ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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SNOW CRYSTAL 序章 第29話

 で、それは東京から帰ってきた翌々日にはその片鱗をみせることとなった。理亜が東京から帰ってきてから日の翌々日、

(このままじゃいけない。今以上に、いや、もっともっと練習をしないと・・・)

と、まるで自分に呪文を唱えているがごとく自分に言い聞かせようとしている理亜、しかし、肝心の練習メニューについては、理亜、考えつかなかった。そのため、

(これまでの基礎練習だと生ぬるい・・・。もっともっときつい練習をしないと・・・)

と、その練習メニューについて考えていた。

 そんなとき、理亜の目の前に函館山が見えた・・・というか、理亜の家も聖女も函館山の麓にあるのでいやがなくても目に見えているのですが・・・。だが、それが理亜に良い、いや、地獄のアイデアを生み出すことにつながった。理亜、ふと、函館山の方を見る。すると、

(あっ、そうだ!!函館山!!函館山をダッシュでのぼれば持久力などがつく!!函館山の山頂目指してユニットメンバーを走らせそう!!)

と、とんでもないことを思いついてしまった。たしかに函館山の山頂までは車道を含めていくつかの登山道がある。もちろん、その登山道はちゃんと整備されている。なので、普通のときなら登ろうと思えば登れるのである。だが、忘れていないだろうか。今はまだ3月であってここは、北海道函館、である。なので、雪がふることなんてざらにある。そして、今年、季節外れ?の大雪が函館で降っていたのだ。なんで、函館山、まだ雪が積もっている状態だった。それを考えると、雪の函館山を登る、いや、山頂まで走ることは、ある意味自殺行為、運が良くても事故が起きるのは必然的・・・ともいえた。それを、理亜、まったく気にせずに地獄の練習メニューを考えてしまったのだ。

 そういうわけで、理亜、さっそく、ほかのユニットメンバーを集めると、理亜、

(今日、ここから変わる!!ただの「お遊び」集団じゃない・・・ルビィたちAqoursと同じように、ラブライブ!優勝できる、私と姉さまの夢、それを叶える、そんなユニットに生まれ変わる!!)

と勢い込むとともに、

(その第一歩として、今から、きつい練習を、みんなに、やってもらう、絶対に、ラブライブ!優勝、できるくらいの超一流のスクールアイドルユニットに生まれ変わるために!!だら、私、心を鬼にする!!)

という強い信念のもと、

「あっ、理亜ちゃん、今日もいつもの通り、基坂でのダッシュでしょ!!」

と、晴れた青空を見ていつもの練習をする、そう言ったyoppiに対して、

「いや、今までの練習じゃ生ぬるい!!このままじゃラブライブ!優勝なんてできないじゃない!!」

と一喝、さらに反抗するあつこに対しても、

「スクールアイドルはね、そんなに生ぬるいものじゃないの!!」

とこれまた一喝する。そして・・・、

(私は絶対に・・・絶対に・・・ラブライブ!に優勝して・・・姉さまとの夢を・・・、叶えてみせる!!そのための・・・ユニットづくり・・・しないと・・・、もっと・・・もっと・・・練習・・・しないと・・・、勝つための・・・ユニット・・・づくりを・・・しないと・・・)

という思いからか、理亜、

「これまでラブライブ!の頂点に立つことが出来たスクールアイドルたちは死に物狂いできつい練習をしてきたの!!なら、私たちもそれくらいの練習をするべき!!きつい練習をした先にスクールアイドルとしての栄光があるわけ!!」

というまるで人を屈服させるようなごとき大声で言うとあつこたちを函館山の登山口まで駆け足で移動させるとその場で山頂までダッシュで登るように命令してきてしまった。

 ただ、函館山、雪が積もっていることもあり、ユニットメンバーからは文句を言われ、あつこからは「ケガをさせたいのですか」と逆に一喝されてしまい、これには、理亜、

(それはそうだけど・・・、けれど・・・、けれど・・・、きつい練習をしないと・・・)

と一瞬しょんぼりしてしまう。まぁ、理亜からしたら年上から怒られたのは姉聖良のとき以来・・・なので、突然のことでしょんぼりしたのかもしれない。ただ、その理亜の姿をみてか、あつこ、それならばと折衷案として登山口から山に登ってすぐにある1番目の観音様までの短距離ダッシュになったのだが、これには当初、理亜、

(う~、このままだと「ラブライブ!優勝」が遠のく・・・)

と、ちょっと不満であったが、雪が残るなかでのダッシュ、ということもあり、かなりきついためか、ブーブーと文句を言うユニットメンバーたち。これを見てか、理亜、

(あっ、よく考えてみてみればこれもかなりきつい練習・・・。まぁ、これは(ユニットメンバーである)あつこの提案ということもあるし、ほかのメンバーから文句もこないはず。それに、これを続けていれば体力もつく。今は長時間のパフォーマンスができるくらいの体力をつけないことを考えるとこの練習を続けていくことで、ラブライブ!優勝、に近づくことができるはず!!)

と、一筋の光が理亜にさした・・・かのように思ったのか、この練習を毎日することを決めたのだった。

 

 だが、これにより、あつこたちユニットメンバーは地獄をみることとなった。その翌日、理亜はまた函館山で短距離ダッシュをすることをユニットメンバーに対して強要してしまう。これにはいろいろと文句を言うユニットメンバーたち。しかし、とうの理亜はというと、

(こんな練習、たんなる序の口!!もっときつい練習をしないと、ラブライブ!優勝、できるスクールアイドルにはなれない!!もっと練習して、もっと練習して、絶対に、ラブライブ!優勝、私と姉さまとの夢、それを絶対に叶えてみせる!!そして、Saint Snowと同じもの、Saint Snowと同じ輝きを掴み取らないと・・・)

という自分の夢・・・、いや、願望とともに、

(そうじゃないと姉さまに申し訳ない・・・。もっときつい練習をして、ラブライブ!優勝、できるユニットにして、姉さまとの夢を叶えないと・・・。だから、姉さま、みていてください、私、きっと、姉さまとの夢を叶えて、失った姉さまの分まで取り戻してあげますからね!!)

という姉聖良への思いをもってユニットメンバーたちに対してきつい練習を課そうとしていた。そのためか、文句をいうユニットメンバーに対し、

「こんなの、まだまだ序の口!!本当のスクールアイドルの練習はこんなものじゃない!!」

と一喝することも・・・。

 こうして、おのれの願望・・・いや、自分の思いのもと、理亜は姉聖良への贖罪、自分と姉聖良との夢を叶えるべく突き放すも、それに反比例してあつこたちユニットメンバーの疲労とストレスは増大していってしまった・・・。

 そんなユニットメンバーたちの姿をみて、あつこ、

(はっ、なんか、理亜さん、暴走している!!このままじゃ理亜さんのユニットが空中分解しちゃう!!)

と、危険を察したのか、理亜に対し今日と明日の練習の中止を勧告、これには理亜もしぶしぶ了承しないといけなかった・・・。

 だが、理亜にとってみれば、

(このままじゃ、ラブライブ!優勝、なんて夢のまた夢!!私は姉さまのためにも、ラブライブ!優勝、したい!!どんなことがあっても、ラブライブ!優勝、しないといけない!!だって、そうでもしないと、私の姉さまみたいに、Saint Snowと同じもの、同じ輝きにしないと・・・姉さまに申し訳ないじゃない・・・。私のミスで・・・姉さまとの夢を・・・叶えることができなかった・・・。なら、今度は私が、和足がそれを、Saint Snowと同じもの、同じ輝き、いや、それ以上のもの・・・にしないと・・・、姉さまとの夢、ラブライブ!優勝なんてできない!!だからこそ、決めた、もっときびしく、もっときびしく、する!!必ず、ラブライブ!優勝、勝ち続けるためのユニット、にする!!)

と、逆に燃えてしまった・・・。

 

 そして、それが最悪のかたちとなってあらわれてしまった。あつこが強制的に休みにしたあと、あつこと聖良は理亜のことで話し合ったものの、なんの解決策もみつからかった・・・、その翌日、外は雪が降っていたのだが、それでも理亜はユニットメンバーに対し函館山の登山口まで強制的に移動させると、いきなり、

「2つ目の観音様まで短距離ダッシュ!!」

と、まえの倍以上の距離のダッシュを強要しようとしてきた。まえの倍以上、さらに雪が降っているのだから足場が不安定、才作、足を滑らせることも・・・。明らかに危険・・・、それでも、理亜、

(これくらいしないと初心者であるあつこたち(ユニットメンバー)がラブライブ!で優勝できるまで成長できない!!この練習によって初めて一人前の、いや、ラブライブ!優勝できるユニットへの第一歩が踏み出せるんだ!!)

と、自分と姉聖良との夢、ラブライブ!優勝、にむけてやらないといけない、そんな思いでいっぱいだった。そのために理亜はこの練習を強要するのだが、あつこたちユニットメンバーがいくら理亜に反論しても逆に理亜から反論がでてしまうのがオチ、ということで理亜に反論すらできなかった・・・。

 そして、ついにこのときがきた。。それは理亜が、

(ただこれだけじゃ、上りのダッシュだけじゃ体力がつかない!!なら、下りもダッシュあるのみ!!)

と考えたのか、ユニットメンバーたちに対して下りのダッシュも強要してしまう。これには、ユニットメンバーたちも「危ない」と思うも理亜の迫力に押されて無言でダッシュ、そんなときに最悪の状態が起きてしまった。ユニットメンバーの1人がこれまでの疲労の上、アイスバーン状のところに足をとられてしまい転倒してしまった。で、転倒したメンバーは、

「あっ、大丈夫、大丈夫!!ちょっと足を滑らせただけ!!」

と大丈夫のアピールをするも、そのメンバーが転倒したことに、理亜、

(なんで転倒するわけ!!少し気が緩んでいない!!もっと真面目に練習していたらこんなことは起きなかった!!ちゃんと真面目にして!!ちゃんと練習して!!ちゃんと真面目に練習して!!)

と、完全に激おこ状態に。そのため、転倒したメンバーに対しては、

「もっと真面目に練習をして!!昨日、休みだったからだって少し気が緩んでいるんじゃない!!」

と、激しい怒りをぶつけてしまった。

 だが、この理亜の発言がユニットメンバーたちに火をつけた。ここ数日、理亜からきつい練習を強要されていたことでメンバーたちのなかに不満が溜っていた。それが理亜の発言により爆発してしまった。ユニットメンバーのうち3人から理亜のきつい練習に対する文句がとんでくる。(まぁ、ユニットメンバー3人からすればこの練習に対して音をあげているだけなのですが理亜からすればそれは「文句」として受け取ってみてしまったようだ・・・)

 そんな文句を受け取った理亜はまさに火に油を注いだ状態になってしまう。

(なんで、なんで、なんで、ちゃんと練習しないとばかりか、この私に文句をいうわけ!!私は、私は、このユニットを・・・、ラブライブ!優勝できるくらいの、勝ち続けるくらいの、そんなユニットにするために(きつい)練習をさせているわけ!!ただのお遊びをしているわけじゃない!!私は・・・私のユニットは・・・絶対に、ラブライブ!優勝しないと・・・いけないわけ!!私のミスのせいですべてを失った姉さまの分まで・・・なにもかも失った・・・ゼロになってしまった・・・その分まで、私は取り戻したいだけ!!Saint Snowと同じもの・・・、同じ輝き・・・、それを私は手に入れないといけない!!それはあなたたち(ユニットメンバー)のためにもなる!!それなのに・・・ただ練習を真面目にしていないのに・・・それでこの私に文句を言うわけ!!いい加減にして!!)

と、理亜、文句を言うメンバーに対してさらに怒りを増大させるとともに、

「もっと真面目に練習して!!これくらいの練習を今からしないと絶対にラブライブ!で優勝できないわけ!!」

と、ついにメンバーの前で本音がでてくるくらい文句をいうメンバーに対して怒りをさらにぶつけてしまった・・・。むろん、これにはさすがのあつこも昔の自分みたいになると思い理亜に注意するも、理亜、それを聞き入れることをせず、逆に、

(もっと練習しないと・・・、姉さまみたいな・・・、Saint Snowと同じもの、同じ輝きに・・・ならないよ・・・。Aqoursみたいに・・・ラブライブ!優勝・・・できないじゃない・・・)

と、まるで自分で自分に呪いをかけるがごとく心のなかで年次てしまうと、それが、

「もっと練習しないと・・・、もっと練習しないと・・・、姉さまと・・・、Saint Snowと・・・、同じ・・・、輝き・・・、同じもの・・・、が・・・、できないじゃない・・・、Aqoursみたいに・・・、ラブライブ!優勝だなんて・・・、ほかのグループに勝つための・・・、ユニット作りなんて・・・、できないじゃない・・・。そうじゃないと・・・、姉さまに・・・申し訳ない・・・じゃない・・・」

という言葉として出てしまった。さらには・・・、理亜、

(私だって・・・、私だって・・・、私だって・・・、ルビィたち(Aqours)みたいに、ラブライブ!優勝、したい!!いや、優勝しないといけないんだ!!そのために一生懸命頑張っているんだ!!それなのに誰もわかってくれない・・・。私は・・・私は・・・もう頼れる人なんていない!!だって、姉さまはもういないんだから・・・。私・・・私一人で・・・すべてを決めないといけないんだ!!)

と、1人でなにもかもしないといけない、そんな強迫めいた思いすら湧き上がってしまった。そのためか、理亜、

「それに、私にはもう頼れる人なんてもういない!!(昔自分が頼っていた)姉さまなんてもういないんだ!!これからは私1人でやるしかないんだ!!」

と、自分の苦悩すら表に出してしまった・・・。

 

 その後、あつこはすぐに練習を中止にしたが、その日の夜、文句を言ってきたメンバー3人とも理亜のユニットを抜けるというコメントがSNSのグループチャットで流れてきた。これに、理亜、翌日は休むくらいのショックを受ける。なぜなら・・・、

(なんで、なんで、わからないの!!私は、私は、ラブライブ!優勝を、私と姉さまの夢を、叶えたいため、あの姉さまと一緒のに組んだ、そんなSaint Snowとの同じもの、同じ輝きを、追い求めていたいんだ!!だからこそ、私は、初心者である、メンバーに、そのレベルにすぐになれるように、あえてきつい練習を、課してきたのに、なのに、なんで、なんで、わかってくれないの!!なんで、私のユニットから、抜けるの!!私、私、そんないやな人、なおn!!私を、私を、1人にしないで!!姉さまを失った、なにもかも失った、それを取り戻すために、したいのに、なのに、なんで、私から、離れるの?なんで、なんで!!」

と、理亜、ユニットメンバー3人が抜けたことで自分で自分を責めていた。自分が目指すべきもの、いや、ぽっかりあいた自分の心を埋める、自分のミスのせいでなくしたと思っているSaint Snowそのもの、それと同じもの、同じ輝きを追い求めてあえてきつい練習をユニットメンバーに課してきた、それなのに、それが原因でメンバーが抜けてしまった、理亜のもとから離れてしまった、また自分1人になってしまうのでは・・・、そんな悲観めいた思いが理亜に襲い掛かっているようだった。いや、その現実をみたくないためか、そのSNS上でのやり取りが画面上にあらわれていた自分のスマホすら投げ捨ててしまい、z分はそれに逃げるがごとく自分のベッドの上でふさぎ込んでしまった・・・。

 このとき、理亜が直面していたもの、それは、「孤独」、だったのかもしれない。理亜はこれまで姉聖良に頼ってこれまで生きてきた。いや、姉聖良を介して見えていたものが、理亜の世界、だったのかもしれない。そのため、姉聖良と同じものを目指すことが大きかった。また、理亜の姉聖良への依存度は高く、理亜のほとんどは姉聖良によるもの・・・、姉聖良なしでは生きられない・・・だったのかもしれない。

 そして、姉聖良と妹理亜はあつこを巻き込んで、1つの夢、ラブライブ!優勝、を目指すことを誓った。それが、理亜・・・、真面目過ぎる理亜・・・、姉聖良への依存度が高い理亜・・・にとって絶対なる命題となった。姉聖良と決めた夢、それに向かって理亜は一生懸命頑張った。なにがあっても叶えないといけない、それが当たり前、こう理亜は思い続けていた、昔も、今も、そして、未来永劫に・・・。ただ、その命題は姉聖良という者がいるとき、Saint Snowとして活動していたときはプラスに働いた。その命題のおかげで辛いときも悲しいときも、それへと向かって理亜は頑張ることができた。だが、その命題により理亜はSaint Snowとsちえ活動していくうちにその命題を果たすべくどんどん自分を追い込むようになってしまった。そして、それが、理亜最大の悲劇、北海道最終予選の理亜のミスへとつながった。そして、理亜はそれにより、自分のなかに深淵なる闇、「ゼロになってしまった、なにもかも失ってしまった」を抱えるようになり、その命題と深淵なる闇の狭間で理亜は苦しむこととなった。当初はルビィのおかげで「自分のせいでSaint Snowを終わりにしてしまった→ゼロになってしまった、なにもかも失ってしまった」という深淵なる闇、そして、絶対なる命題を叶えることができなかったことによる姉聖良への罪悪感はなくなった・・・と思えたのだが、それがそのルビィが所属するAqoursがラブライブ!で優勝し、自分たちの夢を逆に叶えてしまった・・・そのことにより、深淵なる闇がまた活性化、理亜はふたたび姉聖良に対する罪悪感が復活したばかりか、この命題を絶対に叶えたい、Saint Snowと同じもの、同じ輝きを求めたい、という絶望に満ちた願いとともに、「そうじゃないと姉さまに申し訳ない」→姉聖良に対する罪悪感がさらに増大する、そんな負のスパイラルに理亜は陥ったのかもしれない。

 だが、それ以上に、理亜を苦しめるもの、それは、「たった1人ですべてを抱え込んでしまうこと」、だった。これまでは姉聖良が隣にいた。なので、なにかあったら完璧超人である姉聖良に頼めばすぐに解決することができた。だが、自分のミスによりSaint Snowを終わりにしてしまった、そのために姉聖良は理亜のもとから去ってしまった(=「ゼロになった、なにもかも失った」)、そう思っていた理亜はなにもかもたった1人で抱え込んでしまった。いつは隣にいる姉聖良がいる。けれど、その思いを持つ理亜はいまでも隣にいる姉聖良をあえて頼らず自分1人ですべてを解決しようとしていた。さらに、理亜は極度の人見知り・・・ということで友達ともいえる友達はいなかった。けれど、理亜には大親友であるルビィがいる・・・のだが、そのルビィは自分より先に自分たちの夢と同じものを叶えてしまった・・・ということもあり相談しにくかった。そのため、誰かに相談しようと思っても相談できない、そんな状に理亜は陥ってしまった。まぁ、もしかすると、ほかのひとに弱味をみせたくない、という理亜のプライドもあたたのかもしれない。とはいえ、理亜は誰にも相談したくない、ただ自分一人ですべてをやり遂げないといけない、なんとかしないといけない、そんな思いにとらわれたのかもしれない。ただ、それが理亜にとって悪影響を与える。理亜は頑固者である。たとえ、ほかの人がYESと言っても理亜はNOを最後まで貫いてしまうだろう。そして、それが理亜の・・・自分の思い・・・自分の強い思い、いや、絶対なる命題・・・、それを自分の手で絶対に叶えたい・・・、その強い衝動が理亜の行動の原理だったのかもしれない。その衝動が自分のなかにある姉聖良に対する罪悪感を増大させ、Saint Snowと同じもの、同じ輝きをさらに追い求めることにもつながった・・・、たとえそれが自分であっても他人であっても絶対である・・・曲げることは許されない・・・、そう理亜を縛り付けたのかもしれない。

 だが、それは理亜にとってさらなる重石となった。他人、いや、ほかのユニットメンバーに対してもそれを強要した結果、せっかく自分のもとに集まったユニットメンバー5人のうちの3人を失う事態へとつながった。それは理亜にとってたった1人になってしまう、姉聖良もいない、そんな自分1人しかいない、そう、「孤独」になるのでは、という不安・心配に理亜は陥ることになってしまった。それは、あのときと同じ・・・、自分のミスにより「ゼロになってしまった、なにもかも失った」=深淵なる闇に取り込まれた、あのときと同じ、もう姉聖良はいない、だれもいない、そんな状況に陥るのでは、そう理亜は思い込んだのかもしれない。理亜・・・彼女ほど不器用なスクールアイドルなんていない。彼女は、今、たった1人で「孤独」という不安・心配、さらに自分の心奥そこにある深淵なる闇に苦しんでいる・・・、誰も助けてくれない、たった1人でなにもかも取り組まないといけない・・・、そう自分も知らないうちにそう思い込んでいる、自分で自分を苦しめている、追い込もうとしている・・・のかもしれない。これまで姉聖良に頼ってきた、けれど、自分のミスにより、姉聖良、いや、これまで姉聖良と一緒に築き上げた想い、想い出、キズナ、つまり、Saint Snowという輝き、をすべて失ってしまった、ゼロになってしまった、そんな深淵なる闇に陥ってしまった理亜、その闇のせいで理亜は誰にも頼ることなくたった1人で孤独に戦っている、いや、闇そのものに飲み込まれようとしている、それいあがらうかのように、いや、その闇からくる姉聖良への罪悪感のために、絶対なる命題を叶えるべくもがき苦しんでいる、それをほかのユニットメンバーにも求めようとしている、が、それによりユニットメンバーは次々と脱退、結果、理亜はさらに苦しむ、そんな負のスパイラルに理亜は陥っていたのかもしれない。

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