ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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ラブライブ!SNOW CRYSTAL 第1話(1)

「おばあちゃん、俺、絶対にアイドルになる!!」

その小さい子は隣にいるおばあちゃんにそう言うと続けて、

「そして、俺、アイドルになっておばあちゃんの前で歌ってやる!!」

と元気よく言った。

 そんなその子に対し、おばあちゃんが・・・、いや、突然、その子のそばにいたその子の父親から、

「おい、花樹、「俺」なんて言うな!!いつも言っているだろうが、「少しは女らしくしろ」って!!特に、言葉遣い!!「俺」、じゃなくて、「私」!!「歌ってやる」、じゃなくて、「歌いたいです!!」、だろ!!」

と注意を受ける。これには、その子、

「え~、俺は俺だぜ!!そんなの関係ねぇ!!」

と反抗すると父親から、

「その言葉遣いのことを言っているのだ!!」

とカンカンに怒れてしまうとともに小言で、

「我が家は代々続く男系家族だというのに・・・。少しぐらいは女らしくできないのかね、花樹は・・・。日本は昔から「男は男らしく、女は女らしく」と相場が決まっているのに・・・」

と言ってしまう。

 だが、そんな父親の小言に対し、おばあちゃん、

「こら、なんていうことを言っているのだね!!その考え方が古いんだよ!!今の世の中じゃその考え方が間違っているのじゃ!!その子の個性を認めておやり!!」

と力強い声で注意をするとその父親は、

「ですが・・・」

と言い訳を言いたそうにするもあとのことを考えて言うのを辞めた。

 そんな父親のことなんて露知らずその子はおばあちゃんに対しこう言った。

「でも、俺、本当にアイドルになる!!おばあちゃんの前で歌ってやる!!」

その子の言葉に、おばあちゃん、こう反応した。

「花樹、頑張れや!!おばあちゃん、応援してるきに・・・」

 

 だが、その後、おばあちゃんは病院に入院することとなった。どうやら大きな病気が見つかったみたいのようだ。そのため、家にはその子とその子の父母の3人しかいなくなってしまう。そのためだろうか、その子の父親はその子に対してあたりがきつくなるようになってしまった。

「俺、おばあちゃんのとこ、行きたい!!」

その子がこう言うと父親からは、

「おい、花樹、なんど言わせるきかね!!「俺」、じゃなくて、「私」!!それに、少しくらいは女らしく話せ!!」

それは日に日に強くなっていった。その子はいつも男言葉で話すと父親からはすぐに女言葉で話すように強要してくる。それが続いたためだろうか、次第に、その子の言葉遣いにある変化が現れてきてしまう。最初のころは、

「俺、アイドルになる!!」

と言っていたのものが大きくなるにつれて、

「オ・・・、花樹、アイドルになりたい、です・・・」

と女言葉で言うようになったのである。

 

 そして、その子は中3になった。その子はアイドルに・・・なっていなかった・・・。なぜなら・・・、

(オ・・・、花樹、もうアイドルになれない・・・。だって、アイドルになる子って歌がうまいしダンスも上手・・・。だから・・・、A〇B48や乃〇坂46のような(全国的な)アイドルなんてなれない・・・。それに、アイドルは(全国的な)そんなアイドルしかいないんだ・・・、いないはず・・・)

と諦めたような考えをもっていたからだった・・・。

 実は、その子、アイドルはA〇B48や乃〇坂46のような(全国的な)アイドルしかいない、と思っていたのだ。アイドルはたしかにA〇B48や乃〇坂46のような(全国的な)アイドルがいる。だが、その一方でその地域限定で活動するローカルアイドルもいたりする。そして・・・。そんなわけで、アイドルといっても多種多様といるのだ。だが、その子のリサーチ不足だからだろうか、それとも、だたそれしかいないといった固定概念にとらわれているのだろうか、その両方なのか、それはわからないが、その子は、もうアイドルになれない、アイドルになるなんて無理、と諦めてしまっていたのだ。

 そんなこともあり、その子は遠くにいるおばあちゃんに向かってこうつぶやいてしまった・・・。

「おばあちゃん、ごめん・・・なさい・・・。オ・・・、花樹、アイドルになるという夢、叶えることができない・・・できません・・・」

 

 こうして、その子はアイドルになるという諦めようとしていた・・・そんな矢先、その子は驚くような情報が飛び込んできた。それは中学を卒業しもうすぐ高校に進学するときのことだった。突然、その子の友達がその子のもとに近づいてはその子に対しこんなことを言いだしてきたのだ。

「花樹、この動画、見て!!」

 そして、その子はその友達からその動画を見せてもらいびっくりしてしまう。

「うそっ、このグループ、とても凄い・・・」

そう、その動画はその子にとって青天の霹靂であった。その動画はあるアイドルたちのライブ映像であった。統率のとれたダイナミックなダンス、力強い歌声、それでいて一生懸命頑張りつつも絶やさない笑顔、まさに高いレベルものパフォーマンスをみせるそのグループ、それには、その子、

(これがアイドルなの・・・。オ・・・花樹、この子たち、知らない・・・、知りませんでした・・・。それなのに・・・、A〇B48以上のライブをしている・・・、しています・・・。一体どんなグループなの・・・)

と、一瞬のうちにそのグループにときめいてしまった・・・。

 そして、その子はこの動画を見終えるとその友達に向かってこう言いだしてきた。

「ねぇ、このグループって誰・・・、誰なのでしょうか・・・。オ・・・、花樹の知らない子たちなのだけど・・・」

 するとその友達はそのグループについてこう語りだした。

「花樹、知らないの?このグループにはねぇ、Aqours 、っていうグループなの!!この前、東京であったスクールアイドルの甲子園、ラブライブ!で優勝した、そして、ここ、沼津が誇るスクールアイドルなの!!」

 だが、そこで、その子、その友達からその子にとって聞きなれない単語がでてきたのでそれについて尋ねてみる。

「スクールアイドル?それってどんなアイドル・・・なのでしょうか・・・」

 と、ここで、その友達、その子に向かってこう言ってしまう。

「スクールアイドル・・・、って、花樹、スクールアイドルのこと、知らないの?アイドルを目指していたのに?」

これには、その子、怒ってしまう。

「悪かったね、スクールアイドルのこと、知らなくて」

その子が怒っている、そんなこともあり、その友達、

「ごめん、ごめん、花樹」

と謝りつつもスクールアイドルについてその子に説明してくれた。

「花樹、スクールアイドルっていうのはねぇ、高校生なら誰でもなれるアイドルのことをいうのだよ!!」

 この友達の言葉を聞いた瞬間、その子はハッとする。

「スクールアイドル・・・、高校生なら誰でもなれるアイドル・・・、ってことは、オ・・・、花樹、アイドルになれるってこと・・・、なの・・・」

そう、その子は気づいた、アイドルになることができる、スクールアイドルという高校生なら誰でもなれるアイドルになれば、自分の夢、「アイドルになる」、その夢を叶えることができることを・・・。

 そんなその子の言葉を聞いてか、その友達はこう言った。

「まぁ、花樹の言う通りだね。だって、私たち、今度、高校に入学するでしょ!!そのときに花樹もスクールアイドル部に入れば、スクールアイドル、つまり、アイドルの仲間入り、だよ!!」

これには、その子、

「たしかにその通りだ・・・、ですね・・・。オ・・・、花樹もついにアイドルになれる・・・のね・・・」

と考え深く言うとその友達はさらにあることを言ってきた。

「それに、花樹、今度、静真に入学するんだよね。なら、花樹、そこのスクールアイドル部に入ればAqoursの仲間入りだよね!!」 

 この友達の言葉にその子は、一瞬、

「Aqours・・・、誰それ?」

と言ってしまう。これには、その友達、

ガクッ

とこけてしまうと動画を見せつつこう言ってきた。

「Aqours!!この動画に映っている子たちのことだよ!!」

これには、その子、こう言ってしまう。

「それって1番最初に映っていた2人組のユニットのこと?」

そう、その子が言っているのは、これまでその子とその友達が見ていた動画、2つのスクールアイドルグループ(ユニット)、そのライブ、というか、2つのグループ(ユニット)の戦い、そのうちの1つ、1番最初に映っていたユニットのことだった。これには、その子、

「そのユニット、Saint Snowという函館のスクールアイドルユニット!!」

とその子の間違いを訂正しつつも、

「Aqoursはねぇ、この動画の後半に映っていた9人組のグループだよ!!」

と力強く言った。

 そして、その友達はAqoursについてその子対し少し詳しい説明をした。

「Aqoursは、ここ、沼津(内浦)にある浦の星のスクールアイドルなの!!でも、その浦の星が、今度、静真と統合するわけ!!だから、Aqoursは、今度、静真のスクールアイドルになるの!!」

 この友達の説明を聞いて、その子、あることに気付く。

「静真って、今度、オ・・・、花樹が入学する高校・・・。そのスクールアイドルがAqours・・・」

その言葉を発した瞬間、その子、またハッとする。

(Aqours・・・、この動画、高いレベルのパフォーマンスをみせるスクールアイドルグループ・・・。オ・・・、花樹もそのAqoursに・・・、スクールアイドル部に入ればその一員になれる・・・なれますのね・・・)

そう、今度、その子は静真に入学する。そして、そのスクールアイドル部に入ればAqoursの一員になれる、いや、自分の夢であるアイドルになれる、のである。そんなことに気づいたのか、その子はこう言いだしてしまう。

「オ・・・、花樹、決めた、静真に入学したら絶対にスクールアイドル部に入る!!そして、(この動画で高レベルのパフォーマンスをみせていた)Aqoursの一員になる!!」

その子の言葉を聞いてその友達は、

「花樹の夢見るところ、久しぶりに見れたよ!!花樹、応援しているね!!」

 と、ここで、その子、その友達にこうお願いした。

「あっ、お願いだけど、その動画のURL、オ・・・、花樹に送ってくれないかな・・・、送ってくれませんか?」

すると、その友達はこう言ってきた。

「なら、この動画サイトでこう検索すればいいよ、「ラブライブ!延長戦」、そして、「Saint Snow vs Aqours」ってね!!」

 

 そして、その子はその動画を食い入るように何度も見ていた、こう思いながら・・・。

(このAqoursってグループ、何度見ても凄いパフォーマンスだよ!!歌、ダンス、パフォーマンス、どれ見ても高レベル!!それに、日の出とともに素早く行われた衣装チェンジ、凄い演出だよ!!」

その子にとってこの動画は本当に自分の心を撃ち抜く、いや、自分の考えそのものを180度転換するものだった。自分の知らなかったスクールアイドルグループ、Aqours、そのパフォーマンスや演出はこれまで諦めていたその子の「アイドルになる」という夢を再燃させるには十分なものだった。

 いや、それだけではなかった。その子はこの動画を最初に巻き戻すとAqoursの前にパフォーマンスを見せていたスクールアイドルユニットのパフォーマンスを見てこう思って島う。

(このユニットも凄いパフォーマンスだよ!!2人だけなのに迫力あるダンス!!それに、心に響くラップ!!たしかSaint Snowというユニットだったはず!!オ・・・、花樹、このユニットのパフォーマンスも好き!!Aqoursがいなかったら、オ・・・、花樹、このユニットみたいなスクールアイドルになりたかったかも・・・です・・・)

Saint Snow、函館聖泉女子高等学院、通称、聖女、のスクールアイドルユニットである。鹿角聖良(高3)、理亜(高1)の姉妹ユニットであり、今年度の夏のラブライブ!で全体の8位とう成績を残す実力派ユニット、そして、Aqoursのライバルである。そのユニットのパフォーマンスにもその子は魅了されていた。

 だが、その子はそのユニットのパフォーマンスを見てこう思った。

(でも、オ・・・、花樹、今度、静真に入学する、Aqoursの一員になる・・・。そして、一生懸命練習して、この動画のような高レベルのパフォーマンスをみせる・・・、みせます・・・。そして、おばあちゃんに、オ・・・、花樹の活躍しているところ、みせてやる・・・、みせてあげます・・・)

 

 その翌日、その子はおばあちゃんの病室にお見舞いに行くと、突然、おばあちゃんに対しこう言いだしてきた。

「おばあちゃん、オ・・・、花樹・・・」

これには、おばあちゃん、

「花樹、ここにはお父さんなんていません。今までの自分でいいのですよ」

と優しく語り書けるとその子は肩の荷が降りたのか、いつもの自分の言い方でこう言った。

「俺、アイドルになる、この動画のスクールアイドルのように!!」

そして、その子はおばあちゃんにその動画を、その子が魅了したあの動画をみせた。すると、そのおばあちゃんはその子に対して、

「この動画のグループって誰だい?」

と尋ねるとその子はこう言った。

「この動画はね、この前(リモートで)行われた、高校生なら誰でもなれるスクールアイドル、その甲子園ともいうべきラブライブ!で優勝した、Aqours、そして、そのライバルであるSaint Snowの戦い、「ラブライブ!延長戦」、の動画!!俺、(その動画の後半に出てくる)Aqoursに入って、俺の夢、「アイドルになる」、それを叶えてみせる!!」

 このその子の言葉に対し、おばあちゃん、こう言ってきた。

「Aqoursね・・・。そういえば、隣の部屋の友達が言っていたね、沼津にはラブライブ!といった大会に優勝したアイドル、Aqoursがいるって・・・。その子たちの踊りを見て、「なんか元気がもらえた・・・」、って、(おばあちゃんの友達が)言っていたね・・・」

これには、その子、元気よくこう言った。

「うん、俺、このAqoursに入っておばあちゃんに元気を与えてみせる!!」

 すると、おばあちゃん、その子に対して優しそうな声でこう言った。

「花樹、私もね、花樹の夢、「アイドルになる」、それが叶うだけでも嬉しいものだよ。花樹、お願い、私に花樹の活躍するところ、みせてね・・・」

 このおばあちゃんの言葉に、その子、その言葉を受けてか、おばあちゃんに対しこう熱く宣言した。

「うん、俺、絶対にAqoursに、スクールアイドルになっておばあちゃんに俺の活躍しているところ、みせてやる!!いや、それだけじゃダメ!!俺、決めた、「アイドルになる」という夢は絶対に叶う!!なら、その先を目指さないと!!俺、Aqoursとして、スクールアイドルとして活躍する!!そして、Aqoursが手に入れた栄光、スクールアイドルの甲子園、ラブライブ!で優勝して、おばあちゃんに、深紅の優勝旗、それをみせてやる!!」

これには、おばあちゃん、その子に優しくこう告げた。

「花樹、私はずっと花樹のことを応援してあげるね。そして、私に、その・・・、ラブライブ?、その優勝旗をみせてね・・・」

 このおばあちゃんの言葉を聞いたその子はそのおばあちゃんに対し、

「うん、わかった!!俺、おばあちゃんとの約束、絶対に守ってみせる!!」

と力強く言うとともに、

(俺、絶対に、その約束、守ってみせる!!おばあちゃんとの約束、Aqoursの一員として、スクールアイドルの甲子園、ラブライブ!、で大活躍して絶対に優勝してみせる!!そして、おばあちゃんにその優勝旗をみせてみせる!!)

と、おばあちゃんとの約束を絶対に守る、叶えてみせる、そう心のなかで誓うのであった・・・。

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