ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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SNOW CRYSTAL 序章 第9話

 と、思いつつもついに待ち合わせ場所に到着してしまった聖良、待ち合わせ場所に到着するなり、すぐに、

「お久しぶりです!!」

と千歌たちに挨拶すると、ルビィ、花丸から、

「理亜ちゃん!!」(ルビィ)

「Saint Snowさんずら!!」(花丸)

と聖良たちが来たことに驚いてしまう。

 とはいえ、ルビィと花丸が驚くのも無理ではなかった。千歌以外には聖良と理亜がここに来ることを伝えていなかったから、というか、千歌もそのことをほかの梨子、曜、ヨハネ、花丸、ルビィに伝えていなかったようだ。

 まぁ、そんなわけで、千歌がことの推移(東京に聖良たちが来ているため、それだったらちょっと練習をみてもらいたいと思って沼津に聖良たちを呼んだ)を梨子たち5人に伝えると、理亜、

「まったく、せっかく姉さまとの東京旅行中だったのに・・・」

と嫌味を言うと、聖良、

(まぁ、理亜、正直じゃないんだから・・・)

と思ったのか、千歌たちに補足というか、

「平気です。理亜もすごく行きたがっていましたから」

と、ついいたずらとばかりに理亜の本音を暴露してしまった。これには、理亜、

「姉さま!!」

と、こちらも聖良に反抗しそうになっていた。

 だが、聖良と理亜がここに来た理由はただ遊びにきただけではない。不安・心配という深き海に陥った千歌たちの練習を見てはアドバイスをする、ことだった。なので、新生Aqoursのメーンバーである梨子が、

「じゃ、さっそくですけど、(練習を)みてもらいますか?」

と聖良たちにお願いすると聖良も、

「はいっ!!」

と力強く返事をしていた・・・のだが、一方、理亜はただ、

「・・・」

と無言になってしまった。これにはさすがの(理亜の一番の親友である)ルビィも心配するほどだった。

 

 さっそく練習・・・というか、パフォーマンスを直接みることとなった聖良と理亜、まずは千歌たち新生Aqoursメンバー6人がそれぞれのポジションにつく。このとき、聖良はあることに気付く。

(千歌さんたち、あの曲を選んできましたか・・・。「夢で夜空を照らしたい」・・・)(聖良)

「夢で夜空を照らしたい」・・・、6人となった新生Aqoursにとって今のところ、唯一、人前で披露できる曲、そして・・・、

(あの曲、「夢で夜空を照らしたい」・・・、千歌さんたちAqoursにとって初めて全国にAqoursの名をとどろかせた曲、そして、ラブライブ!夏季大会前に東京で行われたスクールアイドルのイベントで初めて私たちSaint Snowに会いそこで披露してくれた曲・・・)(聖良)

そう、この曲のPVにより千歌たちAqoursの名は全国規模に広がり、それによって東京のスクールアイドルのイベントにAqoursは呼ばれることとなったのである。そこで千歌たちは聖良と理亜のSaint Snowと初めての邂逅を果たしたのである。さらには・・・、

(そして、千歌さんたちに「0」という過酷ともいえる現実を突きつけてしまった曲・・・)(聖良)

そう、そのイベントで観客たちから出場した各スクールアイドルのステージでの出来について投票を取ったのだが、この投票結果は千歌たちに残酷ともとれる現実、最下位・・・どころか誰も投票してくれなかった、「0」という厳しい現実を突きつけた曲でもあった。これには、聖良、

「そして、今、その教区を再び私たちSaint Snowの前で披露しようとしている。これは、もしかして、今、(ダイヤの言う通り、)千歌さんたち新生Aqours、その今の状況を表そうとしているのかもしれませんね・・・)

と、まるでこれは運命なのでは、とも思えるくらい千歌たちのことを心配してしまった。

 いや、それどころか、聖良、つい弱気になったのか、東京に卒業旅行に行く前まで自分のユニットに関して過酷とも練習をしようとしていた、いや、してしまった、そんな理亜の方を見ては、

(そして、それは、今の理亜にも当てはまろうとしているのかもしれませんね・・・)

と、理亜のことも心配になってしまった・・・のだが、聖良、すぐに気を取り戻しては、

(ってことはないですね。だって、今、ダイヤたち3年生がいないいない千歌さんたちとは違い、理亜には私がいますから・・・)

と、理亜には自分がそばにいる、なので、困ったときはすぐに自分に頼ることができる、だから理亜のことは大丈夫だろう、とたかをくくってしまった。

 とはいえ、今の千歌たちのパフォーマンスを見てアドバイスをすることが先決、ということで、聖良、

(あぁ、今はいろんなことを考えてもしょうがないです。今、千歌さんたち新生Aqoursのパフォーマンスを見ることを優先しましょう。そして、今、私が持っている、今の千歌さんたちに対する考え、ダイヤが心配していたこと、それを確かめてみましょう)

と、今やるべきことを考えることとし、さらには、

(そして、今、遠くから私たちを見ている、(きっと間違いなく)千歌さんたち新生Aqoursのことを心配しているあの「僕っ子」、いや、あの少女に、今、千歌さんたちが陥っている状況、それと、その原因を知ってもらいましょう)

と、遠くから自分たちや千歌たちを見守っている「僕っ子」のことも気に留めうとちらっと「僕っ子」のほうを見てはその「僕っ子」もそれに気づいたのかはっとしていた。

(「じゃ、聖良さん、理亜ちゃん、始めます!!」

この千歌の言葉に呼応したのか、聖良、すぐに千歌たちの方を向いては、すぐさま、

「それじゃ、今のAqoursの、今もてる最大限の力でもって、私たちSaint Snowに最高のパフォーマンスをみせてください!!」

と、遠くにいる「僕っ子」にも聞こえるくらいの大声で言うと千歌たちはパフォーマンスを始めた。

 

 ・・・のだが、始まって早々、

(あぁ、なんか昨日より悪いパフォーマンスになっていますね・・・)

と、聖良が呆れるくらい千歌たちのパフォーマンスはひどいものだった。いや、昨日のものより悪化していた。昨日の静真でのライブパフォーマンスは聖良からダイヤの送ってくれた動画サイトのURLを通じてすでに見ていた。そのときはルビィが、ヨハネ、花丸を道連れに大々的に転倒していた。で、今日は大々的に転倒することはなかった・・・のだが、昨日のライブでの失敗のせいか、昨日以上にぎこちない、まるで初心者・・・、いや、それ以下かもしれない、そんなパフォーマンスをしていた。いや、そのパフォーマンスを見て、聖良、千歌たちのことをこう見えてしまった。

(なんか、千歌さん隊が今しているパフォーマンス、まるで、不安・心配を前面に押し出したような、「私たちは不安・心配という深き海・沼の底に沈んでいます」、そんなことを言いだそうな感じがします)

そう、今の千歌たちのパフォーマンスはまるで、不安・心配という深き海・沼に陥っていっている、今の千歌たちの状況を物語っている、そんな感じがしていた。

 そんなわけで、聖良、まだ千歌たちのパフォーマンス中にも関わらず、まとめに入ろうとしていた。聖良、

(今、千歌さんたちのパフォーマンスを見てわかりました。まさか、ダイヤが心配していたことがずばり当たってしまうだなんて、意外でした・・・)

と、ダイヤが昨日の夜、LIMEで聖良に伝えた通り、ダイヤが心配していたことがずばり当たってしまった、そのことに驚きつつも、今、千歌たちの身に起きていることに自分の言葉ではっきり言った。

(とはいえ、昨日のパフォーマンスを含めてこう断言できます。やっぱりですね、今の千歌さんたちはなにか焦りを・・・、いや、なにかに対する不安・心配、それを醸し出しています・・・、いや、振りまいている、そんな気がします・・・、それは・・・)

 そして、聖良は、(ダイヤから指摘されたこととはいえ、今の千歌たちのパフォーマンスを見て、)今、千歌たち新生Aqoursがこんな状況に陥った原因に気付く。

(今の千歌さんたち、新生Aqours・・・から醸し出している不安と心配・・・、それは・・・、9人じゃないから・・・)(聖良)

そう、千歌たち新生Aqoursのパフォーマンスが悪くなったのは、不安・心配という深き海・沼に陥っているから。その原因、それは、9人、パーフェクトナインじゃないから。聖良曰く、

(これまで9人でやってきたこと、その9人だからこそできたこと、それに対する自信、9人の想い、9人のキズナ、それらが今までのAqoursにあったから、だからこそ、ラブライブ!で優勝できるくらいの実力をもつことができた)

とのこと、そう、これまでAqoursは9人で活動してきた。9人が学年ごとにそれぞれの役割を果たし、9人でしかできないことを9人の想い、キズナでもってやってきたのである。それによりラブライブ!で優勝をは出すことができたのである。が、今は9人のうち、ダイヤたち3年生3人がいない、そのためか、

((ダイヤたち3年生3人がいない、)それにより、これまでのAqoursにあった、自信、キズナ、そのすべてがなくなってしまった、欠けてしまった、と千歌さんたちが思っているのでしょう。もちろん、9人だからできたことなんて今の千歌さんたち新生Aqours6人ではできない、そう千歌さんたちは知らないうちにそう考えてしまったのかもしれませんね)(聖良)

そう、千歌たちは知らないうちにこれまであった自信、キズナ、いや、その想いすら全て失った、そう思い込んでいるのかもしれなかったのだ。これまでAqoursは9人の想い、キズナ、自信でもって頑張ってきた。それは、ラブライブ!優勝、を果たすくらいのものとなった。だが、それらは、ダイヤたち3年生3人がいない、その喪失感により、それらは、もろくも崩れ去ってしまった。今の千歌たち新生Aqoursのなかにあるのは、これまでの9人の想い、思い出、キズナ、自信、ではなく、それらを失ったことによる不安・心配という深き海・沼の底に沈み込んでしまった、そんな気持ちであった。

 そんあことを考えた聖良は1つの結論を出す。

((Aqoursみたいな)完璧なものほど1つの歯車が欠ければすぐに崩壊する。これまでのAqours9人がいて初めて完璧、だったかもしれませんね。が、ダイヤたち3年生という歯車が欠けてしまったことにより、これまでの完璧さを失ってしまい千歌さんたちの心のなかにあったAqoursという想い、キズナ、自信はもろくも崩壊してしまった。今千歌さんたちに残っているのはその完璧さから程遠い、3年生がいないから生じてしている不安・心配、それだけかもしれませんね・・・)(聖良)

そう、今の千歌たち新生Aqoursは昔みたいな9人のキズナ、想い、自信から来る完璧さとは程遠い、ただ、不安・心配とだけが残ったただのスクールアイドルになってしまった、そう聖良は結論付けたのである。

 と、同時に、

(でも、まさか、ダイヤがそれを前もって見抜くなんて、ダイヤ、よくあの子たち(千歌たち)のことを見ていますね・・・)

と、ダイヤの千里眼には舌を巻いていた。

 とはいえ、聖良、ここである疑問が生じる。それは・・・。

(でも、果たして、今のAqours、千歌さんたち新生Aqoursって本当に3年生という歯車を失ったのでしょうか。ただ、失っている、欠けている、だから、もとに戻った、私たちSaint Snowと初めて会ったときに戻った、「0」に戻った、と、思い込んでいるだけではないでしょうか。ただの幻想・・・、じゃないでしょうか・・・。理亜の心のなかには私という歯車がちゃんとあります。と、同時に、ダイヤたち3年生3人という存在がいない、ただ、それだけで、千歌さんたちは3年生という歯車を失った、そう思い込んでいるのではないでしょうか)(聖良)

今の千歌たちはダイヤたち3年生3人がいない、ただそれだけで3年生という歯車を失った、3年生がいないkという喪失感により、不安・心配という深き海・沼の底に陥ってしまったのではないか、聖良はそう疑問に思ってしまったのだ。3年生がいない、ただそれだけでここまで落ち込みが激しいものになったのではないか、それが聖良にとって不思議に思えたのかもしれない。

 そんな疑問に対し、聖良、ある仮説を立てる。

(もし、本当にその幻想が千歌さんたちのなかにあるのなら・・・、もう一度、ダイヤたち3年生3人に会えば・・・もとに戻る・・・かもしれませんね。もう1度ダイヤタイt3年生3人に会えば千歌さんたちが抱えている、不安・心配、3年生3人がいない、その喪失感・・・、それに対する確認・・・、それが・・・できるかも・・・知れませんね・・・。いや・・・、それ以上に・・・、今の自分たちにおける・・・ダイヤたち3年生3人の・・・立ち位置・・・、3人の存在感・・・、3人の想い・・・、キズナ・・・、それを・・・再確認・・・できるかも・・・しれませんね・・・)

 そして、しらは千歌たちを立ち直らせるべくある決断をする。

(なら、この私が・・・ダイヤたちに・・・連絡を・・・とって・・・、これから先・・・どうするか・・・千歌さんたちを・・・3人にどう会わせるか・・・その段取りを・・・しないと・・・いけませんね・・・)

そう、なにかのかたちで千歌たち1・2年とダイヤたち3年生3人を会わせて、今、千歌たちが持っている3年生3人の存在意義などを再確認させることで千歌たちを復活させようと聖良は考えるようになったのだ。

 と、ここで理亜が聖良に対しこんなことを言いだしてきた。

「姉さま、もうすぐ、曲、終わりますよ!!」

そう、曲がもうすぐ終わろうとしていたのである。これには、聖良、

(あっ、たしかに、もうすぐ曲が終わりますね。私としたことがついうっかり考え込んでしましました)

と、曲が終わろとしているにも関わらずつい考え込んでしまったことに反省しつつ、

(とはいえ、あとはダイヤたちに連絡をしないといけませんね)

と、あとでダイヤたちに今日のことを連絡と相談をすることを心のなかで決めていた。

 だが、このとき、ふと、理亜の顔を見る聖良、すると、

(理亜・・・、なんか・・・、とても辛い表情・・・になっていますね。まるでなにかに苦しんでいる、そんな感じがします・・・)

と、理亜がなにかに苦しんでいる表情をみせていたためか理亜のことが心配になってしまうも、すぐに、理亜のことを信頼しきっているのか、すぐに、

(でも、うちの理亜に限って、今の千歌さんたち新生Aqoursと同じこと、起きていない・・・はず・・・、ですよね・・・?だって、理亜には、この私、聖良がついていますから、なにかあったら私に相談してくれるはずですから)

と、理亜が千歌たち新生Aqoursと同じ状況に陥っている、そんなことなんて起きていない、そう理亜のことを信じていた。

 が、このとき、理亜のなかでは千歌たちと同じ状況に陥っている、いや、それ以上のことが起きている・・・のかもしれなかった。そして、このときの聖良の判断がのちに、理亜、そして、あつこやしのっちたちにさらなる不幸をもたらすことになるとはこのときの聖良には知る由もなかった・・・。

 

 そして、曲が終わると同時に千歌たちのパフォーマンスも終わった。すると、聖良、

(今、ここで、私が、千歌さんたちにできること、それは、千歌さんたちに現実というものを伝えること、そのあとのことはダイヤたちと相談することんいしましょう)

と考えるとすぐに、

「なるほど・・・」

という声をあげては立ち上がり、千歌たち6人の前に進むと、

「はっきりと言いますよ!!」

と、わざと・・・特にいる「僕っ子」にも聞こえるような大声をあげて、千歌たちに、「僕っ子」に、今ある現実を突きつけた。

「そうですねぇ、ラブライブ!(冬季大会決勝)のときのパフォーマンスを100にすると、今のみなさん(のパフォーマンスは)は、30,いや、20くらいと言っていいと思います!!」

これには、千歌さんたち、唖然となる。さらに、ヨハネ、ルビィからは唖然ともとれる発言が出てしまう。

 だが、聖良、そんな千歌たちに対し、

(でも、今から言うことはこれから千歌さんたちが必ず乗り越えなくてはならない現実

だと思います。いや、ダイヤたちももそうあってほしい、必ず乗り越えてほしい、そんな現実かもしれません。その現実を突きつけるのは私としても嫌なのですが、千歌さんたちならその現実を乗り越えてくれると信じております。なので、言います!!)

と、なにかに覚悟を決めた、そんな思いをもったのか、心を鬼にして、千歌たちに、遠くにいる「僕っ子」に対し、千歌たちが不調である、いや、不安・心配という深い海・沼の底に沈んでしまった、その理由、現実を、千歌たちに突きつけた。

「それだけ(ダイヤたち)3年生3人の存在は大きかった!!」「それがなくなって不安で心が乱れている気がします!!」

この聖良の言葉は千歌たちに辛い現実を突きつけた。自分たちが不安・心配という深い海・沼の底に沈んだ原因、それは、3年生が、穂t脳のAqoursが持つ明るさと元気さ、その大事な部分を持つ3年生が、いないこと、これまでAqoursという船のエンジン役として、屋台骨として支えてくれた3年生がいないこと、それによる喪失感により、千歌たち6人は不安・心配という深き海・沼の底に沈んでしまった、そのことを、自分たちのライバルであるSaint Snowの聖良に言われたこと、いや、聖良からの残酷ともとれる言葉、それにより、千歌たち6人は唖然・・・、いや、心がなにかによってえぐられてしまい苦しんでいる、そんな表情になっていた。

 そして、この時の聖良の表情には一種の諦め・・・、いや、残酷な現実を千歌たち6人に突きつけたことに、聖良、

(千歌さんたち、ごめんなさい。残酷ともとれる現実を突きつけてしまいました)

と、千歌たちに対して心のなかで謝罪しながらも、

(けれど、きっと、千歌さんたちなら自分の手で立ち上がることができると思います。そのための段取りは、私たち、私とダイヤたちのあいだでなんとかしたいと思っております)

と、千歌たちが再び立ち上がることができる、そんな思いをもっていた。

 だが、このとき、なにかによっと不機嫌になっていた理亜から思いもよらない、いや、聖良によって厳しい現実を突きつけられたために自信喪失気味の千歌たちにとってダメ出しともとれる発言が飛び出す。

「なんかふわふわして定まっていない感じ・・・」

その言葉とともに理亜は不安・心配という深い海の・沼の底に陥った千歌たちのことを見限った、そんな感じでぷいっと顔を横に向けてしまった。

 だが、その理亜の言葉にヨハネが拗ねてしまいそこに座り込むくらい、ただでさえ残酷な聖良の言葉、いや、自分たちに突きつけられた残酷ともとれる現実によって失いかけていた自信を完全に失ってしまうくらいの大ダメージを千歌たちに与えてしまった。そんためか、梨子、

「見事に言い当てられたみたいだね・・・」

と、聖良と理亜の言葉に納得せざるをえない発言をしてしまう。いや、千歌たちにとってダイヤたち3年生がいない、それによる喪失感が今の自分たちが不安・心配という深き海・沼の底に陥った原因、いや、それが今の自分たちの現実である、しかし、その現実を打破したいものの、頼りになる3年生が率先して戻ってくることなんてない、なので、自分たちだけでなんとかしないといけない・・・ものの、「0」、いや、それ以下に戻ってしまった、そう思っている自分たちにとってこの現実を打破することなんて不可能・・・、そんな袋小路に千歌たちは入ってしまった。

 だが、それでも、藁にもすがる思いなのか、姉ダイヤに頼りたい、そんな気持ちからか、ルビィ、

(お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!)

と、自分の姉であるダイヤのことを心の中で呼び続けるも、姉ダイヤは、今、イタリアにいるのでここに来るわけでもなく、それにより、

(お姉ちゃんが来ない・・・。どうしたら・・・、どうしたら・・・)

と諦めの極致に達してしまい、しまいには、

「でも、どうしたら・・・」

という、これまでだったらいつでも頼ることができた姉ダイヤがここにはいない、自分たちでなんとかしないといけないけれど、現状、どうすることもできない、どうすればいいかわからない、そんな気持ちが言葉になって出てきてしまった。

 だが、このルビィの悲痛ともとれる発言により1人の少女のある苦しみともとれるある思いを爆発させてしまった。ルビィの言葉の後、突然、その少女はルビィに向かって怒鳴るように叫んだ。

「そんなの、人に聞いたってわかるわけ、ないじゃない!!」

その苦しみととれる叫びを発したのは・・・理亜だった。理亜、続けて、自分の本心、いや、その苦しみをルビィに向かって爆発させた。

「全部、自分でやらなきゃ!!」「姉さまたちはもういないの!!」

それはまるで理亜の苦しみともとれる叫びのことだった。それは、理亜の、今でも姉であるダイヤに頼ろうとしているルビィ、それに対する、幻滅してしまった、今の気持ちを妙実に表していた。

 そして、理亜はその言葉のあと、ルビィのもとから逃げるように走りさってしまった。これには、ルビィ、

(理亜ちゃん、どうしたの・・・)

と困惑してしまった。とはいえ、理亜のことをほっとけず、ルビィ、走り去った理亜を追いかけることにした。

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