ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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Moon Cradle 第7部後編 第28話

 が、最悪の場合を備えていたのは木松悪斗だけではなかった。運営会社の会長に近づく木松悪斗、そこに、

「ちょっとSTAY(待つ)ので~す!!」

と、言っては、木松悪斗の運営会社の会長のあいだに立つ少女がいた。これには、木松悪斗、

「はぁ~、これはこれは、小原家のご子息、じゃありませんか~。王子様気取りですか?」

と、自分の前に立つ少女こと鞠莉の目を見てはにらみ返す。が、鞠莉、頑として、

一歩も動かず、逆に木松悪斗にがん飛ばししてにらみ返しては、

「まさか、ここに、Bad Man(悪い人)がいるなんて、この世はThe END(終わり)ですね~!!」

と、言っては、木松悪斗に対し言い返す。これには、木松悪斗、

「ふんっ、この若造(鞠莉)が!!お前なんてひとひねるだ!!」

と、言っては運営会社の会長のまえを立ちはだかる鞠莉を強引にどかそうとする。

 が、鞠莉、この木松悪斗のいきなりの対応にもの落ちせず、逆に、

「ふ~ん、これを見て同じことが言えるのですかね~」

と言うと机の下に隠していた映写機をテーブルの上に置くと、そのまま、

「スイッチオン、で~す!!」

と、言っては映写機の電源を入れてしまった。

 そして、会議室の白い壁には大きな男が・・・、

「おう、鞠莉、映っておるかな?」(壁に映る大きな男)

「えっ、いったい誰・・・?」(木松悪斗)

「あっ、これはミステイク(失敗)で~す!!(壁に映る映像を)調整するの、忘れていたので~す!!」(鞠莉)

なんと会議室の白い壁には大きな男がぼんやりと映っていた・・・。どうやら、鞠莉、映写機をテーブルの上に置いて電源をいれることしか頭になかったらしく、白い壁に映る映像を調整することをついうっかり忘れていたようだ。

 そんなわけで、鞠莉、

「ふぅ、これでばっちり見えるので~す!!」

と、映写機の映像を調整。すると、とつぜん、木松悪斗、白い壁に映る大きな男を見てこう叫んだ。

「こ、これは、小原家当主!!」

そう、白い壁に映っていたのは、鞠莉の父親、さらに、世界に名を知られている、小原財閥の総帥である小原家当主、だった。それに・・・、

「は~い、、鞠莉、元気にしてた?」

と、鞠莉の母親、鞠莉‘sママも映っていた。で、沼田、つい、白い壁に映る鞠莉‘sママに対して、

「お~、これはこれは鞠莉‘sママさん、ご機嫌麗しゅう。映像越しとはいえ、とても美しい限りですぞ!!この沼田、今にでも鞠莉‘sママさんとご一緒したいものですぞ!!」

と、夫である小原家当主が鞠莉‘sママの隣にいるにも関わらず鞠莉‘sママを口説こうとするも、鞠莉‘sママ、そんな沼田に対して一言。

「お~、これはこれはとてもHappy(嬉しい)ですね~!!でも、沼田さん、本当にSorry(ごめんなさい)で~す!!だって、この私にはここにいるダーリン(小原家当主)一筋なんで~す!!ただ、そうであったとしても、お世辞とはいえ、そう言ってもらえるのは本当に嬉しいもので~す!!」

 と、ここで沼田と鞠莉‘sママの茶番はここでおしまい・・・ということで、小原家当主、ついに本題へと入る。

「さて、木松悪斗君、あなたの失礼な行いのすべて、沼津にいる私の部下たちから聞いておる。それに、この場において、木松悪斗、あなたの言葉、いや、暴言、一言一句、すべて聞かせてもらった!!」

この小原家当主の言葉に、木松悪斗、

「えっ、私の過去の行いについては知っていてもおかしくないが、なんで、たった今のことなのに、この会議室の私の発言を数々をなんでここにいないはずの小原家当主が知っておるのだ?」

と、戸惑ってしまう。まさかここでの自分の発言がここにいないはずの小原家当主に筒抜けになっているとは・・・。

 だが、その謎はすぐに解決された。鞠莉、自分のポケットから自分のスマホを取り出すと、木松悪斗に向かって一言言い放つ。

「いや~、今は便利な世の中になったのですね~!!だって、誰にもバレずに、それも無料で、遠くにいるパパ(小原家当主)にここにいるみんなのトーク(会話)、聞かせることができるのですからね~!!」

なんと、鞠莉、自分のスマホにインストールされていた無料通話アプリを起動しては通話できる状態のまま、この会議室に入る前に自分のポケットに自分のスマホを入れていたのである。で、その通話アプリの相手、それが自分の父親、つまり、小原家当主、だったのである。こらや、木松悪斗のこの会議室での発言、いや、暴言、鞠莉のスマホ(にインストールされた無料通話アプリ)を通じて小原家当主に全部筒抜けになるのは当たり前か・・・。

むろん、このことを知ったとたん、木松悪斗、

「この小童(鞠莉)め~」

と、鞠莉のことを叱るもあとの祭りである。

 そんなわけで、ついに始まった、木松悪斗の断罪タイム・・・。小原家当主、鞠莉に向かって叱っている木松悪斗に対し、強い口調で、

「この狼藉ものめが!!この俺のかわいい一人娘に汚い言葉を投げかけるとは、不届き千万!!」

と、一喝!!これにはさすがの木松悪斗も、

「は、はい・・・」

と、たじろいてしまった。これで勝負は決まった!!ついに弱腰になった木松悪斗に対し、小原家当主、まるでエンマ大王みたいな形相で木松悪斗をにらむと、そのまま、木松悪斗の罪状を読み上げる。

「木松悪斗、お前は静真に小原家が投資してくれなかったことで自分の思い通りにならなかった、そのことで、小原家と浦の星に恨みを持つようになり、自分の権力をかさに、当初決定していた静真高校と浦の星女学院の統合を白紙に戻そうとした、(静真高校の部活動に参加している生徒の保護者たちの連合体である)静真高校部活動保護者会の会長であることをいいことに、静真の生徒や保護者たちに事実とは異なる噂を流すことでな!!」

これには、木松悪斗、

「それは俺の考えからであり、決して間違いじゃ・・・」

と、弱弱しく反論するも、

「黙れ!!」

と、小原家当主、これを一括、木松悪斗、黙ってしまう・・・。この様子を見ていた小原家当主、すぐに木松悪斗の罪状を読み続ける。

「そして、沼田殿の働きかけでなんとか統合したものの、その嘘の噂によって起きた保護者たちの声により、その声がなくならない限り分校方式をとらざるをえない結果を招いてしまった。そして、お前は静真本校と浦の星分校の統合を阻止するため、静真本校と浦の星分校の統合を果たそうと頑張っていた渡辺月生徒会長率いる静真高校生徒会と鞠莉の大事な仲間たちである(新生)Aqoursを陥れようとしていた。これにより、(新生)Aqoursは不安・心配という深き海・沼に陥ってしまった。そればかりか、これをいいことに、私の大事な浦の星の生徒たちの学ぶ環境すら破壊しようとしていた!!」

これには、木松悪斗、

「・・・」

と、無言。まぁ、(新生)Aqoursの件については月の思惑通りにいかなかったことのほうが大きいのですが、木松悪斗とその娘である旺夏の悪だくみによるものも大きかったですし、半ば当たっているかも・・・といってもそんなこと小原家当主には関係ないことですしね・・・。

 とはいえ、小原家当主の話はまだまだ続く。

「そして、ここでも沼田殿の働きによってなんとかなったが、木松悪斗、あのとき、3月の通常理事会のときに沼田殿から言われていたこと、統合に向けての月生徒会長とその生徒会、さらには、私の娘、鞠莉が参加しているAqoursを含めた浦の星の生徒たちの行動の邪魔をしないこと、それを言われていたにも関わらず邪魔をしていたではないか!!それも自分の手を汚さず、ただ小原家も一緒に潰したいがために私の大事なハニー(鞠莉‘sママ)までかどわかすとは・・・、本当に根が腐っているとはこのことなんだな・・・」

むろん、これにも、木松悪斗、

「そ、それは・・・、ここにいる裏美本人がしたことでして・・・」

と、言い逃れようとする。まぁ、これもある意味当たっているのだが・・・。実は沼田から木松悪斗に対して月やその生徒会、浦の星の生徒の統合に向けた行動を妨害しないようにと部活動報告会後に行われた3月の通常理事会のときに言われていたのですが、(この会議室の一件以外)Aqoursや月、浦の星の生徒たちに対しての妨害工作は全部裏美が単独で行っていた・・・なんて言ったとしてもそんなもの小原家当主には言い訳にしか聞こえず、逆に、

「ふんっ、そんな言い訳は聞きたくもない!!げんに、お前はなぜそこにいる?そんなの聞かなくてもわかる!!月生徒会長とAqoursの行動を妨害するためにそこにいるんだよな!!」

これにはさすがの木松悪斗も、

「うぅ・・・」

とうなるしかなかった。

 そして、小原家当主、ここにきてさらにヒートアップする。

「それにたとえそうでなくてもしても部下の不始末は長であるお前の責任とも言えるんだぞ!!これが社会のルールってもんだ!!」

大の大人がこう言われてしまったらもうどうすることもできない。木松悪斗、

「むむむ・・・」

と、顔をゆがませながらただ聞くだけになってしまった。

 そんな顔をゆがませたままの木松悪斗に対し、小原家当主、ついにこのときが来たとばかりに、

「さて、これが、木松悪斗、お前がこれまで犯してきた罪状である。本当に自分勝手、忘却無人な行いの数々である。こんな罪人をほっておくことなんてできない!!」

と、木松悪斗をしかりつけるように言うと、そのまま、

「それじゃ判決を言い渡す!!」

と、本当に地獄で罪人を裁くエンマ大王になったのかごとく木松悪斗ににらみを利かせる。

 が、このとき、木松悪斗にある気持ちが芽生える。

(こ、これはまずい・・・。このままいけば絶対に人生が終わる!!)

そう、本能的に、今、自分が危険な状態に置かれていることを悟ったのである。このまま小原家当主から判決を下されたら自分の人生は終わりである、たとえそうでなくても、もう経済の世界にはいられなくなる、そのことを木松悪斗は本能的に悟ったのである。で、そんなわけで、

(自分としてはふがいないことだが、生き残る意味でもここは三十六計逃げるが勝ちだ!!)

と、思ったのか、木松悪斗、沼田と「ラグーン」運営会社の会長、そして、鞠莉に対し、

「あっ、たしか、これから東京で大事な方との解職があった。もう行かないと。それでは私はこれにて。さらば!!」

と言っては裏美と旺夏をおいて逃げようとする。

 が、あともう少しでドア・・・というところで、

「ここはマリーにお任せで~す!!このマリーのスクールアイドルで鍛えた脚力をなめないでいただきたいで~す!!」

と、鞠莉、目にもとまらぬ速さで会議室のドアのところまでダッシュすると、まさかのとうせんぼ!!これには、逃げる木松悪斗、

「邪魔するな、この小童(鞠莉)が!!」

と、とうせんぼする鞠莉をどかそうとするも、鞠莉が持っているタブレットから、小原家当主、

「黙るのはお前だ、木松悪斗!!」

と、木松悪斗を一喝!!

 そして、小原家当主、そのまま木松悪斗に判決を下した。

「さてと、木松悪斗、お前に判決を言い渡す!!木松悪斗、もうこれ以上静真本校と浦の星分校の統合に口出しをするな!!さらに、あの(報告会後に行われた)3月の通常理事会のときに決めたこと、「来月の新学期が始まるまでに「浦の星の生徒が静真の部活動に参加すると悪影響が出る」という保護者の声を改善しなければ月生徒会長以下静真高校生徒会役員全員退学する」、それ自体を無効にする!!」

そう、あまりにも物語が長すぎてお忘れのかたもいるかもしれない。月とナギたち静真高校生徒会は3月の通常理事会のときに静真本校と浦の星分校の統合の障害となっていた保護者の声、それを来月の新学期までに改善できなければ退学する、そんなことを約束していたのだ。そのため、月はこの期日までに(新生)Aqoursを復活させようと頑張っていたし、ナギたち静真高校生徒会もその期日ぎりぎりとなる4月上旬に(新生)Aqoursお披露目ライブを行って保護者の声を打ち消そうとしていた。対して、木松悪斗側の裏美も3月の通常理事会のときに一緒に決まった月たちへの妨害禁止を聞かずに勝手に月たち、そして、Aqoursの行動を妨害していたのだ、この期日を越えれば月たちを退学に追い込むことができるから。だが、その退学の条件が無効になってしまえば月たち静真高校生徒会の役員全員を退学に追い込むことができなくなってしまう。そんなわけで、木松悪斗、その他もろもろを含めたうえで、

「そんな・・・」

と、がっかりしてしまう。

 しかし、小原家当主、そんながっかりする木松悪斗の姿を見ては、

「これでもこれまでお前がしてきた、月生徒会長たち静真高校生徒会と浦の星の生徒たちに対しての悪行の数々と比べてみたら優しすぎるもんだ!!」

と言うと、続けてこんなことまで言ってきた。

「そして、これ以上、月生徒会長たち静真高校生徒会、Aqoursを含めた浦の星の生徒たちの行動を邪魔するなら本当にこの沼津にいられなくなるくらいの罰を与えてやるから覚悟しておけ!!」

 この小原家当主直々の判決に、木松悪斗、

「ううう・・・」

と、下を向きながらうなだれるしかなかった。

 が、木松悪斗、自分のプライドをずたずたにされたが気に食わなかったのか、

(ううう・・・とうなだれ続ける俺ではない!!これが俺本来の姿ではない!!いつもの俺は堂々と自分の道を突き進む男なり!!おれは「勝利」のみを追い求める男なり!!このままあの男(小原家当主)の言いなりなんてなるものか!!俺のプライドを傷つけた恨み、絶対に晴らさせてもらう!!俺の邪魔なんてさせない!!絶対に静真本校と浦の星分校の統合を白紙にしてやる!!俺の思い通りにしてやる!!だからこそ、今は引き下がってやる!!勝利に向けた戦略的撤退だ!!今に覚えておけ!!)

と思ったのか、

「ふんっ、そんな判決、これ俺には関係ないね!!この俺がルールブックだ!!そんな判決、無効だ!!」

と言うと、そのまま会議室のドアの前に立っている鞠莉に対し、

「この小童(鞠莉)、そこをどけ!!」

と、強引に鞠莉をどかしてしまった。これには、鞠莉、

「キャッ!!」

と、悲鳴をあげるも、木松悪斗、それすら無視してそのままドアを蹴り飛ばすと、

「俺の道は俺が決める!!誰も俺様に指図するな!!」

という捨て台詞を言っては会議室をあとにした。この木松悪斗の逃走に木松悪斗のお供である2人からは、

「ちょっとお父様、待ってください!!」(旺夏)

「ご主人様、この私を置いてきぼりにしないでください!!」(裏美)

と言っては木松悪斗のあとを追った。この木松悪斗たちの一連の行動に、みな、

ポカーン

となってしまった。

 

 その後、鞠莉は運営会社の会長から直々に屋上の使用受理書の認め印をもらうと、

「ふ~、これで決着で~す!!結果はもちろん、鞠莉たちAqoursのビッグウィン、大勝利で~す!!」

と、声高々に喜んでいた。

 が、このとき、沼田はというと、こんなことを考えていた。

(わしら日本人は昔から勝利という結果のみを追い求めてきた。いや、勝利そのものにこだわってきたのかもしれない。たとえば、時代劇において、ほとんどのTV番組は「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」みたいに勧善懲悪の物語が主流だったりする。そして、それは現代においてもいろんな小説や漫画、さらには、ライトノベルやゲームにおいてでも言える。たとえいろんな苦難があっても最後は主人公が悪に勝つ、それがお決まりだったりする。また、大相撲の貴乃花や稀勢の里みたいに大ケガしつつも優勝を遂げるというサクセスストーリーが喜ばれたりする。だが、それは大ケガをしつつもその場所で優勝するという短期的な勝利という感動をみんなが追い求めた結果なのかもしれない。ただそれによって起きるそのあとに続く悲劇の物語なんて誰も気にしないのかもしれない。

 しかし、それでもみんなは勝利という結果のみにこだわってしまうのは、もしかすると、自分たちにとって自分の力ではどうすることもできない、そんな理不尽な現実、のなかで唯一「勝利」という名の(疑似的な)経験を欲しているからじゃないか、と私はそう思っている。自分の力では「勝利」という経験を得ることができない、ならば、空想の物語などで主人公と自分を重ねながら「勝利」を疑似的に体験することによって自分のなかにある「勝利」に対する欲求を満たそうとしている、のかもしれない。

 まぁ、それくらいならある程度許される、とわしをそう思っている。まぁ、日本人以外にもアメコミなどで日本の小説や漫画などと同じ展開をしているから、もしかすると、それは日本人以外にも言えるかもしれない。

 けれど、今、それだけでは、「勝利」、いや、それ以上に、「それ以外の勝利」という名の欲求を満たすことができなくなってきている。冷戦が終わってから30年、経済中心の時代になったことで、木松悪斗の言う通り、人が生まれたときから常に、競争、争い、戦い、に追われる毎日を暮らすようになってきた。これにより、人のまわりには敵だらけといった状況が日常茶飯事となってしまった。さらに、「(それ以外の)勝利こそすべて」といった考えが優先されてしまったことで、勝者と敗者、強者と弱者、富豪と貧者、その格差が昔以上に拡大、それどころか、一度でも敗者・弱者・貧者になるとそこから抜け出すことが難しくなった。そうなったために社会のひずみが昔以上に大きなってしまった。また、今から100年前のスペイン風邪(今のインフルエンザ)みたいに見えない敵によって自分たちの生活や心すらずたずたにされるかもしれない。こうなってしまうと誰もがみな相手のことを思いやるくらいの心の余裕すらなくなってしまうのは自明の理である。さらに、それが最悪の形で「それ以外の勝利」という名の欲求と結びついてしまうかもしれない。

 そして、そこから起こるもの、それは、自分よりも弱い者に対する迫害・・・、自分より下だと思っている者を、弱者、敗者とみなして攻撃してしまう、それかもしれない。むろん、もしかするとそこにいろんな要素が絡み合っているのかもしれない。が、それでも、意図的だとしても、無意識なものであほしったとしても、「それ以外の勝利」を追い求めて、自分にとってまったく知らない者、知っていても自分より弱い者、それをできる限り排除しようとしている、それが今の世の中では当たり前になろうとしている。さらには、その当たり前になろうとしていることに付け込んで国自体がその弱者を排除しようとしている。その国自体も「それ以外の勝利」を追い求めてほかの国と対立、その国を完全に潰そうとしている。もうこうなってしまうと待っている先は、戦争、いや、地獄、としかいえないのかもしれない。

 しかし、それを阻止する方法が1つだけある。それは古来日本において大切にしてきた存在、「寛容さ」、なのかもしれない。あいまいな気持ちを持つことで人は物事に対して寛容になることができる。その「寛容さ」こそまわりの人たちと上手に付き合う秘訣となるだろう。だって、寛容になることで自分の心に余裕が生まれ、弱い者に対してマウント、「それ以外の勝利」を追い求めようとしないからだ。さらに、悪いことをした相手を許すくらいの広い心を持つことができるかもしれない。

 だからこそ、わしはこう願っている、今の世の中にとってとても大切なもの、それこそ、どんな相手でも無慈悲な心でもって対応するくらいの広い心、つまり、「寛容さ」、そして、「謙虚さ」、であり、それが世界中に住む人たちのなかで芽生えてほしい、と・・・)

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