「Moon Cradle」グランドエンディング・・・?
そして、翌日・・・。
「みなさん、こんにちは!!私たちは浦の星、あっ、元浦の星女学院のスクールアイドル、Aqours、です!!これからこの(沼津駅)南口特設ステージにてライブを行います!!今のルビィたち、新生Aqours、を見てください!!よろしくお願いいたします!!」
このルビィのアナウンスが沼津駅南口にこだまする。そう、ついにこのときがやってきたのだ、新生Aqoursお披露目ライブ、「オペレーション・オブ・New Aqours」、が・・・。沼津駅南口には浦の星の生徒たちとあげはたち静真Aqours応援団が力を合わせて作った特設ステージが設けられていた。そのステージのバックにはAqoursのシンボル、9色の虹、そして、「Aqours」というAqoursのシンボルカラー水色の巨大バルーンが飾られていた。それあの浦の星分校の黒板に描かれていたイメージ図とそっくりであった。さらに、南口に通じる大通りにはそのステージを起点に大小100以上の露店が立ち並んでいた。そして、その特設ステージを中心に多くのお客さまが集まろうとしていた。
そんななか、月は、
「あともう少しで始まりますのでそれまでお待ちください」
と、来賓客への挨拶回りをしていた。このお披露目ライブの総合プロヂューサーである月にとってライブの来賓客への挨拶回りも立派なお仕事の一つであった。
そして、最後の来賓客への挨拶が終わると、月、なにを思ったのか、ふと後ろを振り替える。そこから見えた光景とは・・・、
「どう、ライト、OK?」(むつ)
「OK、OK!!ところで、増設したスピーカーの調子はどう?」(いつき)
「こっちもOKだよ!!で、そっちのスピーカーとそれをつなぐコードはどう、大丈夫?」(よしみ)
「うん、こっちも大丈夫だよ!!」(静真の生徒その1)
「コード類もばっちりだよ!!」(静真の生徒その2)
と、静真と浦の星、ふたつの学校の生徒たちが仲良くお披露目ライブに向けた最終チェックを行っていた。そう、これこそ月が待ち望んだものだった。月は静真の生徒たちのため、そして、その静真に新しく入ろうとしている浦の星の生徒たちのためにこの2日月のあいだ頑張ってきたのである。そして、今、その願いは成就されようとしていた。これには、月、
(ついに、ついに、僕の願いが叶うんだね!!静真と浦の星の融合がついに叶うんだね!!僕、とても嬉しいよ!!)
と、笑いながらこの光景を楽しんでいた。
と、そんなときだった。
「月生徒会長、どうかね、お披露目ライブは?」
と、月がよく知る大男の声が聞こえてくる。これには、月、
「あっ、沼田のじっちゃんだ!!こんにちは!!」
と、大男こと沼田に挨拶をする。さらに、月、
「そして、あのメール、静真の全校生徒に送ってくれてありがございます!!」
と、この前、沼田が静真の全校生徒に送ったメールについてお礼を言う、が、とうの沼田はというと、
「ほほほ、あれはわしの気まぐれじゃ!!あまり気にするな!!」
と、笑いながら謙遜していた。
そんな沼田、月に対し、
「ところでじゃ、このライブを行って自分が叶えようとしたものは叶ったかな?」
と、尋ねる。これには、月、
「はい、叶いました!!静真の生徒たちも、浦の星の生徒たちも、1つになってくれたからこんな素敵なライブを行うことができました!!みんなには本当に感謝しております!!」
と、元気よく答えた。そんな月に対し、沼田、
「ほほほ、それはよかった、よかった!!」
と言うと、ステージの方を向いて、月に一言。
「さぁ、ついに始まるぞ、新生Aqoursお披露目ライブ、そして、月生徒会長が叶えようとしたもの、静真と浦の星の融合の証、がな!!」
この沼田の言葉に、月、
「はいっ!!」
と、元気よく言った。
「「「「「「Aqours、サンシャイン!!」」」」」」」
特設ステージ横に設置されていた楽屋用テントのなかから新生Aqours6人の掛け声が聞こえてきた。ついに新生Aqoursお披露目ライブが始まる、そんなとき、月、まわりを見渡す。そして、月はある人を見つける。観客たちの後方、そこにいたのはこのお披露目ライブの大スポンサーとなった、鞠莉‘sママ、だった。その鞠莉‘sママ、このとき、
(さぁ、ついにスタートするので~す、New Aqours、がで~す!!私、あの(スペイン広場での)ライブでAqoursのファンになりま~した!!さらに、スクールアイドルのすごさ、素晴らしさを感じ取りま~した~!!これからも、Aqoursのこと、スクールアイドルのこと、チア(応援)するので~す!!)
と、まるで新生Aqoursのお母さん、になったような思いで千歌たちを見つめていた。
そして、その鞠莉‘sママの近くには、鞠莉、ダイヤ、果南、Aqoursの3年生3人の姿もあった。このお披露目ライブで千歌たち新生Aqoursの旅立ちを見届けたあと、それぞれの道へと旅立つことになっていた。この3人の姿を見て、月、
(鞠莉ちゃん、ダイヤさん、果南ちゃん、今までAqoursを引っ張ってくれてありがとう。もう3人がいなくても曜ちゃんたちは大丈夫だよ!!だから、3人とも、安心して旅立ってね!!)
と、3人にお礼を心のなかで言った。
さらに、月はもう一度まわりを見る。そこにある景色、それは、静真の生徒たち、浦の星の生徒たち、そして、静真の生徒の保護者たちを含めた沼津の人たち、その他大勢の観客の、多くの笑顔、であった。これには、月、
(沼田のじっちゃんに助けられたとはいえ、まさかこんな光景が見れるなんて本当に嬉しいよ!!そして、この光景はずっと続く、そう思うよ!!)
と、ここまでやってきたことがついに実を結んだことを実感していた。そして、こんな光景がずっと続く、月はそう確信していた。
そんななか、ついにライブは始まった。最初の曲は「NEXT SPARKING!!」、新しい輝きである。このとき、月、ふとステージの方を見る。すると、そこには鞠莉たち3年生3人の新たなる旅立ちを祝おうとしている千歌たち1・2年生6人の姿があった。これには、月、
(曜ちゃんたちは鞠莉ちゃんたち3年生3人が旅立ったとしてもきっと大丈夫だね!!だって、たとえ離れ離れになっても心のなかの宝物のおかげでずっとつながっているから!!)
と、もう鞠莉たち3年生3人がいなくても千歌たち1・2年生6人は大丈夫、そう確信していた。
そんな月であったが、
(あっ、なんかとても大きな気配が3つ消えた・・・、けど、なにか残っている・・・)
と、なにかを感じたのか、突然消えた気配のあった場所、観客たちの後ろのほうを見る。すると、そこにいたはずの鞠莉たち3年生3人の姿がなかった。これには、月、
(あっ、鞠莉ちゃんたちはもう旅立ったんだね!!でも、鞠莉ちゃんたちはあるものを残してくれた、この9人で得た一生の宝物、それに対する感謝の気持ちを!!)
と、鞠莉たちが残してくれたものを感じていた。
そんなときだった。突然、月の目の前にある光景が広がっていた。
(えっ、ここってどこ?えっ、僕の目の前のステージには曜ちゃんたち(新生Aqours1・2年)6人しかいないはずなのに、いないはずの鞠莉ちゃんたち(3年生3人)がなぜいるの!?)
そう、月の目の前に広がっている光景、それは、千歌たち1・2年生6人、それに、その6人の前に突然あらわれた鞠莉たち3年生3人、そう、Aqours9人の姿だった。そして、その9人が円状に並ぶと「NEXT SPARKING!!」を一緒に歌っているでないか!!これには、月、
(まっ、まさか、これって、幻覚じゃないよね・・・)
と、一瞬戸惑うも、すぐにあることに気づいた。
(あっ、もしかして、これって、僕も曜ちゃんたちAqours9人とつながっていることを示しているのでは・・・)
そう、月はこの1ヵ月という短いあいだであったがAqoursと一緒に行動を共にしていた。そのなかで、月はAqoursメンバー全員と深いキズナを結んでいたのである。そして、その深いキズナを通じてAqours9人の心のなかのライブを月も一緒になって楽しんでいたのである。
そして、月はこう思った。
(そう考えると、この僕のなかにも大切な宝物が、Aqoursメンバー9人との想い出、想い、キズナがあるのかもしれない。そして、その宝物は僕にとって一生の宝物になった、僕はそう思えてくるよ。だからね、みんな、この宝物、一生大切にするからね!!そして、僕、この宝物をもって、ここにいるみんなと一緒に、前へ、未来へ、進んでいくよ!!)
自分の心のなかにあるAqoursとの大切な想い出、想い、キズナ、それがいっぱい詰め込まれた一生の宝物、それを大切にしていく、その気持ちを胸に秘め、ここにいるみんなと一緒に月は前へ進んでいく、そう決意した。
その後、このお披露目ライブは沼津の他校のスクールアイドルの乱入(これについては月も知らなかった。千歌が誰にも内緒で仕組んでいたことみたいだった)、はては、男子校なのになぜかスクールアイドルと言っているグループの乱入など、いろんなことが起きたものの、夜まで楽しい宴は続いていた。このライブは後日、新生Aqoursお披露目ライブ・・・というより沼津のスクールアイドルのライブと言われるくらい有名なライブとして後世に語り継がれるものとなってしまった。が、それでも、ライブとしては大成功を収めることとなった。と、同時に、このライブを成功に導いた浦の星の生徒たちの士気の強さ、このライブを準備する際、一緒に行動を共にした静真の生徒たちとのあいだに対立がなかったこと、それらにより、「浦の星の生徒たちは部活動に対する士気が低いから(部活動に対する士気が高い)静真の部活動に浦の星の生徒が入ると士気低下・対立により悪影響がでる」、そんな(沼田のメールでほとんどの保護者たちが考えを改めたものの一部の保護者たちのあいだでまだ言われていた)保護者の声、いや、木松悪斗の考え、そんなものすら一気に吹き飛ばす、そんなことまで起きてしまった。
そして、そのお披露目ライブから2週間後・・・。
「ほら、急がないと学校に遅れちゃうよ!!」
静真の校門前では新2年生となった6人組が急いで校門に駆け込もうとしていた。そのなかの赤色がかった髪の色の少女が慌てながらこう言うと、その横から、
「ルビィ、それはわかっています!!でも、なんでこのヨハネが学校に遅れたのかしら?」
と、赤色がかった髪の色の少女ことルビィに対して、まるで堕天使?の少女が言うと、ルビィ、
「善子ちゃんたちが昨日夜遅くまで騒いでいたからでしょ!!」
と、堕天使?の少女ことヨハネにツッコミを入れる。そう、この6人組は浦の星分校で運命?の再開以来友情を育んでいた少女たち、ルビィ、花丸、ヨハネ、そして、あげは、東子、シーナ、だった。
とはいえ、もうすぐ授業が始まる、というわけで、急ぎながらもわいわいがやがや騒いでいた。
「でも、昨日は楽しかったよね!!まさか夜遅くまで堕天使ごっこしていたなんてね!!」(あげは)
「あげは、昨日のは堕天使ごっこじゃな~い!!全国にいるリトルデーモンへのミサだ!!」(ヨハネ)
「でも、本当のところ、ただの生配信、でしたし、まさか、この私まで夜遅くまで遊んでしまうとは、うぅ、不覚・・・」(東子)
「だから、ごっこじゃな~い!!大事なミサ!!」(ヨハネ)
「とはいえ、あともう少しで授業が始まります!!ほら、急ぎますよ!!」(東子)
「ねぇ、東子、そんなに急いでいるなら、ここにいる腹黒少女のシーナに、テレポート、頼んでみたら?」(あげは)
「あげは、私は腹黒少女じゃないし、テレポートなんてできないよ!!そんな冗談を言うのは善子ちゃんだけで十分だよ!!いや、ジャッジメント、ですわ!!」(シーナ)
「善子じゃなくて、ヨ・ハ・ネ!!」(ヨハネ)
「あぁ、なんていう茶番ずら!!これでは絶対に授業に遅れるずら!!でも、こんな楽しい時間、ずっと続くといいずらよ!!」(花丸)
「花丸ちゃん、それだけはご勘弁だよ!!私のイメージが、「真面目」というイメージが、足元から崩れてしまうよ!!ほんと、冗談だけは善子ちゃんだよ!!」(東子)
「だから、善子じゃなくて、ヨ・ハ・ネ!!」(ヨハネ)
「ハハハハ」(ヨハネを除く5人)
こんなルビィたち6人の楽しいやり取り、であったが、この6人の様子を3年生の教室から眺めていた少女がいた。その少女は、
「ルビィちゃんたちも静真の生活に慣れたみたいだね!!よかった、よかった」
と言うと、その横からその少女の大親友が、
「月ちゃん、そうだね!!これも静真本校と浦の星分校の統合に尽力した月ちゃんのおかげだよ!!」
と、ルビィたちのことを眺めている少女こと月が言うと、月も、
「曜ちゃん、ありがとう!!」
と、月の大親友こと曜にお礼を言った。実はあのお披露目ライブのあと、月の希望通り、静真本校と浦の星分校はついに統合を果たすことができたのだ。先述の通り、お披露目ライブ前に送られてきた沼田のメール、そして、ラブライブ!決勝延長戦の動画により、「部活動に対する士気が低い浦の星の生徒が部活動に対する士気が高い静真の部活動に入ると士気低下・対立により静真の部活動に悪影響がでる」、という保護者の声、というか、木松悪斗が流した考えが間違いであることに気づいた静真の生徒たち、そして、その保護者たちは「そんなことを心配する必要なんてない」と思うようになり、ほとんどの静真の生徒とその保護者たちは統合に賛成の意向を示すようになった。が、それでも、「本当に浦の星の生徒の部活動に対する士気は高いの?」「本当に対立しない?」という心配の声が一部で出てきたのだが、それもお披露目ライブでの浦の星の生徒たちの働き、静真の生徒たちと一緒に頑張っている浦の星の生徒たちの様子などによりその心配の声も払しょく、こうして、「保護者の声」はごく一部を除いて完全に払しょくすることに成功、こうして、お披露目ライブ後に行われた4月期の通常理事会にて・・・、
「俺は絶対に統合は許さん!!理事のみなさんもそうですよね!!」
と、静真の理事でもあり、自分以外の理事たちを陰で操る木松悪斗の猛反対、というか、木松悪斗、最後の抵抗を試みるも、沼田から、
「木松悪斗、黙れ!!月生徒会長はわしが出した統合のための条件、「保護者の声がなくなる(払しょくする)」、それを達成したんだぞ!!それに、ほとんどの静真の生徒たちとその保護者たちは統合に賛成しておる。もう統合の障害はなくなったんだぞ!!それなのに統合に反対だなんて、木松悪斗、またわしの顔に泥を塗るつもりなのか!!恥を知れ!!」
と、木松悪斗とそのしもべであるほかの理事たちを叱りつけては木松悪斗の意見を一蹴、
「では、評決に移る。静真本校と浦の星分校の統合に賛成の者?木松悪斗以外全員・・・、よって、静真本校と浦の星分校は統合することに決定する!!」(沼田)
ということで、無事に統合することが決定した。
とはいえ、静真本校、浦の星分校、その両方で統合に向けた準備が必要、ということで、すぐに統合するわけでもなく、通常理事会が開催された日から1週間、浦の星の生徒たちは浦の星分校に通っていた。で、その1週間、月を含めた静真高校生徒会を含めて統合に向けた準備でてんやわんやの状態が静真本校と浦の星分校、その2つで起きていた。そして、今日、ついに浦の星の生徒たちは静真本校に登校することができた、というわけである。
で、これに関して、月、
「あぁ、また曜ちゃんと一緒に学校に通えるなんて幸せだな~」
と、曜と一緒の学校に通えることに感謝の意を告げると、曜、
「うん、そうだね!!」
と、笑顔で月に同意していた。
そんな2人であったが、2人の話題が統合の話からスクールアイドル、Aqoursのことへと移ると、月、
「で、曜ちゃん、スクールアイドル同好会、どう?」
と、曜に尋ねると、曜も、
「うん、ここでもスクールアイドルができんるなんて本当に嬉しいよ!!」
と、笑顔で答えてくれた。
が、笑顔から突然、月、一瞬のうちに険しい表情になると、曜に対しこう言った。
「でも、本当にごめんなさい。僕としてはスクールアイドル同好会じゃなくてスクールアイドル部にしたいんだけどね・・・」
これには、曜、
「月ちゃん、心配しないで!!部じゃなくても同好会でスクールアイドル活動できるんだよ!!だからね、月ちゃん、そんなに心配しないで!!」
と、月のことを慰める。このとき、月、
(くそ~、木松悪斗のやつ~、統合を阻止できなかった腹いせに、曜ちゃんたちAqoursのスクールアイドル部創立を許可しなかったな!!結局のところ、同好会で落ち着いたけど、僕としては納得いかないよ!!)
と、木松悪斗に対して腹を立てていた。そう、今、静真において、千歌たち新生Aqoursは、スクールアイドル部、ではなく、スクールアイドル同好会として活動していた。それは裏で今なお静真の部活動に強い影響力?を持つ木松悪斗の存在があった。なんと、今なお、月と木松悪斗の戦いは終わっていなかったのだ。そして、なぜ、スクールアイドル部、ではなく、スクールアイドル同好会として千歌たち新生Aqoursは活動しないといけないのか、その疑問すら生まれてしまった。この2人の戦い、そして、その疑問により、月とAqoursは新しい物語へと旅立つことになった。
一方、そのころ、木松悪斗率いる(静真の部活動に参加している生徒の保護者たちの連合体である)部活動保護者会の部屋では、
「く~、月生徒会長にAqoursめ~、絶対に許さないからな!!」
と、木松悪斗が外を見ては苦々しい表情をしていた。この2週間、木松悪斗にとって地獄であった。4月期の通常理事会で沼田からの横やりで静真本校と浦の星分校の統合は実現となり、統合白紙・撤回という木松悪斗の野望は潰えてしまった。さらに、木松悪斗、あの沼田のメールに添付された「ラグーン」会議室での木松悪斗と月とのやり取りの様子が映った動画で木松悪斗の真実の姿を目にしたことにより静真の生徒の保護者たちからの人望をなくしてしまった。そのため、その保護者たちから部活動保護者会の会長職解任の動議がだされてまった。まぁ、これについては、木松悪斗、自分が持ちうる権力全てを行使してなんとか阻止したものの、(静真においては)これまでみたいに自分の権力をかさに自分の思い通りに動くことができなくなってしまった。また、本業である投資においても世界的大企業である小原財閥と沼田グループとの一切の取引ができなくなってしまったため、その仕事にも支障がでる事態に。さらに、自分の権力でもって静岡の企業・団体・自治体に圧力をかけることもできなくなったため、沼津・静岡の経済界における木松悪斗の地位は失墜した。いや、それ以上に、日本の経済界での地位ですら危ういものとなっていた。これにより、木松悪斗、毎日頭を抱える日々を暮らすこととなった。
そんな暗い表情の木松悪斗に対し、
「ご主人様、そんなに気を落とさず、あの沼田というじじいに痛い目をくらわす、いい案を考えましょうよ!!」
と、木松悪斗の腹心である裏美が木松悪斗を元気づけようとするも、木松悪斗、
「う・ら・み~、全部お前のせいなんだぞ!!俺の知らないところで月生徒会長の邪魔をしなければこんなことにならなかったのだぞ!!」
と、逆に裏美に対して逆恨みを持つが如くキレてしまった。これには、裏美、
「ご、ご主人様、ごめんなさい~」
と、反射的に謝ってしまう。
けれど、それでも木松悪斗の腹の虫は収まらないらしく、その腹いせに、裏美に対して、
「裏美、お前にはそれ相当のきつい罰を与えないといけないな!!そうだ、決めたぞ!!裏美、お前の、この木松悪斗投資グループにおけるすべての地位、それをはく奪する!!これからは一兵卒として私のために働いてくれ!!いいな!!」
と、本当にきつい罰を与えてしまった。これには、裏美、
「そ、そんな~、これまで木松悪斗様のために一生懸命働いてきたのに・・・」
と、嘆いてしまった。が、木松悪斗、すぐに、
「俺が求めているのは勝利という結果のみだ!!お前がいたらすべてが負けになってしまう!!」
と、裏美に向かって怒りながら言うと、さらに、
「裏美、ここから去れ!!いいな!!」
と、大声で怒鳴ってしまい、本当に裏美を部屋の外へと追い出してしまった。
で、部屋の外に追い出された裏美・・・はというと・・・、
「ご、ご主人様から追い出された・・・、いったい、どうすれば・・・」
と、途方に暮れてしまうも、こんな仕打ちに、裏美、心の底からある思いがこみ上げてくる。それは・・・、ご
「ご、ご主人様、いや、木松悪斗、許すまじ・・・。この私のことを侮辱するなんて、この恨み、晴らしておくべきか・・・」
そう、これまで必死になって仕えてきた主人、木松悪斗に対するこの仕打ちへの恨み、だった。この恨みがのちに新しい物語にも影響するのだが、それについては後日語ることにしよう。
そして、その裏美を外に追い出してしまった木松悪斗は、今、自分が静真において置かれている状況を整理した。
「たしかに静真における俺の地位はあやふやなものになった。静真の部活動においては今までみたいにいかないけれど、それでもいまだに強い影響力は保持している。教師たちに対しては俺が人事権を握っているから大丈夫だろう。それに、沼田がいるとはいえ、いまだに理事たちは俺の言いなりだ!!沼田さえ来なければ理事たちは俺の思いのままだ!!心配することなんて一つもない!!静真において、この俺が1番(仕事の都合であまり静真に来ない沼田を除いて)だ!!」
で、これに、木松悪斗、一安心する。自分の地位はいまだに健在であると自覚したのであろう、あんまり心配することではない、そのことに気づいたからだった。
そして、木松悪斗、あることを考えていた。
「それに、あのにっくきAqours、さっそくスクールアイドル部創立を言ってきたが、俺の権力のおかげで創立申請は却下してやったわ!!今頃、同好会として活動しているが、それでも苦しんでいるはずだろうしな!!」
そう、木松悪斗、残っている権力をフルで使い、千歌たちAqoursのスクールアイドル部創立の申請を却下したのであった。ちなみに、スクールアイドル部として創立すれば専用の部室がもらえたり学校から部の活動資金をもらうなど活動していくうえで有利になることが多い。一方、同好会だとそれがないため、その点からすれば千歌たちAqoursに学校での活動などを含めて多方面において打撃を与えることにもつながる。そんな意味でも、木松悪斗、これまでの仕返しができた、と、思っていた。と、同時に、これに関してある重要なことを言いだしてしまう。
「しかし、俺にとって失敗作だと思っていたあの娘がまさかAqoursの部創立申請を却下することを進言してくるとはな、まさに、棚から牡丹餅、ではないか!!この俺すら考えられなかったことを言いだすとは、本当にびっくりしたぞ!!」
そう、Aqoursの部創立申請を却下するという策を考えたのは木松悪斗ではなかった。それを考えだしたのは木松悪斗の娘である。と、言っても、あの女子サッカー部部長で木松悪斗の娘である旺夏ではない。では、いったい誰なのか。みなさん、第2部のことを思いだしてほしい。実は木松悪斗には2人の娘がいる。1人は長女で女子サッカー部の部長としてインターハイ全国優勝を成し遂げた(木松悪斗にとって)かなり優秀な娘、旺夏、そして、もう1人、今年、静真に入学したものの、木松悪斗からすれば、得意なものなんてなく、人に誇れるような優秀なものなんてなにもない、だから(木松悪斗からすれば)失敗作である、そう評される次女、であった。その次女がAqoursの部創立申請を却下するように木松悪斗に進言したのだ。で、この進言を聞いた木松悪斗、月やAqoursに仕返しができる、と思ったのか、それをすぐに受諾、持てる権力をフルに使い千歌たちの部創立申請を阻止したのだった。
とはいえ、これは、月とAqours、そして、沼田へのささやかな反抗である、と木松悪斗は思っていたらしく、すぐに、
「さて、月生徒会長にAqours、そして、沼田、今にみていろ!!おれは絶対復讐してやるからな!!」
と、月とAqours、そして、沼田、に対して恨み節を聞かせていた。
こうして、木松悪斗も、旺夏も、Aqoursの部創立申請却下の裏に隠されたある野望を持つ次女とともに、複雑に絡み合った新しい物語へと進もうとしていた、この物語が木松悪斗にとって予想できないものになることも知らずに・・・。
こうして、月、Aqours、木松悪斗、は新しい物語へと進んでいく。そこには、なにが起きるのか、どんな運命が待っているのか、そんなことなんて知るよしもなく、ただそうだとしても、人は前へと進んでいく。誰も知らない未来、とても不安・心配でいっぱいの、もしくは、希望や期待でいっぱいの、そんな未来、であったとしても人は必ず前へ進んでいく。それは生きる意味でも避けることなんてできないものである。
そして、人はその前に進んだ先にある未来・運命がどうなのかわからない。どんな未来なのが、どんな運命が待っているのかそれすらわからない。幸せなのか、不幸なのか、その未来・運命そのものを事前に知ることなんてできない。
けれど、人はある力を有している。それは、前に進んだ先にある未来・運命を変える力。そう、自分の強い意志のもと、その運命・未来そのものを変える、そんな力を持っている。自分がこうでありたい、そんな強い意志があれば運命そのものを切り開く、そんなことだってできる。それくらい、人が持つ意志の強さは強靭である。
だからこそ、今のこの時代のことを悲観しないでほしい。たとえ見えない強敵がいたとしても強い意志があればそれすら乗り越えることだってできる。そして、明るい未来へと紡いでいってほしい。
とはいえ、今、ここでも新しい物語が始まろうとしている。それは、ある少女の、運命の、いや、ある少女のある強い意志、強い野望という糸が絡み合った、ちょっとせつない、そんな物語のはじまり、なのかもしれない。しかし、そのある少女を中心とした、少女3人の、運命の歯車が、ついに、回り始めた。それは、ある少女の、ある野望をもった、ある一言によって・・・。
あの新生Aqoursお披露目ライブから1週間後、ここはAqoursがこれまで練習に使っていた、そして、Aqoursの原点、ゼロの地、沼津内浦の砂浜海岸。ここに静真の制服を着た少女2人が立っていた。
「来た~~~!!」
と、ある少女が元気よく言うと、その相方は、
「ってか、なんでここに来たの?」
と、その少女に尋ねる。すると、その少女はこう答えた。
「聖地だよ、せ・い・ち!!」「え~、この前あった、沼津の(あるグループのお披露目)ライブ、見てなかったの?私、高校生になったらスクールアイドル部に入るんだ~!!」
そう、その少女は高校生になったらスクールアイドル部に入りたい、そんな夢を持っていた。とはいえ、その少女、もうすでに静真に入学している。なので、本当のところ、すでに高校生であるのだが・・・。
ただ、この少女の言葉に対し、相方は、
「またはじまった(、その話)!!」
と、相槌を打つと、その少女はライブのときにそのグループが光り輝いていたことを言うと、そのまま、
「私も輝きたい!!」
と、自分の夢、スクールアイドルとして自分も輝きたい、それを相方に告げた。
そして、それを受けてか、相方、
「それで、(そのお披露目ライブを行ったスクールアイドルグループって)なんていう名前なの?」
と、そのお披露目ライブを行った、とても輝いていた、そのスクールアイドルグループの名をその少女に尋ねると、その少女は、
「うん、名前はね・・・」
と、言っては砂浜に大きく、
Aqours
という文字を描いた。その少女とその相方はのちに、
「99番目の、100番目の、幻の、浦の星の入学生]
といわれる存在になるのだが、そんな運命なんてつゆ知れず、その少女とその相方はAqoursみたいに自分たちもスクールアイドル部に入って一緒に輝きたい、そんな希望・夢を確認しあっていた。
が、それにより、この2人の運命の歯車はすでに動き始めていた。それは、このとき、2人で一緒に夢を確認しあった、そんなときに、突然、2人のもとに飛び込んできた、ある少女の、ある野望を持ったある少女の、一言、それも最後の部分はその2人には聞こえないくらい小さな声、によって・・・。
「ねぇ、君たち、スクールアイドルにならない?私と一緒にスクールアイドルにならない?
Aqoursをつぶすためのね・・・」
Love Live! SC intorodaction (ラブライブ!SC 序章)
「Moon Cradle」 the end
And next new story of Aqours
「Love Live! Red Sun 、Blue Planet」
And main Story「Love Live! SC」