その翌日・・・。
「花樹、あのRedSunをぼこぼこにする!!練習、きつくなる。それでもいい?」
と、機能のルビィたちとのオンライン会議でRedSunを倒そうと心に決めた理亜、そのためのきつい練習をすることを花樹に話すと、花樹、
(あのRedSunを倒してAqoursをバカにしたことを後悔させてやる!!)
と思ったのか、
「はい、理亜さん!!」
とこちらも闘志をメラメラ燃やしながらそれを承諾した。
そんな2人を見つつもマネージャーであるあつこはあることを考えていた。それは・・・、
(たしかに今の理亜さんと花樹さんを見ていると、打倒、RedSun!!、のために燃えているのも、RedSunを打ち倒そうと頑張ってくれるのも感心できるものです。ただ、そんなことをしなくても今の理亜さんと花樹さんならRedSunを打ち倒すことができるでしょう。だって、RedSunはまだ作られたばかり、メンバー全員、まだスクールアイドル初心者なのですから・・・)
そう、あつこがみる限り、RedSunのメンバーは、全員、理亜みたいなスクールアイドルとしての体つきはしていなかった、つまり、あつこからすれば、スクールアイドル初心者、だとみていた。また、同じスクールアイドル初心者である花樹と見比べても、RedSunの3人より花樹の方が上、だとあつこはみていた。なので、なにかが起きない限り、理亜と花樹の方が勝つことが目にみえていた。さらに・・・、
(それに、RedSunの花樹さんはAqoursのことを「士気が低い、お遊び感覚でスクールアイドルをしている、弱者」と言っていましたが、Aqoursほどスクールアイドルに真摯に向き合っているグループは理亜さんたち以外にいないと思っています。それこそRedSunのウイークポイント(弱点)かもしれません・・・)
とあつこは思ってしまう。Aqoursはこれまで
「スクールアイドルを楽しむ⇔スクールアイドルのことが好きになる」
その無限のサイクルによって力をつけてきた。まぁ、楽しむことを「お遊び」とみてしまう方が多いかもしれないが、それはさておき、その無限のサイクルによりAqoursはラブライブ!で優勝するくらいの実力を持つまでになったのだ。いや、Aqoursは日本のどのスクールアイドルグループのなかでもスクールアイドルという部活の士気が一番高いともいえた。それなのに、自分の価値観だけでAqoursのことを弱者呼ばわりする桜花のその考えこそRedSunのウイークポイント(弱点)ではないかとあつこは考えたのだ。
だが、理亜と花樹のユニットの優位性を認めたあつこであるがそんな2人にある心配をあつこはしていた。それは・・・、
(でも、理亜さんと花樹さん、スクールアイドルにとって一番大切なことを忘れている気がします、「スクールアイドルは楽しむことがすべて」であることを・・・)
そう、このとき、理亜と花樹は、Aqoursのことを見下していたRedSunの打倒、勝つことを優先していおり、スクールアイドルにとって一番大切なことを忘れていたのだ、「スクールアイドルは楽しむことがすべて」であることを・・・。
とはいえ、この1週間、理亜と花樹はRedSun打倒のために一生懸命練習をした。まだ初心者である花樹ではあったが、自分が尊敬しているAqoursのことをRedSunの桜花が見下しているが嫌だったのだろう、積極的に理亜に合わせようとしていた。理亜もそんな花樹の頑張りに応えたのか、花樹と共に2人の息をぴったりと合わせようとしていた。今、2人は、Aqoursのことを見下したRedSun打倒、という共通の目的に向かって一緒に進む同士になっていた。その共通の目的に向かってがらむしゃに頑張る2人。それは鬼気迫るものを感じさせるものだった。
だが、あつこの言う通り、スクールアイドルとしてとても大切なことを忘れている、そのものを感じさせるものでもあった・・・。
そして、ついに、理亜・花樹のユニットとRedSunの戦いの日がきてしまった・・・。花樹は起きるなり、
(絶対にAqoursのことをバカにしたRedSunを倒してやる!!そして、俺と理亜さんの力をRedSunに見せつけてやる!!)
という思いでいっぱいのなか、出かける準備をしていた。
そんな花樹にある男が話しかける。
「おい、花樹、今からどこに行くつもりだ!!」
この男の声に、花樹、
「あっ、今から部活!!にっくき相手を打ち倒しにいく!!」
となぜか男口調で話す。
だが、その瞬間、その男は花樹に対し、
バチンッ
と平手打ちをかました。そのため、たじろく花樹。その花樹は、
「お、お父様、どうして・・・」
と、その男こと自分の父親に対し平手打ちされた理由を尋ねた。そう、花樹は自分の父親から平手打ちををくらったのである。
そんな花樹の言葉に、花樹の父、怒りながらこう答えた。
「花樹、なんども言っているのにわからないのか!!男口調ではなく、女口調、で話せ!!いいか、お前は女なんだ!!少しは女らしくしていろ!!」
この父親の発言、まさに昭和以前の考え、ともいえた。だが、花樹の父親からすれば、それこそ当たり前、だったのかもしれない。今どきの考えなんて気にせずに自分の娘に向かって自分の考えを強要してきたというのだ。いや、今の父親の態度は「かみなり親父」なのかもしれない。
ただ、今の父の怒りに、花樹、
(このままじゃ、お父様の機嫌がさらに悪くなるばかり・・・。ここは・・・)
と思ったのか、
「はい、すいません、お父様・・・」
としおらしくなっては自分の父親に従順になってしまう。むろん、これには、花樹の父親、
「ふんっ!!俺の言うことをさっさと聞いておけばいいのだ!!」
と花樹のことを見下すような発言をしてしまう。ただ、しおらしくなった花樹からすればここで反抗すれば父親の逆鱗に触れてしまうことを知っているのか、ここはただ黙るしかなかった・・・。
そんな従順な花樹に対し、花樹の父親、こんなことを言ってしまう。
「ところで、花樹、少しは私の仕事の手伝いをしろ!!お前も、少し、あの方のために働け!!」
この父親の発言に、花樹、
「オ・・・、花樹は、今、部活に忙しい・・・のです、ごめんなさい・・・」
と自分の父親に謝ってしまう。
だが、花樹の父親はそんな花樹に対しこんなことを言いだしてしまった。
「おい、お前、いいか、子どもは親の言うことを素直に聞くものなのだ。いいな!!」
今となっては完全なるパワハラのようにみえる。だが、花樹の父親からすればそれも当たり前、だったのかもしれない。自分の子どもである花樹に対し自分の父親の言うことを素直に従うように強要してきたのだ。
ただ、これには、花樹、
「お父様の新しい仕事って・・・、たしか・・・、あるディスカウントショップの社長・・・でしたね・・・」
と自分の父親の新しい仕事のことを言う。そう、花樹の父親の新しい仕事先というのが函館にあるディスカウントショップの社長だったのである。そんな花樹の言葉に花樹の父親は、
「そうだ!!あの方のおかげで私は、新天地、ここ函館のディスカウントショップの社長になったのだ!!ここにその方のための新しい活動拠点を整備するためのな!!」
と声高々に話していた。花樹の父親からすれば、その方のために自分は新天地の函館に来た、そう言いたいようだ。
だが、そんな父親を無視してか、花樹、その父親に対し、
「お父様、申し訳ございませんが、今日は負けられない戦いがあるのです・・・。なので、部活に行かさせていただきます・・・」
と言っては家から出て行ってしまった・・・。
そんな花樹の対応に、花樹の父親、
「ふんっ、花樹、少しは私の言うことを第一に聞くべきなのだ!!それをいつかは覚えさせてやる!!」
と怒りながらもふんぞり返ってしまった・・・。
ただ、今は花樹のことより新しい仕事・・・なのか、花樹の父親、
「まぁ、花樹のことは後回しにするか・・・」
と花樹のことを後回しにしては、
「それよりも、まずはディスカウントショップの経営を軌道にのせないとな・・・
と、まずは新しい仕事を優先しようとしていた。
だが、このとき、つい、花樹の父親の本音というべき言葉が花樹の父親から出てしまった・・・。
「そして、ゆくゆくは、函館の・・・経済を・・・、あの方のものに・・・しないといけないからな・・・。そう、あの方のために・・・、木松悪斗様のために・・・」