だが、静真を裏美に任せたのが失敗だった。裏美は木松悪斗率いている投資グループでの地位をあげるため、月と月率いる静真高校生徒会、浦の星や小原家を徹底的に潰そうとした。裏美の戦略、それは、小原家総帥の妻である鞠莉‘sママを使って、月、Aqours、小原家を潰すことだった。まずは、浦井、小原家総帥の一人娘である鞠莉が鞠莉‘sママの束縛(鞠莉‘sママが勝手に決めた縁談)を嫌がってイタリアにダイヤ、果南を伴って逃げていったことをいいことに月と沼津に残っているAqoursメンバー、千歌、曜、梨子、ルビィ、花丸、ヨハネ、にその鞠莉たち3人を探させるよう鞠莉‘sママをそそのかしたのである。また、その費用を含めて、その鞠莉探索のための費用をすべて鞠莉‘sママもちに、いや、それ以上に、鞠莉‘sママに対して通常より高い値段でもってその散策のためのポスターなどの作成をする業者を紹介したことで自分の懐を温めた上、それによって膨れ上がった費用拠出(すべて鞠莉‘sママもち)によって小原家の財政を悪化させようとしていたのである、裏美は・・・。さらに、逃げ続ける鞠莉たちの居場所を鞠莉‘sママに伝えることで鞠莉を鞠莉‘sママが捕まえては鞠莉‘sママが決めた許嫁とまりが結婚することで小原家を失墜させようとしてんだ。まぁ、これについては鞠莉が鞠莉‘sママが決めた許嫁とむりやり結婚させることで鞠莉‘sママが古い考えの持ち主である、そう堂々と宣伝することができるとともに、「小原家は古臭い考えを持っている、前近代的な考えの持ち主である」、その認識を世の中に広げることにもつながってしまう、結局、小原家の信用はガタ落ちになり、小原家の地位は失墜する、そう裏美は考えたのである。
ところが、このとき、裏美はある取り決めに反していた。それは月の静真における地位が堕ちた日に沼田によって取り決めららたルールだった。それは、あの部活動報告会のあとに行われた通常理事会のときの出来事だった。このとき、月たちの願いだった浦の星分校と静真本校の統合を果たすことができなかった。ところが、このとき、月たちは自分たちの退学ををかけてこの理事会に挑んでいた。そのことに心打たれた沼田によって2つのことが決まった。1つは次の新学期が始まるまでに、今、静真にはびこっている保護者の声の改善をしなければ浦の星の生徒たちの処遇が悪化すること、つまり、新学期までに保護者の声が改善されれば静真本校と浦の星分校の統合ができること、2つ目はそれに対する月たち生徒会、Aqoursを含めた浦の星のみんなの行動の邪魔を木松悪斗たちはしないこと、だった。その2つ目の取り決めに裏美は抵触したのだ。
いや、それどころか、裏美の思惑通りにはならなかった。なんと、Aqoursはイタリア旅行により復活を果たしたのだ。さらに、その旅行の途中で鞠莉‘sママに対し鞠莉たちの想いを伝えるために行ったローマ・スペイン広場での運命のライブによって鞠莉と鞠莉‘sママが和解、鞠莉‘sママは鞠莉の自分への思いを受け取ったのか、鞠莉を束縛せずに自由に生きていくことを認めたのである。また、このことがきっかけになったのか、鞠莉‘sママは一連の裏美の行動を超さ、裏美が小原家を陥れるように仕向けていたことがわかると裏美を呼び出しては懲らしめたのである。いや、そればかりか、裏美の勝手な行動により木松悪斗はあの小原家を敵にまわしたのである。
また、月とAqoursがイタリアに行っているあいだ、残された生徒会メンバーは静真の生徒のなかでAqoursのことを応援しているあげは率いる静真Aqours応援団、さらには、浦の星のよいつむトリオたちと一緒に保護者の声を一気に吹き飛ばすための施策、新生Aqoursお披露目ライブ、それに向けてひそかに頑張っていた。裏美はこの動きをすえてに察知、木松悪斗の名でもって静岡にある企業・自治体に対して生徒会メンバーたちの手助けをしないように圧力をかけてきたのである。ただ、この裏美の行動は沼田に筒抜けだったため、その裏美からの圧力に屈しないように、もし裏美(形式上では木松悪斗名義)になにかされそうになったら沼田が責任をもって対処することを静岡の企業・自治体などに対し通知したことで裏美の策略は頓挫、生徒会メンバーたちは新生Aqoursお披露目ライブの準備をちゃくちゃくと進めることができたのだ。
その後、月とAqoursは日本に帰国、新生Aqoursお披露目ライブに向けて頑張ろうとした矢先、Aqoursの公式ライバルであるSaint Snowの理亜のことで問題が起こってしまう。理亜は、このとき、心のなかに深淵なる闇を抱えていた。そんな理亜に対し本当のことを、自分たちにAqoursという輝きがあるのと同様に理亜のなかにもSaint Snowというkが焼き、宝物がある、そのことを伝えるためのライブ、ラブライブ!延長戦を行うことを決める。そして、月もそれに賛同してそのための準備を行っていたのだが、木松悪斗、このとき、Aqoursが復活を果たしたこと、裏美が自分に黙って月たちの妨害をしていたことを知り、これ以上、月の思い通りにしてはいけないと思い、月に対する妨害を、延長戦で使うライブのステージ、沼津駅前にあるエンタメビル「ラグーン」、その屋上の使用承諾の妨害をすることにしたのだった。
こうして、月と木松悪斗は三度対決、最終決戦をすることに。屋上使用承諾をめぐって2人は「部活動とはなにか」について論戦・・・、というか、一方的に木松悪斗が論じていたのだが、結果は、これまたその論戦の場に現れた沼田によって月の勝利に終わった・・・。その理由が「部活動として一番大事なのは部活動を楽しむこと。みんなと一緒に楽しむこと」、それを月が答えたからだった。実は、沼田、統合問題が発生した最初のころ、月に対しある質問を投げかけていた。それは、「部活動とはなにか」「部活動をする上で1番大事なものとはなにか」という問いであった。で、月は木松悪斗との最終決戦のときにその問いの答えを、「楽しむこと」「みんなと楽しむこと」と答えを言ったことが木松悪斗との戦いの勝利に結び付けたのである。
ただ、この問いについては沼田なりの考えがあった。それは、木松悪斗が支配する静真のなかで木松悪斗の信条、「勝利こそすべて」、勝利絶対至上主義、それが静真の生徒たちばかりか、教師たち、生徒の保護者たちにまではびこっていた、そのことを沼田は常日頃から嘆いていたからであった。部活動に限らず学校活動において1番大事なこととはその行動を通じて学校生活を楽しむ、みんなと一緒になって楽しむことである、そう沼田は考えていた。だが、木松悪斗が支配する静真においてでは、学校生活活動において、「勝利こそすべて」、というまわりのことなんて考えない、そんな考えがはびこっていた。それは部活動でもいえることで、ただ「勝利」するために試合をする、どんなことをしてでも勝利しようとする、そのことが日常茶飯事だった。ただ、これだと人はいずれ破綻する、いや、そればかりか、自分以外の人を見下す、そんあことまで平気でする人になってしまう、そう沼田は危惧していた。そして、その例が木松悪斗が考えた偽の考え、もとい、保護者の声、「部活動に対する士気が低い浦の星の生徒が部活動に対する士気が高い浦の星の部活動に参加すれば静真の部活動に悪影響がでる」、というものだった。これは自分たちは全国大会に出場するくらい部活動に対する士気が高い、対して、浦の星の生徒たちはいつも初戦敗退、だから部活動に対する士気が低い、という勝手な思い込みによるものなのだが、別に浦の星の生徒たちが部活動に対する士気が低いわけではない。むしろ、静真の生徒以上に士気が高いのだ。なぜなら、浦の星の生徒たちが部活動をする上でなによりも「部活動を楽しむこと」「みんなと一緒に部活動を楽しむこと」を大事にしてきたから、だった。だが、生徒数が少ない、といった理由で複数の部活を掛け持ちする生徒が多いこともあり、十分といった練習ができない、そのために浦の星の部活は初戦敗退ばかりである、といった実情があったのだ。それなのに、初戦敗退ばかりだから、といった理由で静真の人たちは「浦の星の生徒たちは部活動に対する士気が低い」と勝手に思い込み、いや、浦の星の生徒たちのことを見下してしまい、それが木松悪斗が考え出した偽の考えに結びついたのである。そのことを知っていた沼田は月に対し「部活動とはなにか」という問いを提案し、その答えを自力で探し出すことで静真の生徒の代表(生徒会長)である月にその答え、「楽しむこと」をわからせようとしていたのである。
そして、月の勝利によって静真はついに変わろうとしていた。月はラブライブ!延長戦の準備や延長戦本番などを通じて沼田の問いの答え、「楽しむこと」、この答えにたどりついただけでなく、その延長戦を通じて静真の生徒たち全員に対しその答えを広めようとしたのである。また、AqoursもSaint Snowもこの延長戦をめいいっぱいみんなと一緒に楽しんだ結果、理亜は自分のなかにある深淵なる闇、それに伴う暴走の原因となった考え、「勝利こそすべて」、そのしがらみから脱却するとともにその闇を少し抑えることに成功した(ただし、その闇の中核となっている「ラブライブ!優勝」についてはただ抑えているのみだった・・・)また、この延長戦の動画は沼田によって静真の生徒たち、保護者たちに沼田の問いの答え、いや、沼田の考え、「部活動とは楽しむことが大事」、それを記するようなメールとともに拡散、静真の生徒たち、保護者たちも、木松悪斗の信条、「勝利こそすべて」、勝利絶対至上主義、それからようやく脱却することができた、そんなこともあり、静真の生徒たちの多くが新生Aqoursお披露目ライブの準備に参加するようになり、そのライブに向けて、いや、このライブを通じて静真のみんなと一緒に楽しみたい、それくらい士気の高い浦の星のみんなと一緒にその準備へと邁進、結果的にはそのライブは大成功に終わった。それとともに、名実ともに浦の星の生徒たちの(部活動に対する)士気が高いことが証明されたことで浦の星分校と静真本校の統合を認めない原因となっていた保護者の声は消滅、めでたく静真本校と浦の星分校は統合を果たしたのである。
逆に月との戦いに敗れた木松悪斗にはそれ相当の罰が、沼田、小原家、両方から下された。それは報告会のあとで行われた理事会にて沼田から決められたこと、静真本校、浦の星分校を目指す月たちの行動の邪魔をしないこと、それを木松悪斗自ら破ったことへの罰だった。その罰とは・・・、ずばり、「これから先、小原財閥、沼田グループのすべての取引を禁止すること」だった。ただそれだけ・・・と思うかとしれないが、木松悪斗にとってそれは死活問題だった。なぜなら、小原財閥、沼田グループ、ともに世界的大財閥・企業だったからである。それくらい大きな財閥・企業グループなので、木松悪斗率いる投資グループもその関連会社との大きな取引・案件をいくつも抱えていた。それをすべて失うことは木松悪斗とその投資グループはそれに伴う大損失を被ることを意味していた。もちろん、小原家、沼田、ともにそれに伴う損失を被ることになるのだが、その規模の大きさからすると軽微といえた。なので、それに対する被害を被るのは木松悪斗のその投資グループだけであった。また、それとは別に自分の権力を傘に、沼津、いや、静岡にある企業・自治体などへの圧力をかけることも禁止した。それは木松悪斗の静岡における権力を無効化されたことを意味していた。だって、木松悪斗の静岡での権力のみなもとは静岡にある企業の株式を大量に持っていたこと、その企業を自分に従わせることができるだけでなく、そのまわりに対しても圧力をかけることができた。だが、沼田・小原家からの罰によりその圧力をかけることを禁止されたことによりたとえ木松悪斗が静岡にある企業の大量の株を持っていたとしても自分に従わせることも圧力をかけることもできなくなる、自治体に対しても自分の資金力をもって従わせることも圧力をかけることもできなくなる、それすなわち、木松悪斗の静岡における権力がなくなったことを意味していた。
こうして、木松悪斗とその投資グループはさらなる苦境に、いや、存亡の危機に立たされることとなった。ただでさえライバルたちとの買収合戦に負け続けており、さらに、せっかく買収した企業も自分たちの利益になるくらいのものを生み出さない、そんなことが起きた影響もあり、木松悪斗とその投資グループはついに赤字をだすことになってしまった。
さらに、ここにきてからの世界的大財閥・大企業グループである小原財閥・沼田グループとの全面的取引禁止はそんな苦境状態の木松悪斗とその投資グループを存亡の危機へと誘う、それくらいの影響力をもっていた。先述の通り、小原財閥・沼田グループとの大きな取引・案件が一気に消えたことにより、木松悪斗とその投資グループは大損害を被った。いや、それどころか、これから先、経済活動をしていく上で小原財閥、沼田グループと関わることが多い、それくらい、小原財閥と沼田グループの影響力はとても強いのだが、二社との完全取引禁止が足枷になってしまえば、それすなわちこれからの経済活動はいばらの道になってしまう、と木松悪斗は危惧していた。だって、この二社を避けながら経済活動をしようにもいつかはどこかでこの二社とぶつかってしまう(それくらい二社の影響力は強い)ことが予想できたし、二社の絶大な影響力、その二社から完全取引禁止により木松悪斗とその投資グループの信用は地に堕ちてしまうのは目に見えていたから。だって、日本の経済は信用によって成り立っており、この二社とは完全に取引禁止されているのであれば、それすなわち、この二社は木松悪斗とその投資グループを信用していない、という見方をされてもおかしくない、のだから。なので、もし、木松悪斗とその投資グループが他者から出資金を募ったり、自分たちの資金をもとにある企業に対しある案件を提示したり契約を結ぶ、もしくは、その企業を買収しようとしても、この二社の信用がない、それすなわち、木松悪斗とその投資グループは信用がない、ということとなり、それによってそれらがことごとく失敗に終わる、というわけである。
また、静岡にある企業・自治体などに対し圧力をかけることができないのであれば、それすなわち、木松悪斗とその投資グループが静岡にある企業に投資をしているだけ、といってもさしつかえなかった。その企業の株をたくさん持つということは株主としてその企業に対する影響力を持つ、ことを意味しており、その企業が発行している株全体に対する持っている株の比率でその影響力が変わってしまうので、その比率が高いほどその企業に対する影響力は絶大になっていく、いや、その企業を支配できるのである。だが、木松悪斗とその投資グループは沼田・小原家によってその影響力の行使を封じ込まれた、いや、その影響力を無効化されたのである。なので、木松悪斗とその投資グループが持つ静岡にある企業の株は株主としての権利が封じ込まれた、ただの投資をしていることを示す紙切れになってしまったのである。