そして、ついに日曜となった。梅歌は松華を連れて静真の制服の格好でその場所へと受かった。その場所に向かう途中、梅歌はその場所に行く理由として、
「私、ずっとその場所に行きたかったの!!だって、その場所って私が憧れている人たち、いや、スクールアイドルグループのゆかりある聖地なんだから!!その場所に行けば私がスクールアイドルとしてみんなと一緒に輝くことができる、その方法を知ることができると思えるんだ!!!」
と何度も何度も繰り返し繰り返し松華に言ってしまった・・・。これには、松華、
「それくらい梅歌にとってそのグループにぞっこんなんだね!!」
と相槌を打った。
その後、2人はついにその場所へ、内浦の砂浜海岸、その近くにあるバス停に着いた。そのとたん、梅歌、なぜか洲は生海岸に向けてダッシュをする。これには、松華、
「梅歌、なんで突然走り出すの!?海水浴に来たわけじゃないのだから・・・」
と梅歌を追ってそう言うと、梅歌、すぐに、
「だって、その場所に、私、早く行きたいんだもん!!」
と颯爽と答えるとするとさらに走るスピードをあげる。これには、松華、
「追うっか、待って~!!私のことを置いていかないで!!その場所なんてどこにも逃げないのだから!!」
と梅歌に対しツッコミをいれる。それでも梅歌はスピードを緩めることはなかった・・・。
そして、ついにその場所に、梅歌、到着!!そのためか、梅歌、開口一番、
「来た~~~!!」
と大声をあげると梅歌のあとを追ってきた松華が一瞬その場所、る地裏の砂浜海岸を見て、
「小さいころ、(よくこの場所に)海水浴によく来たなぁ」
と昔のこと思いだす。そう、この場所は梅歌と松華が小さいときに一緒によく行っていた海水浴場だったのだ。
まぁ、そのことは置いといて、松華、あらためて、
「ってか、なんでここに来たの?」
と尋ねてみる。事前に、「あの場所に行く」、その場所と行く理由について松華は梅歌に尋ねていたのだが梅歌からはハッキリとしてことを聞くことができなかった。なので、松華からしたら今回は梅歌のあとをついてきただけ、ある意味、ミステリーツアー状態、だったのである。というわけで、松華、あらためて、この場所へ、内浦の砂浜海岸に来た、その本当の理由を梅歌に尋ねてみたのである。
そんな松華の質問に、梅歌、元気よく答える。
「聖地だよ、せ・い・ち!!」
だが、その梅歌の答えに、松華、
「聖地?」
と逆に言い返す。松華、梅歌が言う聖地が誰の聖地のことなのかわからなかったのだ。
そんな松華に対し、梅歌、こんなことを言いだす。
「え~、この前にあった、沼津のライブ、見てなかったの!?」
これには、松華、
(えっ、この前の沼津駅前のライブって・・・)
となにか思い当たる節があったのか、そのライブがなにのか見当がついたみたい・・・。
そんな松華を見てか、梅歌、続けて、
「私、高校生になったらスクールアイドル部に入るんだ~」
と言うと、松華、
(あぁ、この前の沼津駅前のライブってこの前のスクールアイドルのライブのことね・・・)
とつい思いだした・・・というか、心のなかで、松華、
(って、私、そのライブ、梅歌に連れられて一緒に見に行ったのですがね・・・、それも最前列で・・・。それに、私たち、すでに高校生なのですが・・・)
と梅歌にツッコミを入れる。そう、松華の言う通り、梅歌の言うライブというのは、この雨、沼津駅前で行われたあのグループのお披露目ライブのことであった。さらに、「スクールアイドル部に入る」、との言葉は耳にタコができるくらいまで梅歌が言い聞かせたセリフであった。
ですが、松華、聖地に来たことでウキウキ気分の梅歌のことを思ってか、梅歌に対し、
「また始まった(、その話)」
とこちらもウキウキ気分、な風に答えると、梅歌、
「みんなキラキラしていたな~」
とそのライブのことを思いだしてはそのライブのステージでキラキラしていたスクールアイドルたちをの姿を頭のなかで浮かべてみては、
「私も(みんなと一緒に)輝きたい!!」
そんな、自分の願望、というか、自分の夢、スクールアイドルになってみんなと一緒に輝きたい、その言葉を目をキラキラさせながら言った。
そんな梅歌をみてか、松華、つい、梅歌の方をじっと見る。すると、梅歌の先にあるあるものを見つけた。それは大きな深紅の優勝旗だった。それを見ては、松華、ここが誰の聖地であるのかわかった・・・。
(もしかして、ここって、今、梅歌が夢中になっている・・・)
だが、それでも、松華、目をキラキラしている梅歌を見て、
(梅歌はそのグループが誰なのか言いたそうにしている・・・。なら、しゃあないか。そのグループが誰なのか聞いてあげる!!)
と大人の対応?をとることに。
そんなわけでして、松華、梅歌に対し、
「それで、(そのお披露目ライブを行ったスクールアイドルグループって)なんていう名前なの?」
と尋ねてみる。すると、梅歌、
「うん、名前はね・・・」
と言っては砂浜に大きく、
Aqours
という文字を書いた。その言葉を見た瞬間、松華、
(やっぱりAqoursだったんだ・・・)
と自分が気づいたグループと同じく梅歌が言おうとしていたグループというのがAqoursであることに驚きを感じていなかった。
だが、そんな松華に対し、梅歌、あることを考えていた。
(この聖地はAqoursの聖地、この場所にくれば松華もAqoursのことを好きになるかも!!だって、聖地というのは人々をそのグループの虜にする場所!!だから、松華もAqoursのことが好きになるはず!!)
そう、梅歌はこの場所に、Aqoursの聖地に松華を連れてくれば松華はきっとAqoursのことが好きになるそう期待していたのだ。ただ、たとえそこがAqoursの聖地だからといってそこを訪れたとしてもその人がAqoursのファンに絶対になってくれる・・・というわけではないのですがね・・・。ただ、梅歌にとってはそう信じているみたいでして・・・、そのためか、梅歌、つい皮算用を弾いてしまう。
(そして、松華は私と一緒にスクールアイドルになってくれるはず!!)
そう、梅歌が松華をここに連れてきた本当の理由、それは、ここにくればきっと松華も心変わりして自分と一緒にスクールアイドルになってくれる、そう思ったから・・・。いつも梅歌が「私と一緒にスクールアイドルになって」と言っても松華はいつも断っていた。なので、それならば、と、Aqoursの聖地、内浦の砂浜海岸、に行けば松華も考えを変えるだろう、本当にそう思って梅歌は松華をここに連れ出したのである。
そんなこともあり、梅歌、松華に対し、あるお願いをした。
「松華、お願いがあるの。私と一緒に・・・」
だが、そのときだった。梅歌と松華、2人で一緒に夢を確認しあっていた、そう見えていたのか、2人のもとにある少女が飛び込んできた。その少女は、梅歌、松華、ともに、
((えっ!!))
と驚くと、その少女、いきなり、こんなことを言いだしてきた。
「ねぇ、君たち、スクールアイドルにならない?私と一緒にスクールアイドルにならない?」
ただ、このあと、その少女は小声で、
「Aqoursを○○〇ためのね・・・」
と言うのだが、梅歌と松華は少女の小声が聞こえていなかったのか、
(えっ、私たち、静真の人にスクールアイドルのスカウトされたの・・・)(梅歌)
と驚きの表情でそう思ってしまった。だって、その少女も梅歌と松華と同じく静真の制服を着ていたのだから。なので、梅歌、静真の人からスクールアイドルのスカウトが来た、とそう錯覚したのだ。
ただ、松華は少し冷静だった。その少女に対し、
「ところで、あなた、お名前はなんていうの?」
とその少女の名を尋ねた。
すると、その少女はこう名乗った。
「私の名前は木松桜花(きまつ はな)。静真のスクールアイドル部の部長です」
その少女こと木松桜花は、このとき、こう思っていた。
(私にとってこれがお父様から認めてもらう最初で最後のチャンスなんだ!!あのAqoursを潰せば・・・お父様を苦しめたあのAqoursを潰せば・・・、絶対に、私のことを認めてくれるはず!!)