ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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SNOW CRYSTAL 序章 第11話

そんなわけで、千歌たち6人、それに、聖良と理亜、と、なぜか月を連れてヘリはホテル小原沼津淡島へと向かう。そんなヘリのなかで聖良と月はお互い挨拶をすつお、月、あることを聖良に聞いてきた。

「先ほど、曜ちゃんたち(千歌たち新生Aqoursのこと)に対して「3年生の存在が大きかった!!」って言ってましたこど、それってどういうことですか?」

この月の質問に聖良は自分の言った言葉の真実を述べた。今の千歌たち新生Aqoursは本来のAqoursではない、本来のAqoursはダイヤたち3年生3人を含めた9人であること、を。月、それを昨日の新生Aqoursのライブで「いつものAqoursではない」という違和感として感じていたのだが、その違和感が聖良によって肯定されたことに少し驚く素振りをみせた。これには、聖良、

(この子(月)、案外、人を見る目がいいのかもしれませんね」

と、少し興味を持ったのか、少しからかいつつも月にこれまでのAqoursの歴史を教えた。ダイヤたち3年生が1年のとき、初代Aqoursとして活躍していたこと、そのなかで鞠莉がケガをおしてまで無理に東京のイベントに出場しようとしたところ、ダイヤと果南と一緒に続けたい鞠莉、対して、鞠莉の将来について心配していた果南、その心の行き違いなどもあり初代Aqoursは消滅したこと、けれど、浦の星が廃校になる、それを阻止するため、パワーアップして浦の星に帰ってきた鞠莉と1年のときのことで未だに引きずっている果南、その2人の交差する想いをダイヤの策略?によってその誤解が解けたこと(+こっそり退場しようとしたダイアもなぜかルビィに見つかりちゃっかりメンバーになったこと)があり、Aqoursはパーフェクトナインになったこと、など。これには、月、Aqoursの本当の歴史を知らなかった、そんな自分の考えの浅はかさに嘆いていた。

 そして、聖良はそんな月に対し、今、千歌たちに起きていることを伝えた、Aqoursが各学年ごとに役割があること、2年が船頭、Aqoursという船の行き先を決める役、1年は新人乗組員、2・3年についていく、けれど、とても強い未知のパワーを持っている、3年はエンジン役とAqoursという船の屋台骨であること、そのエンジン役・屋台骨である3年がいなくなった今、千歌たちは迷走している、自分たちを守ってくれるものがない、いろんな問題に真正面から受けざるをえないこと、そんな危険な状態であること、昨日のライブにより、そのことを、3年生3人がいないという喪失感を感じたことにより、千歌たちは不安・心配という深い海・沼に陥ったことを。

 そんなことを聞いて、月、聖良に対しあることを尋ねた。

「聖良さん、だったら、曜ちゃんたち、新生Aqoursはよみがえる方法、なにかありませんか?」

この月の質問に、聖良、つい、こんなことを考えてしまう。

(たしかに、この場でこの月さんという方に千歌さんたちを復活させる方法を教えることができます。しかし、今はそのときではありません。それに、これを、千歌さんたちを3年生に会わせる、それをしたいと思っても今の私ではそれができません。ほかの人の協力が必要です。あとは千歌さんたちのね・・・)

 そして、聖良は月に対しこう答えた。

「その方法を教えることはできるかのしれません。ただし、その根本たる原因、それを取り除けるかは千歌さんたち全員の心がけ次第です。そう考えると、今、この場で千歌さんたちに教えることができません。だって、それをするには莫大なお金と労力、それに、相当な外国語の能力がないといけませんからね」

これには、月、がっかりするもそんな月の姿を見てか、聖良、月に対しこう思ってしまう。

(けれど、その千歌さんたち復活のための大事なピースの1つ、それは、月さん、あなたですよ!!)

そう、千歌たち復活の貯めの大事なピース、その1つが月であった。それはなぜか、それについてはおいおい話すとして、そのことを知っているのか、聖良、月に対しいたずらぽっくこう言った。

「けれど、新生Aqoursをよみがえさせることについて、1つだけ言えることがあります。それは、月さん、あなたがそれを果たすことができる、新生Aqoursをよみがえさせる、とても重要な存在である、ってことです!!」

この聖良の言葉に月は驚いては困惑していた。

 そんななか、ヘリはついにホテル小原沼津淡島に到着した。だが、そんなとき、聖良、月の方を見てはこんなことを考えていた。

(なんか月さんと話していると、いろんな経験をしてきた、そんな感じがしてきました。そんな経験があるからこそ今の千歌さんたちが不調になった原因、それをあのライブのときから薄々と感じていた、そんなことができたのかもしれません。ならば、月さんに千歌さんたちのこと、全部任せることができるかもしれませんね・・・)

 だが、それと同時に、聖良、こんなことすら考えてしまう。

(けれど、なんか、月さん、ヘリで一緒にいたとき、笑ったところ、一度も見ることがありませんでした。もしかして、千歌さんたちが不調になった原因、それと月さんとなにか関係がある、というか、なにかを知っているのではないでしょうか。それに対して、月さん、尻目に感じているいのではないでしょうか)

そう、聖良との会話のとき、月は笑う素振りがなかった。これに関して聖良は不思議に感じていた。いや、なにか裏がある、そう感じていたのかもしれない、聖良は・・・。

 

 そして、ホテル小原沼津に到着したあと、すぐに千歌たちと聖良に理亜、月はホテルの大ホールへとそのまま通される・・・わけもなく、ちょっとした用意があるからと、鞠莉‘sママ、千歌たち、聖良、理亜、月、をホテルのロビーに待たせては1人でどっかに行ってしまった。どうやら、今回の兼で大がかりな仕込みをしているみたいだった。これには、聖良、

(鞠莉‘sママさん、果たして何をお願いするのでしょうか。まぁ、それに合わせてなにか仕込みをしている気がします。それについてはほっときましょう)

と、鞠莉‘sママが何かを仕掛けてくる、そんな気をしつつもほっておくことにした。

 それよりも、聖良、この時間を使ってなにかを確認しようとしていた。それは・・・、

(と、まずはあの月さんについて知りませんとね・・・)

そう、月のことについて確認しようとしていたのである、聖良は。千歌たち復活のための大事なピースの1つである月、それを確認するためだった。なので到着して早々、聖良は千歌に対してらうことを尋ねた。

「ところで、千歌さん、月さんっていう「僕っ子」を連れてきましたが、月さんってどういう人物なのでしょうか?」

すると、千歌、すぐに、

「う~んね~、う~んとね~、月ちゃんってね~、なんだっけ?」

がくっ!!聖良、尋ねる相手を間違えたようだ。千歌、月のことなんてなにも知らないようだ。そりゃそうだ!!だって、千歌、月と初めて会ったのはつい最近のことである。なので、月のことなんて全く知らないのも無理ではなかった。

 だが、その代わり、隣にいた曜が月についてこう答えてくれた。

「聖良さん、私が月ちゃんのことについて教えてあげるね。月ちゃんは私のいとこで大親友なんだ!!それでいて、今度、私たち浦の星と統合する静真高校で生徒会長をしているんだ!!でもね、月ちゃん、そこでかなり慕われているみたいで、自分や優秀な生徒会役員たちと一緒に静真の生徒たちをより良い方向へと導こうとしているんだ!!」

この曜の言葉に対し、月、照れながらも、

「曜ちゃん、ちょっと、よいしょ、しすぎだよ・・・」

と、曜はけん制するも、曜、すぐに、

「でも、それって本当のことがよ!!それくらい月ちゃんって凄い人なんだよ!!」

と、月のことをこれでもかという具合にべた褒めしていた。

 そんな曜のよいしょを聞いて、聖良、こう思ってしまう。

(やっぱり私の見立ては間違いなかったようですね、月さんは。静真といったら部活動がとても盛んなところとして有名です。そこで生徒会長をしている、それは並大抵なことではありません。そこで生徒たちから慕われているのなら、それくらいの力量、生徒みんなを導くことばリーダーとしての気質を持っているはず。いや、それくらいの経験もしてきたはず。ならば、不安・心配という深き海・沼に陥った千歌さんたちを導くことができるかもしれません)

そう、聖良は確信した、不安・心配という深き海・沼の奥底に沈み込んだ千歌たちをあの月が導いてくれる、と。

 だが、聖良、あることについても確信しようとしていた、それは・・・、

(ですが、今、もう一つ確認したいことがあります。それは千歌さんたちが不安・心配という海・沼に陥った原因、3年生がいないという喪失感、そこから生まれてくるもの、それは、「0」に戻った、もとに戻った、そんな思いだったりします。そして、そんな気持ちが私の目の前ででパフォーマンスをした千歌さんたちにはありました。なので、千歌さんたちが復活するためにはその気持ちを払しょくさせる必要があります。それを払しょくさせるためにはダイヤたち3年生3人と出会って3年生の立ち位置を改めて確認すること、そして、「0」に戻った、もとに戻ったという思いそのものが間違いであると気づかせる必要があります。そんな経験を月さんはしたことがあるのでしょうか?)

そう、聖良は気づいていた、人が何もかも失ったという喪失感に襲われたとき、まず真っ先に思ってしまうこと、それは、「0」に戻った、もとに戻った、そんな思いであった。それが今さっき聖良と理亜の前でパフォーマンスをした千歌たちから感じられていた。だが、その思いそのものが間違いだったりする。それ以上にとても大切なものがあるのだか、それについてはあとで話すとして、その思いそのもの間違いであることを人に、千歌たちに教える、伝えるためには、教える側、伝える側も同じ経験、なにもかも「0」に戻った、もとに戻った、という経験があるかどうかだ。人は経験を積むことで、人に教える、伝える際の説得力を増すことができるのである。経験則というものである。自分も1度そんな経験をしているからこそ、人への発言の際、その発言の重みも増すものなのである。そして、今日、千歌たちは3年生がいないという喪失感、そこからくる、「0」に戻った、もとに戻った、という思いから不安・心配という深い海・沼に陥ってしまった。けれど、ダイヤたち3年生3人とと会って今の3年生の立ち位置などを再確認するとともに、「0」に戻った、元に戻った、という思いこそ間違いである、もっと大事なことがある、そう伝える、教えることが千歌たちを復活させるために必要だったりする、特にルビィには・・・。だが、ただそれを教える、伝えるだけではダメである。ただ教える、伝えるだけなら誰でもできるが、かなり重症といえる千歌たちがそれを気づかせる、その思いが間違いである、だからこそ復活しよう、と思わせるにはそれだけでは不十分である。それに対してその経験をしたことがある者であれば、「その思いが間違いである」、その言葉の力、説得力はかなり強力である。なので、かなり重症である千歌たち、特に姉ダイヤに今でも頼ろうとしているルビィにとってみればその者の言葉の説得力はかなり強力となる。たとえどんな状況であっても良い方向へとその状況をひっくり返すことができるであろう。そのためにも、月にそのような経験があるか確認したかったのだ。

 というわけで、聖良、すぐに、月・・・ではなく、月のいとこで大親友の曜に対してそのことを尋ねることにした。なぜ曜に尋ねるのかというと、当事者である月に菊より第三者である曜に聞いたほうがいいから、当事者にそのことを聞いた場合、人によっては本当にたわいのない経験なのに拡大・・・というか、話を盛ることがある。それに対し、第三者ならその当事者の経験について客観的に話してくれたりする。なので、用心のため、第三者である曜に尋ねることにしたのである。そんなわけで、聖良、曜に対し、月に聞こえないように次のことを尋ねた。

「ところで、曜さん、ちょっとお尋ねなのですが、月さん、なにもかも失った、そう思えるような経験、ありませんでしたか?」

これには、曜、

「う~ん、う~ん、たしかあったような・・・」

と言うと、すぐに、

「あっ、もしかすると、あのことかも?」

と言っては聖良に月と曜に関わるあるお話をしてくれた。

「たしかね、私と月ちゃんが中3のとき、別々の高校に行くことになったんだけど・・・」

と、曜は中3の卒業のときのことを話してくれた、「中3の卒業を迎えたとき、月は曜から別々の高校に行くことを告げられた。このとき、月は、自分という大事な親友を差し置いてでも別の高校に進学すること、そのことを曜に対して怒るも、それは曜のもう一人の親友である千歌のためであると曜から告げられてしまう。このとき、月はこう思ってしまっう、「大親友である曜から捨てられた。昔の私に、なにもない、もとに戻った、「0」に戻った」と。しかし、曜から「たとえ離れ離れになったとしてももとには戻らない、「0」に戻ったりしない、むしろ、これまでの私と月ちゃんとの想い、想い出、キズナは宝物となってずっとのこっている」と。それを曜の口から聞いたことにより月は立ち直ることができた」と。

 それを聞いた瞬間、聖良、ついにあることを確信する。

(やっぱり私の見立ては間違いではありませんでした。月さんこそ、千歌さんたち復活のためのキーパーソンです!!月さんなら千歌さんたちのこと、任せられそうです!!)

そう、聖良の思った通りだった。月こそ千歌たち復活のためのキーパーソンであった。月には今の千歌たちが抱えているもの、「「0」に戻った、もとに戻った」、その気持ちを払しょくさせるための説得力、それに必要な経験がある。なので、その思いこそ間違いである、それを教える、伝えることができる。それに、ダイアたちがいるイタリアに千歌たちを行くことになったとしてもその千歌たちのための通訳兼ガイド役として月はピッタリである。これほどいい人材は月以外にいなかった。

 そんなわけで、聖良、ついに決めた。

(もし、千歌さんたちがイタリアに行くことになった場合、この私、聖良、その同行役として月さんを指名したいと思います)

そう、もし、千歌たちがイタリアにいくことになったら月をガイド兼通訳、そして、千歌たち復活のためのキーパーソンとして月を推薦することを決めたのである。

 と、ここで曜、聖良に対しあることを尋ねる。

「ところで、聖良さん、なんで月ちゃんのこと、聞いてくるの?」

これには、聖良、

「あぁ、曜ちゃん、ちょっと月さんのことが気になりましてね・・・」

とごまかしつつも、

「さてと、もうすぐ移動することになるでしょう。とはいえ、曜さん、これまで、月さんのこと、私に教えてくれてありがとうございます」

と、曜にお礼を言っては曜のそばから離れた。これには、曜、

「?」

と、頭の上にハテナマークを浮かべてしまった。とはいえ、このときの曜は、その後、このとき、聖良に話したことがのちに自分たちが復活するために必要なピースの一部になるとは知る由もなく、ただ、聖良に自分と月との昔話をしただけとしか思っていなかったようだ。そして、聖良に対しても同じことがいえた。今、千歌たちが抱えているその思い、それと同じ思いを持つ者が身近にいることを、それに気付かずにその者の状況がもっと悪化することも、このときの聖良には知る由もなかった。

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