ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

230 / 250
ラブライブ!SNOW CRYSTAL 第9話(3)

 結局、あつこは、その日、保健室で1日を過ごし家へと帰っていった。そのとき、自分の母親からこんなことを言われてしまう。

「お母さんね、あなたのやりたいこと、全面的に応援するからね。だから、あまり自分を責めないでね・・・」

まるでなにかを言いたかったような感じ。これには、あつこ、

(私だって、いろんなこと、やりたいよ・・・。でも、そうしたら、私のスティグマ、開いちゃうんだよ!!だから、なにもできあい・・・。みんなに迷惑をかけるから・・・)

と自分のスティグマが開くとみんなに迷惑をかける、そのことにあつこは苦しんでいた。自分のスティグマが開いてしまう、それは自分がなにもできなくなる、つまり、みんなに迷惑をかけてしまう、そのことにつながる、これがあつこにとっての深淵なる闇であった。

 そんな母親の言葉と花樹の言葉によりあつこはさらにこう考えてしまった。

(私がスティグマを持っている限り、どんなことすら、自分がやりたいことすらできなくなっちゃう・・・。でも、悔いが残らないようになにかをする、それってどうすればいいわけ・・・)

あつこのなかにスティグマがある限りどうすることもできない、それを防ぐ方法を知りたい、そんな思いがあつこのなかで現れたのかもしれない。

 そんなとき、

プルル

とあつこのスマホが鳴りだした。これには、あつこ、

「あっ、電話だ!!」

と言ってはその電話をとった。

 すると、

「あっ、あつこ、元気でしたか?」

と女性の声が聞こえてきた。この声を聞いて、あつこ、少し困惑したような声で、

「あっ、聖良さん・・・」

と電話の主に声をかける。そう、あつこに電話をしてきたのは聖良だった。

 その聖良、困惑したようなあつこの声を聞いたのか、すぐに、

「あつこ、なにか困っていることがあるのですか?」

と尋ねてきた。

 すると、あつこ、こう思ってしまう。

(ここはごまかしてもすぐにバレる。なら、ちゃんと正直に言わないと・・・)

聖良はこれでも人の心を読むことに長けていた。あのAqoursでさえも聖良のまえではどんなことでも見透けられてしまう、そんなこともあり、ごますことなんてできなかった。いや、聖良は第三者の視点で物事が見れるため、聖良の評価は絶対、といえた。その聖良があつこの声を聞いてなにかに悩んでいる、ということは百も承知だったのだ。

 そんなわけで、あつこ、正直に今悩んでいることを聖良に話した。

「実は、聖良さん、花樹さんから「なにも考えずに悔いが残らないようにやるべきだ」と言われたのです。でも、私、このスティグマがある限り、なにもできかに。みんなに迷惑をかけるから。どんなこともできない。そう思ってしまうのです。でも、私、いろんなことをやりたい!!どうすればいいわけ?私、聖良さんの代わりなんてできない・・・」

 このあつこの言葉のあと、聖良、

「それなら、私たちのグループチャットに招待します。そこで自分の悩みを打ち明けるべきかもしれません」

そう言うとSNSアプリのグループチャットに招待するためのQRコードをあつこのスマホに送ってくれた。あつこ、そのQRコードを自分のスマホに呼び込むとSNSアプリのグループチャットが立ち上がった。

 すると、そこには、

(鞠莉)「あっ、ニューカマー(新入り)の登場ですねぇ~」

(ダイヤ)「あつこあsん、こんにちは。黒澤ダイヤです」

(果南)「って、2人とも、ぶれていないわね・・・」

と、Aqours卒業組3人が現れた。そう、このグループチャットは聖良と鞠莉、ダイヤ、果南のグループチャットであった。

 そのグループチャットにおいて聖良がこんなことを言いだしてきた。

(聖良)「それでは、今からビデオチャットで話すことにしましょう」

その言葉のあと、5人はビデオチャット画面に切り替えた。そこには、(あつこのスマホには)聖良、鞠莉、ダイヤ、果南の姿が表示されていた。

 すると、ダイヤはこんなことを言いだしてきた。

「あつこさん、私たち先輩があつこさんの悩みを聞いて差し上げます。なので、あつこさん、ここは正直に話してください」

これには、あつこ、

「わ、わかりました・・・」

と、今さっき、聖良が話したことを、自分の悩みをダイヤたち3人にも話した。

 すると、ダイヤ、こんなことを言いだしてきた。

「それだとまるで鞠莉さんと同じ気がします」

さらに果南も、

「これって私と鞠莉のことだよね・・・。ちょっと恥ずかしいけど・・・」

と言うと、あつこ、

「それってどういうこと?」

と鞠莉に東都、鞠莉、昔話を始めた。

「実はですね・・・」

それはあmだAqoursが、鞠莉、果南、ダイヤ、の3人しかいない、いや、鞠莉、ダイヤ、果南がまだ1年生のときに元祖Aqoursだったときのことだった。それを鞠莉は話し始める。

「実は私たちがまだ1年のとき、果南、ダイヤとスクールアイドルをやっていたときのことで~す。マリーは親から留学の話があったので~す。しかし、マリーは果南、ダイヤとスクールアイドルをしたい、その思いで一生懸命やっていたので~す。でも、マリー、足をInjury(ケガ)をしてしまったので~す。でも、そのケガをおして東京のスクールアイドルのイベントに出場しようとしましたが、果南とダイヤはマリーのことを思って棄権したので~す。そのため、マリーとダイヤ、果南とは仲たがいが起きてしまい、元祖Aqoursは自然消滅したので~す。それについてマリーは悔いが残りました」

そう、詳しいことは鞠莉が話したが、鞠莉の将来のこともあり、ダイヤ、果南は鞠莉のことを思ってきつい練習のせいでケガをしたもののイベントに強行出場した鞠莉の思いとは反してスクールアイドルのイベントを棄権したのである。これにより鞠莉はそれに対する悔いが残ってしまったのである。

 さらに鞠莉の話は続く。

「でも、その悔いを晴らすため、マリーは浦の星に戻ってきたので~す。そして、千歌っちたちのおかげでまた3人でスクールアイドルをすることができたので~す。こうしてその悔いはなくなりました~」

そう、その悔いを晴らすために鞠莉は3年生のときに浦の星にもどってきた。そして、千歌たちのおかげでその悔いを晴らすことができたのである。

 それを踏まえたうえで、鞠莉はあつこに対し力強く金言を与えた。

「あつこ、あなたにとってその悔いが残っては昔のマリーみたいになるので~す!!なら、その悔いを残すべきではあ~りませ~ん!!フルスロットルにやるべきで~す!!」

そう、鞠莉をはじめとする聖良たち4人の答え、それは、昔の鞠莉みたいに悔いが残らないように全力でやることだった。人というのは悔いが残れば一生それについて悔いてしまいがちである。なら、その悔いが残らないように全力でその物事をやるべき、なのかもしれない。

 ただ、それについて、あつこ、こう言い返す。

「でも、私のなかにスティグマが・・・」

そう、あつこを苦しめる元凶、それはあつこのなかにあるスティグマ、だった。そのスティグマがある限り、あつこはどうすることもできないのである。

 だが、そんなもの、鞠莉はかんたんい吹っ飛ばしてしまう。それは次の鞠莉の言葉によるものだった。

「そんなもの、関係ないで~す!!だって、もうあつこのスティグマは治っているので~す!!なら、もう大丈夫で~す!!スティグマなんてあつこの思い過ごしで~す!!」

そう、鞠莉の言う通りであった。あつこのスティグマはすでに治っていた。ある意味、あつこの思い過ごしであった。なので、どんなことをしてもそのスティグマは開くことはないのである。

 だが、それでもあつこはこう訴えた。

「でも、このスティグマが開けば、きっと、みんなに迷惑をかけるかもしれない・・・」

そう、あつこが恐れていること、それは、このスティグマが開けばきっとみんなに迷惑をかけることになる、ということだった。みんなに迷惑をかけたくない、そお思いがある限り、あつこはどうすることもできないのである。

 だが、それでも鞠莉は反論する。

「そんなの関係ないので~す!!そのときはそのときなので~す!!むしろ、あつこ自身、「スティグマが開いてほしくない」とわがままをいっている気がするので~す!!そんなのナンセンスで~す!!」

この鞠莉の言葉に、あつこ、

「・・・」

と無言になってしまう。いや、図星を突かれたのである。あつこ自身はみんなに迷惑をかける、そう主張しているのだが、裏を返すと、あつこ自身、そのスティグマを開いて欲しくない、というわがままを言っている、そう言われてもおかしくなかった。

 そんなあつこに対し聖良がこう助言する。

「あつこ、あのときのことを思いだしてください。ラブライブ!延長戦であつこは理亜のために働いてくれたことを・・・」

そう、このときは自分のスティグマのことなんて考えずに自分の意思で理亜のために動いていたのである。たとえば、理亜に「Believe Agein」の振付を覚えさせるためにあつこが振付をしたDVDを作成したことなど・・・。

 そして、聖良はあつこに対しこう力強く訴えた。

「あつこ、あなたのスティグマは単なるまやかしです!!あつこなら絶対に大丈夫です!!悔いが残らないようにあつこのしたいことをしてください!!それがあつこにとって新しい自分へと変わるために必要なことです!!あつこ、自分がやりたいことをしてください!!」

 その聖良の言葉に、あつこ、自分のなかでなにかが変わっていくものを感じた。

(あっ、なんか、私のなかでなにかが変わろうとしている・・・。なにか不安に満ちたものが消えていく・・・。私、なにかしたい、と思えるようになっていってる・・・)

そんな温子の思いを手助けするがごとく、ダイヤ、果南、鞠莉からもあつこに声援が送られる。

「あつこ、やってやるので~す!!チャンスは無限大で~す!!」(鞠莉)

「でも、スティグマが開いても大丈夫ですからね!!](果南)

「私がとてもいい医者を紹介してあげますから。まぁ、あの桜花さんを治した天才なのですがね・・・」(ダイヤ)

って、ダイア、しれっと大事なことを話していたような気が・・・。まぁ、正直にいうと、あの桜花のケガを治すように手配してくれたのはダイヤたちであった。千歌たちから桜花がケガをしたことを聞きつけたダイヤたちがすぐにスクールアイドルのネットワークを駆使して東都大学のはるかに連絡したのがもとの始まりだった。

 とはいえ、そんなダイヤたちの声援を受け、あつこ、

(私、決めたよ。私、これからは・・・)

とついに決心したかのように聖良たちに対しこう宣言した。

「私、悔いが残らないようにいろんなことをやってみる!!自分のスティグマが開いてもいい!!どんなことだってやってやる!!」

 その瞬間、

(あっ、なんか、私のなかにあった闇が消えていく感じがする・・・)

と、あつこのなかにあった深淵なる闇、スティグマのせいでなにもできない、そんな闇が消えていくのをあつこは感じていた。そうあつこはついに自分のなかにある深淵なる闇に打ち勝つことができたのである。

 そんなあつこに対し聖良はこんなことを口にした。

「これであつこのなかにある闇は消えたのですね。なら、あつこ、これからなにをするつもりなのですか?」

 すると、あつこはこう口にした。

「私は・・・」

 

 翌日、あつこは花樹と理亜、フィギュアスケート部の部長を呼んでこう宣言した。

「私、蝶野あつこ、これからは自分のスティグマに関係なくいろんなことにチャレンジしたいと思っております。これまで迷惑をおかけして申し訳ございません」

これには、理亜、

「あつこ、やっぱりあつこはあつこだ。あつこなら絶対に乗り切れると思った」

とあつこのことを褒めると、花樹、フィギュアスケート部の部長、ともに、

「ちなみに、これからはスクールアイドルをしていくはず!!」(花樹)

「いや、やっぱりフィギュアスケートでしょ!!だって、あつkならこれまでの経験があるフィギュアスケートをやるべきなのだから!!」(フィギュアスケート部の部長)

とあつこに迫るも、あつこ、そんな2人に対し、

「2人ともちょっと待って!!」

と言っては2人をけん制するとともに2人に向かってこう話始めた。

「私、蝶野あつこはこれから・・・」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。