そして、ハッピーさん、理亜、あつこが訪れたのは・・・、
「うわぁ、これが門司港駅なのですね~」(あつこ)
そう、門司港のシンボル、門司港駅であった。ネオ・ルネッサンス様式の左右対称の駅舎は門司港のシンボルとして長年この地にそびえ立っていた。
その駅舎の前に少女たちが5人ほど立っていては、
「2人は出会い愛し合う~」
とライブをしていた。これを見て、理亜、はっとする。
「この人たちって・・・」
その理亜の言葉にハッピーさんはこう答えた。
「そう、この少女たちこそ、只今、人気急上昇中のユニドル、「博多小娘(はかたおとめ)」だよ!!」
この言葉にあつこは驚く。
「まさか、あの人気のユニドル、博多小娘がここで・・・」
だが、このユニドルグループ博多小娘が繰り出す歌声に、理亜、
「でもこのユニドル、とても、歌声、いい、癒される~」
と心安らぐ感じになる。その歌声はまるで天使の歌声だと錯覚してしまう。音なんてない、伴奏すらない、だけど、アカペラで癒されるほどの実力を持っている、そう感じられるものだった。これにはあつこも、
「この実力になるまでかなり練習したのかもしれませんね」
と博多小娘の実力に脱帽してしまった・・・。
そして、ライブ終了後、ハッピーさんは博多小娘に対し挨拶をする。
「私は法被を作っているハッピーさんといいます。よろしく」
これにはリーダーらしき少女から、
「あっ、あなたがハッピーさんですね。宜しくお願いいたします」
と挨拶をするとハッピーさんは博多小娘メンバー5人を立たせては、
「それでは写真を1枚撮ります!!」
といっては集合写真を撮ると共にメンバーそれぞれからユニドルにかける熱意を聞いてまわる。この集合写真をもとに法被をつくるのだという。ハッピーさんはそれくらい法被づくりに命を燃やしていた。もし、あまり知らないアイドルがいればそのアイドルのもとに行き本人たちに会うとともに写真を撮ってはいろんなことを聞く。それを法被に落とし込むのである。それくらいハッピーさんの法被づくりに賭ける熱意は半端ないものだった。だからこそ、ハッピーさんのつくる法被には全国にファンがいるのである。
そんなハッピーさんの仕事にあつこは、
「とてもすごい・・・。これがプロなんだ・・・。なのに、私はサポーターとして本当にできているのだろうか・・・」
と自分のことを卑下する。ハッピーさんの法被に賭ける熱意はすごいものである。ただの法被1つにしても、本人たちのところに行く、その心意気は潔いものである。対して、自分は理亜と花樹のサポーターとしていろいろやってきた。だが、その2人のスクールアイドルへの思いはバラバラ、そんな2人に対しあつこはサポーターとして頑張ってきたのだが、十分納得のいくものではなかった。いや、2人のバラバラな思いにただついていくだけであった。これでは2人のサポーターとして十分にやっているのか自身が持てなかったのである、あつこは・・・。
そんななか、ハッピーさんが理亜とあつこのもとに戻ってくるとこんなことを言いだしてきた。
「理亜ちゃん、あつこちゃん、2人とも、博多小娘のリーダー、愛さんが呼んでいるよ」
この言葉に、理亜、びっくりする。
「愛・・・、って、あの愛!!」
どうやら、理亜、博多小娘のリーダー、愛、のことを知っているようだ。そのため、ドキドキする理亜。
とはいえ、呼ばれていることには間違いない。ということで、理亜とあつこはそのまま帰るハッピーさんとお別れをしては博多小娘のところまで行くこととなった。
「わ、私は・・・、スクールアイドルの鹿角理亜です!!宜しくお願いします!!」
博多小娘の前で動揺する理亜。これには、リーダーらしき少女から、
「あなたが理亜さんですね。ラブライブ!延長戦で活躍したグループの1人としてとても会いたかったです」
と言われると理亜も、
「は、はい・・・」
と動揺を隠せずにいた。むろん、あつこも、
「ま、まさか、あのFKO50の元センターに会えるなんて・・・」
とこちらも動揺してしまうも、そのリーダーの隣にいた少女から、
「たしかに私はFKO50の元センターですが、今はこの博多小娘のセンターなのです!!それを知っといて!!」
と高飛車のように言ってきた。
そして、博多小娘のリーダーが自己紹介してきた。
「私の名前は秋葉愛、この博多小娘のリーダー兼プロヂューサーです。以後お見知りおきを・・・」
さらにとなりには元FKO50の元センターが自己紹介した。
「私の名前は中州天!!この博多小町のセンターであり、ラブライブ!で優勝したことがあるK9の元リーダーでもある!!」
その2人のことで、理亜、はっとする。
(秋葉愛・・・、こころあとH&H(はるかとハヤテ)らとともにスクールアイドルグループ、オメガマックスを結成、ラブライブ!優勝を果たすとともにスクールアイドル勝利至上主義を打ち破ったレジェンドの1人。そのスクールアイドル勝利至上主義を引っ張っていたのがK9・・・、そのリーダーが中州天・・・)
オメガマックス・・・、もうこの話を読んでいる者ならしているだろうが、ここでおさらいを。数年前、スクールアイドル界にはスクールアイドル勝利至上主義がはびこっていた。それは格上の相手が格下を見下す、「勝利こそすべて」の世界であった。それを打破したのがこころあやはるかにハヤテ、そして、愛などの8人組のスクールアイドルグループ、オメガマックス、であった。そのメンバーの1人が博多小娘のリーダー兼プロヂューサーのをしている秋葉愛であった。で、ここで初登場のなのがK9である。K9、それは福岡県博多にある高校、福博女子付属高校のスクールアイドルグループ・・・なのだが、そのスクールアイドル勝利至上主義をけん引してきたのがK9であった。その実力はなかなかのものであり、あのラブライブ!にて連覇を果たしたこともあった。そのK9を打ち破ったのがオメガマックスなのである。
そんなレジェンド級の2人が目の前にいる、それには理亜もあつこも動揺を隠せずにいたのは仕方がないことだった。ただ、愛と天、理亜とあつこの表情をみては、
「そんなに動揺しなくても大丈夫だから。リラックス、リラックス」(愛)
「そのドキドキはあとのためにとっておきなさい!!」(天)
と2人の心を落ち着かせようとしていた。
そんなかいもあってかすぐに理亜とあつこは心を落ち着かせると愛にこんなことを言いだしてきた。
「理亜さんのお姉さん、聖良さんから聞いています。「勝つことがすべて」「楽しむことがすべて」、その本質を知りたいのですね」
これには、理亜、
「あ、あの、姉さまと認識が・・・」
と驚きの声をあげる。どうやら、愛と理亜の姉の聖良とは認識がある・・・、
「いや、別に認識があったわけではありません。この前、メールで「自分の妹に「勝利こそすべて」「楽しむことがすべて」の本質を教えてください」とお願いされたのです」
どうやら、姉聖良、大事な妹のために先に愛たちにお願いをしていたようだ。これには、理亜、
(姉さま、ありがとうございます)
と姉の聖良に対し心のなかでお礼を言っていた。
そんな理亜を受けてか、愛はついにその本質について語り始めた。
「ところで、理亜さんにとって「楽しむこと」ってどう思っている?」
すると、理亜、
「それはそれに対して楽しもうとしていること、です・・・」
とただたんにそう答えると愛はこんなことを言いだしてきた。
「たしかにそれに対して楽しむことだけど、本当にそれだけ?」
すると、理亜はこう答えた。
「好きになること・・・」
その答えを待っていたかのように愛はこう応えだした。
「そう、好きになること!!人はそれを楽しむことでそれが好きになる、好きになるからこそもっと楽しもうとする、その無限ループによって無限のパワーが引き出せるのです!!」
ただ、それについては、あのとき、ラブライブ!延長戦との姉聖良とあつことの心の会話にて聞いていたので理亜も知っていた。そのためか、理亜、
「たしかに言っている通りですけど・・・」
と言うも、愛、あることを理亜に尋ねてくる。
「でも、本当に理亜さんはそれをしていたのですか?」
この言葉に、理亜、ちょっと気がさわったのか、
「私はスクールアイドルが大好き!!だから、スクールアイドルを楽しんできた!!なのに、あのAqoursに負けた!!Aqoursにあって私にないものってなに?」
と愛に文句を言ってしまう。理亜の場合、Aqoursと同じくスクールアイドルを楽しんだ、それなのに、その「楽しむ」という思いがAqoursに負けた、というのだ。
ただ、これには、愛、理亜にある指摘をする。
「理亜さん、本当にスクールアイドルを楽しみましたか?それが「手段」になっていませんか?」
その愛の言葉に理亜は、
「えっ・・・」
と驚く。そう、これまで理亜は「手段」として「スクールアイドルを楽しむ」ことをしてきたのである。「手段」、それは心の底ではなく、「○○だからこうした」というようなものだった。理亜はこれまで心の底から「スクールアイドルを楽しむ」ことをしてこなかった。「楽しむことが大事だから「スクールアイドルを楽しもう」という手段をとろう」としてきたのである、理亜は・・・。
そんな愛の指摘に理亜ははっとする。
(たしかに、私、心の底から楽しもうとしてこなかった・・・。ただ、姉さまとの夢、ラブライブ!優勝しようと「スクールアイドルを楽しもう」としてきた。それって目的と手段があべこべになっている、ということにつながるね・・・)
そう、理亜の行動が「手段」になっていた原因、それは目的にあった。理亜の場合、深淵ある闇からなのか、「ラブライブ!に優勝する」という目的があった。その手段として「楽しむこと」をしてきたのである。対し、Aqoursはたしかにラブライブ!優勝という目的はあったが、それ以前に、「スクールアイドルを楽しもう」という目的ともいえる目的を自然としてきたのである。そこが理亜とAqoursとの違いであったのだ。「楽しむこと」の本質、それは、「心の底からそれを楽しもう」とするそのものだったのかもしれない。
そして、愛はこんなことまで言ってしまう。
「「心の底から楽しもうとする」、その想い、それは無限です。無限だからこそ無限のループが生まれ、無限のパワーを生み出すことができるのです」
そう、心の底から楽しもうとするその想いは無限である。なぜなら、「楽しむ」という想いは人に無限の活力を与えるとともにどんどんそれに対して好きになっていく、そのためにそれをもっと楽しもうとする、その想いに上限がないからである。無限だからこそ人はそれに対して心の底から好きになりもっと楽しもうとするのである。そんな愛の力説に理亜も、
(私、そのことをあまり認識していなかった・・・。目から鱗、なのかもしれない・・・)
と納得の表情をみせる。理亜はたしかに「スクールアイドルを楽しもう」としてきた。それはその想い自体に無限のパワーをもつからだった。だが、深淵なる闇のせいか、それは手段でしかなかった。「ラブライブ!優勝」という目的、いや、深淵なる闇のせいかい、理亜は「楽しむことがすべて」、それを形だけしかしてこなかったのだ。それに対してAqoursは心の底からスクールアイドルを楽しもうとしていた。そこから繰り出される無限のパワーは形だけの理亜に対し圧倒的な強さをみせつけるには十分だった。それくらいAqoursは偉大、といえた。
そんな目が点になる理亜に対し今度は点がしゃべり始めた。
「そして、「勝つことこそすべて」、それには限界がある。それがなにかわかりますか、調野あつこさん、元フィギュアスケートジュニア日本代表に近かった選手・・・」
この言葉に、あつこ、驚く。
「天さん、なぜ、それを・・・」
たしかにあつこは元フィギュアスケートジュニア日本代表に近かった。あつこは理亜と花樹のサポートを、いや、それ以前に、理亜と聖良の、Saint Snowのサポーターをする前はフィギュアスケートをしていた。それもただのフィギュアスケーターではない。ジュニア日本代表に近かったのである。中1のとき、あつこはフィギュアスケートの日本のジュニア大会で優勝したことがある。このとき日本代表にもっとも近かったのである。だが、そこがあつこの頂点であった。そこから先は・・・。
そんなあつこに対し点はこう答えた。
「なぜあつこさんのことを知っているのか、それは、私もFKO50でセンターを務めていたからです。FKO50でセンターを務めていたとき、あつこさんのことを新聞で見ました。そこっであつこさんのことを知ったのです。頂点に立とうとしているもの同士、ひかれあうものなのです!!」
とでーんと言ってしまう。天は、昔、FKO50でセンターを務めていた。対して、あつこはジュニア日本代表になろうとしていた。2人とも頂点を極めようとしていたのである。そんな天にあつこもただ、
「ははは・・・」
と苦笑いするしかなかった。
そんな天であったが、
「このことはいいのですが・・・」
と話をもとに戻すと自分の経験を踏まえてこんなことを言いだしてきた。
「私はずっと「勝利こそすべて」だと考えていました。ですが、それによりいろんなものを失ったような気がします。たとえば、人としての思いやりとか・・・」
そう、「勝利こそすべて」、それは人として大切なものなどを失うことにもつながってしまうのである。たとえば、人としての思いやり・・・。人は相手に対して思いやりをもつことができる。だが、「勝利こそすべて」を信奉すればまわりはすべて敵、とみてしまうことが多く、いや、無駄なもの、としかみられなくなり、人に対して思いやりをすることができなくなる。それ以外にも、人として、人格として大切なものをすべて失ってしまうことにもつながってしまうのである。
そして、天は、「勝利こそすべて」、そのものにとって致命的なものを言ってしまう。
「そして、「勝利こそすべて」、それにより自分たちの体そのものを壊してしまうことにもつながってしまいます、あつこさんのように・・・」
そう、「勝利こそすべて」、その考えは勝利のためならなんでも許される、そのことを示しているのかもしれない。勝利のために人は一生懸命それに対する練習をする。それはある一定の範囲内であれば効率的に成長できるものである。だが、その範囲を超えたら、人の限界を超えたら、それは毒でしかない。たとえばドーピングである。人は勝利のためにある一定の限界まで体を鍛えたらそれ以上成長できないことが多い。その限界を超えるためにドーピングをするのである。だが、そのドーピングは表裏一体である。ドーピングの効果は絶大だがその副作用も大きい。その副作用によりドーピングをした者は体が次第にボロボロになってしまう。それは小学生にしてもしかり、プロの選手にしてもしかりである。また、ドーピングをしなくても限界を超えた練習をすればその人は体が壊れても仕方がなかった。それはあつこにも当てはまった。体の成長という誰にでも起きることによりあつこはフィギュアスケートにおいていつもとは違う感覚に戸惑いを感じていた。それにより成績が下がってしまったあつこは「このままでは勝てない」と思ったのか、それをカバーするかのごとく一生懸命練習をした。いや、限界を超えた練習をした。結果、中3のときに大ケガをして足にスティグマをもつくらい深淵なる闇を抱えたまま半引退生活を余儀なくされたのである。そrはあつこにとってとてもつらい経験だった。それもこれも「勝利こそすべて」の弊害だったのかもしれない。
そんな天の言葉にあつこは、
「た、たしかにそうかもしれない・・・」
と認めてしまった・・・。
そんなあつこに対し天は自分の経験を語った。
「私はFKO50でセンターをしたあと、私の母のスカウトを経てスクールアイドルグループK9のリーダーとして、いや、「勝利こそすべて」の権現としてスクールアイドル界において君臨しました。ですが、これによりまわりに対して人としての人格を否定することすらしていました。ですが、愛さんによって、オメガマックスによってそれが間違いであることを知ったことで私は目覚めました、「楽しむことがすべて」という考えに。そして、今、その愛さんとともに博多小娘として一生懸命ユニドルを心の底から頑張っています、楽しんでいます。だから、理亜さん、あつこさん、もきっと心の底からスクールアイドルを楽しむことができると思います。そのことを自覚してください」
そう、天も「勝利こそすべて」によって人生が狂合わせた1人であった。天にとってなにもかもが競争であった。アイドルのグループ内においてはセンターになるための競争が起きてしまう。さらに、その後のスクールアイドルという競争に打ち勝たないといけない、それらにより天は「勝利こそすべて」の考えに到達したのかもしれない。その考えのもと、激しい競争に打ち勝ってきた天はFKO50ではセンターを、K9ではリーダーとしてスクールアイドル界の頂点として君臨できたのである。だが、愛たちオメガマックスに敗れたことでその考えの愚かさを知った天はその考えを捨て、今は愛とともに「楽しむことがすべて」の考えのもと、ユニドルとして活躍しようとしていたのである。これには、あつこ、
「たしかに天さんの言う通りであすね・・・」
と納得していた。
そして、2人の話を聞いたことで理亜はこう考えた。
(私はこれまでただ楽しむことだけを考えてkちあ。だかど、本当はそれは形だけしかなかった。なら、これからは心の底からスクールアイドルを楽しむことにする。楽しむことであのAqoursにも負けない無限のパワーを得る!!)
ついに真の理亜が目覚めたようだ。これまでは自分の深淵なる闇によって理亜は形だけ楽しもうとしていた。だが、それでは真の実力を発揮できない。そのため、これからは心の底からスクールアイドルを楽しむことをすればきっと無限のパワーを得ることができる、そう理亜は思うようになったのである。
そんな理亜に対しあつこはこう考えた。
(理亜さんがついに目覚めましたね。なら、私もそんな理亜さんを助けるべく完璧なサポートをしないといけませんね!!)
あつこはこれまで理亜のことをサポートしてきた。それはSaint Snow第3のメンバーとして、そして、理亜・花樹組のサポーターとして理亜のことをしっかり支えてきたのである。そして、それはこれからも同じ・・・、いや、完全に目覚めた理亜がしっかり動けるように十分サポートしよう、と心のなかで決めたのである。
そんな2人に対し愛はこう声援を送った。
「理亜さんにあつこさん、私たちと一緒に、スクールアイドルを、ユニドルを、一生懸命楽しみましょう!!そして、無限のパワーを手に入れてくださいね!!」
この愛の言葉に理亜とあつこは、
「はい!!」
と元気よくうなづいたのである。ただ、そんな2人を見ていた天からすれば、
「でも、あつこさんは・・・」
と首をひねってしまった。
そんなときだった。突然、1人の少女が理亜のところにやってきては倒れてしまった、とても疲れたようにしながら・・・。
「って、花樹!!」(理亜)
そう、理亜たちの目の前で倒れこんできたのはランニングをしていた花樹だった。その花樹は理亜の前に倒れこむなりこんなことを言いだしてきた。
「あ、足が・・・痛い・・・」
その姿を見て愛はこんなことを言ってきた。
「もしかして、肉離れじゃ・・・」
そう、花樹、もっと練習しないといけない、と思い、一生懸命、いや、限界を超えてまでランニングをしてきたのである。そのため、花樹の体は悲鳴をあげ肉離れを起こしてしまったのである。
そんな花樹に対し理亜はすぐに、
「花樹、しっかりしなさい!!さぁ、病院にいく!!」
と花樹を抱えると病院へと連れていくことにした。
だが、花樹が病院に連れていく際、こんなことを花樹は言っていた。
「もっと練習をしないと・・・、もっと練習をしないと・・・、Aqoursに勝てない・・・、桜花に勝てない・・・、勝たないといけないんだ・・・」
この言葉に、あつこ、はっとする。
(えっ、まさか、花樹さん、「勝つことがすべて」という思いのせいで限界まで練習しようとしていたんだ・・・、昔の私のように・・・」
そう、あつこは気づいたのである、昔の自分みたいに、「勝つことがすべて」、その思いのために限界以上の練習を花樹はしていることを・・・。
そんな昔の自分と重ね合わせたあつこはこう考えてしまう。
(昔の私みたいな花樹さんにしたくない。でも、私はただのサポーター。なにもできない・・・)
昔の自分みたいに、「勝つことがすべて」、その多いのせいで限界を超える練習をしてしまい大ケガをしてしまった自分と今の花樹を重ね合わせたあつこ、そのあつこであるが、自分は、ただのサポーター、だと思っていた、ラブライブ!延長戦前のあつこが戻ってきたかのように・・・。自分にはなにもできない、ただのサポーターだから、今のあつこはそう思っては悔しさに満ち溢れちた。
そんなときだった。一瞬、あつこの手に水みたいなものが降りかかってきた。それには、あつこ、
(えっ、私、涙を流しているの・・・)
と自分の顔を鏡で見る。すると、そこには涙が・・・、一筋に涙が流れていた。どうやら、あつこ、どうすることもできない、その悔し涙を流していたようだ。
そんなあつこに対し天はこう言ってきた。
「あつこさん、あなたならその涙を越えることができるかもしれません。あなたが持つスティグマさえ越えることができれば、昔のフィギュアをしていたときみたいに輝くことができれば、きっと、もう1度輝くことができると思います。だから、あつこさん、そのスティグマを越えてください」
その天の言葉はあつこのすべてを知っている、いや、あつこが持つスティグマを、深淵なる闇を知っているかのような素振りであった。これには、あつこ、
「えっ!!」
と驚いてしまった・・・。
ただ、そんなことを言った天はあつこに対し、
「それじゃ、あつこさん、花樹さんと理亜さんのところに行ってくださいね」
と言ってはあつこを花樹と理亜のところへと送ってしまったのである。
ただ、あつこは、このとき、天の言葉に戸惑いを感じていた。
(スティグマを越える・・・、それって、私、できることなの・・・。このスティグマがある限り、なにもできないのに・・・)
こうして、「楽しむことがすべて」の本質を知ることで一皮むけた理亜、天の言葉に動揺を隠せないあつこ、自分の信条のせいでケガをおってしまった花樹、この3人はこのあとどうなってしまうのだろうか。そして、ついに秋へと突入する。急展開を迎える第9話、お楽しみに。
To be connted
Next Story is
ATUKO said 「Are you RREDY?」