木松悪斗たちが帰った後、月とナギは自分のかばんを置いている生徒会室に戻ることにした。その戻る最中、ナギは月にあることを聞いた。
「あの木松悪斗という男、まるで自分が言っていることがすべて正しいって顔をしていて、本当に腹に立ちますね。でも、なんで、あの小松悪斗という男、これまで、浦の星との統合に関してはたしか賛成してでしたよね。なのに、なんで、今になって反対に転じたのでしょうかね?」
たしかにナギの言うとおりだった。木松悪斗たち部活動保護者会、当初は浦の星との統合に賛成していたのだ。だから、これまでなんの障害もなく統合に向けた準備を進めることができたのである。が、今になって統合反対に転じたのか、ナギにとって疑問だった。
が、このナギの疑問に月は簡単に答えた。
「ナギ副会長、それはね、部活動保護者会の会長である木松悪斗がつい最近、浦の星に恨みを持つようになったからだよ」
これにはナギ、
「えっ、なんで?浦の星って木松悪斗という男になにか恨みを持つようなこと、しましたっけ?」
と、ビックリするとともに、浦の星が木松悪斗に対してなにか恨みを持つようなことをしてなかったのか疑問に思う。もちろん、これも、月、簡単に答える。
「いや、浦の星は別に木松悪斗という男に対して恨みを持つようなことはしていないよ。いわゆる、木松悪斗という男の勝手な逆恨みだよ」
これを聞いたナギ、ある疑問を月にぶつける。
「でも、生徒会長、なんで、木松悪斗という男、浦の星に逆恨みを持つようになったのでしょうかねぇ?」
その疑問について、月はナギに、
「僕が思うに、こうじゃないかと思うよ。今から話すことは僕の推測だけどね」
と言うと、自分の考えをナギに語り始めた。
「まず、木松悪斗はこれまで浦の星との統合について賛成していたのか?それはね、木松悪斗はこれまで静真に対して多額の寄付をしてきた、いわゆる、静真の大スポンサーだったことが関係にあるんだ」
この月の言葉を知るためには木松悪斗という男について少し詳しく説明する必要がある。木松悪斗、実は日本有数の資産家、投資家、大富豪でもある。でも、ダイヤやルビィのいる黒澤家みたいな昔からの名家、地元有数の名士・・・というわけではない。実は、一代で富をなした、いわゆる(大変申し訳ないが、悪い意味で)成金である。でも、汗水たらして丁稚から社長へとステップアップした、というわけではなかった。木松悪斗が一代で財、富をなした方法、それは投資だった。2000年代ごろに起こった投資家ブームのなか、木松悪斗は自分が持つ独自の情報網、先を見通す先見性などにより、普通の人から日本有数の資産家・・・というより投資家になるくらいの莫大な富を短期間のあいだに築いたのである。で、その富をさらに株式、債券などといったものにさらに投資をして富をさらに増やすとともに、物言う株主として自分が大株主である日本や海外の企業に自分の要求を突きつけてきた。特に有名な話として、某関東の有名私鉄に対し、沿線の住民のことを考えず、ただ赤字だけという理由だけで赤字路線を廃止しろ、と、その私鉄会社の会長や社長に対し直に迫ったことがある。このニュースは日本においてとてもショッキングなニュースとして取り上げられ、木松悪斗とその木松悪斗を長とする投資グループは一躍有名になった。が、木松悪斗にしても、その木松悪斗を長とする投資グループも、長期的な視野で投資している、と、いうよりも、短期的な利益を追い求めることが多く、自分たちに有利な、多額の利益を短期的に得ると、その企業から手を引いてしまい、結果的にその企業は最悪の結末へと進んでしまうことが多く、世の中の人たちからみたら、木松悪斗とそのグループを冷たい目で見ていた。なお、投資というのは、超高度な情報戦、将来のことを見通す先見性、レイコンマ数秒というとても素早い瞬時の判断力などが必要であり、それらを統合して瞬時にどこに投資するのか、もしくは、引き上げるのかを指示する。たったれいコンマ1秒ずれただけで大きな利益を生むか、それとも、多額の大損失を被るのか、そんな大きな差が生まれてしまう、それが投資の世界である。そして、投資の世界において、莫大な利益を得る勝者はごく少数であり、のこりの大多数の人たちは敗者、すなわち、大損害を被っているのである。それほどリターンも大きいがリスクの大きい投資の世界、木松悪斗はその世界の住民であり、いつも大きなリターンを得るために大きなリスクを承知の上でその世界を生きていたのだ。そして、ちょっとした一瞬のミスが即命取りにつながることもあり、木松悪斗はどんなときでも油断しないよう、いつも神経を尖らせていた。さらに、投資の世界ではずっと成功し続けること、勝利し続けることが生き残ることためには必要だと考えているのか、木松悪斗は勝つことに執念をいつも燃やしていた。「勝利こそ正義」それこそ木松悪斗の信条である。どんなことをしても勝利することが必要である、努力や友情なんて二の次、最後に勝てばそれでいい、それが木松悪斗とそのグループの考え方だった。そして、それが木松悪斗が結果だけにこだわる理由、「勝利こそすべて」と、考える理由だったりする。
とはいえ、その考え方だと木松悪斗とその投資グループは日本国民みんなからいつも冷徹な目で見られてしまう、それが結果的に自分たちにとって(遠まわしに)敗北につながることにもなりかねなかった。なぜなら、株式の場合、株主全員でその企業の物事・方針などを決める株主総会の場において、木松悪斗たちの要求(株主提案)の採決の際、ほかのある一定の株主の賛成票がないと否決されるなど、自分たちの要求を通すためには自分たち以外の方々の賛同が必要だったりするから。人々から悪い印象で見られると、それだけで悪者に見えてしまい、自分たちの要求に反対票を投じられることにもつながってしまう、そう木松悪斗は考えていた。その悪い印象を少しでも和らげるため、木松悪斗がしたこと、それは地域貢献、特に、自分の出身地の沼津への投資だった。その投資先として選んだもの、それが静真だった。
静真高校、実は浦の星と並ぶ歴史が長い、由緒有る女子高だった。そのため、沼津といったら静真というくらい学校の名前は全国に響き渡っていた。が、そんな静真であるが、実は2008年ごろに廃校の危機が訪れていた。少子化の波、地域における人口減少、地元経済などの沈下などに加え、女子高ということもあり、生徒数は減少の一途をたどっていた。そのため、男女共学化しようという話も理事会であがることもあったが、歴史があって由緒ある女子高ということもあり、というか、それが足かせとなり、男女共学化の話は立ち消えになってしまう。さらに、この年に起きたリーマン・ショックにより、静真の当時のメインスポンサーが静真から手を引くこととなった。これにより、静真は廃校の危機を迎えてしまう。その静真廃校の危機を救ってくれたのが木松悪斗だった。自分の地元、歴史があって由緒ある女子高、静真の廃校の危機を知った木松悪斗はそれならばと、静真に多額の寄付をしてくれたのだ。木松悪斗は自分が持つ情報網と先見性により無傷でリーマン・ショックの波を超えていたため、静真への多額の寄付をすることが可能だった。これにより、静真は廃校の危機を脱した。
ではなぜ、木松悪斗は静真に多額の寄付、いや、静真の大スポンサーになったのか?それは前述のように悪い印象を少しでも和らげるためでもあるが、それ以上に木松悪斗にとってプラスの印象、良い印象を日本国民に向かって与えることができるからである。自分の地元、それも歴史があって由緒ある女子高の静真に多額の寄付をしている、それを対外に向かってアピールすることで、木松悪斗は「地域振興にも力を入れてます」「地域に住む人たち、特に、将来に向かって頑張っている子どもたちのために(自分の)利益を地元に還元していますよ」と、堂々と言うことができるのである。なので、この寄付行為自体、木松悪斗の地元である沼津の住民はおろか、日本国民においても良い印象を与えることになる、木松悪斗はそれを狙っていた。いや、低いリスクで大きなリターンを狙うことができる、そう木松悪斗は感じていたのかもしれない。
が、ただ、静真に多額の寄付をしただけではただ廃校の危機を脱しただけに過ぎない。そのままだと生徒数の減少は続き、また廃校の危機を迎えてしまう、そう考えた木松悪斗は静真に対しある注文をつけた。それは・・・。
「いいか、多額の寄付、それを部活動振興のために使え!!」
そう、木松悪斗の要求とは、静真の部活動の強化だった。木松悪斗は静真の部活動を強化し、静真の部活に全国大会を狙えるくらいの実力を持たせようとしていた。そうすることにより、全国から将来有望で実力のある生徒たちが多く静真に入学することになり、静真の部活全体の実力はさらに強化される、それにつれて、その静真の部活動に憧れて多くのまだ原石だけど実力のある生徒たちが多く入学してくれる、そのなかから金の原石を見つけることができれば、静真の部活のなかから全国制覇できる部活があらわれるなどして、静真の部活はさらに盛んになり、実力はさらに増す、こういった好循環を生み出せたら、そう木松悪斗は考えていた。
で、大スポンサーとなった木松悪斗の要求を受け入れた静真だったが、木松悪斗の指示のもと、木松悪斗の多額の寄付金を最新トレーニング機器の購入、優秀なコーチ・トレーナー陣を雇うことなどに使った。また、全国にいる将来有望で実力のある中学生たちをスカウトしていった。これを毎年続けた結果、数年後、静真は全国大会の常連というべき部活を数多く抱える、全国有数の部活動が盛んな高校へと変貌を遂げていた。その陰には、毎年、静真のため、というよりも、自分のために静真に多額の寄付をする木松悪斗の姿があった。
で、それを踏まえたうえで、月の話は続く。
「木松悪斗はこれまで静真に対して多額の寄付をしてきた。けれど、今以上に静真の部活を強化するためには自分の資金だけでは限界がある。それで目をつけたのが浦の星だった。浦の星の大スポンサーは世界中に名が轟いている小原財閥。でも、その浦の星は小原財閥の支援むなしく廃校を迎えようとしている。そこで、木松悪斗はその浦の星と静真を統合させることにより、小原財閥からも静真への投資を促そう、そう考えていたわけ。いわゆる皮算用ってやつかな」
そう、木松悪斗は浦の星と静真を統合させることにより、浦の星の大スポンサーだった小原財閥の静真への投資を促そうとしていた。その小原財閥のお金を使い、静真の部活動をさらに強化しよう、それがこれまでの木松悪斗の考えだった。なぜそう考えたのか、それは木松悪斗が静真に投資するお金にも限界があるからである。たしかに、静真は日本有数の部活動の盛んな、それでいて、全国大会の常連といえる部活を数多く抱える高校になった。が、それ以上に、全国大会に優勝できるほどの実力を持つ部活を数多く抱える高校へと進化するためにはもっと資金が必要だった。さらに、たとえ、そうじゃなくても、今の実力を維持するためにも多くの資金が必要だった。たとえば、購入した最新トレーニング機器の維持コスト、優秀なコーチ・トレーナー陣の給与など。それらは木松悪斗の多額の寄付金から賄われていたが、それにも限界を迎えようとしていた。じゃ、木松悪斗がもっと多額の寄付をすればいいのだが、木松悪斗にとっても今以上に静真に寄付することはできなかった。なぜなら、日本有数の資産家、投資家の木松悪斗でさえこれ以上静真の投資に回せるほどの資金がなかったこと、それに、世界経済の悪化など、日夜、めがぐるしく変わる経済状況のため、投資の天才、木松悪斗にしても、静真のために動ける時間がとれない、と、いった実情があった。資金、時間、ともに限界の木松悪斗にとってそれを解決する策、それが廃校を迎えようとしていた浦の星と統合することにより、浦の星の大スポンサーであった小原財閥のお金・力を静真に引き入れることだった。ただの成金の木松悪斗と違い、小原財閥は世界有数の財閥である。世界中に数多くの(かなり大手の)企業を数多く抱えており、資産の総額も木松悪斗の資産の数十倍だったりする。また、沼津に限らず、ここ静岡には小原財閥関連の企業が数多くあり、なかには、なにやら生態兵器、いや、仮面ライダーなるものを作ろうとしている、そんな噂すらある企業もあったりする。その小原財閥の資金、力を浦の星と静真が統合することで手に入れることができるのであれば、静真の力はさらに大きくすることができる、日本有数の、全国大会に優勝できるほどの実力を持つ部活を数多く抱える高校へと進化させることができる、これによって、木松悪斗の名声も上げることができる、そう、木松悪斗は考え、いや、皮算用をはじいていた。
で、そのことも踏まえた上で、月はなぜ木松悪斗が浦の星に対して逆恨みを持ったのか、自分の考えを言った。
「で、なんで、木松悪斗が浦の星に対して逆恨みを持つようになったってことだけど、その皮算用が弾けちゃったからじゃないかな。当初、浦の星との統合によって、その浦の星の大スポンサーだった小原財閥のお金、力が静真にも流れる、自分も使うことができる、そう、木松悪斗は考えていた。そのために、木松悪斗、わざわざ浦の星の理事長のために静真の理事の椅子を用意していた。の、だけど、その浦の星の理事長、その静真の理事の椅子を蹴ってしまったんだよね。それに、それにつられてかわからないけれど、小原財閥、静真に対しての投資はしない、ノータッチである、そのことを決めちゃったのよね。結局、当初の皮算用が弾けちゃったのよね、木松悪斗。そして、浦の星と静真の統合はただ、浦の星の生徒だけを静真に引き継ぐだけになったわけ。これで、当初、自分が考えていた理想を叶えることができず、さらに、浦の星の生徒たちが静真に来るだけ、生徒数がただ増えるだけ、生徒に対するコストだけが増大してしまった、そんな、今より悪い結果を生んでしまった、そう、木松悪斗は思ってしまい、かなり怒ってしまったと思うよ。で、それが浦の星に対しての逆恨みへと昇華してしまい、さらに、浦の星との統合でより悪い結果を迎えないようにしたい、その2つの理由から、今になって浦の星との統合に反対しているんだと思うよ」
そう、木松悪斗の逆恨の原因、それは、当初予定していた?(というより、木松悪斗がこうなってほしいと期待していた)静真に対する小原財閥からの投資がご破算になったからである。木松悪斗は浦の星と静真が統合することにより、浦の星のバックにいる小原財閥の資金、力を、静真のため、いや、自分のために使おうと考えていた。そのためか、木松悪斗、浦の星の理事長であり、小原財閥を指揮する小原家の当主の一人娘(それでいて浦の星スクールアイドルグループAqoursのメンバーでもある)小原鞠莉のために静真の理事の椅子を用意していた。が、ご存知の通り、鞠莉はその静真の理事の椅子を蹴り、小原家の先祖の出身地、イタリアの大学に進学することを決めていた。と、同時に、とある理由で、小原財閥は浦の星との統合後の静真に投資しないという声明を世界中に向けて発信した。この2つのことについてはまったく関連性がない、まったくの偶然のタイミングで同時に発生したことであった。が、木松悪斗にとっては、同じタイミングで起きた、その結果だけで、この2つの出来事を関連つけてしまった。そう、浦の星の理事長である鞠莉が静真の理事の椅子を蹴った結果、小原財閥は静真に投資することをやめた、と・・・。そう関連つけた木松悪斗はこう考えてしまった、小原財閥は統合する静真に対してなにも援助すらしない、ただたんに浦の星の生徒だけを差し出すだけのことをしただけ、それは木松悪斗にとって最悪の結果へとつながってしまう、と。そして、木松悪斗はついに(感情的なのか)こういう結論を導いてしまった、「浦の星と静真の統合によって生じるはずだった、木松悪斗と小原財閥との結びつき、それを小原財閥は拒否した。それは自分の顔に泥を塗った」と。そういった結論を持った木松悪斗、ついには、浦の星、と、いうよりも、小原財閥に逆恨みを持つようになり、それが今になって、浦の星と静真の統合反対への方針転換へとつながってしまったのだ。
この月の意見を聞いたナギ、
「へぇ、生徒会長ってやっぱり頭がいいのですね、凄いです!!」
と、月の答えに感心する。月、おもわず、
「そ、それは、生徒会長、だからだよ・・・」
と、謙遜してしまう。生徒会長である月にはいろんなところから静真に関する情報が日々届いてくる。それは先生経由、ほかの生徒たち経由、地元住民経由、いろんなところから届くのである。その情報をもとに、月、自分で考えた上でいろんな方針、判断を下す。それは静真のため、静真に通う生徒たちのため、よりよい学生生活を暮らしていけるようにするためであった。そして、月の優秀さゆえに、良い意味で月のとった方針、判断は静真のため、静真に通う生徒のため、よりよい学生生活を暮らせるために役に立っていた。そのなかで、木松悪斗関連の情報、浦の星の情報などもよく月の手元に届くことが多い。その情報をもとに月はなぜ木松悪斗が今になって静真と浦の星の統合に反対しているのか、その理由を推測することができた。もちろん、浦の星の理事長だった鞠莉が静真の理事の椅子を蹴ったことも知っていた。が、実は、月、浦の星の理事長が小原財閥の中心となる小原家の当主の一人娘である、との情報しか知らなかったため、その理事長の氏名の名前すら知らなかった。さらに、鞠莉という名のAqoursメンバーがいることは曜から聞いていたが、その苗字が小原であることは知らなかったらしく、その鞠莉が小原家当主の一人娘であること、浦の星の理事長であることすらも知らなかった。もちろん、浦の星の生徒である鞠莉が同時に浦の星の理事長をしている、なんて、現実に考えてありえないこと、でも、現実にあることについては現時点では知らなかった・・・みたいである、月は・・・。
とはいえ、生徒会室にもどるなり、自分の荷物を持って下校する月、あることを考えていた。
(さて、近いうちに臨時理事会が開かれる。そこで木松悪斗は絶対に浦の星との統合を中止するような議案をあげてくるはず。そして、その議案が臨時理事会で通るよう、今日から臨時理事会がある日までなにか裏工作をしてくるはず。それを阻止するためにも僕たちは動かないといけない!!絶対に木松悪斗の思い通りにはさせないぞ!!だからね、曜ちゃん、待っててね!!絶対に静真と浦の星の統合を成し遂げてあげるからね)
その想いを胸に、月は自分の家へと帰っていった。そして、木松悪斗に対する対抗策を考えていた。
その数日後、
「で、できた~、木松悪斗に対する対抗策が!!」
と、自分の知識などを総動員して、月は木松悪斗に対する対抗策、その案を完成させた。そして、
「さぁ、明日からこの策を実施していくぞ!!」
と、月、意気込みを見せる。が、ふと、月、ある想いを抱いてしまう。
「でも、部活動って、木松悪斗の言うとおり、勝つことがすべて、なのかなぁ?」
木松悪斗の言うとおり、部活動というのは勝つことこそ大事、いや、すべて、なのか、ふと疑問に思う月。さらに、
「部活動って勝つこと以外にとても大切なこと、あるような気がするけど・・・、今、それを思い出すこと、できないよ~」
と、自分の今の思いを吐き出す月。自分の不甲斐なさにがっかりしてしまう月、だったが、
「それがわかれば、静真と浦の星の統合もいい方向に進めることができると思うんだけどなぁ。僕、「部活動ってなにか?」「部活動ってなにが大事か?」それをこの統合問題を通じて知ることができたらいいんだけどなぁ~」
と、遠くに見える星に向かって嘆いてしまった。