ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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Moon Cradle 第7部後編 第14話

 それから数時間後、ついに夕方になった。

(さぁ、着いたよ!!ここが決戦の場・・・)

月はそう思うと上を見上げた。ここは月と木松悪斗の決戦の地、沼津駅南口にそびえたつエンタメビル、「ラグーン」の入り口。月が今朝していた「ラグーン」屋上の使用申請、それについての話し合いをしに、月、(Aqoursメンバーから)ルビィ、曜、ダイヤ、を連れてきていた・・・、のだが、なぜか予想外の人も・・・。

「うわぁ、なんて面白いこと、起きそうだよ!!ワクワクしちゃうので~す!!」

なんと、本当は月と一緒に行くメンバーには選ばれなかったものの勝手についてきた鞠莉がいた。これには、ダイヤ、

「マリさん、今から重要な話し合いが行われるのですよ!!はしたない!!」

と、鞠莉に忠告するも、鞠莉、

「そんなのUnderstand(わかっている)ので~す!!それでもenjoy(楽しく)しなきゃLife(人生)真っ暗なままで~す!!」

と、聞く耳持たず。これには、月、

「ははは・・・」

と、苦笑いするしかなかった。

 が、そんなときだった

ツルルル

と、鞠莉のスマホが鳴り出すと、鞠莉、月に対し一言。

「ソーリー、マリーに電話で~す!!ちょっとStay(待って)くださ~い!!」

このあと、鞠莉は月たちから離れ、陰になるところまで移動すると、鞠莉、電話にでる。そして・・・、

「はいはい、あ~、はいはい、わかりました。それじゃ、マリーのテレフォン、そのままにするので~す!!だから、あとのことはお願いするので~す!!」

と、言って電話を切り自分のスマホをポケットにしまうと、

「ソーリー、単なるテレフォンで~した!!Stay(待たせて)してしまってソーリーで~す!!」

と、軽い口調で月たちに謝った。

 そして、鞠莉も合流したことで月は大きな声で言った。

「さぁ、乗り込みましょう、決戦の地へ!!」

 

 そして、ついに決戦の地、「ラグーン」の会議室へと入る月たち一行。すると、そこにはすでに先客がいた。それは・・・、

「ほう、この俺様が木松悪斗であることを知っていての狼藉ですか!!この木松悪斗を待たせるなんて、あぁ、その時点で、悪、決定、ですな~」

と、大声でもって月たちを威嚇する木松悪斗、それに・・・、

「本当に愚行の輩ですね・・・」

と、裏美、そして・・・、

「あぁ、同じ学校に通っているって考えるだけでとても恥ずかしい思いがします。本当に恥ずかしい!!」

と、なぜか木松悪斗の娘で静真の部活動に参加している生徒たちの連合体である部活動連合会の会長、そして、静真高校女子サッカー部の旺夏、月の敵である3人、だった。

 で、この3人が月たちに対し「遅れてきた」とブーブー文句を異っているも、月、それについて、反論!!

「あの~、約束は15時ですよね・・・。で、今の時間は14時50分・・・。こちらとしては社会ルールとして5分前行動・・・、そのさらに5分前、合計10分前に行動しております。それなのに、「遅れてきた」と言われても僕たちとしてはどうすることもできないのですが・・・」

と、当たり前のこと言うも、木松悪斗、なんと的外れなことを言ってきたのだ!!

「言っておくが、月生徒会長、俺の前ではそんな常識なんて通じない。俺の前では俺が来る前にすでにその場にいないといけないのだ!!で、今日、俺はこの会議室に、14時15分、

今から35分前にすでに来ていた。ならば、お前はその前、14時ごろに来るべきなのだ!!」

自分勝手な極論・・・、なのだが、その木松悪斗の隣にいる、裏美、旺夏、からは、

「木松悪斗様、素晴らしい考えですぞ!!」(裏美)

「たしかにお父様の言う通りですわ!!」

と、援護射撃してくる始末。ただ、この木松悪斗の力説に、月、

(あぁ、なんでこんなくだらないことで威張り切っているんだよ・・・)

と、白けてしまった。

 ただ、そのことだけで、月、木松悪斗、両者が来たわけではない・・・というわけで、両者の間に立つ「ラグーン」の運営会社の会長がついに口を開いてこう言った。

「あの~、木松悪斗様、今日着てもらったのは社会的ルールのことについてではありません。ここにいる渡辺月さんが「ラグーン」の屋上の使用申請を出していることについての話し合いです。もし、それ以外のことについて言いたいのであればよそでしてください」

この運営会社の会長の言葉に木松悪斗も、

「うん、そうだな。とても貴重な時間をあの渡辺月という小童のために使っているんだ。本当は感謝されてほしいものだが、ここは「ラグーン」運営会社の会長に免じてそのことは不問にしよう」

と、ここに来る時間についてこれ以上追求しないことを嫌味ながら言うも、月も、

(ふんっ、最初からとやかく言わなくてもいいのに・・・)

と、木松悪斗に対ししらじらしく見ていた。


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