいのはこの天才の操り人形になることなのだよっ!」
「違うっ!そんなことは私に相応しい訳ない!」
「だが、現に私のフィールド上には圧倒的な攻撃力のモンスターがいる。お前に勝ち目はない。……これでこの天才の野望が実現するっ!」
「まだ勝負は分からないわっ!私は最後まで諦めない!」
(……瑠璃。気づいてくれ自分のデッキを信じることに!)
攻撃力4500と5800の前にドクトルは勝ちを確信して、高らかに大笑いをしていた。そんな様子を見ながら、瑠璃は反撃の一手を考えていた。
(……『アカシックレコード』で引いたカードは魔法カード『ワンチャン!?』と『ワン・フォー・ワン』……この手札だとまだ足りない……一体どうすれば……)
「瑠璃っ!お前のデッキが光っているぞっ!」
「えっ!?こ……これはっ!?」
「……何が起こっている何故黒咲瑠璃のデッキが光っているというのだ?」
瑠璃が打開策を考えていると彼女のデッキが突如光りだして、辺りは白い光に包まれた。
(瑠璃……瑠璃っ!?聞こえるかっ!)
(ユート?ここは?)
(どうやら、ここは君のデッキが用意してくれた世界のようだ。時間がない、俺の言うことをよく聞いてくれっ!)
ユートの真剣な表情に瑠璃は真剣な表情で彼の話を聞いた。
(君はさっき、『パラサイト・フュージョナー』を受け入れると確かに言っていた。だが、心の奥で『パラサイト女王』に対する恐怖が残っているみたいなんだ。)
(わ……私があのモンスターを……)
(いや……正確には、俺と遊矢をあのモンスターで傷つけてしまったことを恐れているんだ!)
(……!?)
(恐怖を乗り越えることはとても難しいことだ。こう偉そうに言っている俺だって、ズァークの意思を乗り越えることはできなかった……だが、今はそのような超常的な力は存在しない!そして、君には俺や隼を初めとした仲間がいるっ!)
(ユート……)
(心を落ち着かせて、冷静に自分のデッキを分析するんだ!キミならば、ドクトルの恐怖に打ち勝てるはずだ!)
ユートがそういい終えた後光が消えて、元の闘技場に戻ってきた。
「くそっ、一体何だったんだ?何故いきなり、光に覆われたというのだ!?」
「……あいつが困惑している……じゃあ、さっきの会話は……」
「……」
謎の現象に困惑しているドクトルを見て、瑠璃は慌ててユートをみた。ユートは大きく頷き瑠璃は先程の光景が幻影でないことを知った。
(……そういうことだったのね。私は「パラサイト女王」でユートを傷つけてしまったことを恐れていた……。ユートを闇に引きずり込んだズァークのような超常的な力は今はない。だったら、ここが私が成長できる機会!)
決心したように瑠璃は目を開いて、胸を張ってデュエルを再開した。
「行くわよっ!私はリサイト・スターリングの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、デッキから『LL-クリスタル・ワーブラー』を手札に加える!更に魔法カード『ワン・フォー・ワン』発動!手札の『雛神鳥シムルグ』を墓地に送り、デッキからこのカードを特殊召喚する!現れよ、『パラサイト・フュージョナー』!」
LL-クリスタル・ワーブラー 効果モンスター (オリジナルカード)
星1/風属性/鳥獣族/攻 200/守 0
「LL-クリスタル・ワーブラー」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。フィールド上のモンスターのレベルをエンドフェイズまで1にする。この効果でレベルを変更する時に、フィールド上のXモンスターはX召喚の素材とする場合のみ、レベル1として扱う。
(2):フィールドのこのカードを素材としてX召喚した風属性モンスターは以下の効果を得る。●このX召喚に成功した場合、相手フィールド上の魔法・罠ゾーンの数だけデッキからカードをドローする。
ワン・フォー・ワン 通常魔法
(1):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。
「おやっ?私の作品を召喚していただけるとは……しかし、これで私のモンスターの攻撃力もアップしますぞ。ふひひひひっ。」
「ゆけっ!瑠璃!」
「私は『パラサイト・フュージョナー』の効果で、リサイト・スターリングとこのカードを融合!常闇に光り差す歌声よ、闇を纏いし声と一つとなりて自由の歌声を響き渡らせよっ!融合召喚!舞い降りよっ、自由の翼を纏った夜泣き鳥!《LL-インディペンデント・ナイチンゲール》!」
LL-インディペンデント・ナイチンゲール 融合・効果モンスター (アニメ版)
星1/風属性/鳥獣族/攻1000/守 0
「LL-アセンブリー・ナイチンゲール」+「LL」モンスター
①:このカードのレベルは、
このカードの融合素材とした「LL-アセンブリー・ナイチンゲール」のX素材の数だけアップする。
②:このカードの攻撃力は、 このカードのレベル×500の数値にこのカードの元々の攻撃力を加えた数値になる。
③:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。 このカードのレベル×500ダメージを相手に与える。
「おやおや?私の洗脳が余程恋しいと思える。私の芸術の一つを呼び出すとは……ね。」
「何とでも言いなさい。もうこのモンスターはあなたの芸術なんかじゃないわ!自由の翼を得た私の仲間よっ!そして、この仲間を呼んだ『パラサイト・フュージョナー』の効果発動!インディペンデント・ナイチンゲールに装備させるわ!」
『LL-インディペンデント・ナイチンゲール』は『パラサイト・フュージョナー』を装備したが、禍々しい気は一切出さずに身に纏っていた。
「どうなっている?何故私の『パラサイト・フュージョナー』から私の力が感じない?まさか、奴に心から協力しているとでもいうのかっ!?」
「その通りだっ!もう瑠璃のデッキの『パラサイト・フュージョナー』はお前のモンスターじゃない。瑠璃の強い心に感化されて、瑠璃と共に強くなろうとしているんだ!」
「そんな馬鹿なことがある訳がないっ!まさか、精霊が宿っているというバカげた話があるとでもいうのかね?」
「……私はカードの思いを正確に分からない。でも、このカードを真の仲間として受け入れたいという気持ちはだれにも負けない。そんな私の思いにカードが答えてくれたっ!」
「カードを信じる心を持つものは、デッキが最大限力を発揮する!それがデュエリストとカードの絆だ!」
「……だからどうしたというんだ?」
『パラサイト・フュージョナー』が寝返りをしたことに焦ったドクトルだが、冷静さを取り戻していた。
「たとえ『パラサイト・フュージョナー』を取り込もうと、私の優位には変わりがない。よく考えれば、ただの負け惜しみに過ぎんね。」
「負け惜しみですって?だったら、見せてあげるわっ!大切な仲間たちの力をっ!」
「ゆけっ瑠璃!」
「私は魔法カード『ワンチャン!?』を発動!自分のフィールド上にレベル1モンスターがいるとき発動できる!デッキからレベル1モンスターを手札に加える。私は『LL-エメラルド・スワロー』を手札に加える!」
ワンチャン!? 通常魔法
(1):自分フィールドにレベル1モンスターが存在する場合に発動できる。デッキからレベル1モンスター1体を手札に加える。発動後、このターン中に自分がこの効果で手札に加えたモンスターまたはその同名カードの召喚に成功しなかった場合、エンドフェイズに自分は2000ダメージを受ける。
LL-エメラルド・スワロー 効果モンスター (オリジナルカード)
星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 200
「LL-エメラルド・スワロー」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにEXデッキから特殊召喚された鳥獣族モンスターが表側表示で存在する時、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):フィールドのこのカードを含めて風属性モンスターをX召喚する場合、お互いの魔法・罠カードゾーンのモンスターをX素材としてX召喚できる。
「そして、手札のサファイア・スワローの効果発動!自分フィールド上に鳥獣族モンスターが存在する時、このカードとレベル1の鳥獣族モンスターを共に特殊召喚する!私はサファイア・スワローとクリスタル・ワーブラーを特殊召喚!」
「いくらモンスターを並べたところで、攻撃力は低いまま……その程度では、私は到底倒せんよ…」
「クリスタル・ワーブラーの効果発動!このカードが特殊召喚に成功した時、フィールドのすべてのモンスターのレベルは1になる!」
「なにっ!?だが、私の『パラサイト女王』は相手のカード効果を受けない!」
「それは承知の上よ。このカードは自分フィールドにEXデッキから特殊召喚されたモンスターが存在する時手札から特殊召喚できる!私は手札から『LL-エメラルド・スワロー』を特殊召喚!」
「これでレベル1のモンスターが5体!」
「ほう、あのモンスターを呼ぶつもりかね?」
「ここで私は、エメラルド・スワローの効果発動!このカードをX召喚の素材としてX召喚を行う場合、お互いの魔法・罠カードをX素材にできるっ!」
「ん?お互いの……まさか私の『パラサイト女王』に装備されている『パラサイト・フュージョナー』をX素材にするつもりか!?」
「そのまさかよっ!私は私のフィールドのレベル1のエメラルド・スワロー、クリスタル・ワーブラー、インディペンデント・ナイチンゲール、サファイア・スワロー、ロスト・ヴァンブレイズと魔法・罠ゾーンの2体の『パラサイト・フュージョナー』を含めた7体でオーバーレイ!麗しき翼を持つ鳥たちよ。戦場に集いて気高く輝け!エクシーズ召喚!舞い降りよ!ランク1、《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》!」
LL-アセンブリー・ナイチンゲール エクシーズ・効果モンスター (OCG版)
ランク1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 0
レベル1モンスター×2体以上
(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×200アップする。
(2):このカードは直接攻撃でき、X素材を持ったこのカードは、その数まで1度のバトルフェイズに攻撃できる。
(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。ターン終了時まで、自分フィールドの「LL」モンスターは戦闘・効果では破壊されず、自分が受ける戦闘ダメージは0になる。この効果は相手ターンでも発動できる。
ドクトルのモンスターをもX素材として瑠璃はエースモンスターを召喚した。
「バカなっ!?私のモンスターをX素材にしただとっ!?」
「これが『パラサイト・フュージョナー』を真に受け入れることを決意した瑠璃の力……!」
「アセンブリー・ナイチンゲールのオーバーレイユニットになっているモンスターの効果発動!サファイア・スワローを風属性モンスターのX素材としてX召喚した時、墓地の「LL」をそのモンスターのオーバーレイユニットにできる!私は墓地のリサイト・スターリングをアセンブリー・ナイチンゲールのオーバーレイユニットにする!
」
アセンブリー・ナイチンゲールのオーバーレイユニットが一つ増えた。
「更にクリスタル・ワーブラーの効果発動!このカードを風属性モンスターのX素材としてX召喚した時、相手の魔法・罠カードゾーンの数デッキからドローする!これにより、3枚ドローする!」
「おのれっ、私の魔法・罠を利用しただけではなく更にドローしたというのか!?」
「そうよ!そして、今私の手札に勝利のピースは揃ったわ!」
「……なんだと?負け惜しみかね?その程度のモンスターでは私の完璧な芸術を崩すことはできん!」
「確かに、そちらのモンスターは永続罠『寄生吻孔』の効果で破壊耐性を持っている。『パラサイト女王』に至っては私の魔法・罠カードも受け付けないわ。」
「そうだろうそうだろう?どうあがいてもお前に勝ち目はない!」
ドクトルは自分の盤面が完璧であると信じて、自分の勝利を疑わなかった。
「でも……破壊耐性だけでしょ?」
「……気が付いたようだな、瑠璃!『パラサイト女王』はともかくとして、他の「パラサイト」は魔法・罠カードの効果を受け付ける!」
「それがどうしたというのだ?」
「あなたの『パラサイト女王』以外のモンスターはこのカードに弱いわ!永続魔法『闇の護封剣』発動!」
闇の護封剣 永続魔法
このカードは発動後、2回目の自分スタンバイフェイズに破壊される。
(1):このカードの発動時の効果処理として、相手フィールドに表側表示モンスターが存在する場合、そのモンスターを全て裏側守備表示にする。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターは表示形式を変更できない。
「『闇の護封剣』だと?………っ!しまった!裏側表示には弱い!?」
「気が付いたようだな。一見完璧に見えたその布陣だが、裏側表示という弱点があったのだ!更に『闇の護封剣』は瑠璃のアセンブリー・ナイチンゲールは裏側表示にはしない!」
「『闇の護封剣』の発動時の処理で、相手モンスターを全て裏側表示にする!『パラサイト・ウォール』で私の魔法・罠カードの効果を受けない『パラサイト女王』以外のモンスターは裏側表示になる!」
「ば……バカなっ!?」
ドクトルの場の『パラサイト女王』を除いたモンスターが裏側表示になった。それによって、『パラサイト女王』の攻撃力も下がった。
「だ……だが、お前のモンスターの攻撃力の方が下だ!」
「いいえっ!これで終わりよ!私は装備魔法『ストイック・チャレンジ』をアセンブリー・ナイチンゲールに装備!装備したアセンブリー・ナイチンゲールはそのオーバーレイユニットの数×600攻撃力がアップする!」
ストイック・チャレンジ 装備魔法
エクシーズ素材を持っているエクシーズモンスターにのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力は自分フィールド上のエクシーズ素材の数×600ポイントアップし、相手モンスターとの戦闘によって相手ライフに与える戦闘ダメージは倍になる。また、装備モンスターは効果を発動できない。このカードは相手のエンドフェイズ時に墓地へ送られる。このカードがフィールド上から離れた時、装備モンスターを破壊する。「ストイック・チャレンジ」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。
「こ……攻撃力6400だと!?」
「バトル!私はアセンブリー・ナイチンゲールで『パラサイト女王』を攻撃!装備魔法『ストイック・チャレンジ』を装備しているモンスターが相手に戦闘ダメージを与えるときそのダメージは2倍になる!」
「ば……ばかなっ!7400のダメージだと!?」
「私はあなたを倒して、過去を乗り越える!この一撃を受けなさい!」
「ひ……ひぎゃあああああああああああああああああ」
ドクトル LP4000-7400=-3400
黒咲瑠璃 WIN
「ば……バカな……バカな、バカな。バカなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!あり得ない、私の芸術が敗れただと……!?」
ドクトルは瑠璃に敗北した事実を認められていなかった。
「あり得ない、あり得ない。この天才が……」
ドクトルが現実逃避をしだした。その様子をユートと瑠璃は鋭い目つきで見ていた。
「……どうやら、自分が敗北したことから現実逃避しているみたいだな。」
「……でも、同情はしないわ。私が負けていたらまた洗脳されていたでしょうしね。」
現実逃避をするドクトルをユートと瑠璃は見ていると突如としてドクトルが姿を消した。
「!!??き…消えたっ!?」
「ドクトルはどこに……?」
「奴なら一端消したよ。」
「マギア!」
「どういうこと?」
ドクトルが消えて、マギアが突如として現れた。
「まずは、お祝いしておこう。よくぞ、過去を乗り越えられた。」
「……もしかして、奴を呼んだのは私への試練のため?」
「……そういうことか。これが俺達に対する試練ということなんだな?」
「ああ。……まあこれは以外にもあるがね。」
「だろうな。恐らく赤馬零児が、ロジェを倒したことも試練の一つの筈だ。」
「あの戦いも!?」
「………。」
「私達に因縁がある相手……ということは、ドクトルは柚子やセレナとも戦うの?」
瑠璃は自分と同じように洗脳されていた3人もドクトルと戦うかを聞いた。
「当然だ。君は『パラサイト・フュージョナー』を自分の仲間として受け入れた。だが、他の3人はどうするのかね。」
「……瑠璃達がドクトルと戦うことで過去を乗り越えることが試練というのが確かに分かった。」
「……もしかして、ユート。あなたは……」
「………。俺の場合は、あの男か?」
ユートは自分達に与えられた試練の話を聞いて、ある考えに至った。自分達が戦う相手のことを……
「まあ、君の脳裏に浮かんだ人物とはまだ戦わないさ。別に試練だけを与えるつもりはない。それだけは覚えておいてくれ」
そう言って、マギアはその場から立ち去った。
「……ユート。」
「心配するな、瑠璃。俺は大丈夫だ!」
「無茶だけはしないでよね?」
「ああ!」
ユートが元気よく答えたのを見て瑠璃はこれ以上言わなかった。
「それにしても、本当に強くなったな。」
「まだ、ユートや兄さんには及ばないけどね。…でもいつか本気の兄さんに勝ってみせるわ!」
「ああ。君なら行けるさ!」
ユートと瑠璃が再び二人の世界に入りだすとマギアの声が聞こえてきた。
「第一試合が終わったようだな。それでは、次の戦いに入るので次の挑戦者は前に出てくるように……。因みに対戦相手と会話中だったものもいると思うが、進行が押しているため強制的に終了とさせていただく。」
「次は俺だ!」
「ユート!頑張って!」
「ああ。任せてくれ!俺も君のように成長するさ!」
「ユートならいけるわ!」
ユートは瑠璃の声援を受けながら、闘技場に立った。
次回はセレナでカイバーマンと戦います。この戦いは私のオリジナルカードは一切出さない予定です。
ドクトルに関しましては、後三回戦います。
また、オリジナルカードに関しましては皆様の意見を取り入れたいと思います。こんなカードがいいというカードが御座いましたらお願い致します。面白いカードは本編に登場予定です。
申し訳ございません。『逆転の宝札』の効果を間違えておりましたので、ヘルヨハンの使用した『アカシックレコード』に変更しました。間違えてしまった『逆転の宝札』はセレナVSカイバーマン戦で登場させます。
個別で戦うため昇格にふさわしいのは次の誰ですか?
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デニス・マックフィールド
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徳松長次郎
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シンジ・ウェーバー
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月影