ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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SNOW CRYSTAL 序章 第10話

こうして、今、自分が抱えている苦しみをルビィにぶつけるかの如く言い放っては逃げるように走り去ってしまった理亜とそんな理亜のことが心配で理亜を追いかけているルビィ・・・がいなくなったあと、千歌はどうして理亜がこんなことをしでかしたのか知りたくて、聖良に対置、

「聖良さん、教えて!!理亜ちゃんになにかあったの?」

と、聖良に尋ねると、聖良、これまで理亜の身に起きたことを簡単に話した。Saint Snowを終わりにしたあと、理亜は学校の有志(あつことを含む)と新しいユニットを結成したこと、最初のころは楽しく一生懸命あユニットのメンバーとともに頑張っていたこと、それがラブライブ!決勝でAqoursを応援しに東京に行ったその日以降、理亜は人が変わっってしまった、これまで楽しく練習していたのが、一転、まるで地獄の練習をユニットメンバーに対して課するようになったこと、それにより一部のユニットメンバーが理亜のユニットから抜けたこと、その言葉を聖良が発するごとに聖良はこんな思いになってしまった。

(理亜・・・、どうしてそんな態度を一番の親友であるルビィさんにとるのですか?なんか、昔の・・・、私以外の人とは離さない、自分の心を閉ざしてしまった、誰に対しても冷たい、そんな昔の理亜に戻った感じがします・・・)

そう、このとき、あの聖良すら困惑していたのである、今までの理亜、いや、あのクリスマスライブを経て誰に対しても心を開くようになった、そんな理亜が、あの日、ラブライブ!決勝で、Aqoursを応援しに東京に行ったあの日、その日を境に、昔の理亜、心を閉ざしてしまった、誰に対しても冷たい、そんな理亜に戻ってしまったことを・・・。いや、昔以上に苦しんでいる理亜、その理亜の、少しでもその苦しみを和らげるための、あつこたちにとってみればちょっとした息抜きのための、理亜と2人だけの卒業旅行、それを楽しんでいた理亜、しかし、今の千歌たちの・・・、3年生がいないという喪失感により不安・心配という深い海・沼の底に沈んでしまった、そんな千歌たち・・・、特に理亜にとって一番の親友だったルビィの、今はもうここにはいないのにそれでも姉ダイヤを頼ろうとしている、その姿を見てしまったのか、卒業旅行に行く前の理亜に戻った、それに対して、聖良、困惑していたのだ。

 だが、千歌、聖良からこのことを聞いた瞬間、こう考えてしまった。

(なんか、今の私たちに似ているのかなぁ・・・。今の理亜ちゃん、今の私たちだってダイヤちゃんたちがいないために良いパフォーマンスができていない・・・。対して、理亜ちゃん、聖良さんがいないなかでなにかに対して1人でもがき苦しんでいるみたい・・・)

そう、千歌は、今、ここにいない、そんな姉のダイヤに頼ろうとしているルビィに対して冷たい言葉を言い放った理亜、その理亜の状況、思い、苦しみは今の自分たちと同じである、いや、それ以上に聖良という大切な人なんてもういない、そのなかで、たった1人で、なにかに対してもがき苦しんでいる、そんなことを感じていたみたいのようだ。だがその理亜の苦しみに対し、千歌、申し訳なさそうにこう思ってしまった。

(でも、今の私たちじゃ、どうしても・・・、どうすることも・・・、できないよ・・・)

 

 ここには姉ダイヤに今でも頼ろうとしているルビィ、そんなルビィの姿に幻滅してしまった同じく姉の聖良を持つ理亜、そんなルビィの姿はもう見たくない、そう思ったのか、ルビィのもとから走り去っていく。だが、このとき、理亜の心んおなかではある思いにより理亜は苦しんでいた。それは・・・。

(もうあんなルビィなんて見たくない!!ルビィは、ルビィは、あのラブライブ!で優勝したAqoursの一員!!なのに、それが、ラブライブ!で優勝したときよりも、いや、それ以前の、や、初めて会ったときよりも、姉のダイヤさんに頼ろうとしている、そんなルビィ、見たくない!!もう、ダイヤさんは・・・、姉さまは・・・、もういないんだ!!いや、私たちは、私たちは、姉さまたちを含めて、なにもかも失ったんだ!!それなのに、もういないはずの(姉の)ダイヤさんに今でも頼ろうとしている、そんなルビィなんて、もうしらない!!)

そう、もうここにいない姉のダイヤに今でも頼ろうとしているルビィ、そんなルビィの姿に対して、理亜、とても嫌な気持ちに、そんなルビィのことなんて嫌、そんな気持ちになっていた。いや、それ以上に・・・、

(ルビィも千歌さんたちもわかっていない!!もうダイヤさんたち(3年生)も姉さまもいないんだ!!もういないんだ!!それなのに、ルビィ、そんな(姉の)ダイヤさんに今でも頼ろうとしている。これからは自分たちだけでなんとかしないといけないんだ!!いつまでも姉さまたちに甘えてちゃいけないんだ!!)

そう、理亜、心のなかではもう姉の聖良やルビィの姉のダイヤたち3年生はすでに高校もスクールアイドルも卒業している、なので、自分たちのことは自分たちの手でなんとかしないといけない、そう思っていたのだ。いや、それくらい理亜のなかでは切羽詰まるものであったのだ。

 だが、それ以外にも理亜の心のなかには深い闇が住みついていた。それは・・・、

(それに、私は、理亜は、あのときの・・・、あのときの思いなんてしたくない!!私は、理亜は、姉さまとの・・・、姉さまとの・・・、それくらいのものを、いや、ラブライブ!で優勝したあのルビィたちみたいに・・・、ルビィたちみたいに・・・、・・・しないといけないんだ!!そのための、勝ち続ける、そのためのユニットを、作らないと、いけないんだ!!そうでもしないと姉さまに申し訳がたたないんだ!!)

そらはまるで理亜に重い十字架を背負わせる、いや、理亜自らその重い十字架を背負っている、それくらい理亜にとって千歌たち以上に深い海・沼、いや、それ以上に深淵なる闇を背負っている、そんな感じが漂っていた。

 そんな、闇からくる苦しみ、それに打たれながらも、姉ダイヤに今でもすがろうとしているルビィの姿はもう見たくない、その一心で逃げるように走る理亜・・・だったが、突然、不慣れな砂浜で走ったのが悪かったのか、疲れてしまい、ついに止まってしまった。そこに理亜のあとを追ったルビィがようやく追いつく。けれど、理亜、そんな弱弱しい、不安・心配という深い海・沼の底に陥った、そんなルビィの姿を見たくないのか、

(ルビィ、ルビィの顔なんて見たくない!!)

と、理亜、そう思ってルビィのもとから去ろうとする。

 ところが、ルビィ、そんな理亜の現状に気づいたのか、

(理亜ちゃんに謝らないと・・・。ルビィも理亜ちゃんも大変困っている状況なのに、ルビィには千歌ちゃんたちがいる、だけど、理亜ちゃんのまわりには誰もいない、聖良さんは今も近くにいるけど、理亜ちゃんの性格じゃ・・・)

と、理亜に同情的になるとその理亜に対し、ルビィ、

「ごめんね!!理亜ちゃんは1人で頑張っているのに・・・」

と同情的な発言をしてしまった。

 だが、このルビィの同情的な発言に、理亜、ついにキレてしまった。理亜、

(ルビィ、私のことなんてほっといて!!ルビィみたいにいつまでも姉のダイヤさんに甘えたい、そんなルビィなんて、もういや!!姉さまも、ダイヤさんも、もうここにはいないんだ!!それなのに、それでも姉のダイヤさんを頼ろうとするなんて、ルビィ、スクールアイドルを・・・、ラブライブ!を・・・、甘く・・・、甘くみている・・・、そう思えてくる!!ルビィ、スクールアイドルは・・・、ラブライブ!は・・・、ラブライブ!は・・・)

そう理亜が思った瞬間、ついにあの言葉を・・・、理亜のラブライブ!に対する強い想い、いや、今は、自分ではなんもできない、姉ダイヤに頼ろうとしている、そんな甘い考えのルビィに対する、あの理亜の代名詞といえるあの言葉を理亜は発した、そう、あの言葉を・・・。

「(ラブライブ!は・・・、)ラブライブ!は、遊びじゃない!!」

このときの理亜の言葉、それは自分と同じくとても苦しんでいる理亜に対するルビィの同情、それを払いのけるものとなってしまった。これには、ルビィ、思わず、

(り、理亜ちゃん・・・)

と、ただ黙るしかなかった。

 

だが、そんなとき、理亜の、いや、理亜を含めた千歌たち、そして、聖良、さらには遠くから千歌たちののことを見守っていた「僕っ子」の状況が一転する。無事に理亜とルビィのもとに到着した千歌たちと聖良・・・だったが、突然、空から、

ブー ブブブ ブブー

という音とともに一台のヘリが千歌たちと聖良、理亜のもとに近づいてくる。いや、千歌たちにぶつかっちゃう、そんな高度で千歌たちに近づくと、「僕っ子」の帽子を吹き飛ばしつつも旋回、千歌たちの目の前に降りてきた。これには、千歌たち、

「「「まりちゃんだ!!」」」

と、Aqoursメンバーの3年生が1人、鞠莉が来た・・・と思って鞠莉の名を叫んでしまう・・・のだが、実際に出てきたのはちょっと年の増した・・・、こほん、麗しきレディ、だった。いや、たしかに、鞠莉は鞠莉でも、鞠莉の母親、鞠莉‘sママであった。

 そんな鞠莉‘sママ、千歌たちに対しこうお願いした。

「実はお願いがありま~す!!詳しいことはホテル小原で言いたいので、このヘリに乗ってく打さ~い!!」

この鞠莉‘sママからのお願い・・・、とうの千歌はと言うと、あまりに怪しいので断る・・・、

(でも、これが、もしかして、この不信を振り切れる良い機会になるかも!!)(千歌)

と、千歌、今の自分たちがおかれている状況を変えるべく二つ返事でOKを出してしまった。

 そして、鞠莉‘sママ、なんと、聖良と理亜に対してもこんなことまで言ってきた。

「それに、あなたたち(聖良と理亜)も来てくれたらハッピーです!!」

この鞠莉‘sママのお誘い、これには、聖良、その言葉を鞠莉‘sママがかけてくるまでは、

(なんで理亜はルビィさんに対してあんなことを言ったのでしょうか?気になります・・・)

と、理亜がルビィに対して冷酷ともとれる発言をしたのか悩んでいたが、鞠莉‘sママのお誘いの言葉を聞いたとたん、

(まぁ、そのことはあとでじっくり考えることにしましょう)

と、いったん理亜のことは棚に上げることにして、

(それよりも、これは千歌さんたちにとって「渡りに船」といえるかもしれませんね)

と、すぐに、千歌たちにとってこれは立ち直るためのチャンス、その機会を得ることができた、そう考えてしまった。なぜなら・・・。

(なぜなら、今、千歌さんたちが復活するためには、ダイヤたちに、3年生3人に、もう一度会うことが1番だからです!!)(聖良)

そう、千歌たちが不安・心配という深い海・沼の奥底から抜け出すためにはダイヤたち3年生3人にもう1度会うことが1番だから、である。近田一が不安・心配という深い海・沼の底に沈み込んだ理由、それは、ダイアyたち3年生3人がいない、そんな喪失感によるものだった。なら、もう1度、ダイヤたち3年生3人に会い、そのことについてもう1度話し合う、いや、あることを再確認すればいい、そう聖良は考えたのだ。

 だが、聖良にはそれをするために乗り越えないといけないものがあった。それは・・・。

(とはいえ、それをするためには、2つ、問題があります。1つはダイヤたちは、今、イタリアにいます。そこに行くための渡航費用、お金が必要です。そのお金の工面をどうすればいいか、ということが問題なのです)(聖良)

そう、ダイヤたち3年生3人は、今、イタリアにいる。なので、そのイタリアに行くための渡航費用が今現時点では圧倒的に足りない、ということだった。さらには・・・、

(それに、たとえ千歌さんたちがイタリアに行くことができたとしても、そのイタリアにいるダイヤたちのところに行くまでのガイド兼通訳、が必要です!!)(聖良)

そう、たとえ千歌たちがイタリアに行けたとしても、ダイヤたちがいるところまでの道案内、いや、それ以上に、日本語が通じない異国の地でどうやってイタリアの人たちと意思疎通を交わすことができるのか、それが1番の問題だった。

 だが、その2つの問題に対し、聖良、

(けれど、この女性の方(鞠莉‘sママ)のお誘い、その2つの問題を一挙に解決できるかもしれませんね)

と、鞠莉‘sママのお誘いこそ千歌たちを復活させるための2つの問題、関門、それを突破できる、ちょうどいい機会である、そう聖良はにらんでいた。なぜなら・・・、

(まず、この女性の方(鞠莉‘sママ)、鞠莉の母親なら、もしかすると、鞠莉のところまで行く資金を出してくれるかもしれませんですし・・・)(聖良)

そう、鞠莉は世界的財閥の1つである小原財閥の当主(鞠莉の父親)の一人娘である。なので、その母親である鞠莉‘sママから資金援助してもらえば千歌たちはダイヤたち3年生3人がいるイタリアに行くことができるのである。さらには・・・、

(それに、もう1つの問題点についてはすでに目星はつけています)

と、聖良、近くにいる「僕っ子」の方を見る。どうやら、聖良、もう1つの問題点についても人材をすでに見つけていたようだ。

 そんあわけで、聖良、鞠莉‘sママに対し、

「まっ、乗りかかった船ですし、千歌さんたちがいなくなっては沼津に来た意味もありませんからね、一緒に行きましょう!!」

と、鞠莉‘sママと千歌たちと一緒に行くことを承諾した・・・ものの、すぐに、聖良、鞠莉‘sママにあるお願いをした、聖良が目星をつけていたいい人材を指さしながら・・・。

「千歌さんたちと私たち、そして、この石階段の上にいる少女も一緒に連れて行ってください!!」

これには、聖良が指さした少女、「僕っ子」も突然のことでびっくりしてしまう。それ以上に、千歌たちが・・・、その「僕っ子」の存在を知った千歌たちはびっくりして口を揃えてその「僕っ子」の名を叫んだ。

「月ちゃん!!」

そう、その「僕っ子」こそ、曜のいとこで大親友、そして、この物語とは対となる物語、「Moon Cradle」の主人公である、渡辺月、であった。

 

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