ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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SNOW CRYSTAL 序章 第15話

 そして、聖良と理亜としてはXデー、あのときが訪れてしまった。そのときとは・・・、そう、ラブライブ!冬季大会北海道最終予選、である。このとき、Saint Snowのライバルである千歌たちAqoursは鬼門だった東海最終予選をトップで通過、ラブライブ!決勝進出を決めていた。なので、Saint Snowも北海道最終予選を突破しよう、今まで通り勝ち続けよう、そう2人は心のなかで決意していた。だが、このときの2人はそれ以外については対象的だった。ほかのスクールアイドルに対して気軽に挨拶や応対をしていた聖良、対して、理亜は自分の殻に引きこもり、ただ勝つことだけを、自分で自分を追い込もうとしていた。それはゲストとして呼ばれたために北海道最終予選の地、函館、に来ていた、聖良たちに激励に来ていた、千歌たちAqours、に対してもだった。

 だが、運命とは残酷なものだった。それは、Saint Snowのパフォーマンスのときに起こった。最終サビ直前まで完璧なパフォーマンスをしていた聖良と理亜。だが、そのときだった。突然、理亜が転倒してしまったのだ。それは理亜のなかでなにかが起きたのかもしれない、ただ、それに巻き込まれるかたちで聖良も尻もちをついてしまったのだ。たった1回のミス、だが、これが命取りになった。このあと、Saint Snowは満足がいくパフォーマンスをすることができずに終わってしまった。結果、まさかの最終予選敗退、2人にとって残酷ともとれるものとなってしまった。

 だが、このあとの、聖良と理亜、2人の対応は違った。聖良はなにか踏ん切りが

ついたのか、そのことについてくよくよ考えることなく、これまで通りの生活を送っていた。一方、理亜は自分が犯したたった1回のミスにより、姉聖良との夢を潰してしまった、そのことを悔いているのか、学校でも1人で引きこもってしまう、そういったふさぎ込んだ対応をとってしまった。これについては、聖良、こう振り返る。

(私はあのあと、「あぁ、終わってしまいました。でも、悔いなんて残っていません。私たちは一生懸命スクールアイドルをやってきました。なのに、あの結果で終わるなんて、なんか残酷な気がします。でも、私としてはそれでよかったと思います。妹の理亜と一緒に、これまで、一生懸命、スクールアイドル活動をしてきました。そのことが、私にとって、とても大切な宝物、になりました。これからは未来に向かって頑張っていきます」と思うようになりました。これについては千歌さんの影響が、「スクールアイドル活動を楽しむことが大事」、その気持ちがあったから、あのときのこと(北海道最終予選敗退のこと)を引きずらずに前に向けて歩き出すことができたと思います。ただ、妹の理亜は、そのときのミスのショックがいまだに抱えている、そんな感じがします)

そう、聖良は千歌の影響を受けて、当初は、「勝ち続けること」、そのことだけ考えてスクールアイドル活動をしてきたのに、次第に、「スクールアイドルそのものを楽しむ」、そのものへとその考えを変えていった、それを実感した瞬間だったのかもしれない。そして、それが聖良にとって最終予選敗退というショックからすぐに立ち直ることにもつながったのかもしれない。

 一方、理亜はこのときのショックを引きづっていた。このときの理亜の思いとは・・・、それはあとで話すことにしよう。だが、理亜のふさぎ込む姿を見てか、理亜のことが心配であったルビィはそんな理亜を元気づけようとあることを決めた。それは、理亜の後悔を癒すこと。ふさぎ込んでいる理亜のなかに残っている後悔、それを癒すことこそ理亜を立ち直らせるには不可欠、といことで、ルビィは同じAqoursの1年であるヨハネと花丸を巻き込んでは理亜にある提案をした。それは、クリスマスイベのオープニングセレモニーにて姉の聖良とダイヤと一緒にライブを行うこと。そのルビィの提案を聞いた理亜、自分のなかに残る後悔を癒すためにルビィと一緒にライブをすることを決意する。そして、理亜とルビィはそれに向けて一緒に行動することになるのだが、一緒に行動していくうちに理亜の表情から、自分のなかにある後悔の念、そこからくる暗い表情、がみるみるうちに消えていった。これには、聖良、

(ルビィさんの提案に乗ってルビィさんと一緒に行動していた理亜、その姿を見て、私、「なんか理亜の表情から暗いものが取れていく」、そう思ってしまいました。そう考えると、理亜にとってルビィさんは、同じ友、いや、初めての親友、なのかもしれません。私にとってそんな理亜を見ることができて本当に嬉しかったです)

とのこと。

 そして、ついにクリスマスライブ当日が訪れてしまった。サプライズと称してルビィと理亜は自分たちの姉であるダイヤとしらに対して一緒にライブをしようと誘うのだが、姉側、いや、それを含めて、千歌たちほかのメンバー全員がルビィと理亜に対して逆サプライズ・・・、Aqours、Saint Snow、メンバー全員で一緒にライブを行う、という前代未聞のことをしてしまったのである。とはいえ、奇跡のユニット、Saint Aqours Snowはついに函館の地にて奇跡のライブを行ったのだが、このときの聖良の心のなかにある思いが生まれた。それは・・・、

(私は奇跡のユニット、Saint Aqours Snowのライブを通じてあることを知りました。Aqoursがここまで(東海最終予選まで)快進撃を続けてきた、急成長した理由、それは、メンバー全員が「スクールアイドルそのものを楽しもうとしている、精一杯、一生懸命、スクールアイドルを楽しんでいる」、そう考えているからだと。これまで私たちは自分たちの夢、ラブライブ!優勝、それを叶えるために、「勝ち続けること」、それを目標に頑張ってきました。けれど、それだといつかは限界を迎えるかもしれない、そして、北海道最終予選、そのときにその限界を迎えてしまったのかもしれません。その限界を迎えてしまったため、理亜にとって最悪ともとれる状態になってしまったのです。それに対して、千歌さんたちAqoursメンバーが持っている考え、「楽しむこと」は無限の力を与えてくれます。その無限の力はどんな困難でも乗り越えることができる、そんな感じがします。だからこそ、アクアは、きっと、ラブライブ!でも優勝できるかもしれません、いや、優勝できるでしょう。だって、「楽しむこと」という無限の力を持っているのですから、Aqoursのみなさんは・・・)

そう、「楽しむこと」はとても大事である。聖良たちはこれまで勝つことのみを追求してきた。しかし、それではいつかは限界を迎えてしまう。けれど、「楽しむこと」を追求していけばそれは無限のパワーとなる。なんでも乗り越えることができる、そのことに聖良は気づいたのである。

 さらに、ここにきて初めて、聖良、自分のなかに眠っていた、いや、それが自分のなかで強くなっていることを知った。それは・・・、

(そして、私のなかにも、「スクールアイドルを楽しむこと」、その気持ちが生まれていました。いや、その気持ちに気付かないまま私は知らないうちにスクールアイドルを楽しんでいた・・・、それがあのときの戸惑い、千歌さんと連絡を交換して以降、ほかのスクールアイドルたちに優しく接していたときに感じていた戸惑い・・・だったのかもしれないですね。だから、今ならこう言えるかもしれません。「あぁ、私、知らないうちに千歌さんの影響を、「スクールアイドルを楽しむ」、その影響を受けていたんですね」、と・・・)

クリスマスライブでAqoursというグループと初めて混ざりあったとき、聖良ははじめて、「スクールアイドルを楽しむ」、その大切さを知ったのかもしれない。だが、それ以前に、千歌を通じて「楽しむこと」の素晴らしさを知らないうちに徐々に知っていったのかもしれない。なので、たとえ、予選敗退というショッキングなことがあってもすぐに頭を切り替えて立ち直ることができたのかもしれない、聖良は・・・。

 一方、理亜についてだが、あのXデーのとき、理亜はそのミスについてかなりのショックを受けていた。そのために一時的にはふさぎ込むようなことが起きていた。だが、ルビィのおかげもあり、クリスマスライブを通じて踏ん切りがついたようだ。これについては、聖良、

(一時はミスしたことによりショックでふさぎ込んでしまった理亜はルビィさんという初めての親友によって立ち直ることができました。きっと理亜のなかにあったわだかたまりがとれたのかもしれません。いや、もしかしたら、自分のせいで私たちの夢が、Saint Snowという灯が消えた、それに対する贖罪、そのものが理亜のなかで昇華していった、消えていった、のかもしれません。それもこれも、ルビィさん、あなたのおかげかもしれません)

と、理亜のことを立ち直らせたルビィに感謝していた。

 そして、今、千歌たちAqours、いや、新生Aqoursで起きていることについて聖良なりに考えていた。それは・・・。

(そして、今、千歌さんたちは昨日のライブの失敗、いや、ダイヤたち3年生3人がいないという喪失感からか、不安・心配という深い海・沼の底に沈み込んでしまいました。それより、9人でいたときに感じていた、「スクールアイドルそのものを楽しむ」、そのものを千歌さんたちから感じることができなくなりました。いや、それをするくらいの心の余裕が千歌さんたちからなくなった気がします。なので、今、私ができること、それは、スクールアイドルを心の底から楽しむことができなくなった千歌さんたちをそうできるように導くこと、あのクリスマスライブを通じて「楽しむことの素晴らしさ」を千歌さんたちから私は教わりました。なら、今度は私がそれを見失った千歌さんたちに以前と同じになるように導くことにしたのです)

聖良にとって千歌たちはライバルであり仲間でもあった。そして、千歌たちAqoursから楽しむことの素晴らしさを教えてもらった。だからこそ、今度はその素晴らしさそのものをそれを見失った、いや、それを感じさせることができるくらいの心の余裕を失った、そんな千歌たちを、以前と同じように、いや、それ以上に、「スクールアイドルを楽しむ」、そのように導いていこう、それこそ、千歌たちAqoursから楽しむことの素晴らしさを教えてもらった、自分としての責務、そう聖良は思っていたのだろう。

 だが、それと同様に、聖良、ある思いもあった。それは・・・、

(けれど、私ができることはその道筋をつくるところまで。これから先は千歌さんたちの頑張り次第です。だって、「楽しむことの素晴らしさ」、それを気付かせるためにはそれ自体を経験することが大事です。私が千歌さんたちと一緒にクリスマスライブをしたという経験によって私はその素晴らしさに気づいたのですから・・・)

そう、今、聖良ができること、それは、千歌たちが再び楽しむことの素晴らしさを再発見できるようになるために、再びそのように思えるようになるために、それを経験できる、その場所へと導くところまで。だって、聖良がクリスマスライブで初めて楽しむことの素晴らしさに気づいたときと同様に千歌たちが再びそのことに気付くためにはそれを経験することが唯一の手段だから。なので、当事者である千歌たちがその経験できる場所へと導くことこそ聖良が千歌たちにできる唯一の手段であった。

 そして、聖良は月に対してこう思っていた。それは・・・、

(そして、今の千歌さんたちと同様に、あの月さんも、「勝利こそすべて」、その文言のせいで心に迷いが生じていました。いや、静真のなかでその文言が学校全体を支配している、そう思ってしまいました。けれど、それ以上に、大切なこと、「楽しむこと」、そのことを月さん自身が気付くことこそ静真という学校が生まれ変わる唯一の手段かもしれません。そんな意味でも、千歌さんたち復活のため、そして、静真という学校が生まれ変わるため、このイタリア旅行、月さんにとって、試金石、いや、次へのステップへ進むための試練、なのかもしれませんね)

聖良は不安・心配という深い海・沼の底に沈んでしまい以前みたいなスクールアイドルそのものを楽しむことができなくなった千歌たち、それを復活させるために月を千歌たちのイタリア旅行へと同行させることを提案し、鞠莉‘sママ(千歌たちの旅のスポンサー)に承認された。その月も、今の静真の現状、「勝利こそすべて」、その考え方がはびこっている、そのことで悩んでいた。だが、このイタリア旅行を通じて月が楽しむことの素晴らしさに気付くことができれば今の静真の状況は一変するだろう。だが、それについては月がそのことに気付くことができるかどうかにかかっているともいえた。もし、月がそのことに気付くことができなかった場合、それは静真の状況はより一層悪化する、「勝利こそすべて」の考え自体が静真にとって最悪ともいえる事態を引き起こしてしまう、そういってもいいだろう。それは、これから先、静真に統合される、千歌たち、浦の星の生徒たちにもいえた。なので、月の行動次第で、千歌たちの未来も、静真の未来すらも、決まってしまう、そういう意味で、月にとってイタリア旅行は試金石だといえた。むろん、千歌たち新生Aqours復活についても、月の行動、心がけ次第、ともいえた。

 そして、再び、聖良はそんな月に対して、「楽しむこと」をなぜ強調したことについてもふれた。

(そして、私は今さっきまで月さんに「楽しむこと」を強調していました。私はこれまで自分たちの夢を叶えるために、「勝利」を、「勝ち続けること」を、追い求めてきました。しかし、Aqours、特に千歌さんと交流していくなか、私が知らないうちに楽しむことの素晴らしさを、「スクールアイドルそのものを楽しむこと」、そのものを考えるようになった、感じられるようになりました。ただ、それを知ったのはあのクリスマスライブのときでした。でも、私は知らないうちにそんなふうに考えるようになったために理亜ほどそのとき(北海道最終予選のこと)のショックを受けずに済みました。いや、それ以上に、楽しむことの素晴らしさ、大切さを感じることができたのです。そして、今、それに対する恩返しを、楽しむことができなくなった、いや、楽しむことすら忘れてしまった、そんな千歌さんたちを私は導こうとしています。そのための刺客として、今の千歌さんたちと同様に楽しむことの素晴らしさに気づいていない、いや、「勝利こそすべて」、そのまやかしによって道に迷っている月さんを送りました。その月さんに私は「楽しむこと」を強調して言いました。それは昔の自分、「勝利」のみを追求していた、そんな昔の自分では考えられないことかもしれません。けれど、今の私なら言えます、「楽しむこと」、それこそ素晴らしい、それは「勝利」を目指す以上に大切なものである、と」

そう、昔の聖良なら「勝利こそすべて」と言うかもしれない。しかし、今の聖良なら違う。「勝利」以上、に心の底からスクールアイドルを楽しむ、楽しむことこそ大事である、そう聖良は言うかもしれない。なぜなら、千歌との交流によって新しく生まれ変わったNew聖良だったから、かもしれない。クリスマスライブを通じて、いや、千歌との交流を通じて楽しむことの素晴らしさを徐々に知っていった、そんな聖良だからこそ、今の聖良の姿、New聖良、なのかもしれない。そんなNew聖良は昔の自分と同じく、「勝利こそすべて」、その文言によって道に迷っている月に「楽しむこと」を強調して言った。それは、昔の聖良だったら考えられなかった、New聖良だからこそいえること、なのかもしれない。そして、月を通じてNew聖良はは昔みたいに「楽しむこと」ができなくなった千歌たちをそれができるように導こうとしていたのである。それはある意味、聖良の成長、なのかもしれない。

 そして、聖良は自分の後ろで寝ている理亜を見てこう思った。

(けれど、理亜はこれまでどう思ってここまでやってきたのでしょうか。私みたいにあのクリスマスライブで楽しむことの素晴らしさを知ったのでしょうか。いや、もしかすると、まだ、昔の呪縛から解き放たれていないのかもしれません。けれど、そのことについては理亜からそんな相談を受けたことがありません。私はいつもそばにいますのに、そんな相談はしてきていません。けれど、今でも理亜は苦しんでいる、そう私には感じております。けれど、それについては理亜は一言も話してくれません。理亜、私には今の理亜の気持ちがわかりません。理亜、私はあなたにどう接すればいいのでしょうか・・・」

聖良は千歌によって新しく生まれ変わることができた、クリスマスライブ、いや、千歌との交流によって・・・。一方、理亜はどうなのだろうか。今でも理亜は苦しんでいる、そのことは今の聖良もわかっていた。今日も千歌たちの(聖良たちからみて)ふがいないパフォーマンスを見て、理亜、不機嫌になるどころか1番の親友であるルビィにくってかかるくらい荒れていた。けれど、今の聖良からしても、なぜ、理亜が苦しんでいるのか、理亜の苦しめているものの正体がなんなのか、わからないままだった。これについてはさすがのパーフェクトヒューマンである聖良からしてもわからずじまいであった。そのため、それが今の聖良にとって悩みの種ともいえた・・・。

 

 とはいえ、聖良は東京の宿に到着すると理亜を寝かしつけ、ダイヤに対してこうメールを送った。

「ダイヤ、近いうちに千歌さんたちがダイヤたちに会いにイタリアに行く予定です。どうか、千歌さんたちを、昔のAqoursみたいに、心の底からスクールアイドルを楽しむことができる、そのことができるように導いてあげてください」

 その後、ダイヤは聖良からのメールを受け持ってまもなく、果南経由で千歌たちからもイタリア旅行に行く旨のメールが届いていたことを知った。それにより、ダイヤ、果南、鞠莉は鞠莉‘sママの追っ手を振り切りつつも千歌たちと再開する手筈を整えていった。こうして、千歌たちは月と一緒にイタリアへとダイヤたち3年生3人に会いに日本を旅立っていったのだが、このあとに起こる、月、静真、を巻き込んだ大騒動が起きるとは、このときの聖良は知る由もなかった。その大騒動については・・・、のちの機会に、長い、長い、そんな話として話すことにしよう・・、というか、すでに、その話、投稿しているのですがね・・・。

 

 と、千歌たちの話はここまでにして、聖良と理亜の話に戻ることにしよう。沼津で、不安・心配という深い海・沼に沈み込んでしまった千歌たちを見てしまった聖良と理亜。その翌日・・・、

「理亜、なんか、今日起きてからずっとむっとした表情をしていますが、大丈夫でしょうか?」

と、聖良が理亜に言うと、理亜、なんか不機嫌そうな表情で、

「姉さま、私は大丈夫です!!」

と、怒り口調で言ってしまった。ただ、そんな理亜の姿に、聖良、

「理亜・・・」

と、逆に妹理亜のことが心配になってしまった。

 まぁ、聖良が理亜のことを心配するのも無理ではなかった。だって、理亜、朝起きてからずっとむっとした表情・・・、いや、不機嫌そうな表情をしていたのだ。これには、聖良、

(理亜、本当に大丈夫でしょうか・・・。なんか悪いものを食べたのでしょうか・・・)

と、ずっと理亜のことを心配していた。であるが、とうの理亜は自分の姉である聖良にはなにも言わずにただずっと不機嫌な表情をしているのみだった。なので、理亜、別にほかのものに怒りをぶつけたりほかの人に対して言いがかりを付けたりすることはなかった。ただ、それゆえに、聖良にとってみればこの理亜の表情は不気味ともいえた。そのためか、聖良、終始、理亜のご機嫌をとろうとするも、理亜はずっと不機嫌な表情のままだった・・・。

 

 こうして、聖良と理亜の卒業旅行は幕をおろした。だが、聖良にとってみれば、旅行前、あつこやしのっちといったユニットメンバーに対してきつい練習をさせようとしていた、そんな根気詰めていた理亜の息抜きにもなれば、と思って理亜を誘ったのに、結局のところ、理亜の表情はずっと不機嫌のまま、だった。これには、聖良、

(理亜、本当に大丈夫でしょうか?明日から学校というのに、旅行に行く前以上に険しい表情に、不機嫌な表情に、なってしまいました。果たしてあつこたちへの態度は変わるのでしょうか。私、とても心配です・・・)

と、理亜のこと、そして、明日からその理亜と一緒にスクールアイドルの練習を再開するあつこたちのことを心配してしまった。

 だが、しかし、この旅行により、理亜、そして、あつこたちに最悪ともとれる状況が訪れようとしていた・・・。

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