転生したらクトゥルフ神話TRPGの世界だったけどどうしよう?~江戸川探偵事務所と愉快な探索者達の(非)日常~ 作:河影 御月
館に入るとすぐに真っ直ぐな廊下になっており、左に3つ、右に3つの扉が存在するしており、廊下の突き当たりは二階へ続く階段が見える。
廊下には意外と埃が積もっていないが、所々床材の木が腐っているようで黒ずんでいる。
「中は意外と綺麗だな」
「一部の床は腐ってるみたいだけどね。うっかり踏まないように注意しないとダメだね。」
歩く度に不快なギシギシ音が鳴る。
私達、メンバーの平均身長が高い分それなりに重量があるから床が抜けたりしないか少し不安だ........
「それはそうと部屋が六つあるみたいだけど、どの部屋から行くんだい?」
「そうだな........効率よく二手に別れるってどうだ?片方のチームが左側の部屋、もう片方は反対側の部屋を手前から順に探索するって感じでな」
「ウェイドのクセによく考えるじゃん、ウェイドのクセに!ウェイドのクセに!」
「ふふ~ん、俺ちゃんが何も考えずに突っ込むと思うか?残念ながら色々とこれでも考えてるのさ!........それはそれとして三回も言われると少し傷つくからやめてくださいお願いします。」
その後私達はじゃんけんでチームを決め、私はウェイドと行動することになり、左側の部屋を担当することなった。
左側の一番手前の部屋に入ると、どうやら物置部屋のようだ。
様々な物が入った箱や錆び付いた水槽、古い自転車のようなガラクタが置いてある。
部屋の右側は戸棚になっているが、板をはって塞がれている。
「...この戸棚、明らかに怪しいね」
「ああ、俺のオカルトシックスセンスがビンビン反応してるぜ」
「........剥がす?」
「剥がすべ、ちょうどそこの箱にバールがぶっ刺さってるみたいだし、ありがたく使わせてもらおうぜ」
江戸川 STR5との対抗ロール 自動成功
箱に刺さっていたバールを隙間に突っ込み、少し力を込めるとバキッという音と共に板が弾け飛ぶ。
「よし結構簡単に開いたな」
「....相変わらずの馬鹿力だな、出雲」
「いやー春日部さんには負けるよ」
あの人と腕相撲してみたら勝てねえよ、駆け引きもパワー比べも格が違いすぎる........
「いや、比較対象がおかしいだけでお前も十分強えよ.....」
ウェイドと私は板を外した戸棚を覗き込む。
中には英語で名前が書かれた一冊の日記が納められている。
「なんだよ、御大層な封印が施されてたからもっとスゲェ物が入ってるかと思ったのに.......期待外れだな」
そういいながらもどこかウキウキした様子でウェイドは戸棚の中にに手を伸ばして日記を手に取る。
四沼 EDU×3(36)→88 失敗
「うん?変わった手触りの革表紙だな。は虫類系でもないし、獣のそれでもない.....まあいいか、さーて中身はっと...」
四沼 英語(60)→30 成功
「んん?なんじゃこりゃ?」
あのウェイドが珍しく困惑している、何が書かれているんだろう?
「なんて書かれてんだ?」
「いや、まだ内容は読んでないけど...読みきったら教えてやる。この厚さとこの癖字なら....二時間くらい待っててくれ」
「??分かった、じゃあ他の場所を探索してくるよ」
「おう、頼んだぜ」
という訳で日記をウェイドに任せて隣の部屋へ移動する。
この部屋も物置部屋のようで、壊れた家具など粗大ゴミ系のガラクタが山のように積み重なっている。
「嫌な気配はすれども普通に空き家...それどころかゴミ屋敷だな........ん?」
江戸川 アイディア(85)→2 クリティカル!
周りを見てみるとゴミが何かを意図的に隠しているような配置をしている、しかもこのゴミ山、見た目に反して動かしやすいように積み重ねてあるみたいだな........よし、動かしてみるか。
実際に動かしてみると、予想通り簡単にゴミを退かす事ができた。
ゴミを退かすと、床に鉄製の扉が取り付けられていた。
扉には頑丈そうな錠前が付いていて、このままでは開けることができそうにない......
と言うとでも思っていたのかヴァカめ!
「ふはははははは!探偵を舐めないでもらおうか!」
こんな時の為のピッキング技術!
依頼で浮気現場とかを押さえるために鍛えた技の冴え、見るがいい!
江戸川 鍵開け(51)→33 成功
ふふふ、この程度の鍵、ここをこうしてここをひねれば........
カチッ
ほ~ら開いた、早速扉から錠前を取り外して「ガキンッ」..................あれぇ?
い、今、勝手に鍵がまた閉じた.......だと?
あ、ありのままに今起こったことを話すぜ!
『私は怪しげな鉄扉についていた錠前をピッキングで解錠したと思ったら独りでに施錠された』
な...何を言っているのか分からねーと思うが私も分からなかった......
おおおおおお落ち着け江戸川出雲!探偵は狼狽えない!そうだ、こういう時は素数を数えるんだ!
2.3.5.7.11.13.17.19.23.................
ふう、スッとしたぜ(スッキリ)
「しかしいったいなんでこんな摩訶不思議な現象が起きたんだ?」
不思議に思って鍵をまじまじと観察してみる。
よく見ると錠前が鈍く不思議な色で発光している.......ように見える。
........ひょっとしてこの鍵、不思議パワー的な物で守られてるのか?
突拍子もないが、普通は鍵が独りでに発光したり閉じたりするわけではないのでそうとしか考えられない...。
「とりあえずここには解錠用の鍵を入手してもう一度来る必要がある展開だな。」
一旦ここは保留にして、私は隣の部屋へと移動するのであった。