第3話 「KAZYU said 「BAKASU・・・」後編
その日の夜・・・、
「ルビィ、そっちはどう?」
と理亜は(Saint SnowのライバルAqoursメンバーの1人で理亜と同じ2年の)ルビィに連絡をしていた、もちろんビデオ通話で・・・。ルビィは理亜からしたら同じスクールアイドルであり、また、理亜にとって(もちろんルビィにとっても)1番の盟友ともいうべき存在であった。また、理亜がどつぼに入ったときは・・・、昨年度ラブライブ!冬季大会最終予選で理亜・聖良のSaint Snowがまさかの予選敗退したときも、先月の理亜の暴走により理亜がまえに有志たちと結成した理亜のユニットが空中分解したときも、ルビィのおかげで理亜は再び立ち上がることができたのである。なので、理亜にとってルビィはかけがえのない盟友、ともいえた(もちろんルビィもね・・・)。
で、理亜の質問にルビィはただ、
「まぁ、こちらはこちらでなんとかしているよ・・・」
と、ちょっとぼかすような言い方をする。そう、このとき、ルビィたちAqoursもある問題を抱えていた・・・というか、あの一件(詳しくは「Moon Cradle」を参照してください)があったものの、このとき、静真の浦の星分校は本校に統合することが決定しており、そのための準備で大忙しだった・・・のだが、その裏でなにかが起きている・・・、そのことをルビィは知っていた・・・という話は後ほどの話になるのだが、そんなことなんて知らず、理亜はただ、
「ルビィ、ほどほどに・・・」
と優しく語りかけるとルビィも、
「うん、ルビィ、がんばルビィ、するからね!!」
と元気よくこたえていた。
こうして、その後、理亜とルビィは
「あつこ、実は・・・」(理亜)
「へぇ~、あのあつこさんがね・・・」(ルビィ)
とたわいのない話を繰り広げていた。しかし、理亜とルビィにとってその時間はとても楽しいものだった。だって、理亜は、ルビィは、お互いに1番の盟友として思っているから。ルビィは姉ダイヤが浦の星を卒業したあと一時期暗闇の中をさまよっていた。それは、不安心配という深き海・沼の底をルビィたち(新生)Aqoursは陥っていたといっても過言ではなかった。だが、そのなかで理亜との交流とその後のルビィたちの行動によりルビィたち(新生)Aqoursは無事に復活を果たしたのである。一方、理亜もルビィたちのおかげで自分のなかにある深淵なる闇から這い上がることができた(とこのときの理亜は思っていた)のである。なので、理亜、ルビィ、ともに互いに心を通わせることができる一番の盟友、という認識が2人とも強かった。そのおかげもあり、理亜、ルビィ、ともに素の自分をさらけ出すことができる仲間、親友、盟友、マブダチ、とも言えた。
そんななか、理亜は自分が気になっているあの人物のことを語り始める。
「ルビィ、ところで、今、私にとって、とてもいやな人、いる・・・」
と理亜が卑しそうに話すと、ルビィ、
「へぇ~、それって誰なの~」
と理亜に聞いてくる。すると、理亜、
「実は・・・、その人、私のこと・・・、「バカ」って言ってくる・・・。とても・・いや・・・」
とこれまた嫌な表情で言うと、ルビィ、
(へぇ~、あの理亜ちゃんのこと、「バカ」にしているなんて・・・)
と思ったのか、
「それって嫌だね・・・」
と理亜に対し相槌を打つとすぐに、
「一体どうして、理亜ちゃんのこと、「バカ」にしているの?」
と逆に理亜に対し質問してみた。
すると、理亜、あの人物のことをハッキリと言った。
「私に、いつも、「理亜さんのユニットに入れてください」って言ってくる、新入生、いる。その娘から、私、いつも、「バカ」呼ばわり、する・・・」
だが、この理亜の言葉に、ルビィ、少し疑問に感じてしまう。
(えっ!!自分から理亜ちゃんのユニットに入りたいと言っているのに、なんで、そんな理亜ちゃんのこと、「バカ」呼ばわりするわけ?)
たしかにルビィが言うのも一理ある。その人物は理亜のユニットに入りたいと言っているのにそんな理亜のことを「バカ」呼ばわりするのは少しおかしい気がしてしまう。まぁ、その人物が高飛車な性格で理亜のことを見下しているのであれば話が別なのだが、普通の人が自ら理亜の仲間になりたいとお願いしているのにその理亜のことを見下すような発言をすること自体、話が矛盾している、ともいえた。
と、いうわけで、ルビィ、理亜に対しある質問をした。
「理亜ちゃん、その娘がどう理亜ちゃんにお願いしているのか教えて!!」
このルビィの言葉に、理亜、
「ルビィ、わかった!!」
と同意するとすぐにその人物と理亜との会話を再現してみた。
「まず・・・、その娘から、「理亜さん、オ・・・、花樹、理亜さんのユニットに入れてください!!」、と言われた」
この理亜の言葉に、ルビィ、
「うんうん」
と相槌を打つとすぐに、
「理亜ちゃん、続けて・・・」
と理亜にその続きを言うように促すと、理亜、その人物の1番の問題となった発言を再現してみた。
「で・・・、「だって、理亜さん、ばかす・・・」って言われた。これ、私、「バカ」、と言われた、そう思って、その娘、怒った・・・」
この理亜のことばに、ルビィ、
(えっ、「ばかす」・・・)
となにか引っかかるものを感じたのかすぐにその娘の言葉を反芻する。すると、
(「ばかす」・・・、「ばかす」・・・、「ばかす」!!)
となにかに気づいたのか、ルビィ、すぐに理亜に対し、
「理亜ちゃん、ちょっと待ってて!!あと、あつこさんにも連絡して!!」
と理亜にそう言うと、理亜、
「えっ、ルビィ、どうしたの?」
となにかにおどろくようにルビィに応えると、ルビィ、理亜に対しあることを言った。
「理亜ちゃん、その娘、なにか言いたいのか、わかった気がする!!理亜ちゃん、ちょっと待っててね!!」
このルビィの言葉に、理亜、
「?」
と頭にハテナマークを浮かべてしまった・・・。
10分後・・・。
「ルビィ・・・、あつこ、来てくれた・・・」
とあつこがルビィと理亜のビデオ通話に参加してくれたことを告げると、ルビィ、
「理亜ちゃん、こちらも専門家を連れてきたよ!!」
と言ってはルビィが呼んできた専門家+おまけもルビィと理亜のビデオ通話に参加したことを告げた。
その専門家+おまけとは・・・、
「あっ、理亜ちゃん、久しぶりずら!!花丸ずら!!」
「って、ルビィ、私、配信の準備をしていたのに・・・。あっ、ふっ、悩み苦しんでいるリトルデーモン10号(理亜)よ、私の名はヨハネ!!」
そう、ルビィが呼んできた専門家とは・・・ルビィと同じくAqoursの一員で1年生の花丸とそのおまけのヨハネであった(「って、ヨハネはおまけ扱いなのかい!!」byヨハネ)
この2人の登場に理亜はただ、
「ど、どうも・・・」
とただ返事するしかなかった・・・。
まぁ、夜の時間帯ということもあり、ルビィ、さっそく理亜とあつこに対してこんなことを言いだしてきた。
「理亜ちゃん、その娘、別に、理亜ちゃんのこと、「バカ」にはしていないよ!!」
このルビィの言葉に、理亜、すぐに反論。
「ルビィ、あなたもあの娘の肩をもつわけ!!信じられない!!」
とルビィは幻滅したような言い方になるもすぐにある専門家である花丸はルビィの援護に入る。
「理亜ちゃん、ルビィちゃんの言っていることは本当のことずら!!」
この花丸の反応に、理亜、
「花丸までルビィの肩を、あの娘の肩をもつわけ・・・」
と肩をブルブル震わせながら言うとすぐさま、
「ルビィに花丸、見損なった!!」
とルビィと花丸に怒鳴るように言ってしまう・・・が、その横から、
「理亜さん、落ち着いて!!まずは花丸さんの意見を聞きましょう」
とあつこが理亜をなだめるように言った。これには、理亜、
「あ、あつこ、ごめん・・・」
とあつこに謝ってしまう。
と、ここで、花丸、理亜の言っていたあの娘についてにある考察を発表した。
「理亜ちゃん、その娘、もしかして、沼津出身ではないずら!!」
この花丸の考察に、理亜、
「えっ、あの娘がルビィたちと同じ沼津出身・・・」
と驚いた表情をしてしまう。だって・・・、
(花丸が言っているあの娘の出身が沼津であることと私があの娘から「バカ」呼ばわりされるのとどういう間関係があるわけ・・・)
と、理亜、そう考えるだけで困惑してきた。まぁ、あの娘が沼津出身であることと「ばか」との関係性が理亜にはわからないのだから・・・。
だが、そんな理亜の困惑をよそに花丸は話を続ける。
「もしかすると、その娘、理亜ちゃんのこと、「とてもすごいスクールアイドル」って言いたかったかもしれないずら!!」
ただ、その花丸の言葉で理亜はさらに困惑する。
(えっ、沼津出身と「バカ」と「とてもすごいスクールアイドル」?私、さらにわからなくなってきた・・・)(理亜)
まぁ、理亜がさらに困惑するのも無理ではなかった。沼津出身と「ばか」、2つの言葉の関連性がわからないばかりか、さらにここにきて「とてもすごいスクールアイドル」という3つ目の言葉が出てきたのだから。そのためなのか、理亜、
「え~と、沼津出身と・・・、「バカ」と・・・、「とてもすごいスクールアイドル」と・・・」
と花丸が言った言葉を反芻してしまう。これには、ヨハネ、
「理亜・・・、なんかおかしくなっていない・・・」
と理亜のことを心配してしまう。
なので、ルビィ、花丸に対してあることを言った。
「花丸ちゃん、理亜ちゃんが困惑しているよ!!花丸ちゃん、あのことを言おうよ!!」
と花丸にあることを催促すると、花丸、ルビィの言葉に諭されてか、
「理亜ちゃん、困惑させてすまないずら!!おら、ある真実を言うずら!!」
と言うと理亜に対しあることを伝えた。
「理亜ちゃん、実は・・・、
「ばか」って沼津地方の方言で「とても」と言う意味があるずら!!」
そう、実は「ばか」という言葉は沼津地方の方言で「とても」という意味があるのだ。なので、あの娘、花樹は「ばかす・・・」と理亜に言っていたのだが、それはただたんに理亜に対して「バカ」と言っていたわけではなく沼津地方の方言で「とても○○」と言ったかったのである。
そして、それに続けてばかりにルビィはあうことを話す。
「そして、理亜ちゃん、「ばかす・・・」って、その娘(花樹)は「とてもす○○」って言おうとしていたと思うの。でね、「す○○」に入る言葉を考えてみたの。そしてら、ルビィ、ある言葉が出てきたの!!それはね、「すごい」っていう言葉!!そして、理亜ちゃんはルビィたちからみても「すごいスクールアイドル」だと思うの!!だからこそ、その娘(花樹)は理亜ちゃんにこう言ったかったのと思うの、
「だって、理亜ちゃん、ばか(とても)すごい)スクールアイドル」だから!!」
ってね!!」
このルビィの言葉に、理亜、
「うそ・・・。その娘、私のこと、「バカ」にしていたわけではなくて・・・、「とてもすごい」って褒めていたわけ・・・」
と言葉を失っていた。そりゃそうだ!!理亜はこれまでその娘(花樹)の言葉「ばか」をそのままの言葉の意味としてそれを鵜呑みにしてきたのだ。なので、「ばか」を理亜は「バカ」として受け止めてしまったのである。だが、本当はその娘(花樹)は理亜のことを「とてもすごいスクールアイドル」として褒めようとしていたのである。そのことをルビィの言葉でもって知ることとなった理亜は自分の勘違いに気づいたことでその娘(花樹)に失礼なことをしてしまった、そう思うようになったのである。
そんなわけでして、理亜、心のなかでは・・・、
(私、あの娘(花樹)に失礼なことをしてしまった・・・。一体どうすれいいわけ・・・。このままだとあの娘(花樹)に顔向けできないじゃない・・・)
とあの娘(花樹)に対してどう接すればいいのかわからなくなってしまったのである。
だが、そんな理亜に対し、あつこ、
(たしっかに今までは、理亜さん、あの娘(花樹)に失礼なことをしてきました。ですが、それを今から変えることはできるはずです!!理亜さんは自分が間違っていたことがわかればそれを修正することができるいい娘です!!だからこそ、自分の間違いをただしていけばきっとあの娘(花樹)も理亜さんのことを許してくれるはずです!!)
という思いをもつようになる。理亜はルビィたちの助けなどもあったものの自分の間違いをこれまでただしてきた。ラブライブ!冬季大会最終予選で理亜のせいで予選敗退したときも、理亜の暴走で理亜がまえに結成していたユニットが空中分解したときも、自分の間違いを認め・・・たかどうかは抜きにして、それでも理亜は自分の間違いを認め新しく生まれ変わることができたのである。そして、今回も理亜の勘違い・・・というか、「ばか」が沼津の方言で「とても」という意味であることを知らなかったばかりにその娘(花樹)に失礼なことをしていたのである。ならば、その間違いをただしてその娘(花樹)に接すればきっと今以上に理亜は生まれ変わることができる、そうあつこは理亜のことを信じていたのである。
そして、あつこは理亜に対しこう発言した。
「理亜さん、たしかにこれまでその娘(花樹)の言っていたことを自分が「バカ」にされていると勘違いしてその娘(花樹)をむげにしてきました・・・」
おのあつこの言葉に、理亜、
「う~、なにも言えない・・・」
としょぼんとしてしまった・・・。
だが、あつこはそんな理亜に対しこう励ました。
「ですが、理亜さん、あなたはたとえそうであったとしても自分の間違いを認め正しい方向へと進んできました。それこそ理亜さんのいいところです!!だからこそ、あの娘(花樹)に対してまずは謝りましょう。そして、あの娘(花樹)の本当の言葉を受け入れましょう」
このあつこの励ましに、理亜、
(あつこ、私のこと、励ましてくれて本当にありがとう!!私、あつこの言葉、身に染みた・・・)
とあつこに対して心のなかでお礼を言うと、あつこ、ルビィ、花丸、ヨハネの前でこう宣言した。
「あつこ、私への励まし、ありがとう。そして、ルビィ、花丸、善子、私の間違いをただしてくれてありがとう。私、あの娘に謝る!!謝って、その娘の言葉、最後まで聞いてみる!!そしたら、きっと、あの娘と手をつなぐこと、できると思う・・・」
この理亜の言葉に、ルビィ、
「理亜ちゃん・・・」
と涙を流すとともに理亜に対し、
「理亜ちゃん、ルビィ、その娘(花樹)と理亜ちゃんが手をつなぐことができるように応援しているね」
と励ましの言葉を送ると、花丸、ヨハネも、
「理亜ちゃん、頑張るずら!!応援しているずら!!」(花丸)
「ふっ、リトルデーモン10号(理亜)、その娘のもとに行きなさい!!そして、リトルデーモンの輪を広げなさい!!あと、善子じゃなくて、ヨ・ハ・ネ!!」
とそれぞれ理亜に対し励ましの言葉を送った。
そして、最後に、あつこから、
「理亜さん、私が理亜さんについていきます!!だからこそ、勇気をもって!!あの娘(花樹)の手を私と一緒に掴み取りましょう!!」
という言葉を送る。
そんなみんなからの励ましの言葉を送られて、理亜、みんなに対し、
「あつこ、ルビィ、花丸、ヨハネ、その言葉、私のなかに刻み込んだ!!だから、見ていて、私のあたらなる仲間を手に入れる、その瞬間を!!」
と自分の気持ちを、思いを、言葉にして発した・・・。