「ようこそ、こころあの2人、さぁ、さぁ、お茶をどうぞ」
ここは函館の花樹の父親が経営しているディスカウントショップの本社。ここで花樹の父親はこころあを迎え入れていた。今度行われる函館のデパート方一夜の閉店イベントを邪魔するため、こころあを召集したのだ。ちなみに、その閉店イベントにゲストとして登場するのがこの物語の主人公である理亜・花樹・あつこ組であった。この組とは、こころあ、ラブライブ!夏季大会の最終予選と決勝、2階とも勝利していたため、花樹の父親、
(ふんっ、これで棒一屋の閉店イベントを台無しにすれば、私の、いや、木松悪斗様の計画は達成できる!!あとは木松悪斗様が無罪になればここ函館は木松悪斗様のものになるのだ!!)
と威張りながらそう考えていた。
これまで花樹の父親はある計画のために、いや、木松悪斗になにかがあったときのために函館の地にて函館支配計画を進めていた。それは函館の経済を牛耳ることで木松悪斗が函館の経済を乗っ取ろう、いや、ここに木松悪斗帝国を裏で造ろうとしていたのである。まず、最初に狙ったのが呉服店であった。これについては花樹の父親が試しに仕掛けたものだったのだが、花樹の父親は県外の呉服商に無理やり原価割れの発注を行いそれで仕入れた着物でもって着物の激安セールを仕掛けたのである。むろん、これをできたのも木松悪斗の力によるものだったのだが、この激安セールにより函館にあった歴史由緒ある呉服店を閉店に追いやるまでになった。
それに味をしめたのか、花樹の父親はディスカウントショップの店舗を拡大させる。函館の各地にディスカウントショップを次々とオープンさせ、数の力でもって原価割れの発注を繰り返すことでディスカウントショップのまわりにある店に大ダメージを与えるような激安セールを繰り広げたのである。むろん、それは生鮮食品にもいえたことで、函館近郊の農家に無理やり専売契約を結ばせては原価割れするような取引を無理やりさせられていたのである。これにより中島廉売など函館市民の台所のお客さんの数も減少するといったことも起きてしまった。
そして、花樹の父親はついに函館市民の誇りともいえるデパート棒一屋に狙いを定めた。まず、デパート近くに店をオープンさせ、棒一屋を狙ったような激安セールを連続して行ったのである。それにより棒一屋の売上は激減、もとから郊外のショッピングモールとの競争により売上が低迷していたところにダメージを与える結果となり倒産、閉店することになったのである。こうして、花樹の父親、いや、木松悪斗の函館支配計画は最終段階へと向かうこととなったのである。
そんなとき、その棒一屋がこれまで棒一屋を愛してくれた函館市民のために閉店イベントを計画しているという情報が入ってくる。それについて、花樹の父親は、
(ふんっ、それなら私のディスカウントショップの力をみせつけるいい機会かもしれないな!!)
とこのイベントを邪魔して自分の力をみせつけることにしたのだった。その後、このイベントのゲストが花樹たちであることを知った花樹の父親は花樹たちに勝ったことがあるこころあを召集したのである。でも、こころあの信条は「楽しむことがすべて」なのに「勝利こそすべて」が信条の花樹の父親に手を貸すなんて信じられないことなのですがね・・・。
それでも花樹の父親はこころあに対しこんなことを言ってきた。
「さてと、今回の目的であるがあるイベントを潰してきてもらいたいのだ。こころあの実力なら簡単だろう」
これには、ここあ、
「まぁ、本当はあまりしたくないけどやるっしゅ!!」
と言うとこころも、
「まぁ、私たちの実力なら大丈夫でしょ!!」
と力強く言った。これには、花樹の父親、
「これで木松悪斗様も安泰だ!!」
と喜びながら言った。
その後、
「今日はここで作戦会議をするぜ!!こころあだけにしてほしいぜ!!」
とここあは、今日、ここで作戦会議をすることを花樹の父親に伝えると花樹の父親は、
「私がいてはいけないのか?」
と尋ねた。これには、こころ、
「私たちだけの秘密会議です。素晴らしいパフォーマンスをするために必要です」
と言うと花樹の父親は、
「なら、仕方がないか・・・」
ととぼとぼと部屋をあとにした・・・。
そして、会社にはこころあしかいなくなった。すると・・・、
「さてと、あらさがしをするぜ!!」
とここあが言うとこころも、
「さてと、このあたりにある資料を見ていくです」
と言ってはこの部屋にある資料を棚から出しては見て回った。
そんなときだった。突然、こころのスマホから、
プルル
という音が聞こえてきた。すると、こころがそれにでる。
「はい、こころです」
すると、こころのスマホから少女の声が聞こえてきた。
「こころちゃん、なにか見つかりましたか?」
これには、こころ、こんなことを言いだしてきた。
「はい、あまりにすごいものでした・・・」
どうやら、こころあ、なにかを調べていく最中のようだ。
すると、今度はここあのスマホからも、
プルル
という音が聞こえてきた。これには、ここあ、
「はいだぜ!!」
と電話に出ると、そこには・・・、
「え~、今、沼津郊外にある病院にきています」
とこれまた少女の声が聞こえてきた。どうやら沼津郊外にある病院で誰かがあるものを探しているようだ。
そんななか、ここあがあることを叫んだ。
「ここはビデオ通話で話すべきだぜ!!」
そのここあの言葉とともに、こころ、ここあ、共にビデオ通話に切り替えた。
すると、こころのスマホにはガテン系の少女が、ここあのスマホにはメガネをかけた少女、そして・・・、
「あと、アランも宜しく!!」
と久しぶりに登場のアランが出てきた。このアラン、第7話で桜花の母親を気付け薬で起こしたことにより木松悪斗逮捕へと結び付けた人物であった。そのアランが出ている・・・ということは・・・、
「そうです。私、アラン・スミシー、ちゃんとあるものを見つけました」
と言っては1枚のSDカードを取り出した。なんか、アラン、凄いものを見つけたようだ。
さらには、メガネをかけた少女からは、
「さきほどSDカードの映像を見ましたが、あまりにも衝撃的でした。これが人がすることなのでしょうか・・・」
と唖然となるようなことを言いだしてきた。
といった具合にこころあはなにかを探すがごとく自分たちがいる部屋のあらさがしをしてはいろんなものを見つけてはそれを写真にとっていった。むろん、メガネをかけた少女とアランも病院のいろんなところにいってはあらさがしを行っていた。どうやらこころあとメガネをかけた少女とアランはなにかを調べているようだ。果たしてそれはなんなのだろうか・・・。
第11話 KAZYU said 「Let’s start New us!!」
RIA said 「We are ・・・」(後編)
棒一屋の閉店イベントの数日前・・・、
「1,2,3,4,2,2,3,4」
と校庭にてあつこの掛け声とともにダンス練習をしている理亜と花樹。そのなかで、花樹、
「あっ!!」
ど叫んでは止まってしまう。どうやらテンポが少し遅れたみたいだった。これには、理亜、
「花樹、少しはしっかりして!!本番まであともう少しだから」
と花樹に叱るもあつこは、
「まぁまぁ」
と理亜をなだめると花樹に対し、
「花樹さん、しっかり!!」
と励まそうとしていた。ただ、とうの花樹は、
「うぅ、花樹は・・・、花樹は・・・」
となにか言いたそうだった。
そんなときだった。
「猪鹿蝶、お前たちは疫病神だ!!」
とある生徒に言われてしまう。これには、理亜、
「どこが疫病神なの!!」
と反論するもその生徒はこんなことを言ってきた。
「だって、猪波(花樹)って子、ここ函館が誇るデパート(棒一屋)を閉店させた人の子なんでしょ!!なら、ここ函館にとって疫病神じゃない!!」
これには、あつこ、
「それは言い過ぎだと思います!!」
とこちらも反論するもその生徒は言い続ける。それに、あなたたちだってその仲間じゃない!!猪鹿蝶、あなたたちだって函館において裏切り者だよ!!」
その生徒の言葉に、花樹、
「花樹は裏切り者・・・」
と愕然となってしまうとともに首からさげていた十字架状のペンダントを持っては、
「おばあちゃん・・・、おばあちゃん・・・」
ともうここにはいないおばあちゃんに助けをこうた。
そんな花樹を見てはその生徒はこんなことを言ってしまう。
「はぁ~、おばあちゃん、おばあちゃんってなにかの宗教?笑っちゃうね!!」
あまりのもの暴言、これにはさすがの理亜も、
「あなた、あまりにも度が過ぎている!!」
と言い返すとその生徒は、
「まぁ、猪鹿蝶には今のがお似合いだね!!」
と言ってはどこかにいってしまった・・・。
そんな生徒の姿を見てあつこはこう考えてしまった。
(まるで猪鹿蝶が1つの悪者として認識されています。このままだと私たち自体悪いものとして認識されてしまいます・・・)
あつこが危惧していること、それは、自分たち、猪鹿蝶、それ自体がまわりのみんなから悪者としてのけ者にされてしまう、そのことだった。こうなってしまうと・・・、
(このままだと閉店イベント自体失敗に終わってしまいます。そうなってしまえば相手の思うつぼです・・・)(あつこ)
そう、このままいけば自分たちをゲストに呼んでいる棒一屋の閉店イベントが失敗に終わる、こうなってしまうと、相手、花樹の父親の思うつぼになってしまう、のである。だって、悪者として認識されている自分たちが出ているという険悪な雰囲気の状態で(地域のみなさんのお礼を兼ねての)閉店イベントをやったらそのイベント自体荒れてしまうのは目に見えているから・・・。あつこはそのことを危惧していたのである。
とはいえ、自分たちにも危険な要素はあった。花樹である。花樹は、このとき、こう思っていた。
(おばあちゃん・・・、おばあちゃん・・・、オ・・・花樹を助けて・・・。(閉店イベントで)こころあに勝たないといけないのに・・・、花樹、もうどうすることもできないよ・・・。おばあちゃん、助けて・・・)
花樹は焦りを感じていた。あと数日でイベント本番、そこでこころあに勝たないといけない、だけど、今の状態だと負けてしまう、そんな焦りを感じていたのだ。だが、今の花樹の状態だとおばあちゃんに助けをこう、そんな状態だと絶対に失敗する、そんな感じであった、花樹は・・・。
このままの自分だと絶対に負けてしまう、そう思った花樹は最後の頼みとして、その日の夜、自分の父親に直談判した。
「お父様、お願いです。閉店イベントを邪魔するのはやめてください!!」
そうすることで花樹は少しでも自分を保とうとしていた。
だが、それを父親は、
「ふんっ、そんなもの、ダメに決まっておるだろうが!!あともう少しでこの函館は木松悪斗様の手に落ちるんだ!!そこで函館市民が絶望を感じる様が見れるんだ!!とてもいい余興だろうが!!」
と聞く耳持たず。いや、サディスティックになっていた。いや、それどころか、花樹の父親、花樹に向かってこう命令してくる。
「さてと、お前に命令する。閉店イベントを潰せ!!いいか、潰せ!!絶対にな!!」
あまりにも傍若無人な態度、それでも自分の父親の命令に花樹は、
(この勝負、負けるなんて・・・。でも、負けないといけない・・・。でも、花樹、理亜さんやあつこさんのことを考えると負けるなんて・・・、負けるなんて・・・)
と自分の頭のなかで葛藤してしまう。自分の父親からの命令でこの戦いに負けるよう命令されている、でも、自分としては理亜とあつこのためにも勝たないといけない・・・、そんな葛藤が花樹の頭のなかで起きていた・・・。
だが、花樹は苦悩していた。
(でも、今の花樹の状態では・・・、ダメダメな状態では・・・、ダメ・・・。なにもかもダメ・・・。でも、勝たないと・・・、いや・・・、負けないと・・・)
いくら練習してもいつも失敗する、そのことは花樹もわかっていた。それでもこころあに勝たないといけない、そん焦りがあった。ところが、ここにきて父から「負ける」と命令された。これにより花樹はさらに苦悩してしまった。
そして、花樹は天をあおぎこう思ってしまった。
(おばあちゃん、助けて・・・。どうすればこころあに勝てるの。いや、負けないといけないの・・・。おばあちゃん、助けて・・・)
そして、ついに閉店イベント当日を迎えた。棒一屋の道路前に設営された会場では函館が誇る海鮮品を使った屋台などが並んでいた。また、その屋台の前に造られた舞台では、老若男女、心の残ったステージを繰り広げていた。それを多くのお客さまが屋台の品を食べながら楽しんでいた。それくらい棒一屋は函館市民に慕われたのである。
そんななか、花樹と理亜、あつこは本番まで棒一屋の裏手で最後の練習をしていた。
「1,2,3,4,2,2,3,4。はい、終わり!!」
あつこの掛け声とともに練習を終えると、理亜、花樹に対し注意をする。
「花樹、ちょっとぎこちなすぎ!!もうすぐ本番!!ちゃんとして!!」
だが、その理亜の声も花樹には届いていなかった。だって・・・、
(こころあに勝たないといけない・・・。なのに、負けないといけない・・・。どうすればいいの・・・、おばあちゃん・・・)
といまだに苦悩していたのだから。自分の父親からの「負けろ」という命令、そして、その父親から叩き込まれた「勝利こそすべて」という信条、それにより2つの狭間で花樹は苦しんでいた。ただ、それについては理亜とあつこは知らない。そのため、理亜は苦悩する花樹に対して真面目にするように言ってきたのである。
そんな理亜に対してあつこはこう制する。
「なんか花樹さんの苦しんでいるようにみえます。理亜さん、これ以上は・・・」
これには、理亜、あつこの言葉を受けてか、
「花樹、本当にしっかりしなさい!!」
と軽く注意しては舞台へと移動していった、こう思いながら・・・。
(花樹が苦しんでいる・・・。それってなにが原因なわけ?こころあ?それとも別のなに?)
理亜はなぜ花樹が苦しんでいるのかわからない。ただ1ついえること、それは、本番が近いこと、なにに対しても真面目な理亜にとって少しの不安要素はとりたい、そう思っていたのである。
一方、あつこはというと、苦悩する花樹を見てはあることを考えていた。
(花樹さんが苦しんでいる理由・・・、それってなにかがあるごとに「おばあちゃん」と言っている・・・、それってなにか関係があるのでしょうか・・・)
そう、あつこは花樹が苦しんでいる理由を考えていたのだ。数字前にある生徒から「疫病神」と言われたとき、花樹は「おばあちゃん」と言っていた。それと今苦しんでいる理由、それに共通しているのではないかと考えたのである。
そして、あつこはQRコード入りのフィルムを見た。これは花樹の母親から託されたものだった。このフィルムを見て、あつこ、
(このフィルム、おばあちゃんの遺品、そして、あの花樹さんは苦しんでいる。それはおばあちゃんと関係している・・・)
と考えるようになった。このフィルムとおばあちゃんと花樹が苦しんでいること、それにはある共通したものがあるのかもしれない、そうあつこは考えるようになったのである。
そして、あつこはもう1度あることを振り返った。
(花樹さんにはある闇があった。それは「スクールアイドルとして大成し、「勝利こそすべて」という考えのもと、おばあちゃんとの夢、約束であるラブライブ!で優勝すること)
花樹の深淵なる闇について思いだすあつこ。さらにこんなことまであつこは考えた。
(そして、このステージではこころあの襲撃が起きるかもしれない。そうなると勝負ごとになる。やっぱり、「勝たないといけない」、そのことで花樹さんは苦しんでいるわけ!?)
そう、このステージでは花樹の父親が棒一屋の閉店イベントを潰すためにこころあの襲撃を予告していたのである。こうなると花樹たちはこころあと争わないといけない、、そうあつこは考えたのである。
そんなあつこは花樹の方をもう1度見ては花樹のしているペンダントのことを考えてしまう。
(そして、このおばあちゃんの化身たるペンダントは壊されてしまった。これによりおばあちゃんに頼ることができなくなっている。それにより花樹さんは苦しんでいるのかもしれない・・・)
ある意味、あつこはそう考えても仕方がなかった。まさか実の父親から今日負けるように言われているなんてあつこと理亜は知らないのだから。ただ、それでも、今のあつこからすれば今出せる答えとしてはかなりよかったのかもしれない。
しかし、これについてはあつこはどうすることもできなかった。だって・・・、
(でも、私たちは花樹さんにどうすることもできない。だって、私たちはおばあちゃんの代わりになれないのだから・・・)
花樹は自分の深淵なる闇によりおばあちゃんに依存していた。だけど、そのおばあちゃんは今はいないしその化身であるペンダントも壊れてしまった。それにより、花樹は心のよりどころだったおばあちゃんを失ったのである。それの代わりにあつこと理亜が務めるかというとちょっと難しいことであった、今は・・・。そのため、あつこは花樹の苦悩を解消できないもどかしたを感じていた。
そんああつこであったが1つ気がかりのことがあった。それは・・・、
(そのおばあちゃんの化身であるペンダントのなかにはもう1つのQRコード入りのフィルムがあった。それとあの(花樹の母親から託された)フィルムとどう関係あるのだろうか・・・)
そう、花樹のペンダントのなかにはもう1つのQRコード入りのフィルムが1枚入っていたのである。それと花樹の母親から託されたフィルム、その2枚にはどんな関係性があるのか、あつこはそのことが気になっていたのである。
ただ、今は直前のステージのことを考えないといけない。そのことをあつこは考えてしまう。
(とはいえ、今は私たちのステージを無事にやり遂げないと・・・)
そう、今は閉店イベントのステージを無事にやり遂げることが先決だった。なので、あつこは花樹のことはあとにして目の前のことに集中することにした・・・。