ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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Ruby’s Determination(ルビィの決心) 第5話

 その後、月とルビィは再び「真実の口」で写真を撮った。そのときのルビィの表情はとても笑顔であふれており、誰から見てもみんなと一緒に楽しんでいこう、そんな感じをルビィ自ら醸し出していた(もちろん、ルビィ、自ら手でハートを作ったよ!!)。しかし、かなり時間をかけてしまったこともあり、みんなと集まる約束の時間はもうすぐだった。と、いうことで、ルビィと月は急いでその集合場所に向かった。そして、月とルビィがその集合場所に到着したときにはすでに千歌たち8人はすでにそこにいた。

 こうして、千歌たちAqours9人と月、全員が集まったので、みんなで撮ってきた写真を見せ合う。それを見た鞠莉、

「真実の口、コロッセオ、スペイン広場にトレビの泉!!どこもライブ会場には最適で~す!!」

と、感嘆の声をあげるくらい、どこもライブの会場としては最適だった。撮ってきた写真を見比べても、写真を撮ってきた場所、9箇所、どこもライブ会場にしたい、そんな考えが10人共通の考えだった。でも、それだとライブをするのが大変だ、というわけで、今日の夕食のときにライブをどこで行うか相談しよう、と、決まり、そのまま解散となった。

 そして、解散したあと、

「あ~あ、果たしてどこがいいのかしら?」

と、ヨハネ、ライブ会場をどこにするか迷いながらホテルの自分の部屋に戻ろうとする。花丸も、

「今日の夕食、なにがでるずら。たのしみずら」

と、今日の夕食の献立について考えながら戻ろうとする。そんなときだった。

「ねっ、花丸ちゃん、善子ちゃん!!」

と、ヨハネと花丸を呼びかける声が2人には聞こえてきた。これにはヨハネ、

「善子じゃなくて、ヨ・ハ・ネ!!」

と、いつもの通りの決まり文句を言うと、そのまま声がした方向へ振り返る。そこにいたのは・・・。

「ルビィ!!」

そう、花丸とヨハネ、2人を呼び止めたのはルビィだった。そのルビィ、2人にこう言った。

「ちょっと話があるんだ。ロビーに一緒に行こう!!」

こうして、ルビィ、花丸、ヨハネ、1年生3人はルビィに言われるままにホテルのロビーへと移動していった。

 

 ロビーに着いたルビィ、花丸、ヨハネの1年生3人はロビーにあったソファーに座ると、すぐにルビィが花丸とヨハネに対してある質問をした。

「ところで、ルビィたち1年生ってAqoursだとどんな立ち位置なんだろう?」

これにはヨハネ、

(1年生の立ち位置?今まで気にしていなかったよね)

と、考えるようになり、花丸も、

(ルビィちゃんにしてはもの凄い、けれど、的確な質問ずら!!どうしたずら?)

と、まるで別人に変わってしまったようなルビィの勇姿をただただ眺めているだけだった。

 が、ルビィはそんなヨハネ、花丸を見て、

「花丸ちゃん、善子ちゃん、答えてみて!!ルビィたち1年生ってAqoursだとどんな立ち位置なの?」

と、さらに強く聞いてみる。ルビィの強い押しに花丸、ヨハネ、少し困惑しつつもたまらずこう答えた。

「1年生の立ち位置ずら~、よくわからないずら~」(花丸)

「1年生の立ち位置って考えたことなかったわね」(ヨハネ)

 すると、ルビィは1年生の立ち位置について、自分の考えを力強く、花丸とヨハネに向かって力説した。

「ルビィね、Aqoursの中で1年生って、どちらかというと、ただついていくだけ、千歌ちゃんたちやお姉ちゃん(ダイヤ)たちのうしろをついていくだけの存在だと思うんだ。2年生の千歌ちゃんたちがAqoursの進む道を決めて、3年生のお姉ちゃんたちがスクールアイドルの先輩として千歌ちゃんたち2年生にアドバイスを送っていた、サポート役に徹していた。けれど、ルビィたち1年生はその千歌ちゃんたち2年生、お姉ちゃんたち3年生の進む道をただうしろからついていくだけ。ルビィたち1年生が自ら動いたのって函館の理亞ちゃんのとき、その1件だけだったような気がする・・・」

このルビィの発言、ルビィは心の中でこう思っての発言だった。

(ルビィたちが自ら動いたことってあったかな?千歌ちゃんたち2年生は今のAqoursをゼロのときから一生懸命頑張って育て上げ、今やイチ以上のものに作り上げた。初めての2年生だけのライブ、1・2年生6人のPV撮影、お姉ちゃんたち3年生の加入、そして、ラブライブ!への参戦!!千歌ちゃんたち2年生が中心となって今のAqoursを作り上げた。そして、もし、千歌ちゃんたち2年生が迷うとき、いつもお姉ちゃんたち3年生がサポート、フォローしてくれた。浦の星が存続できるようにお姉ちゃん、鞠莉ちゃんが一生懸命頑張ってくれた。そのお陰で千歌ちゃんたち2年生はAqoursのことだけに集中できるようにしてくれた。果南ちゃんは千歌ちゃんたち2年生、ルビィたち1年生のために先輩としてダンスなどを教えてくれた。お姉ちゃんたち3年生は千歌ちゃんたち2年生が自由に動けるように先輩としてサポートしてくれていた。じゃ、ルビィたち1年生は千歌ちゃんたち2年生、お姉ちゃんたち3年生の役に立っていたのかな?いや、ただただ、千歌ちゃんたち、お姉ちゃんたちについていくだけだった。今のAqoursを育てたのは千歌ちゃんたち2年生、それ以外を含めて千歌ちゃんたち2年生をサポートしてくれたのはお姉ちゃんたち3年生。じゃ、ルビィたち1年生は?1年生は?1年生はなにかしたの?いや、なにもしていない、ただ千歌ちゃんたち、お姉ちゃんたちについていくだけ。ルビィたち1年生が自ら動いたのって理亞ちゃんの函館での1件だけ。これって、ルビィとお姉ちゃんの関係と同じじゃないかな?ただ、お姉ちゃんに守られている、ただついていくだけ、そんな気がする)

 そのルビィの思いからの発言に、花丸とヨハネは、

(ル、ルビィにしては的確な意見ね(ヨハネ))

(たしかに言われてみるとそうずら~(花丸))

と、考えるようになる。そのためか、ヨハネ、

「じゃ、なにをすればいいのかな?」

と、ルビィに聞いてみる。そしたら、ルビィ、逆に花丸とヨハネに質問する。

「これから先、お姉ちゃんたち3年生はいなくなるんだよ!!千歌ちゃんたち2年生をサポートしてくれる人たちがいなくなるんだよ!!そうなると、誰が千歌ちゃんたち2年生をサポートしてくれるのかな?月ちゃん?むっちゃん?」

このルビィの質問に花丸、ヨハネ、共に、

「「・・・」」

と、一瞬で黙ってしまう。このルビィの質問に対して今の2人には答えるのは至難の業だったのかもしれない。それでもルビィは再び花丸とヨハネに質問する。

「誰が千歌ちゃんたち2年生を助けるの?」

ルビィの2人へのダメだしだった。

 このルビィのダメだしが聞いたのか、花丸、ぼそっと、

「・・・、おいらたち、・・・」

と言う。これにルビィはすぐに反応!!

「そう、ルビィたち1年生しかいないんだよ!!お姉ちゃんたちがいない新生Aqoursにおいて、千歌ちゃんたち2年生以外にはルビィたち1年生しかいないんだよ!!」

と、ルビィ、力強く訴える。このとき、ルビィ、心の中では、

(お姉ちゃんたち3年生がいなくなる今、ルビィたち1年生が千歌ちゃんたち2年生をサポートしていかなくちゃいけない!!もうお姉ちゃんたち3年生はいないんだ!!それならば、今度からはルビィたち1年生が千歌ちゃんたち2年生を助ける番なんだ!!)

と、ものすごくいきおいつけていた。

 が、花丸、ヨハネ、共に、

(たしかにダイヤちゃんたち3年生がいなくなることを考えると、まるたち1年生しか千歌ちゃんたち2年生を助ける人、いないずら~。でも、千歌ちゃんたち1年生を助ける自信、おいらにはないずら~(花丸))

(でも、でも、そのサポート役、私たちにできるのかな・・・(ヨハネ))

と、心配の様子。そして、そのためか、花丸、ついには・・・、

「でも、3年生がいないと・・・」

と、弱気の発言をする。

 しかし、弱気の2人に対し、ルビィは違った。そして、言った。

「お姉ちゃんたち3年生はいなくなるけど、すべてがなくなるわけじゃないんだよ!!お姉ちゃんたち3年生がいなくても、ルビィたち1年生はいる!!そして、お姉ちゃんたち3年生がいなくなっても、お姉ちゃん、果南ちゃん、鞠莉ちゃんのとの思い出、想い、そして、キズナ、縁までもが消えるわけじゃないんだよ!!ずっと続くんだよ!!」

これにはルビィのある想いから放たれた発言だった。

(お姉ちゃんは今、大空へ自由のツバサをもって旅立とうとしている。ルビィ、それは止めない!!けれど、これまでお姉ちゃんと一緒にやってきたこと、その思い出、お姉ちゃんの想い、縁、そして、キズナまでが消えるわけじゃない!!そして、それらはずっとルビィの心の中でずっと残る、ずっと続く!!それはAqoursでのお姉ちゃんたち3年生と千歌ちゃん、ルビィたち1・2年生との関係も同じこと、同じことが言える!!ルビィ、今、そう確信している!!)

 で、このルビィの発言に花丸、ヨハネ、共に、

(うそ!!あんな弱々しかったルビィがこんな力強く見えるなんて、ありえない!!なんかおかしなもの、食べたんじゃない!!(ヨハネ))

(嘘ずら~!!あんな強気で堂々と意見するルビィちゃん、見たことないずら~(花丸))

と、これまで見たことのない、強気で、自分の意見をはっきり言う、そんなルビィの姿にビックリしていた。

 そんなビックリしている2人を見て、ルビィはある提案をした。

「ルビィ、実はあることをしたいの・・・」

これには花丸、すぐに、

「なにずら~」

と、不思議そうにルビィの方を見る。それをルビィは確認すると、自分の案を公表した。

「今度のライブはルビィたち1年生が主体となって成功させたいんだ!!これまで千歌ちゃんたち2年生、お姉ちゃんたち3年生についていくだけの1年生、じゃなく、これからルビィたち1年生もAqoursの一員として、本当の一員としてやっていけることを千歌ちゃんたち、お姉ちゃんたちに見せたいの!!示したいの!!」

ルビィ、この案を示すこと、それはある想いからだった。

(ルビィ、これからはルビィ自ら動いていく。ただついていくだけの存在になりたくない!!ルビィの足で、ルビィの考えでAqoursを盛り上げていく!!でも、ルビィだけじゃダメ!!それには・・・)

この想いからの発言のあと、ルビィは花丸、ヨハネに語りかけるように言った。

「でもね、それにはルビィ1人じゃできないんだ。花丸ちゃん、善子ちゃん、2人の力が必要だよ!!だって、Aqoursはルビィ1人だけじゃないんだよ!!花丸ちゃん、善子ちゃんがいる。千歌ちゃん、曜ちゃん、梨子ちゃんがいる。果南ちゃん、鞠莉ちゃん、そして、お姉ちゃんがいる。みんな揃ってのAqoursなんだよ!!だからね、ルビィたち1年生は、これまでのただ見るだけ、ついていくだけの存在なんてもういや!!これからはルビィたち1年生もどんどんAqoursに参加していきたい!!そして、Aqoursの、ルビィたち1年生の未来を切り開いていきたい!!でもね、ルビィ1人だけ動いたとしても力不足かもしれないよ。けどね、花丸ちゃん、善子ちゃんがいればきっとどんなことでもやっていける!!3人の力を合わせればきっと明るい未来を切り開くことができる!!だからね、花丸ちゃん、善子ちゃん、一緒にやっていこう!!ルビィたちの、Aqoursの明るい未来を一緒に切り開いていこう!!お姉ちゃんたちが残してくれた思い出、想い、キズナ、縁、すべてを糧にして、ルビィたちで、みんなで、Aqoursをもっと盛り上げていこう!!新生Aqoursの明るい未来という物語を一緒に紡いでいこう!!そして、安心してお姉ちゃんたちを旅立たせてやろう!!ねっ、花丸ちゃん、善子ちゃん!!」

そう、ルビィはルビィだけでなく、花丸、ヨハネも一緒にやっていこう、一緒にAqoursを盛り上げようと提案してきたのだ。これには、

(ルビィと一緒に新生Aqoursを盛り上げるには花丸ちゃん、善子ちゃんの力も必要!!だって、ルビィ1人だけじゃまだ力が弱すぎるから。ルビィ1人でやろうとしても絶対に力不足になる。それは絶対言える!!だって、千歌ちゃんは1人で今のAqoursを始めた。けれど、1人だけでスクールアイドルを始めても、たった1人だけだったら、今のAqoursのようなパーフェクトナインにはならなかった。けれど、千歌ちゃんの想いに曜ちゃんが、梨子ちゃんが賛同して集まり、さらに、ルビィと花丸ちゃんが、ヨハネちゃんが、そして、最後にお姉ちゃん、果南ちゃん、鞠莉ちゃんが集まった。1人だけじゃなにもできない。でも、1人の思いはそれによってみんなをひきつけて、それが大きな力となる。で、今のルビィはたった1人。たった1人だけじゃなにもできない。けれど、今のルビィの想い、その想いに花丸ちゃん、善子ちゃん、2人が加われば、絶対に大きな動きになる!!だから、だから、花丸ちゃん、善子ちゃん、ルビィの想い、受け取って!!そして、3人で一緒に力を合わせて、みんなのために、Aqoursのためにやっていこう!!)

という、ルビィの想いからきた、花丸、ヨハネへの言葉だったのだ。

 なのだが、花丸、ヨハネの2人はというと・・・、

(なんか、ルビィちゃんが、本物のルビィちゃんに見えてこなくなったずら~!!力強く語るルビィちゃんがあまりにも迫力ありすぎて、おら、考えることができなくなったずら~(花丸))

(ルビィ、本当になにか悪いもの、食べてしまったんじゃないかな・・・(ヨハネ))

と、あまりにも変わりすぎたルビィの姿に戸惑いを感じていた。

 しかし、そんなルビィの想い、少しは2人に伝わったみたいで・・・、

(でも、ルビィちゃん、千歌ちゃんたち、ダイヤちゃんたちのために頑張ろうとしていること、少しわかったずら~(花丸))

(でも、ルビィが頑張ろうとしている姿、久しぶりに見たかも。それなら、ヨハネの力でもって、ルビィのやりたいこと、果たしてみせよ~ぞ!!(ヨハネ))

と、花丸とヨハネ、2人ともそう思うと、すぐに、

「そ、そうずら~!!まるたちにもわかったずら。今度のライブ、まるたち1年生3人が主体になって頑張るずら!!」(花丸)

「善子じゃなくて、ヨハネ!!でも、その心意気、よくわかったぞ。このヨハネの名のもと、リトルデーモン4号(ルビィ)に命ずる!!このヨハネとともに今度のライブ、成功させてみせよ~ぞ!!」(ヨハネ)

と、2人ともルビィの提案に同意した。これにはルビィ、

「ありがとう、花丸ちゃん、善子ちゃん!!」

と、2人を抱きしめながら言った。(もちろん、ルビィの言葉のあとにヨハネはいつもの通り、「善子じゃなくてヨ・ハ・ネ!!」って言っているけどね・・・)

 

 その日の夕食、Aqours9人と月はみんなで撮ってきた写真をもとにライブ会場を決めることに。しかし、千歌みたいに関心がなかったり、鞠莉みたいに「どこでもいいんだ」と言ったり、しまいには「写真に撮った場所全部使っちゃおう」と言ってしまうしまつに・・・。たしかに、μ‘sの「Angelic Angel」ではニューヨークのいろんなところでライブをしたことにより大成功を収めたことがあった。が、今回に限って、μ’sみたいにイタリアのいろんなところでライブをする予算がなかった(μ‘sのときはμ’sの海外ライブを企画したテレビ局の予算で行った。対して、Aqoursの場合、鞠莉のおこずかい、といっても、そのほとんどを果南、ダイヤとの愛の?逃避行、および、ライブの場所探しに使ってしまい、本当にすっからかんだった)。それなのに、イタリアのいろんな場所でライブしたがるとは・・・。これには、ダイヤ、

(ああ、いつになったらライブの場所、決まるのでしょうか。またもやみなさんの悪い癖がでてしまったのですね・・・)

と思ってしまうほど諦め顔になってしまった。実はAqours、9人とも個性が強すぎるためか、まとまるときはまとまるのだが、そうでないときはてんてんバラバラになってしまう。三者三様、ではなく、九者九様である。その実例がラブライブ!冬季大会東海予選の予備予選(というか、静岡県予選)直前に起きた1・3年生の曲作りである。1年生のルビィ、花丸、ヨハネ、3年生の果南、鞠莉、ダイヤ、6人とも性格が違うが、それ以前にインドア派、内向き志向の1年生、アウトドア派、外向き志向の3年生、水と油のような性格の違いがゆえに、曲作りがうまくいかなかった。が、なにかをきっかけに1つになる、それがAqoursである。1・3年の曲作りも、雨宿りに泊った無人のお寺、そこで雨漏りの音を聞いたことがきっかけに6人の心が1つになり、その音をもとに「My 舞 Tonaight」を完成させたのだ。その曲をきっかけに、Aqoursはラブライブ!優勝へと突き進むのだ。だが、今回は後者の方、てんてんバラバラになってしまった。こうなると、いつもAqoursのまとめ役であるダイヤも、

(これでは烏合の衆、小田原評定ですわね。なにかまとまるきっかけがあればいいのですが・・・)

と、悩んでしまう。

 が、ダイヤはふとある席の方を見た。そこには何もしゃべらないルビィがいた。

(ルビィ、どうしたのでそうか?今までに見たことがない顔ですわね。まるで何かを決めた、そのような顔ですね。ルビィ、本当に大丈夫なのでしょうか?)

と、ダイヤ、あまりに真剣な顔をしているルビィのことを心配していた。

 が、ダイヤはある光景にでくわす。それはこれまでに見たことがない光景だった。

「撮影は僕に任せてよ!!」

と、月が撮影役をかってでたそのとき、突然、

「ちょっと話があるずら!!」

と、花丸、ここでみんなの話に割り込んできた。

(さあ、おらがここでレシーブしたずら!!善子ちゃん、ルビィちゃん、決めるずら!!)

と、花丸、隣にいる少女を見る。その目線を受けてか、隣にいる少女、ヨハネが突然、

「実は私たち1年生でも話し合ってみたいの!!」

と、ここで思い切ったことを言う。

(さあ、私がここでトスをあげたわよ。ルビィ、思いっきり決めなさい!!)

と、ヨハネ、ある少女の方を見る。花丸もその少女の方を見た。

 花丸とヨハネ、2人の支援のもと、その少女は思った。

(花丸ちゃん、善子ちゃん、2人の想い、届いたよ!!・・・、絶対に決めるよ!!)

そして、ついにその少女は突然立ち上がり、みんなにこう大きな声で言った。

「ルビィたち1年生にライブの場所、決めさせてほしいの!!」

その少女、ルビィは、これまで見せたことがない、それでいて自信に満ちたような、それでいてなにかを決めたような表情で言った。これにはダイヤ、

(どうしたの、ルビィ!!あのルビィの表情、これまでに見たことがないですわ!!なんか起きたのですか!!)

と、少し取り乱してしまう。

 が、そんなルビィの決意を見た千歌、

(ルビィちゃん、なにがあったか知らないけれど、一皮むけた気がする!!なら、ルビィちゃんに任せたらいい方向に進む、そんな気がする!!)

と、思ってしまい、

「それだったら、ルビィちゃんたちに任せてみよう!!」

と、1人で勝手に決めてしまった。

 こうして、ルビィの決意表明と、それを受けての千歌の鶴の一声で、ルビィたち1年生がライブの場所というとても重要なことを決める大任を任されることとなった。

 


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