ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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ラブライブ!SNOW CRYSTAL 第7話(1)(&ラブライブ!RSBP LAST SONG)

「お前は木松桜花(きまつはな)!!」

花樹は桜花がこの場にいることに驚いていた。そう、ラブライブ!決勝、その会場にいたのは理亜たちのライバルである千歌たちAqours、そして、そのAqoursと敵対していた桜花たちRedSun、だった・・・。

 

ラブライブ!SNOW CRYSTAL &ラブライブ!Red Sun Blue Planet Last Song

「We are School Idoll!!」

 

 ところが、RedSunの、桜花のこれまでの物語(RSBP)を聞いた途端、あつこ、泣きだしてしまった。

「うぅ、なんと、桜花さんにそんな過酷な物語があったなんて・・・」

これには、桜花、

「わ、私の物語っていってもそんなんじゃ・・・」

と弱気に発現するもルビィからは、

「それでもそんな桜花ちゃんだからルビィたちAqoursも桜花ちゃんに手を差し伸べたんだよ!!」

と強気に発言した。

 だが、花樹は違った。花樹は弱気になっている桜花に対しこう叫ぶ。

「でも、そんな弱気なやつがいるAqoursなんて花樹たちの力なら簡単にひねりつぶせるね!!」

このあまりもの花樹の暴言に、理亜、花樹に叱る。

「花樹、その発言、はやく取り消しなさい!!あまりにも、ひどい、発言!!」

 ところが、花樹、暴言が止まらない。

「いや、まだ言えます。お前なんてこのラブライブ!決勝に相応しくない!!はやくどっかに行け!!」

 すると、桜花、花樹の暴言に負けたのか、

「そうだよね・・・。私なんてこの決勝の舞台なんて相応しくないね・・・。そうだよね・・・」

とさらに弱気になってしまった。

 こうなると、理亜、もうほっとくことなんてできない。理亜、暴言を吐く花樹に対し、

「花樹、いいかげんに・・・」

と叱ろうとした瞬間、花樹、自分の首にぶら下げている十字架上のペンダントを握りしめながら顔をこわばせるようにしては小声でこう言ってしまう。

「じゃないと・・・、花樹たちが勝たないと・・・、花樹の大切なものが・・・、おばあちゃんとの思い出、キズナが・・・」

これには、理亜、

「花樹・・・」

と戸惑いを感じていた。

 とはいえ、このままではらちが明かない、ということで、千歌はこうきりだした。

「まぁ、もうすぐ(決勝の)開会式だし、まずは楽屋に行こう」

この千歌の一言がきっかけでその場にいた花樹と理亜、あつこ、Aqours、RedSun、こころあはそれぞれの楽屋に移動した・・・。

 

 その理亜・花樹組の楽屋では理亜が花樹に今さっきのことで責めていた。

「花樹、なんで、暴言、吐いたわけ?今さっきの、暴言、許せない!!」

ただ、この理亜の言葉に花樹はこう反論する。

「そんなの関係ない!!花樹たちは勝たないといけないんだ!!勝たないといけないんだ!!」

むろん、これには、理亜、言い返す。

「花樹、なんで勝つことだけを意識しているわけ?勝つことだけを意識していては大事なことさえ見えなくなる!!」

あまりにも迫力に満ちた理亜の言葉、これには、花樹、

「だって・・・、だって・・・」

と強気から一転、弱気になってしまう・・・が、その弱気のなかでこんな発言をしてしまう。

「勝たないといけないんだ・・・。勝たないと・・・、花樹の大切なものが・・・、おばあちゃんとの大事な思い出、キズナが・・・」

これには、あつこ、

「花樹さん、なんか苦しそう・・・」

と花樹のことが心配になる。そのためか、理亜も、

(うぅ、これ以上言えない・・・)

とこれ以上叱ることができなくなってしまった・・・。

 

 一方、そのころ、Aqours with RedSunの楽屋では、

「私がいないほうがいいんだ・・・」

と桜花は楽屋の隅に座り込んでは泣きそうになりながら発言していた。

 ただ、これには、梅歌、松華、ともに桜花を励ます。

「私たちは一緒なんだよ!!今の私たちならきっと大丈夫だよ!!」(梅歌)

「梅歌の言う通りです!!私たちはあのAqoursと一緒にやっているのです!!自信をもってください!!」(松華)

 だが、これには、桜花、

「でも・・・、私なんていたら・・・、絶対に負ける・・・、勝てない・・・」

とさらに弱気になってしまった。

 そんな桜花に対し、ヨハネ、

「桜花、それでもスクールアイドルって言えるわけ?スクールアイドルがそんなにしょげてはダメでしょ!!」

と桜花を責める。ヨハネはこれまでスクールアイドルである、いや、自他ともに認める中二病気質な、堕天使系スクールアイドルである。ときたまコメディーリリーフ的なときもあるけど、このラブライブ!決勝という大きなステージに立つ以上、一スクールアイドルとして弱気になっている桜花に対し檄を飛ばしている・・・つもりだった。

 それでも桜花は弱気でいた。

「私なんて・・・、私なんて・・・」

そんな弱気な桜花を見ては、花丸、ヨハネを責める?

「あぁ、善子ちゃん、え~と、おうかちゃん、泣かせたずら!!」

これには、ヨハネ、こう言い返す。

「ずら丸、ヨハネは別に桜花(はな)を責めていない・・・」

 と、ここで、ヨハネ、重大なことに気付く。

「って、ずら丸、桜花の名前は、おうか、ではなく、はな、でしょ!!」

そう、花丸、なのと、桜花の名前を、「はな」、ではなく、「おうか」、と言ってしまっていたのである。これには、曜、

「花丸ちゃん、人の名前を間違えちゃダメでしょ!!」

と注意すると、花丸、

「桜花(はな)ちゃん、名前、間違ってごめん・・・」

と謝ると、桜花、こう言い返す。

「そんなこと、別に気にしていません。昔から「おうか」と「はな」とよく間違えられていましたから・・・」

そう、桜花の名前の読み方はよく昔から間違えられてきたのだ。桜花は普通なら「おうか」と呼ぶのだが、こちらの桜花の名前の読み方は「はな」であった。それは桜花の父、木松悪斗でさえもよく間違えていた。

 と、ここで、ルビィ、あることに気付く。

「って、あれっ、「おうか」って、桜花(はな)ちゃんのお姉ちゃんの名前って、「旺夏(おうか)」、じゃなかったかな?」

そう、たしかに桜花(はな)の姉の名前は「旺夏(おうか)」であった。それに対し、梨子、不思議に思う。

「たしかにそれって単なる偶然、なのかなぁ・・・」

 そんなときだった。突然、Aqoursの楽屋にあったタブレットから、

ギリリ ギリリ

という音が鳴りだしたのであった。これには、千歌、

「あれっ、なんだろう・・・」

となにも疑いもなくそのタブレットをとっては通信を始まてしまう。ときどき、

「うん、うん、わかった」

と千歌が言っているものの、曜、そんな千歌を見ては、

「いったいどうしたのだろう?」

と不思議に思っていたが、すぐに千歌がタブレットの通信を切るとすぐにこう言いだしてきた。

「みんな、まずはステージに行こう!!もうすぐ開会式が始まるよ!!」

これには、梨子、驚いた。

「うそ!!千歌ちゃんがまともなことを言っている!!」

えっ、あの千歌がまともなことを言った・・・。普段、千歌はそこまでまともなことを言わない(「失礼だよ!!」by千歌)。これは別に千歌が普段からルーズである・・・というわけではなく、普段からそういう風にしか見えていなかったからだった。その意味でも今の千歌はおかしかったのである。

 まぁ、これについては、千歌、

「そんなの、今は関係ないでしょ!!今はステージが先、でしょ!!」

と怒りながら言うとすぐに、

「決勝進出者はすぐにステージに集まってきてください!!」

というアナウンスが流れてきた。これには、曜、

「まぁ、千歌ちゃんが言ったことはたしかなことだし、まずは、みんな、ステージに行くよ!!」

と言って率先してステージにへと誘導していった、楽屋の隅で泣いている桜花すらもルビィが引っ張っていくほどに・・・。

 

「今からラブライブ!夏季大会、決勝を行います!!」

ステージ上では決勝進出グループがずらりと並んでいた。ちなみに、プログラム順は理亜・花樹組は最後から3番目、こころあは最後から2番目、トリはAqours with RedSunとなっていた。

 

 そんななか、花樹は練習場で、

「1,2,3,4、2,2,3,4」

と最後のリハーサルを行っていた。

 そして・・・、

「2,2,3,4、終了!!」

と理亜の一言でリハーサルは終わった。

 そのとたん、花樹は理亜に対し、

「これであのAqoursに勝てますよね!!」

と言ってきた。このとき、花樹はやる気だった。だって・・・、

(花樹は勝たないといけないんだ!!勝たないと花樹の大切なものが・・・、お父様に・・・、おばあちゃんとの大事なものを・・・)

と、あのときの、父の言葉、が反芻しているのか、花樹にとって大事なもの、今も自分の首にぶら下げているあのペンダントを・・・失いたくない、そのために必死になっていたのだ。

 だが、これには、理亜、花樹の抱えるものなんて知らず、こう応えてしまう。

「果たしてそれはどうかわからない。だって、Aqoursは、Aqoursの力は、すごいのだから・・・」

それは理亜だからこそ言える言葉だった。Aqoursはどんなに落ちても一気にトップへと駆け上ることができるスクールアイドルグループである。理亜と聖良、Saint Snowと初めて会ったとき、「0」という数字を食らってしまう。だが、ダイヤたち旧3年生を仲間にしたことでラブライブ!東海最終予選まで進出することができた。また、目標の100までに届かずに浦の星の廃校が決まったときも浦の星の生徒たちの力によってAqoursは新しい目標を与えられ、結果、前回大会でAqoursは優勝を果たしたのである。さらに、あの静真での報告会のライブ失敗によりどん底に落とされたときでも自分たちの力で短期間のあいだに沼津駅前のお披露目ライブを大成功に導くところまで急成長していった。そんなこともあり、Aqoursとしての底力は計り知れなかった。それをライバルとして直接みてきた理亜にとってAqoursのその底力は半端ないものだと確信していてた。

 だが、花樹はそのことを知らない。そのため、

(絶対に勝つんだ・・・。勝たないといけないんだ・・・)

と思ってかこんなことまで花樹は言ってしまう。

「花樹はAqoursに勝たないといけないんだ・・・。「勝つことこそすべて」なんだ・・・」

その花樹の言葉にあつこが反応する。

「花樹さん、「勝つことがすべて」と言っていますけどね・・・」

今の花樹からすればそれは、自分の信条以外にも、「勝たないと自分にとって大事なものを失ってしまう」、という危機感からくるものなのだが、そのことを知らない理亜とあつこからすれば花樹の信条である「勝つことこそすべて」からくるものだと思っていた。そのため、あつこはそれを諫めようとしていたのだ。

 だが、花樹の「勝利への執念」は鬼気迫るものだった。

「花樹たちは勝たないといけないんだ・・・。勝たないと・・・、勝たないと・・・」

これにはさすがのあつこも、

「・・・」

と黙るしかなかった・・・。

 

 一方、Aqoursも別の練習場で最後のリハーサルをやっていた。

「1,2,3,4、桜花ちゃん、遅れている!!」

用の言葉に桜花はつかさず・・・、いや、

「・・・」

と無言になってしまう。桜花はこのときでも、

(私がいない方がましなんだ・・・。「役立たず」「ごく潰し」、この場の私にはぴったりだ・・・)

と卑屈になっていた。そのため、桜花はまわりとあわすことができていなかった。

 そんな桜花に対しルビィつかさずフォローする。

「桜花ちゃん、大丈夫だから。本当ならちゃんとできるはずだよ!!」

 だが、桜花はただ、

「・・・」

と無言になったままだった。これにはさすがの梅歌、松華でさえも、

(う~ん、桜花ちゃん、本当に大丈夫かな・・・)(梅歌)

(このままでは本番に影響しますね)(松華)

と心配するほどだった・・・。

 

 そして、本番直前となった。ステージ袖では理亜とあつこ、こころあ、Aqours with RedSunがスタンバイしていた。そんななか、理亜は緊張していた。

(1年ぶりの決勝のステージ、私は帰ってきた!!そして、お姉さまと果たせなかった戦い、Aqoursとの決勝での戦い。今度こそ私の全力を千歌たちAqoursの目の前でみせてやる!!)

理亜には夢があった。それはラブライブ!決勝でAqoursと戦うこと、そして、ラブライブ!で優勝すること。それが理亜が持つ深淵なる闇でもあった。前回の冬季大会、理亜は「勝つことこそすべて」という信条からのくる焦りにより最終予選で転倒、敗北してしまった。これにより自分たちの夢を叶えることができず、それが理亜にとって深淵ある闇となってしまった。この闇を晴らすため、理亜の姉の聖良、そして、アクアのルビィたちが中心となってその夢の戦いの代替えとなるラブライブ!決勝延長戦を行った。だが、それでも、理亜はその闇を晴らすことができなかった。そして、今日、それを叶えるところまで自分の力でもってやってきたのだ。そのため、自分たちの夢を叶える、いや、自分が持つ闇からなのか、理亜としては珍しく緊張していたのだ。

 そんな理亜に対し花樹の信条は複雑だった。

(ついに決勝・・・。ここで勝てば、オレ・・・、花樹はおばあちゃんとの夢を叶えることができる。だけど、負ければ・・・、おばあちゃんとの大切なものを失う・・・。それだけはいや!!決勝で勝ってやる・・・)

ラブライブ!優勝、それは花樹にとって亡くなったおばあちゃんとの夢だった。スクールアイドルになってラブライブ!で優勝する、それがおばあちゃんとの夢だった。だが、父との約束でラブライブ!で、いや、Aqoursに勝たなければおばあちゃんとの大切なものを失ってしまう、そんな脅迫めいたものがあkジュのなかでうずまいていた。そのため、課y図は自分の首にぶら下げている十字架上のペンダントを握りしめながらステージの方をみていった。

 そんな花樹に対しこころあがちょっかいを出す。

「あっ、花樹っち、珍しく緊張している!!やっぱり、花樹っちも貴重するんだ!!」(ここあ)

「こころ、少しは落ち着きなさい!!決勝のステージは誰もが緊張するものです!!」(こころ)

この2人のやり取りをみて花樹はこう思ってしまう。

(こんなときまで花樹のことをバカにして・・・、ぜったに仕返ししてやる!!)

そのためか、花樹、こころあに対しはっきりとこう言う。

「そんなに花樹のこと、邪魔したいの?花樹は今度こそ勝ってやる!!その口をへし折ってやる!!」

この言葉にこころあは困惑してしまう。

「こ、こころは緊張する花樹っちのことを思って・・・」(ここあ)

「ここあ、ちょっとやりすぎたのです・・・。花樹さん、ごめんなさい・・・」(こころ)

こころあとはあの北海道最終予選で戦った中である。花樹にとってみれば同郷同士?ということでこころあなりに花樹の緊張をほぐそうとしていたのである。だが、今の花樹にとってみればそれは、たんなる嫌がらせ、だったのかもしれない。それくらい花樹はピリピリとしていた。

 一方、その隣にいたAqours with RedSunの方では桜花がぶつぶつとこう言っていた。

「(やっぱり私はこの場には・・・、ラブライブ!決勝には相応しくないんだ・・・。だって、私は「役立たず」「ごく潰し」なのだから・・・)」

このときも桜花は卑屈になっていた。いや、もうすぐ本番、ということもあり、その卑屈さに磨きがかかっていた。これまで自分の父と姉から音楽の才能を認めてもらえず、ただ、「役立たず」「ごく潰し」としか言われてこなかった。そのため、それが染みついてしまっていたのである。さらに、ラブライブ!決勝という場ということもあり、その思いが加速していたのである。

 そんな桜花とは対照的に梅歌と松華は張り切っていた。

「まさか、たった4カ月で、スクールアイドルとしては夢の舞台、ラブライブ!決勝に進めるなんて夢みたいだよ!!松華、みんなと一緒に輝こうね!!」(梅歌)

「梅歌、そうだね!!私たちのステージ、みんなと一緒に輝きにいこう!!」(松華)

梅歌の夢、それはスクールアイドルとしてみんなと一緒に輝きたい、であった。その夢は、この場で、それも自分に夢を与えてくれたAqoursと一緒に叶おうとしている、そう考えるだけで、梅歌、ワクワクが止まらない、のである。そんな梅歌を大事にしている松華にしても、梅歌の夢が叶えう、そのことは松華自身にとって満足いくものであった。それを考えたとしても松華にとってみれば、松華も、自分の夢、梅歌のためにめいいいっぱい頑張る、その夢を叶える、そのところまで来ることができた、そういえるのかもしれない。

 そんななか、突然の来訪者が来た。メガネをかけた大学生たちが梅歌たちに声をかけてきたのだ。

「ヤッホー、桜花、梅歌、松華。調子はどう?」

その声に、ルビィ、驚く。

「えっ、まさか、レジェンドスクールアイドルの代々木はるかちゃんと神宮ハヤテちゃん!!」

そう、梅歌たちのところにやってきたのは桜花を治療したレジェンドスクールアイドルグループオメガマックスのメンバーで今はH&Hというユニドルとして活躍している代々木はるか(メガネをかけている方)と神宮ハヤテであった。

 そのハヤテは桜花を見るなりこう話した。

「桜花さん、まだ閉じこもっているみたいだね。このままで大丈夫?」

ハヤテはいまだ弱気になっている桜花のことを心配していた。一時期は少し持ち直したものの、Aqours6人で最終予選をトップ通過したことでさらに弱気になってしまった。なので、ハヤテとしても心配になっていたのだ。むろん、はるかも、

「このままだと大丈夫じゃないみたい。なんか起爆剤みたいなものはないのかな」

と心配そうになるほどだった。

 そんなH&Hの2人に対し千歌はタブレットをもってこう応えた。

「それについては大丈夫!!だって、もうすぐ、桜花ちゃん、元気になるもん!!」

この言葉に、みんな、

「えっ!!」

となってしまう。だって、あれほどいろんな手を尽くして桜花をなんとかしようとしてもそれができなかったからだ。桜花のなかにある「役立たず」「ごく潰し」という苦しみは、長年、自分の父と姉によって積み重ねたものである。それを一気に吹き飛ばし、元の桜花に、元気いっぱいの桜花に戻るには並大抵ではなかった。それができると千歌は豪語したのである。そりゃ、みんな、驚くのも無理ではなかった。

 だが、千歌は自信満々であった、1つを除いては・・・。

「でも、それは少し時間がかかるんだけどね・・・」(千歌)

そう、それをするためには少し時間がかかるのだ。それはなぜなのか。それについては別の機会に話すこととして、そのために少しでも時間が欲しかった。

 とはいえ、桜花復活の兆しがみえたのか、少しほっとするみんな。

 だが、そんなときだった。

「理亜・花樹組のみなさん、ステージの準備をしてください」

そのスタッフの言葉のあと、花樹は桜花に近づきこう言ってきた。

「桜花、私の本気、みてなさい!!もう立ち上がれないようにしてあげるから!!」

このときの花樹はこんな思いだった。

(私の大切なものを守るためには手段なんて選ばない!!Aqoursのなかで1番のウィークポイントである桜花を責めてやる!!)

花樹の大切なもの、おばあちゃんとの大切なもの、それを守るために、父からそれを捨てられないためにも花樹は必死だった。勝つためには手段を選べない、そんな思いだった。そんため、少しでも勝率をあげるために桜花にそんなことを言ってきたのである。

 ただ、これにあ、梅歌、花樹に対しこう反抗する。

「花樹ちゃん、それ、言い過ぎ!!桜花ちゃんを責めないで!!」

それでも花樹は言い倒す。

「そんなの、関係ない!!スクールアイドルは「勝利こそすべて」!!勝たないと意味がないんだ!!」

この花樹の言葉に、桜花、はっとする。

(やっぱり、スクールアイドルは「勝利こそすべて」なんだ・・・。いや、すべての万仏は「勝利こそすべて」なんだ・・・)

と思ったのか桜花はさらに卑下してしまう。

(やっぱり「勝利こそすべて」なんだ・・・。私みたいな敗者には意味がないんだ・・・)

桜花は、一度、花樹に負けている。それにより「自分は敗者」というレッテルを桜花自ら貼ってしまった。その桜花のスクールアイドルとしての信条も花樹と同じく「勝利こそすべて」。そのために花樹の言葉は桜花にどしりとのしかかってきたのある。

 ただ、これにより、H&Hのはるかとハヤテ、ともに花樹を哀れみる。

(このままだと、彼女、どん底に陥るかもしれませんね・・・)(はるか)

(それってとても悲しいことだと思えるのですが・・・)(ハヤテ)

彼女たちはかつて「スクールアイドル勝利至上主義」と戦いそれを打破した。そのため、勝利至上主義、「勝つことこそすべて」、その愚かさをもっとも知っていた。そして、それにより身を破滅させていく人たちのこともみてきた。その典型が桜花だった。桜花h自分の信条によってスクールアイドルをやってきた、勝つつもりでいた。だが、花樹に負けたことでやる気を失った。だが、一度はAqoursと戦うことでやる気を取り戻したがAqoursに負けたことでさらに、いや、すべてを失った、そらが今の桜花だった。桜花は、いわゆる、勝利絶対至上主義の犠牲者、なのかもしれない。

 とはいえ、はるかとハヤテの心配をよそに花樹はステージへとあがる、こう言いながら。

「桜花、みとけ!!この花樹のすごさを、絶対にみせつけてやる!!」

 

 一方、理亜には突然の来訪者がいた。桜花にちょっかいをだそうとしている花樹に対し、

「花樹、少しは・・・」

と言いかけたとき、突然の来訪者が理亜に声をかけてきた。

「あっ、理亜、元気ですか?」

その声に理亜はびっくりする。

「って、姉さま、なぜここに?」

そう、突然の来訪者とは理亜の姉、聖良、だった。その聖良は理亜に対しこう激励した。

「理亜、あなたは1年前の理亜じゃありません。あなたは立派な1人前のスクールアイドルです。めいいっぱい楽しんできなさい」

理亜は1年前も同じステージに立ったことがある。このときのSaint Snowは「勝利こそすべて」、その考え一辺倒だった。そのおかげもあり、初出場ながら全体の8位の好成績を残した。だが、その考えによりSaint Snowは自滅した。次の大会でまさかの予選敗退、結果、理亜のなかに深淵なる闇が生まれてしまった。そして、今日、理亜は同じステージに立っている。ただし、1年前とは違った。闇をまだ抱えているとはいえ、理亜は「楽しむことがすべて」という考えのもと、少しでも自分の夢に、いや、自分の闇に従順しようとしていた。そして、今日、その夢をその闇を叶えるためのステージの直前まできていたのである。

 そんな理亜に対し聖良はこう言おうとしていた。

「あと・・・」

そんなときだった。突円、

「理亜・花樹組のみなさん、ステージの準備をしてください」

という理亜たちを呼ぶ声が聞こえてきた。これには、理亜、

「あっ、姉さま、ついに本番です。私たちの雄姿をみていってください」

と言うとともにステージへと向かっていった。そんな理亜の姿をみて、聖良、

「理亜・・・」

となにか言いたそうにしていた。

 その聖良をみてか、あつこは聖良にあることを話す。

「聖良さん、あのことを理亜さんに言わなくてもいいのですか?」

そう、聖良は理亜にあることを話そうとしていた。だが、それを聖愛は今だに言えずにいた。

 そんなあつこの心配に対し聖良はこう言いだしたきた。

「今はラブライブ!決勝です。理亜にはそのステージに集中してもらいましょう。言うのはあとでも大丈夫です」

そう言うと聖良はステージにあがる理亜の方を見た、それはなにかを心配しているかのように・・・。

 

 一方、客席ではこんなことが起きていた。

「お~、久しぶりですね~。元気でしたか?」

金髪の少女はそう言うと黒髪ロングの少女は興奮しつつもこう言った。

「元気です。それよりも、ルビィの晴れ舞台です。見ないわけにはいかないでしょう」

興奮する黒髪ロングの少女に対し青い髪のポニーテールの少女は、

「どうどう、少しは落ち着いて!!」

と黒髪ロングの少女の高ぶる思いを抑え込もうとしていた。

 そんな3人組であるが、今日はある目的のために来ているようだ。その目的とは・・・。

「でも、今日はあの男をネックカットするために来たので~す!!」(金髪の少女)

「それを言うなら「印籠を渡す」でしょ!!誰が「首切り」ですか!!」(黒髪ロングの少女)

「ははは・・・」(青い髪のポニーテールの少女)

まるで漫才トリオ・・・なのだが、どうやら、ある男に印籠を渡す、のが目的のようだ。そのためか、金髪の少女はこう言い切った。

「さてと、木松悪斗~、あともう少しでお縄で~す!!」

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