そんなAqoursではあるが・・・、桜花たちがGWを使って函館遠征している最中、あの旧浦の星分校跡地で練習中、目の前にあるタブレットを見て、千歌、こう言いだす。
「あっ、○○高校のみんな、一緒に練習してくれてありがとう!!」
これには、タブレットの画面に映る○○高校のみんなから、
「いやいや、あのAqoursさんと一緒に練習できて本当にうれしいです!!またいつか一緒に合同練習をしましょう!!」
という声が聞こえてくるとルビィから、
「うん、絶対だよ!!それじゃ、さようなら!!」
と言っては通信を切った。そう、なんと、Aqours、ほかの高校のスクールアイドルとともにオンラインをつかった合同練習をしていたのである。で、「○○高校のみんな」というのが沼津にある静真以外の高校であった。Aqoursとはあのお披露目ライブのときに顔見知りになり一緒に合同練習をしようという話になったのだ。ただ、Aqoursの連数の場となる旧浦の星分校跡地は沼津郊外の山のなかにあるため、○○高校とは距離がある、ということで、オンラインを使った合同練習を行っていたのある。
といった具合に、Aqoursは、今、オンラインを使っての合同練習をほかの高校のスクールアイドルと一緒に行っていた。この合同練習を行うことで自分たちでは見つけることができなかった弱点を見つけることができるし、なによりも、自分たちにとってみても刺激になる、という効果をもっていた。あっ、ちなみに、これを提案してきたのが新生Aqours、お披露目ライブにて静真の生徒側のまとめ役となった、静真Aqours応援団の団長、そして、今は忙しい月に代わりAqoursのマネージャーをしている(ヨハネの前世(中学時代)を知る者でルビィたちと同じ新2年生の)稲荷あげはであった。あげはがなにげなく、
「Aqoursと一緒に練習したい相手がいっぱいいるはずなのに気軽にAqoursの練習場(旧浦の星分校跡地)に行けない。なら、いっそうのこと、ネットを介して一緒に練習できればいいのに・・・)
と言ったことを千歌が偶然耳にしたらしく、
「だったら、インターネットを介して、それ、すればいいじゃん!!」
と気軽に言ったもんだから、もう大変、その千歌の言葉を真に受けた月はすぐに旧浦の星分校跡地に(沼田を介して)ネット環境を整備、光ファイバーなどを介して全国にいるスクールアイドルたちとネットをつなぐことができるようになった。こうして、毎日のようにAqoursはネットを介してオンラインで全国にいるスクールアイドルたちと一緒に合同練習を行っていたのである。
そして、それ以外にもとんでもないことがAqoursには起きていた。それはこの○○高校とのオンライン合同練習が終わったあと、
「あっ、みんな、どうだった、○○高校のオンライン合同練習は?楽しかったかな?楽しかったら、ボク、うれしいよ!!」
と、Aqoursをねぎらいにきた静真高校生徒会長の渡辺月の次の言葉によるものだった。
「あっ、Aqoursの活動資金だけど、もう500万も集まったよ。目標の金額の50倍だよ、50倍!!」
えっ、500万?それも、これ、全部、Aqoursの活動資金!?この500万の正体とは・・・。それはこの月の言葉を受け手の曜の言葉でわかる。
「500万ってすごい金額だよ!!やっぱり、月ちゃん、頭いい!!今流行りのクラウドファンディングでAqoursの活動資金を集めよう、って月ちゃんが言ったときにはびっくりしたよ!!でも、まさか私たちのために500万という大金が集まるなんて、すごい!!」
クラウドファンディング!?そう、実は、月、クラウドファンディングを使ってAqoursの活動資金を集めようとしていたのである。Aqoursは静真では同好会扱いである。そんなAqoursのために、月、部に昇格させたいも学校の規定により桜花のスクールアイドル部がある限り部に昇格できない、なので、部ならもらえるはずの活動資金(部活動費)を学校から支給されない、自分たちのお金で活動しないといけない。でも、それだと十分に活動できない。ならばと月が考えたのがAqoursの活動資金をクラウドファンディングで集める、という手法であった。
クラウドファンディング、ある目標を叶えるために資金をネットを使って不特定多数の方から集める手法である。最近だと、(小原鞠莉の中の人が主人公を務める)某アニメの第3期の制作費のために実施されたり、戦艦大和の46センチ主砲の内側を削りだす大型機械の移設保存のために実施されたりといろんなことに対して数多くのクラウドファンディングが活用されている。で、このクラウドファンディングには種類があり、金銭的リターンがない「寄付型」、金銭的リターンがある「投資型」、そのプロジェクトが提供するなにかの権利や物品を購入することで支援を行う「購入型」の3つがある。
で、今回、月が使ったクラウドファンディングは「寄付型」であった。今回のクラウドファンディングではただのAqoursの活動資金を集めるだけ、なんのリターンもない、そんな条件で集めたのだが、たった1ヵ月で設定基金額だった10万をはるかに超える500万もの大金が集まったのである。それもこれもラブライブ!優勝という輝かしい実力をもちながら統合先である静真で同好会でしか活動できない、そんな不憫なAqoursに対する同情票、が多かったのだが、その同情票を集めるきっかけとなったのが、なにをかくそう、あの月が執筆した木松悪斗との戦いの物語、「Moon Cradle」(一般公開版)であった。この版では木松悪斗などの名前は伏せられているもの、静真の生徒やその保護者たちを介してAqoursを苦しめたのは木松悪斗であると断定され、そんな木松悪斗に苦しめられた、いや、今でも木松悪斗によって苦しめられているAqoursに対して同情票が集まったのである。そのため、そんなAqoursのために500万もの大金が集まったのある・・・のだが、このクラウドファンディングは匿名を条件に出資を募っていたのですが、実際のところ、500万のうち、各100万は沼田、小原家のポケットマネーから、15万は後輩たちが苦しんでいるということで、ダイヤ、鞠莉、果南が一緒になって出資したものだった。それでもAqoursのために500万もの大金が集まるとは、それだけAqoursを支えたい人が多いことを実感するものだった。
なお、同好会とはいえ、同好会の活動も学校での活動の一環として見られるため、クラウドファンディングによる資金集めも学校側の許可が必要なのだが、これまでだったらAqoursを敵視する静真の支配者である木松悪斗の反対により頓挫するものなのだが、今回はすんなりとOKがでた。なぜなら、月ら生徒会と沼田の後押しがあったこと、このクラウドファンディングについて論議しているとき、その論議に参加している8名の理事(定員10のうち、1は欠員、のこりの静真の理事の1人である木松悪斗は本業の立て直しのために欠席)のうちの半数が沼田の息がかかったものに交代していたこと、のこり半分の理事たちも「沼田一押し」の案件だったので反対できなかったこと、が大きかった。それくらい、静真における木松悪斗の権力はかなり落ちていた、それを物語るものであった。
なお、このクラウドファンディングの説明文のなかで「このクラウドファンディングで集められたお金はAqours活動資金として、そして、ある親によって苦しんでいる少女のために使います」といった一文が書かれていた。「ある親によって苦しんでいる少女」、その言葉をいれたのはなにをかくそう、千歌、であった。月はもともと「Aqoursの活動資金」とだけ書くつもりだったのだが、千歌はその月に向かって、
「「Aqoursの活動資金」のあとに「ある親によって苦しんでいる少女のために」という分をつけて。お願い」
と言ったことで書かれた一文であった。その少女とは?そして、それと千歌との関係とは?
とはいえ、まさか500万という大金を手にいれたことで、曜、
「これで当面の活動資金はなんとかなるね」
とこれで当面の活動資金には困らないことに喜んでいた。
と、ここで、千歌、ある提案をみんなにした。
「ねぇ、この500万だけど、今度、静真で、Aqoursのライブ、してみない?」
これには、梨子、
「えっ、静真で私たちのライブを行うの?」
と驚くも、曜、すぐに、
「でも、それ、楽しそうじゃん!!私、賛成!!」
と千歌の案に賛成するとルビィたち新2年生からも、
「ルビィ、千歌ちゃんの案に賛成!!」「おらも賛成ずら!!」
「くくく、このミサ(ライブ)は私たちにとって宴になろうぞ!!」
と賛成の意をあらわす。最後に梨子も、
「みんあがそういうなら私も賛成かな?」
と言ったところで、Aqoursメンバー全員賛成、ということで、静真で自分たちのライブを行うことが決まった。
ただ、このライブ開催が決まったことで逆に静真の生徒会長としての立場上、月、
「うわ~、このライブについてはボクも賛成だけど、このライブの準備、かなり大変かも・・・」
とAqoursという人気者ゆえにあの広い行動では人が入りきれず、それより大きな運動場を使わざるをえない、そこで大規模なライブ、その準備がかなり大がかりになってしまう、そう思うと生徒会長である月の苦労もかなりある・・・と思ってしまい月は苦笑いするしかなかった・・・。
そんな大規模なライブを開催することが決まった、ということで千歌はヨハネにある提案をした。
「ところで、善子ちゃん、このライブに向けて、私たちのグッズ、作って?」
そう、このライブに向けてAqoursのグッズを作ろう、というのだ。というのも、クラウドファンディングで集めたお金だけでなく、自分たちのライブに来てくれたお客様のために自分たちのグッズを作って売ることで活動資金やこのライブの資金を集めよう、というのだ。実は、これ、普通のアーティストなどが行う資金集めの手法の1つだったりする。昨今、CDなどといった円盤の売上はネットの配信などに押され下降気味になっている。それに代わってライブを行ってそこで自分たちのグッズを売ることで活動資金を得る、そんな手法がとられるようになった。なので、アーティストの活動資金の集め方としてはCDなどの円盤の売上でなくライブによるグッズの販売にかなりのウェイトをおく、なんてことも起きていた。それをAqoursもまねようとしていた、ということである。
で、そのグッズ制作についてはヨハネに一任していた。ヨハネは堕天使グッズを集めている関係上、そのグッズを作っている企業とは太いパイプを持っていた。また、ミサと称してネットで配信していることもありネットに強かった、そのためにグッズの制作・販売をヨハネに一任している、というわけである。
というわけで、千歌、さっさとどんなグッズを作るのか、各メンバーにあったグッズをどう作るのか、その案をまとめたものを曜と梨子と一緒になって作成、それをヨハネに渡す。すると、ヨハネ、その紙に書かれていた内容にびっくりする。
「えっ、メンバー9人分!!って、ヨハネたち、たった6人しかいないのだけど・・・」
そう、その紙には9人分ものメンバーのグッズの案が書かれていたのである。でも、Aqoursはヨハネを含めて6人しかいない。なのに、メンバー9人分。なんか多すぎであった・・・。
だが、ヨハネ、この9人分をこう理解した。
「あっ、元リトルデーモン(Aqoursの元メンバー)だった、ダイヤ、鞠莉、果南の分だ!!」
まぁ、そう考えるのが妥当、といえた。メンバー9人といえば、元メンバーあった、ダイヤ、鞠莉、果南、の分と考えれば納得がいく。
ところが、その紙をルビィが見てはっとする、こう言いながら・・・。
「でも、ルビィたち以外のメンバーのグッズ、なんか、お姉ちゃん(ダイヤ)のとは違う!!」
そう、ルビィたち6人以外のメンバーのグッズの内容は、元メンバー、ダイヤ、鞠莉、果南のものとはものすごく離れているのである。たとえば、6人以外のメンバーのグッズのなかには桜を模したものもあった(もちろん、桜内梨子とは関係ないもの)。
これには、千歌以外のメンバー5人、その場にいた月、全員とも、
「?」
を頭の上に浮かべていた。
そんな6人に対し、千歌、あることを話す。
「実はね、あの娘たちの分も造ろうと思っているの」
これには、千歌以外の6人全員、
「!」
と頭の上にビックリマークをのせると、ヨハネ、そんな千歌に対しこう反論する。
「千歌、なんであの娘たちの分まで作るわけ?あの娘たちはヨハネたちにとって、敵、なの!!」
このヨハネの反論、ここにいる千歌以外の6人にとって納得いくものだった。この門語りを含めた物語群、「ラブライブ!SNOW CRYSTAL」、その最初を飾る物語、「NEXT SPRKING」をはじめとして、ギャグ要員(って、それ、失礼!! by ヨハネ)にみえるヨハネであるが、これでも、新2年生(ルビィ、花丸、ヨハネ)のなかでもかなりの常識人、だったりする。なので、このヨハネの反論はある意味当たっていた。
だが、そんなヨハネの反論に対し、千歌、熱く諭す。
「でも、あの娘たちはあの人によってもてあそばれていると思うの。特に、あの娘たちのリーダーであるあの娘は、あの人、ううん、あの親によって小さい時から苦しんでいると、千歌、思うの。だから、千歌、決めたの、今度静真で行うライブ、その娘を含めてあの娘たちを救うためのライブにしたいの。みんな、それでいい」
そう、千歌はあの娘を救うための、特に、あの娘たちをもてあそぶ、あの人、いや、あの親によって小さい時から苦しんでいた、あの娘を救うためにライブをここ静真で行う、と言ったのだ。それはちょっとあわてんぼうの、普通怪獣、ではなく、Aqoursとしての、ううん、Aqoursを含めたみんなのために頑張ろうとしている、そんな純粋無垢な千歌という小さな、いや、大きなリーダーからによるものだった。
ただ、これには、ヨハネ、
「でも、そうなるとは限らないんじゃ・・・」
と、反抗しようとするも、ルビィ、いち早く、
「うん、ルビィも千歌ちゃんの考えに賛成!!ルビィもあの娘たちを救いたい!!」
と千歌たちの考えに賛同すると、ヨハネ・・・、
「それじゃ、曜と梨子も賛成なの?」
と、Aqoursの常識人である2人に尋ねると2人とも、
「私も千歌ちゃんの考え位に賛成。私もあの娘たちを救いたい」(梨子)
「あぁ、私がいち早く賛成したかったにな・・・。でも、私も千歌ちゃんの考えに賛成!!」(曜)
と千歌の考えに賛同。そのためか、花丸、
「善子ちゃんの負けずら!!あっ、おらも千歌ちゃんの考えに賛成ずら!!」
とヨハネに向かって言うさすがのヨハネも、
「う~、こうなったらこのヨハネも賛成せざるをえない・・・」
と白旗を降ってしまう・・・。
こうして、メンバー6人全員の一致、ということで・・・、
「これで、あの娘たちの救うためのライブ、ここ静真で行うことに決定!!」
と、千歌、大きな声をあげてはあおの娘たちを救うためのライブを行うことに決定した。これには、月、
「千歌ちゃんって思っている以上に大物になれる気がするよ・・・」
と、あまりにも意外過ぎる、それでも、だれかのために行うライブ、それを平気で提案して全会一致でその案を押し通す千歌のすごさに脱帽していた。
そんな月を見てか、千歌、こんな言葉を送る。
「だって、あの娘たちも、千歌たちAqoursと同じスクールアイドルだもん!!そう、千歌たちと同じスクールアイドルだもん、あのRedSunも・・・」
と、ここで時間は戻るが、GW前、桜花は梅歌と松華に対してあるものを聞かせていた。それは・・・、
「これって私たちの曲?」(梅歌)
「うん、そうかも・・・」(松華)
そう、梅歌が2人に聞かせていたのは、自分たち専用の曲、であった。
で、この曲を聞かせた上で桜花、この曲について解説する。
「うん、2人の言う通り、これは私たち専用の曲、はじめての持ち歌、です。私があるサイトを使って作詞作曲を依頼、つい先日にできたばかりの曲です」
そう、この曲は桜花が1ヵ月前にあるサイトに作詞作曲を依頼してできた曲だった。その桜花が作詞作曲を依頼してきたこのサイトの名は、
「なぞの音楽屋さん」
だった。そう、この物語の同軸線上の物語、「ラブライブUC」ではお馴染みいサイトである。なぞの双子の姉妹が運営するこのサイトはどの曲でも作詞作曲できるという口コミでかなり有名だった。で、この姉妹、今度の春、あの日本橋女子大学に入学したのだが、そんな大学生活と合わせてこのサイトの運営も行っていた。そんなわけで、作詞作曲ができないスクールアイドルにとってこのサイトは、神、ともいえる存在だった。むろん、班もこのサイトの存在を知っていたため、ダメもとでこのサイトに作詞作曲を依頼したのだが、この依頼を受けた姉妹は、
「あっ、お姉ちゃん、この依頼、面白そう、「なんか熱い曲にしてほしいって」
「うん、面白そう、この依頼。まず、この曲、作ってみる・・・」
と、すぐに桜花の依頼を受けてもののみごとに作詞作曲、それを依頼元である桜花へと送ったのである。
で、この曲を聞いた桜花、
「この曲、なんかすごいかも!!こんな私でも燃えたくなる、そんな感じがする!!」
と、この曲に太鼓判を押した。で、GW前に自分たちのパフォーマンスもある程度形になった、ということで桜花はようやくこの曲を2人のまえに聞かせた、というわけである。
そんな曲を聞いた梅歌はついこんなことを考えてしまう。
(私たちだけの曲、なんかいいかも!!なんか私もギラギラしてきた!!う~ん、はやく歌いたい!!)
そう、梅歌、この曲を聞いて早く歌いたい気分になってしまったのだ。むろん、そんな梅歌を見てか、松華も、
(梅歌がいつも以上にヒートアップしている!!これは本気かも・・・)
といつも以上に燃える梅歌に驚きを隠せずにいた。
で、この曲を聞いた上で、桜花、梅歌と松華に対しある計画を話す。
「そして、この曲を引っ提げて、私たち、静真高校スクールアイドル部、GWに函館に遠征します。そこである人たちと対決することにします!!」
この桜花の言葉に、梅歌、松華、ともに、
「えっ、函館、ってことは、まさかあのSaint Snowと戦っちゃうの?」(梅歌)
「桜花さんの言葉から察するにそうかもしれません。でも、最初からかなりの実力者と戦うなんて、大丈夫でしょうか・・・」(松華)
と、「函館に遠征する=あのSaint Snowと戦う」という図式がすでにできていたのか喜びと不安が入り交じっていた。いや、それ以上に、
(ついに私たちもステージレビューするんだ・・・。それもSaint Snowと一緒!!今、私、キラキラしている!!輝いている!!いや、ステージに立てばもっと輝くことができる!!とてもうれしいことだよね、これって!!)(梅歌)
(本当にこれで大丈夫なのだろうか?Saint Snowってかなりの実力者だよね。それに戦いを挑むなんて無謀じゃ・・・)(松華)
と期待と不安が交差していた。
というわけで、桜花たちはGWに函館遠征に行くことに・・・、
「ちょっと待って!!」
と、ここで、松華、いきなり話の流れを止めると桜花に対しある質問をした。
「ところで、私たちのグループ名、なんていうの?」
そう、桜花たち3人のグループ名がまだ決まっていなかったのだ。これまでは梅歌と松華の練習のために練習漬けの毎日であったが、今度、GW中に函館に遠征する、そのときに自分たちのグループ名を決めていないとただたんに「静真高校スクールアイドル部」というグループ名、というか、学校の名前、になってしまう。なので、ここで、自分たちのグループ名はないのか松華は桜花に聞いてみたのである。
これには、桜花、
(えっ、グループ名!?それまでは・・・)
と突然のことだったのか
「そ、それは・・・」
とちょっとたじろくも、梅歌、自分たちのグループ名なんなのか、わくわくししていることもあり、
「ワクワクワクワク」
と桜花の答えに期待して待っていた。そのためか、桜花、
「え~と、え~と」
とグループ名のことまで考えていなかったのか、困惑していた。
だが、そのときだった。一瞬、桜花、窓から注ぐ太陽の光に当たったのか、
「うっ!!」
と手でその光を遮ると、その瞬間、桜花の頭のなかにあの後継が浮かび上がる。
(あっ、これって、あのときの夢、Aqoursに勝った、そんな正夢の光景だ!!)
そう、桜花の頭のなかに浮かび上がった光景、それは、あのときの夢、「Aqoursに勝った」、そんな桜花にとって正夢といえる夢の光景であった。その夢をバックに流れていたEDの名は・・・、
(たしか、あの夢のなかで流れていたEDの曲って、たしか・・・、「RedSun」!!)
そう、「RedSun」であった。
そして、桜花は自分の下のほうを見る。すると、そこには、今さっき梅歌と松華に聞かせた曲の楽譜があった。その楽譜に書かれていた曲の名を、つい、桜花は、小声で、読み上げた。
「(RedSun・・・)」」
なんたる偶然・・・、これには、桜花、
(「RedSun」・・・、これって私たちにとって運命の言葉、かも・・・。だって、夢で聞いたあのEDの曲の名前も「RedSun」、私たちにとって初めての曲も「RedSun」。これって運命の名かもしれないですね・・・)
と思ったのか、梅歌と松華に対あの言葉を口にした。
「私たちのグループ名は・・・、「RedSun」・・・、太陽のように熱く激しく燃え上がる・・・、だから・・・、「RedSun」・・・」
その桜花の言葉に梅歌、松華、ともに
ポカ~ン
となるも、すぐに我に返り、こんなことを言いだしてきた。
「「RedSun」・・・、なんかいい響き!!とてもいいかも!!」(梅歌)
「太陽みたいに熱く激しく燃え上がるか・・・。なんか私たちみたいですね!!」(松華)
2人とも桜花の考えたグループ名、「RedSun」にかなり乗り気の様子。
こうして、桜花、梅歌、松華、3人のグループ名は・・・、
「それでは、私たちのグループ名は「RedSun」に正式に決定!!」(桜花)
太陽のように熱く激しく燃え上がる、そんなグループになるように・・・
「RedSun」
と名付けられた。
そして、これにより、桜花、
(自分たちの名前は決まった!!名前のように、理亜、あなたの雪を溶かしてあげるわ!!)
とメラメラと燃やしている一方、梅歌からは、
(自分たちだけの曲、自分たちだけの名前、どれもこれもすばらしい!!これならこんな私でもみんなとキラキラと、とても輝くことができる!!う~、函館遠征、まだかな・・・)
とこの曲とこの名前でもって自分はもっと輝くことができる、そんな嬉しさと期待を噛みしめていた。そんな梅歌を見たためか、松華、
(梅歌、とてもうれしそう。私もそんな梅歌を見られてうれしいけど、この遠征、なにかが起きるかもしれない。本当に大丈夫だろうか・・・)
とうれしさと心配がまだまだ交差していた・・・。