転生したらクトゥルフ神話TRPGの世界だったけどどうしよう?~江戸川探偵事務所と愉快な探索者達の(非)日常~   作:河影 御月

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モチベーションがあるうちに投稿


悪霊の家(現代改訂版) ※アレンジシナリオ
#1 赤いキ○ガイの襲来


私が江戸川出雲(女)になってから数ヶ月後、やっと自身の身辺事情の把握ができた。

元の世界で私は普通の若手サラリーマンだったが、この世界では探偵事務所を経営する身らしい。

それと事務所の整理をしていく過程で本棚からこんな本を見つけた。

 

 

『観光ガイドシリーズ これで完璧!アーカムの全て~ミスカトニック大学編~』

 

 

転生した結果記憶がぼやけてるせいか、これがどうヤバいかは分からないが、何かとてつもなくヤバいということをただ漠然と脳の片隅で理解していた。

 

それと同時に、同じく脳の片隅に浮かぶワードがあった

 

『クトゥルフ神話』

 

それが何を意味するのかほとんど何も思い出せないが、なぜかこの世界に私を送った"黒"が真っ黒な笑みを浮かべている姿が脳裏に浮かんだ。

 

 

私が長期間放置されていた事務所を掃除していると、コンコンと事務所の扉を叩く音と同時に

 

「出雲!居るかい?」

 

という男の声が響く。

 

「開いてるよ」

 

とこちらが答えると扉を開けて赤い覆面を被った一人の男が入ってくる。

その男はここがまるで自分の家であるかのように事務所のソファーに座り、寛ぎ始める。

 

「あっ、お茶くれない?キンッキンに冷えた麦茶」

 

「お前の図太さはある意味尊敬するよ、ウェイド。でも今は私が眠っていた間埃が積もりまくった我が事務所の掃除に忙しいんだ。くつろいでる暇があったら手伝ってくれないかな?」

 

 

こいつは『四沼ウェイド』。(この世界の江戸川出雲)の友人であり、【凄腕のゴーストハンター】を名乗るキ○ガイである。

 

 

本人は【清く正しい凄腕のゴーストハンター】と自身を認識しているらしいが、その実態はキチ○イそのものである。

 

器物破損は当たり前、事務所は禁煙と言ってるのに平然とタバコを吸う、さらにここは現代日本であり銃刀法がバッチリ存在するはずなのに拳銃(グロック17)やライフル(種類は知らん)、ショットガン(12ゲージ二連式)を無許可で所持しており事務所の机に置いてさも当然の如く手入れをしている。

 

少し前にさりげなく銃の出所を聞いてみたら、

 

「銃?前にも話さなかったっけ?まあ、また教えてやるけど、ほら俺の親父って銃整備士(ガンスミス)でさ、銃には昔から触れてるしダイジョブだろってことで親父が定期的に送ってくる」

 

と真顔(覆面付き)で言っているのを聞き、頭痛と彼の父親の感性の違いに暫く悩まされるたものであった。

 

 

「それで?今日はどんな用事だウェイド?まさか麦茶を飲みに来ただけって訳じゃないよな?」

 

「Oh、そうだ忘れるところだった」

 

そう言いながらウェイドは(覆面を被ったまま)麦茶を飲み、こう切り出してきた。

 

「この町の外れに古びた洋館があるだろ?」

 

「?........ああ、あの幽霊屋敷のことか?」

 

この町、明夢(あけむ)市には様々なホラースポットや都市伝説が存在し、その中でも特に有名なのがウェイドの話題に上がった古びた洋館、『コービット邸』である。

 

明治時代にコービットという人物が建てた館であり、コービットが死んで空き家になってからは様々な人が引っ越してきたが、殆どの住人が謎の失踪を遂げるか変死体で見つかり、生き残った人もほぼ全員が精神的な病を患って館を引き払ってしまう。

生き残った人々は口を揃えて『あの館にはバケモノがいる』と証言し、数々の怪奇現象が発生するとの噂も合わさって【悪霊の住まう家】【恐怖の館】【幽霊屋敷】などと呼ばれ、人があまり寄り付かない場所となっている。

 

「実は数日前に館の今の所有者から館内部の調査を依頼されてな、その館に足を踏み込んだのさ。すると俺のオカルトシックスセンスにビビッと来てな、この調査、援軍が必要だなっと思ってな、館の探検がてら一緒に調査しないか?」

 

「要するに『入ってみたら意外と怖かったから一緒に来てくれ』ってことでしょ?」

 

「そそそそんなわけないだろ!?おおお俺はただ一緒に来てくれると嬉しいなーって思ってるだけで別に怖いとかそういうのはないけどついてきてくれるとすごくありがたいっていうかついてきてくださいお願いします!!!」

 

「ハイハイ分かったから落ち着きなよ」

 

挙動不審になったウェイドを落ち着かせるために一発気合いをいれてやるか。

 

バチンッ 

 

「タコスッ!?」

 

 

「それで?他にメンツはいるの?」

 

「オッフめっさ痛え........。あー他のメンツは奏と春日部さんだな」

 

奏は私の幼馴染みの詐欺師、春日部さんは(この世界の江戸川出雲)の師匠の友人にあたるボディービルダーである。

........我ながら人間関係ヤバくない?

 

「奏?あの子すっごいめんどくさがりで利益にならないことには首突っ込まないと思ってたけど...」

 

「報酬金ちらつかせたら食い付いた」

 

「現金だなぁ...。ん?報酬金?」

 

「ああ、今回の探検は一応正式な調査だからな、ちゃんと報酬金も出るぞ」

 

「幾ら?」

 

「色々込みで各40万円、完全に安全が保証できれば追加報酬で各80万円」

 

「随分と太っ腹ね」

 

「何でも、ガチな曰く付き物件だから売りたくても全く買い手がつかないんだとさ。依頼主としてはヤバい印象を払拭したいと考えてるらしい。」

 

「なるほどね...。ところでいつ行くの?」

 

「?今からだが...」

 

いきなり押し掛けてきて話を持ち込んだと思ったらこっちの予定も無視かい........

 

「...別に予定がなかったからいいけど次からは前もって連絡してくれ........」

 

「おう分かった」(漫画読んでる)

 

 

こいつ........っ!!!  (^ω^#)ピキピキ

 

 

その後私はウェイドに連れられて待ち合わせ場所に向かうのであった。

その道中ウェイドはシバいた。

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