ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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SNOW CRYSTAL 序章 第42話

 そんなわけで、この戦いを精一杯楽しむ、ということでまとまった3人。そんなとき、聖良は意外なことを言った。

(さぁ、戦いはまだ始まったばかりです!!)

この聖良の意外な言葉に、あつこ、

(あっ、たしかに、まだ1メロの途中だ・・・。3人でいっぱい話したから長時間経ったと

思ったのに、そこまで時間が経っていなかったんだ・・・)

とびっくりしてしまう。そう、まだ1メロの途中だった。3人はかなり長く話していたつもりであったが現実の時間というのはそんなに時間が経っていなかった。どうやら3人の心の会話のスピードは量子レベルまで加速していたようだ。

 それくらい驚いていたあつこを尻目に、聖良、2人を鼓舞するようにこう言った。

(理亜にあつこ、これがSaint Snowとしての本当のラストステージです!!悔いが残らないよう、このステージでSaint Snowのすべてを出し切ってください!!だって、私たちこそ、完全無欠のスクールアイドルユニット、Saint Snow、なのですから!!そして、あのAqoursを倒し、今度こそ、私たちの夢、ラブライブ!優勝、それを叶えましょう!!)

この聖良の言葉に、理亜、あつこ、2人とも、

(はいっ、姉さま!!)(理亜)

(はいっ、聖良さん!!)(あつこ)

と、この戦いでSaint Snowのすべてを出し切ることを誓った。

 その後、理亜の表情は、この戦いを一生懸命楽しみたい、楽しんで楽しんで、ルビィたちAqoursを凌駕しては一撃で倒したい、そんな想いが前進を駆け巡ったためか、昔みたいに、いや、昔以上にいきいきした、いや、キリリと勇ましい、戦いを心の底から楽しむ、それが理亜の顔にあらわれるくらいの表情をしていた。また、あつこも聖良と理亜に負けじとこの戦いを楽しむがごとくカメラを駆使して躍動的に動く2人をしっかりと撮る、だけでなく、いろんな技術を駆使して聖良と理亜を追った。

 Saint Snow、それはスクールアイドルとしては本当の意味で、スペシャリスト3人が織りなすパーフェクトなユニットである。3人のまとめ役であり自分自身もパーフェクト超人、でも、妹の理亜のことがとてもとても好きで、そのせいでちょっぴり残念なSaint Snowのメインボーカルである、聖良、そんな姉のことが大好きで、とても真面目で、人見知り、そのせいで自分一人で暴走したり自分を追い込んでしまう、それくらい人間味あふれている、けれど、自分だけの武器である理亜RAPなどいろんな技術を駆使してSaint Snowの音楽を盛り上げてくれるテクニシャン、理亜、そして、その2人のサポーターとして2人を陰から支えつつ、自分もフィギュアの表舞台にメインとして立った経験のもとにSaint Snowにおける音楽全般、そして、このSaint Snowラストステージではカメラマンとして、聖良と理亜が活動しやすいよう裏で大活躍をみせていた、あつこ、この3人は3人とも本当のスペシャリストである。それは数年間という時間のなかで、「勝利こそすべて」という考えではあったものの、この3人は自分たちが立てた計画にそって一生懸命自分たちの夢に向かって頑張ってきた。こうして、長い年月をかけて3人が紡いでできたもの、それが、この3人しか持っていない、Saint Snowという聖なる雪の決勝によって磨かれた純度の高い輝きであり宝物、であった。それは誰から見てもスクールアイドルのスペシャリストといってもおかしくないだろう。それくらい史上最強の実力を持った、いや、そうなるくらい自分たちを高めあった、本当に(実力的には)史上最強のスクールアイドル、というべきものなのかもしれない。そんなスペシャリスト3人が組んだユニット、それが、Saint Snow、である。そんな(実力的には)史上最強のスクールアイドルに足りなかったもの、それは、「スクールアイドルを楽しむ」という想い、だった。だが、その想いを、理亜が、あつこが知った今、Saint Snowは本当に史上最強のスクールアイドルユニットとして変貌を遂げようとしていた、いや、最後の最後で真の意味でSaint Snowは、史上最強のスクールアイドル、になったのである。それはスクールアイドルのスペシャリスト3人による無敵のトラアングル、そのなかで、「楽しむ」⇔「好きになる」、この無限ループが3人のホットラインという名の線に沿って加速度的にどんどん早くなっていき、無限大の、いや、それ以上のパワーを生み出したことによるものだった。

 だが、それ以上に、3人の想いは、これ以上にないくらい、この戦いを無限大に楽しむ、それくらい高ぶっていた。だって・・・、

(私はこれでスクールアイドルを本当に卒業する。けれど、私たちが持つ、Saint Snowという無限大の輝き、宝物、は私たちにとって、いや、みんなにとってこれからも残っていく。この3人のスペシャリストが持つ無限大の輝き、宝物、それは、これからも私たちのなかで輝いてくれる、それを、千歌さんたちに、Aqoursに、見せつけてみせる!!)(聖良)

(このライブをもって姉さまはスクールアイドルを本当に卒業する。そして、私たち、Saint Snow、もこれで終わる。けれど、だからといって、Saint Snow、それが本当に消えるわけじゃない!!私たち3人が持つ、Saint Snowという輝き、宝物、それがあればずっと姉さまと、あつこと、ずっとつながっている!!もう1人だなんてならなくて済む!!私はもう「孤独」じゃない!!それに、「スクールアイドルを楽しむ」、その想いがあれば、きっと、私、もっと大きく羽ばたくことができる!!私たちは、今、無敵!!だから、ルビィ、見ていて!!姉さまと、あつこと、私で、史上最強のスクールアイドルとして、このラブライブ!決勝延長戦、めいいっぱい3人で楽しんで、ルビィたちに、Aqoursに勝ってみせる!!私たちの夢、ラブライブ!優勝、果たしてみせる!!)(理亜)

(私は2人みたいにパフォーマンスをしているわけじゃない。いわゆる、裏方・・・。でも、それでも、聖良さんと理亜さんは私のことをSaint Snowの一員として認めてくれた!!こんなうれしいこと、ないよ!!だからこそいえる、Saint Snowの真の実力の裏には私の存在があるんだって!!私がいるからSaint Snowは真の意味で史上最強のスクールアイドルになれたんだって!!だから、Aqoursのみなさん、それに、そのAqoursを支える裏方のみなさん、よく見ていてください、Saint Snow第3のメンバーであるこの私が織りなすSaint Snowラストステージ、その華麗で優雅で、それでいて誰から見ても史上最強のスクールアイドルとして相応しい、そのステージ、を!!)(あつこ)

こんな光り輝いている3人、それは、Saint Snowが真の意味で史上最強のスクールアイドルとなって光り輝いているからこそいえる想い、なのかもしれない・・・。

 こうして、スペシャリスト3人による史上最強のスクールアイドルユニット、Saint Snow、そのラストステージはその3人の熱き想いとともに史上最強のステージへと、いや、史上最強だからこそいえる、「史上最大級の楽しさ」でもって、スクールアイドルの、Saint Snowが自分たちのラストステージを繰り広げる、そんなステージへと昇華させていった。それは、理亜と同じく、「楽しむこと」、その大切さを探していた、Aqours側のカメラマン兼プロデューサーの少女こと月の心のなかにも深く突き刺さるものとなった・・・。

 

 だが、そんなステージも終わりの時はくる・・・。

ドゥドゥ ドゥドゥドゥ ドゥドゥードゥ ドゥ

「Believe Again」最後の音がなったとき、理亜、

(やった・・・、やった・・・。私、スクールアイドルを楽しむこと、できた・・・。姉さまとの、最後の、Saint Snowとしての、ラストステージ、やりきった・・・。ルビィ、見ていてくれた?私、このステージを、姉さまとあつこと一緒に、楽しみながら、それでいて、このステージを見たものをあっとさせる、史上最大級のステージ、やりきった・・・)

と、このステージを力いっぱいやりきったことを誇りに感じていた。

 そんな理亜に対し、聖良、ある言葉を送った。

「(理亜、)今のこの瞬間は決して消えません!!」

この聖良の突然の言葉に、理亜、

(はい、姉さま。私、そして、あつこ、2人とも、そう思っている・・・)

という想いとともに聖良の方を見つめる。

 そんな理亜に対し、聖良、理亜の手をとりながらこう言った。

「Saint Snowは、私と理亜(、そして、あつこ)のこの想いはずっと残っていく、ずっと心のなかに残っている!!どんなに変わってもずっと残っている!!だから、追いかける必要なんてない!!それが伝えたかったこと!!」

心の会話ですでに聖良の想いは理亜に伝えていた。けれど、直接口にすることでそれは言霊として、一生、その言霊に関係した者すべての心のなかに残るのである。そう考えると、この聖良の言葉は、聖良、理亜、そして、あつこの心のなかに一生言霊として残るものとなった。いや、Saint Snowという輝き、宝物、そのものが3人にとって一生消えることがない、それくらい大事なものとなった、ともいえた。そのことを自覚したのか、理亜、姉聖良に対しキラキラした自分の目を向けていた。

 また、それに食わせて、聖良、自分のなかにあるSaint Snowという輝き、宝物を通じて、理亜とあつこにあるメッセージを送った。

(理亜、そして、あつこ、私はこのステージでスクールアイドルを本当に卒業します。けれど、今日のステージを、Saint Snowラストステージを、忘れないでください。このステージで感じたこと、「スクールアイドルを一生懸命楽しむこと」、その想いがあれば、きっと、これからも2人でスクールアイドルを続けることができるはずです。だから、2人とも、忘れないでください、「楽しむこと」、それがいかに大事であることを、「楽しむこと」、それは私たちに無限のパワーを与えてくれることを・・・)

 この聖良のメッセージに、あつこ、

(はい、わかりました、聖良さん!!これまでありがとうございました・・・)

とお礼を言うと理亜も、

(姉さま、最後の最後まで、私に、大事なこと、教えてくれてありがとう。私、これからも、今日感じたこの想い、今日見つけることができた、私たちだけの輝き、せいんとqという輝き、宝物、それ、大事にする!!)

という姉聖良への感謝の気持ちをあらわすとともに、

(だから、姉さま、大好きです!!)

という想いとともに姉聖良を抱きしめた。むろん、聖良もそれを拒むことなく、逆に、

(理亜、私も理亜のことが大好きです・・・)

という強い想いとともに妹理亜を強く抱きしめた。

 そんな2人を見て、あつこ、

(本当に本当に素晴らしいです!!私も聖良損と理亜さんがいたからこそ、これまで、Saint Snowの一員として頑張ってこれました。そんあ2人のことが、私、大好きです!!)

という想いでいっぱいとなった。

 と、そんなときだった。あつこはふと理亜のそばになにかが見えたのか、

(あっ、1枚の紫の羽根!!)

と、心のなかで叫んだ。そう、理亜のそばからなぜか1枚の紫色の羽根が舞い上がったのだ。むろん、それは空へと舞い上がっていく、と、同時に、理亜も、

(あっ、紫色の羽根が空に飛んでいく!!)

と、その羽根の存在に気づいた。

 だが、このとき、理亜、そして、あつこはその羽根がなんなのかわかった。それは・・・、

(これは、私のなかにある輝き、そのもの・・・。私がその輝きの存在を知ったからあらわれたんだ・・・)(理亜)

(理亜さんの言う通りです。あれは理亜さんのなかにある輝き・・・。もしかすると、理亜さん、これで1人前のスクールアイドルとして神さまから認められた、のかもしれませんね・・・)(あつこ)

そう、それは理亜のなかにあるSaint Snowのいう輝き、であった。ラブライブ!では必ず1枚の羽根が出てくる。それはμ'sのときもしかり、Aqoursのときもしかり、である。そして、今、理亜は自分のなかにあるSaint Snowの輝きの存在を知ることができた。それにより、紫色の羽根が、輝きを示す羽根が、理亜のなかで誕生したのだった。羽根、それはラブライブ!においてとても意味のある存在、だからこそ、今、ここで、理亜のなかで生まれたのは理亜が1人前の、いや、1人のスクールアイドルとして生まれ変わることができた、それを指し示すものだったのかもしれない・・・。

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