ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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ラブライブ!RSBP 第16話

 そして、もう1つの問題、仲間についても桜花はようやく見つけることができた。それは静真の入学式を翌日に控えた、そして、あの新生Aqoursお披露目ライブが行われた日から1週間後のことだった。この日は、桜花、ある場所に向かっていた。そこは・・・、

(ここがAqoursが育った内浦なのか・・・。なんか沼津中心部より落ち着いている・・・。Aqoursはここでのびのびと育ったんだな・・・)(桜花)

そう、桜花はこの日、Aqoursの本拠地であった浦の星がある内浦に来ていたのだ。実は桜花、自分が倒すべき相手、Aqoursのことが知りたくて、Aqoursの故郷、内浦に来ていたのだ。桜花曰く、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」である。

 ただ、桜花、内浦を訪れた・・・ものの、別に観光に来たわけでもなく、だからといって、のどかである、ただそれだけしかわからなかった・・・ということもあり、ついこんなことまで考えてしまった。

(Aqoursのことを知るために内浦に来たけど、のどかすぎる以外わからなかった・・・。なんか、骨折り損のくたびれ儲け・・・だよね・・・)

内浦に来て後悔してしまった・・・、それが今の桜花の思いであった・・・。内浦に来たこと自体無駄であった、そう桜花は考えてしまった。なので、桜花、

(もうここにいても無駄だから帰ることにしましょう・・・)

と思い家に帰ろうとしていた。

 だが、そのときだった。このとき、桜花の運命を変える出来事が起きた。桜花が帰ろうとしたとき、突然、静真の制服を着た2人組が内浦の砂浜海岸に向かって走ってきたのである、この言葉を発しながら・・・。

「梅歌、なんで突然走り出すの!?海水浴に来たわけじゃないのだから・・・」

「だって、その場所に、私、早く行きたいんだもん!!」

「梅歌、待って~!!私のことを置いていかないで!!その場所なんてどこにも逃げないのだから!!」

その女子高生たちに、桜花、

(あっ、あの2人、青春を感じている、そんなことをしにきたのかしら・・・)

とつい思ってしまった。砂浜に向かって走り出す2人、それっていわゆる青春もの、そう桜花は思ってしまったのである。

 だが、砂浜へと走り出した女子高生2人は砂浜につくなりこんなことを言いだしてきた。

「来た~~~!!」

「小さいころ、(よくこの場所に)海水浴によく来たなぁ。ってか、なんでここに来たの?」

「聖地だよ、せ・い・ち!!」

聖地・・・、この言葉に、桜花、はっとする。

(聖地・・・、聖地って、まさか、あの2人・・・)

そう、桜花、あることに気づいた、この2人は、ここに、あるグループの聖地を訪れるためにここに来たことを・・・。そのグループとは・・・。

 とはさておき、2人の女子高生の話は続く。「聖地」と発した女子高生に対し、その相方はその女子高生に対し、

「聖地?」

と逆に聞き返すとその女子高生はこんなことを言いだしたきた。

「え~、この前あった沼津のライブ、見てなかったの~」

これには、桜花、この2人がここに来た目的をつい考えてしまう。

(やっぱり、あの2人、この聖地、Aqours、を感じるためにここに来たんだ・・・)

そう、桜花は確信した、あの2人は、Aqoursを感じるために、あの沼津駅前でライブを行った、そんなAqoursを感じるために、ここ、Aqoursの聖地、内浦の砂浜海岸に来たことを・・・。

 そして、2人のうち、「聖地だよ、せ・い・ち」と言った、まるでAqoursに憧れている、そんなふうにみえる女子高生はこんなことを言った、まるで桜花に聞こえるかのように・・・。

「私、高校生になったらスクールアイドル部に入るんだ~」

 その言葉を桜花が聞いた瞬間、桜花、あることを考える。

(この2人、スクールアイドルになりたい、そう思っているんだ。それって、もしかして、私にとってチャンスじゃないかしら・・・。だって、静真の制服を着ているし、絶対に静真の生徒だから・・・)

そう、今、砂浜にいる2人は「スクールアイドル部に入りたい」と言っているのだ。それ、すなわち、あの2人はスクールアイドルにになりたい、そう思っている、と桜花は確信したのだ。それに、あの2人は、今、静真の制服を着ている、なので、2人は自分みたいに、今度、静真に入学するか、すでに静真の生徒、であると確信できた。そのためか、桜花、帰ろうとする足を止めてその2人に千歌図工とした。だって・・・、

(このチャンス、もう後にも先にもない!!絶対に私はあの2人を仲間にしてやる!!絶対に・・・絶対にだ・・・)(桜花)

そう、桜花にとって自分の仲間ができる、そんなチャンスがめぐってきたのだ。桜花はこれまで人とコミュニケーションをとることができなかった。そのため、いざ、父の木松悪斗のために、Aqoursを打ち倒すために、スクールアイドルを始めたのだが、自分の仲間を得ることができなかった。

 だが、今、桜花の目の前には、きっと静真の生徒であり、スクールアイドルになりたい、そんな願望をもった少女たちがいる、それは桜花にとって仲間を得る最初で最後のチャンス、といえた。そのため、桜花はあの2人を自分の仲間にするべくあの2人に近づいていったのである、桜花のなかにあるわずかな勇気をもって・・・。

 ただ、2人に近づく桜花のことなんて気付かずに2人で話を続けていた。

「また始まった(、その話)」

「みんなキラキラしていたな~。私も(みんなと一緒に)輝きたい!!」

 だが、次の瞬間、2人のうちの相方の方がこんなことを聞いてしまう。

「それで、(そのお披露目ライブを行ったスクールアイドルグループって)なんていう名前なの?」

これにはAqoursに憧れているようにみえるその少女、

「うん、名前はね・・・」

と言っては砂浜にそのグループ名を・・・。、桜花にとって1番気にしている、そんな名前を・・・、書いてしまった・・・、

 

Aqours

 

と・・・。

 だが、これを桜花は見た瞬間、ついかっとなってしまう。

(Aqoursだと・・・。最初からわかっていたけど、Aqoursは私にとって、そして、お父様(木松悪斗)にとて倒さないといけない相手・・・。それを文字として見るだけで怒りたくなる!!)

そう、桜花は最初からこの2人はAqoursを感じるためにここに来た、いや、この2人はAqoursみたいなスクールアイドルになることを確認するためにここに来た、そうためにAqoursという文字を砂浜に書いた、そう思ったのである。ただ、このAqoursは自分にとって、そして、父である木松悪斗にとって倒さないといけない相手である、そんな認識が桜花にはあった。それを思いだしたことで桜花はAqoursに対し怒りが込み上げてきたのだった。

 そして、桜花はついにこんなことまで考えてしまう。

(Aqours・・・、私にとって絶対に倒さないといけない相手・・・。それに・・・、私にとって、音楽の才能しかない私にとって、これが、お父様から認められる最初で最後のチャンス・・・。だから、私、失敗は許されない・・・)

桜花にとって父である木松悪斗から認められる最初で最後のチャンス・・・。桜花の父である木松悪斗は音楽をただの遊び、なんの役にも立たない、そう評していた。そのため、木松悪斗からみたら音楽の才能しかない桜花はこれまで父木松悪斗から虐げられてきた、「役立たず」「ごく潰し」と言われながら・・・。だが、そんな木松悪斗が月やAqoursに敗れた、そのため、木松悪斗にとって、月とAqours、そして、その裏にいる沼田や小原家はにっくき相手、絶対に倒したい、完全に叩き潰したい相手であった。その相手のうち、Aqoursとなら桜花が、ピカイチの音楽の才能を持った自分なら倒せるだろう、いや、完全に叩き潰すことができる、そう桜花は考えていた。それと同時に桜花にとってそれこそが自分にとって、自分が持つ音楽の才能を認めてくれない、そんな父から認めてもらえる唯一のチャンス、最初で最後のチャンス、といえた。あのにっくきAqoursを打ち倒せばきっと地位は自分のことを認めてくれる、一人前の少女として認めてもらえる、そう桜花は心の奥底でそう願っていたのである。いや、このチャンスを絶対に見逃しくない、そのチャンスを活かして絶対に父から認めてもらいたい、そう桜花は切に願ったのである。そのためか、桜花、目の前にいえるその女子高生2人に向かって一心不乱に走っていく。

 そして、砂浜にAqoursの文字を書くくらいAqoursに憧れている少女がその相方に向かって、

「松華、お願いがあるの。私と一緒に・・・」

そう言いかけたときだった。突然、その2人の女子高生のあいだにある少女が、桜花が飛び込んできた。その飛び込んできた少女、桜花はその2人に向かってこう言いだしてきた。

 

「ねぇ、君たち、スクールアイドルにならない?私と一緒にスクールアイドルにならない?」

 

これは2人にとって突然のスカウト、桜花からのスクールアイドルのスカウト、であった。

 

 だが、このとき、その2人に聞こえないように、桜花、こんなことも言っていたのである。

 

「Aqoursをつぶすためのね・・・」

 

そう、この2人はAqoursに憧れを抱いていた。だからスクールアイドルになりたい、と桜花は思っていた。だが、桜花にはこの2人をスカウトした理由が・・・、父から認めてもらいたいためににっくきAqoursを倒す、そんな理由があった。それは彼女たちにとって、ある意味、一種の裏切り行為なのかもしれない。だけど、たとえ、そんなことがあとで発覚しても桜花がスカウトした時点でそう説明した、そんな言い訳がいえる、でも、本当はたしかにそう説明したけどこの2人には聞こえないような小声で言った、そんな姑息な手段ともいえることを桜花はしたのである。

 ただ、そうだとしても、桜花の目の前にいる2人・・・のうち、Aqoursに憧れを抱いている少女は思わず、

(えっ、私たち、静真の人に、スクールアイドルのスカウトをされたの?)

と舞い上がってしまっていた。というのも、実は、桜花、2人と同じく、静真の制服を着ていたのである。というのも、内浦にある浦の星はすでに廃校しており、これまで浦の星に通っていた女子高生のほとんどが今度静真に行くことになっていたのである。なので、桜花が静真の制服を着ていれば誰も木松悪斗の娘である桜花だとバレない、そう桜花が思ったから静真の制服を着ていた、というわけである。だが、Aqoursに憧れを抱いている少女は静真の制服を着ている桜花を見て、自分が桜花の人からスクールアイドルのスカウトをされた、そう錯覚したのかもしれない。だって、桜花は今度静真に入る予定だし、今、その少女をスクールアイドルとしてスカウトしているのだから・・・。

 だが、Aqoursに憧れている少女の・・・相方は意外と冷静だった。

「ところで、あなた、名前はなんていうのですか?」

そう、まずは、相方、桜花のことを探りにきたのである。

 ただ、これは桜花も想定内であった。相方の言葉に、桜花、はっきりと答える。

「私の名は木松桜花、静真のスクールアイドル部の部長です」

このとき、桜花はこんなことを思っていた。

(さぁ、私のことを信じて!!はやく私の仲間になって!!そうじゃないと、私、私、もうお父様に認めてもらえないから・・・。私にとってこれがお父様から認めてもらえる最初で最後のチャンス、なんだから!!あのAqoursを潰せば・・・、お父様を苦しめたあのAqoursを潰せば・・・、絶対に、お父様、私のことを認めてくれるはず!!だから、私のことを信じて!!はやく私の仲間になって!!)

そう、桜花にとって弱点の1つであった仲間を得る、そんなチャンス、いや、それを含めて、Aqoursを倒す、そして、父から認めてもらえる、そんなチャンスを不意にしたくない、そんな気持ちで桜花はいっぱいであった。

 だが、突然舞い込んできたチャンスだったため、桜花は、「仲間にする」、というチャンスのためのあるものを除いて準備はしてこなかった。なので、この桜花の言葉は、このチャンスを逃したくない、そんな桜花の唯一の武器、だったのかもしれない。

 だが、相方はかなり用心深かった。静真のスクールアイドル部の部長と言った桜花に対し、

(あれっ、静真にスクールアイドル部ってあったかな?)

とつい疑問に思ってしまった。実は、静真、これまで、スクールアイドル部、なんてなかった。それは静真を牛耳っている木松悪斗のせいであった。リーマンショックのあった09年以降、木松悪斗は静真の大スポンサーになった。いや、木松悪斗が静真を完全支配していた。その木松悪斗は自分の価値観として芸術の分野を軽んじていた。そのため、静真ん部活動は主にスポーツ系に重点をおいて力を入れた結果、文系の部活動はあまり盛んではなく、逆にスポーツ系の部活が盛んとなっており、そのスポーツ系の部活は全国大会出場の部活を数多く持つようになった、そんな状態が続いていた。そして、スクールアイドルについては木松悪斗が音楽を軽んじていたこと、また、スクールアイドルが隆盛を極めたのがラブライブ!が行われるようになった2013年以降であったこともあり、静真はこれまでスクールアイドル部が存在していなかった、というよりも、木松悪斗自身、静真においてスクールアイドルをすることを認めていなかった、ということもある。もちろん、今度、千歌たちAqoursが静真に編入することと木松悪斗の力が弱まっていることもあり、新しく静真高校スクールアイドル部ができると誰もが予想していた。だが、それでも、現時点において、静真に新しくスクールアイドル部ができた、そんな情報が入ってきていないため、そのことを知っているその相方は「自分はスクールアイドル部の部長である」と言った桜花のことを疑ったのである。

 そんあ相方からの疑いの目に、桜花、

(私の言葉を信じないのなら、もう奥の手を出すしかない・・・)

と思ったのか、突然、自分のカバンを探ると1枚の紙を取り出してはその相方に見せた。

「これこそ、私が静真のスクールアイドル部の部長である証です!!」

これにはその相方もおもわず、

「た、たしかに、あなた、静真のスクールアイドル部の部長・・・ですね・・・」

と口をあんぐりとしてしまった・・・。

 で、桜花が自分のカバンから取り出してその相方に見せた紙にはこう書かれていた。

 

「創部許可書

                木松桜花殿

 

 静真高校はスクールアイドル部創部を許可します。

 

                2018年4月〇日」

 

そう、この紙こそ、桜花にとっての伝家の宝刀、「創部許可書」、であった・・・。

 

 実は静真において部活の乱立を防ぐために部を創る、創部の際、この創部許可書を発行することになっていた。これによりこの創部許可書をある限り、そのグループは静真を代表する部となり、逆にその創部許可書を持たない限り、そのグループは静真の部とは認められず、ただの同好会としかみられないのである。そして、静真において同じ内容の部なんてなく、野球部といえば創部許可書を持っている野球グループのみが野球部を名乗ることを許されており、そのほかの野球のグループはたえだの同好会、なのである。むろん、それはほかの部でもいえることなのだが、もっとも気を付けてないといけないのだが、この創部許可書、なんと、先着順、なのである。なので、先に創部届を出したほうが静真の部として認める、なんてことがまかり通っていたのである。とはいえ、創部の際に、学校側、生徒会側、そして、静真の部活動に参加している生徒たちをまとめている部活動連合会の審査を受けるので先に創部を出したとしてもすぐに認めらえる、なんてことはなかった。むしろ、その審査で落とされることもざらだった。特に木松悪斗が静真を実効支配したときから木松悪斗の意見が尊重されるようになり、結果、多くの文化系のグループが創部届を出してもすぐに却下される、そんあケースが相次いでいた。

 ところが、桜花、その仕組みを悪用することでまずはAqoursに対し先制パンチをくらわす、いや、そのAqoursに対してまずは1勝を得ようとしてのである。それは沼田の突然のアンケートで静真と浦の星の統合に賛成する、その答えが圧倒的に多く、結果、事実上、静真と浦の星の統合が決まった、それにより、月と木松悪斗の戦いおいて木松悪斗の完全敗北が決まった、その次の日のことだった。木松悪斗はこの完全敗北でやけ酒を続けていた。そんな木松悪斗に対し、桜花、あることをお願いした。

「お父様、お願いです、この私に、スクールアイドル部を創部させてください!!」

これには、木松悪斗、酒の匂いを桜花に対し振りかけるとともに、

「お~、それはどういうことかね?スクールアイドル部を創部?お前、正気なのか?」

と桜花に問いかける、

 すると、桜花、自信満々にこう答えた。

「私がスクールアイドル部を創部することでAqoursは静真の部として活動することができなくなります、あの創部許可書のシステムを使えばね・・・」

 この桜花の言葉に、木松悪斗、はっとする。

「あっ、たしかにお前の言う通りだ!!お前が先にスクールアイドル部を創部すればあいつら(Aqours)は静真の部活として活動できなくなる・・・。そうなればあいつらはもう詰んだといっても過言ではないだろう」

そう、桜花が先にスクールアイドル部を創部すること、それはこれから静真に編入してくる千歌たち新生Aqoursにとって静真で浦の星のときと同じくスクールアイドル部を創部して静真の部活として活動する、そんなことができなくなることを意味していた。こうなってしまうと千歌たち新生Aqoursは部の特典である、専用の部室、学校から支給される活動費用、そんなものが支給されなくなる、ばかりでなく、静真の部活ではなくただの同好会として活動しないといけなくなる、そんな不利な状況に陥ってしまう。で、そのことを桜花は計算したうえで父であり静真において大いなる権力を有していた木松悪斗に進言したのである。そして、桜花の進言により、木松悪斗にとってあのにっくき相手の1つであるAqoursに対し罰を与えることができる、そのことに木松悪斗は気づいたのである。いや、この策略によりAqoursはもう詰んでしまった、と思ったのである、木松悪斗は・・・。

 こうして、木松悪斗、すぐに立ち上がっては桜花に対しこう言った。

「お前としてはいい作戦だ!!わかった、お前の作戦にのろう!!ちょっと私の信条に反するが、それもこれもあのにっくきAqoursを潰すためだ!!お前の作戦通り、お前のスクールアイドル部の創部、この私、木松悪斗が認めよう!!」

 このあと、木松悪斗の行動は素早かった。桜花はすぐに父木松悪斗に対し「スクールアイドル部創部届」を作成して渡すと、木松悪斗、すぐにその創部届の受理を学校側に申請した、いや、桜花の創部を早急に受理するように学校側を脅迫した。

 だが、そんな木松悪斗の脅迫に対し、一部の先生、そして、創部届の受理について審査する側の1つ、月たち生徒会がその受理に反対した。なぜなら、これから千歌たち新生Aqoursが静真に編入してくるため、その千歌たちにが静真に対しスクールアイドル部の創部届を届けてくるのは明白だったからだったからだ。

 それでも、木松悪斗は桜花の創部届を無理やり押し通そうとした。そんな木松悪斗の行動に対し、月たち生徒会は逆に静真への編入が決まっている千歌たちに代わり千歌を部長とするスクールアイドル部創部届を届け出た。これにより、桜花の創部届、千歌の創部届、2つのスクールアイドル部創部届の届け出がある、そんな状況に陥ってしまった。

 ただ、静真の部活において木松悪斗の権力はまだ健在だった。なんと、木松悪斗、自分の残っている権力をフルに使い、また、「先着順」という創部のシステムそのものを使って桜花の創部届を受理させることに成功したのだ。むろん、創部を審査する3つの組織のうちの1つ、学校側を自分の権力でもって黙らせた一方、3つのうちの1つ、部活動連合会側は木松悪斗の娘(長女)、旺夏が牛耳っていることもあり、あともう1つの生徒会はなにもできず、2対1で桜花の創部届が受理されたのである。

 ただし、今回の桜花の創部届受理について、木松悪斗はあくまでも、「この高海千歌のスクールアイドル部創部届申請を却下することを提案してきたのは私の娘である桜花である」としらを切る気であった。まぁ、半分木松悪斗の言う通りなのですがねぇ・・・。だって、、木松悪斗がその桜花の申し出を受諾したあと、桜花はこんなことを父である木松悪斗に言ってきたのだから。

「それと、お父様、もし、渡辺月のいる生徒会がAqoursに代わってスクールアイドル部創部届を出してきたらお父様の権力と静真のシステムをフルに使ってその申請を却下してください」

まさに、桜花、策士であった。静真の創部のシステムを完全に熟知しそれを逆手にとるとともに静真の木松悪斗が今持っている権力をフルに使って月たちのs院政を却下するように進言してきたのである。

 こうして、桜花の作戦通り、桜花のスクールアイドル部創部創部届は受理され、機能、ようやく、桜花のもとにスクールアイドル部の創部許可書が届いた、というわけである。ただし、木松悪斗に対してもこれに対するダメージは発生した。それは静真の生徒の保護者たちからの部活動保護者会の会長である木松悪斗に対する会長解任の動議であった。あの沼田からのメールに添付されていた木松悪斗の失態を晒したあの動画のせいで木松悪斗は多くの保護者たちからの人望を失ってしまった。さらに、今回のスクールアイドル部創部に関して木松悪斗が自分の権力をフルに使った、そのことで多くの保護者たちが木松悪斗に対し、横暴である、権力乱用である、と言ってきたのである。そのため、保護者たちの支持を完全に失った木松悪斗に対しNoを突きつけた、部活動保護者会の会長解任の動議を出してきたのである。ただ、この動議も木松悪斗は自分の持てる権力をフルに使いなんとか阻止したものの、これがもとで静真においてこれまでみたいに自分の権力を傘に自分の思い通りに動くことができなくなった、そのことが露見する結果となってしまった・・・。

 とはいえ、無事にスクールアイドル部創部許可書を受け取った桜花はもしものときのためにこの許可書を自分のかばんにいつも忍ばせてはすぐにでも出せるようにしていた・・・のだが、それがまさかこの許可書を受け取った翌日にこの許可書を使う場面に出くわすとは、桜花、まさにびっくりであった。だが、その分、この許可書の効力は絶大であり、「スクールアイドル部の部長である」と言ってきた桜花に対しその言葉に疑いをもったその相方もこの許可書を見ては、

「た、たしかに、あなた、スクールアイドル部の部長であることは間違いないね・・・」

としぶしぶ桜花の言うことを認めざるをえないことに・・・、いや、むしろ、その許可書を見て、Aqoursに憧れをもつ少女はすぐに、

「それじゃ、あなたに入部届を出せばはれてスクールアイドルの仲間入り、なんですね!!」

と言ってきたのだ。むろん、その少女の相方はその少女に対し、

「おい、梅歌、それ決めるの、早すぎ!!少しはこの部のことを調べないと・・・」

と止めるも、その少女はそんな相方の話なんて聞くことなく、すぐに、

「それじゃ、私、紅梅歌、静真のスクールアイドル部に入部します!!」

と、その場で桜花のスクールアイドル部に入部することを決めてしまった・・・ばかりか、

「そして、私の相方、赤間松華もスクールアイドル部に入部します!!」

と、なんと、その相方まで桜花のスクールアイドル部に入部させたのである。これには、その少女の相方、おもわず、

「う~、梅歌がこう言ってしまうとこの私もなにも言えなくなるよ・・・。う~、仕方がない。梅歌と同じくこの私もあなたのスクールアイドル部に入部してあげる」

と、その少女に続けて桜花のスクールアイドル部に入部することを決めた。これには、桜花、

「2人ともありがとう」

と2人が自分の仲間になったことが嬉しいあまり2人に抱きついては、

「私は静真高校スクールアイドル部の部長、木松桜花(きまつ はな)と言います。宜しくお願いします、ふたりとも・・・」

と2人に対し自己紹介すると、

「私は紅梅歌(くれいな うめか)!!今度、静真に入学する新1年生です!!Aqoursみたいなスクールアイドルになりたい、それが私の夢です!!」

とAqoursに憧れている少女こと梅歌と、

「私の名は赤間松華(あかま しょうか)。梅歌とは幼馴染で私も静真に入学する新1年生。梅歌は私がいないとダメになる、いわば、梅歌のおもり役です」

とその相方である松華が自己紹介をした。

 こうして、Aqoursに憧れている少女こと紅梅歌、その少女の相方こと赤間松華は桜花の仲間として、これ以降、桜花と行動を共にする・・・のだが、それがのちに、まさか、この3人があとあと腐れ縁としてずっとこの仲が続いていくとはこのときの3人は知る由もなかった・・・。

 ただ、このとき、3人の思いは三者三様だった。無事に自分の仲間を得た桜花は、

(これですべてが揃った!!あとはAqoursを倒すのみだ!!そうすれば、私、きっと、お父様から認められるはずだ!!)

と華々しい未来を夢見ていた。対して、梅歌はというと、

(これで私も輝くことができるはず!!絶対に私もあのAqoursみたいに輝きたい!!絶対に輝いてみせる!!)

とスクールアイドルになれたことで自分も輝けるものだと、いや、絶対に輝きたい、そう思っていた。だが、そんな梅歌に対し、松華、

(成り行きでスクールアイドル部に入ったけど、本当に大丈夫なのかな。ちょっと心配・・・)

とこれからのことを心配してしまった・・・。

 

 そして、翌日・・・、

「えっ、桜花ちゃん、私たちと同じ1年生だったの?知らなかった・・・」(梅歌)

静真では入学式が行われていたのだが、そこで、桜花、梅歌、松華、ともに恩地クラスになってしまった・・・。まぁ、ここから3人の腐れ縁が始まるのだが、それは置いといて・・・、昨日、「自分はスクールアイドル部の部長である」、そう言った桜花のことを梅歌は上級生と誤認していた。まぁ、部長と言った時点でだれもが桜花のことを上級生であると誤認してもおかしくないのだからそれについては仕方がない・・・としても、この誤認について、松華、

「桜花さん、あなた、本当にスクールアイドル部の部長なの?新入生が部長だなんて普通に考えてもおかしいことだと思うのだけど・・・」

と桜花に疑問をぶつけるも、桜花、昨日見せた創部許可書をふたたび松華に見せては、

「たとえ私が新入生であってもスクールアイドル部の部長であることはかわりないのです!!」

と反論する。まぁ、桜花がこの創部許可書を持っている限り、桜花がスクールアイドル部の部長であることにかわりないのでそのことを知っている松華は、

「た、たしかに桜花さんの言う通り、だけど・・・」

と、あまり納得していないもんの桜花の言うことを認めざるをえなかった・・・。

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