そして、ついに本番を迎えた。
「それでは、ついにメインイベント、聖女スクールアイドル部、理亜・花樹・あつこ組による・・・」
そのときだった、突然、
「ふんっ、こんな茶番、さっさとやめろ!!」
という男の声が聞こえてきた。これには、イベントの司会者、
「いったいなにごとです!?」
と声がする方を見るとそこには・・・、
「ふんっ、このイベ、私が壊してやる!!」
とある男1人と少女2人がいた。
すると、花樹はその男を見てはっとする。
「お、お父様・・・」
そう、そこにいたのは、花樹の父親、猪波と・・・、
「私たちもいるです!!」
「ここあの出番だぜ!!」
そう、こころあがいたのだ。これには、理亜、
「こころあ、「楽しむことがすべて」を体現しているあなたたちなのに「勝利こそすべて」を体現している花樹の父親につくなんて・・・」
とこころあに文句を言おうにも、こころあ、それに反論!!
「ここあたちはステージがあれば行くんだぜ!!」(ここあ)
「まぁ、今はそうしておくのです!!」(こころ)
そのこころあの言葉に、理亜、怒る。
「こころあ、どこまで落ちぶれではいいわけ?」
この理亜の言葉に、こころあ、大人の対応をする。
「なにを言っても関係ないぜ!!」(ここあ)
「私たちは私たちのためにいくのです!!」(こころ)
このこころあの2人の姿はまるで、どこ吹く風、といったようなものだった。
そして、猪波はこころあに対し命令した。
「さぁ、こころあ、私の、木松悪斗様の実力をみせつけるのです!!そして、絶望に満ちた、いや、絶望を与えるくらいのステージをみせつけるのです!!」
そう、ついに猪波はこのイベを潰して函館市民に恐怖を与える、そんなことを(こころあをつかって)しようとしていたのである。
すると、すでにこころあが、
「さてと、準備はできたぜ!!」(ここあ)
「みんな聞くのです、私たちの歌を!!」(こころ)
「「Ww enjoy School Idoll!!」」(2人)
この2人が言った曲名を聞いて、花樹、はっとする。
(これって花樹がこころあに初めて負けた曲・・・)
そう、こころあ、なんと、花樹たちを初めて勝った曲をチョイスしてきたのである。これには、理亜、
(これって花樹への当てつけ)
とびっくりするとともにあつこも、
(私たちの弱点である花樹さんを潰すための曲なんて、こころあ、えげつない・・・)
とこころあの曲のチョイスに唖然となってしまった。まぁ、こころあとしてら、
(この曲ならまわりのみんなもこころあたちにメロメロになってくれるはずだぜ!!)(ここあ)
と別に花樹を狙い売りにするためにこの曲をチョイスしたわけではないのですがね・・・。
ただ、この後、こころあの予想に反することが起きてしまった。こころあが、
「Ww enjoy School Idoll!!」
と元気よく歌っては合いの手を入れてもらおうとしているにも関わらず、
「Ww enjoy School Idoll!!」
とステージ前方にいるお客さんだけが盛り上がっては合いの手をいれるだけ、ほかのお客さんは、
シーン
となにげに盛り上がっていなかったばかりか白けていた。
これに唖然となったのがこころあとこころあを召集した猪波だった。こころあの圧倒的な実力でもってここにいる函館市民を絶望に陥れる作戦だったのだが、まさか、逆に白けてしまうなんて予想外だったのだ。そのためか、猪波、珍しく慌ててしまう。
(うそだろ!!この私の計画ではここにいる函館市民は絶望するはずだった。なのに、ただ白けてしまうなんて・・・。ここに来た意味がないじゃないか!!)
あまりにも予想外・・・、でも、猪波はどうすることもできなかった。というのも、このデパートを潰せばあとは猪波の、いや、木松悪斗の思いのまま、ということでディスカウントショップの激安セールの準備をしていなかったのだ。セールをする前には必ずセールの対象となる商品を大量に用意しないとすぐに品切りを起こしてしまう。そうなるとディスカウントショップの信用問題にもつながってしまう。そのため、すぐに激安セールをしようにも、その準備、つまり、大量の在庫を用意していない、ということで、猪波お得意の激安セールができない、というのだ。猪波、最後の最後で大きなミスを犯したのかもしれない。
ただし、こころあはこの結果を予想?していたようだ。というのも、
(ここあは勢い込んでいましたが、お客さまたちが白けるのも無理はないのです)
と、こころ、このことは予想済みのようだった。というのも、こころあのステージというのはスクールアイドルファンあってのものだった。こころあの場合、どちらかというと自分たちを応援してくれているファン向けの曲が多く、ラブライブ!などといったスクールアイドル好きが集まるところでは大いに盛り上がるのである。対して、それ以外となるとこころあの曲を聞いてもどこで盛り上がればいいかわからず、盛り上がろうとしてもズレてしまう、そんなことが起きてしまう。いや、それどころか、スクールアイドルなんて興味ない、そんな人たちだといくらこころあの曲を聞いても無視してしまう、そういうものだった。それが、今、こころあのステージ前で起きてしまったのである。そう考えると、Aqoursの曲もSaint Snowの曲も、しいてはμ'sの曲もスクールアイドル好き以外の人からも好かれる、それくらい名曲、といえるのかもしれない。
そんなわけでして、会場中白けたまま、
「無敵のスクールアイドル!!」
という曲が終了しても、
ぱちぱち
という拍手もまばら。これには、ここあ、
「あぁ、このステージ、失敗でしゅ!!」
とこのステージ自体失敗に終わったことを認めてしまった・・・。
すると、猪波、すぐにこころあを責める。
「えっ、あなたたちはラブライブ!で準優勝した実力をもっているのだろ!!なのに、なんで、なんで、ここにいるみんなは絶望していないんだ!!お前たちの実力はそんなものなのか!?」
すると、こころは猪波に対しある言葉を送った。
「猪波のおじさん、私たちは私たちのあったステージがあるのです。今回はそれじゃなかったというだけなのです」
このこころの言葉に、猪波、
(あともう少し、あともう少しなんだ。なのに、ここでしくじるなんて・・・)
と愕然となる。あともう少しで函館は猪波の、いや、木松悪斗の手に落ちる、今回はそれを知らしめるための場、だったのだが、結局はそれが失敗に終わった、というのが信じられなかったのだ。
そんなわけでして、猪波、こころあに対し文句を言う。
「なんでみんなが白けるようなライブをしたんだ!!こちらの計画が台無しじゃないか!!」
ところが、こころあ、そんな猪波に対し反論。
「え~、これでもここあたちは一生懸命やったんだぜ!!」(ここあ)
「それに、私たちはあなたがライブをしてくださいとお願いされたからしただです~」(こころ)
たしかにその通りだった。実は、猪波、閉店イベントに花樹たちが出ることを聞きつけたため、急遽、そのイベントを潰す目的で実力のある芸能人やアイドルなどを花樹たちにぶつけるつもりだったのだが、汚いことをしている猪波のディスカウントショップには手を貸したくない、ということで、どこも猪波の依頼を断ってきたのある。そのため、仕方なく花樹たちを倒した実績のあり猪波に依頼に断りをしなかったこここあを呼んだ、というのだ。ただ、そんな猪波にこころあが手を貸した理由は猪波の知らないのですがね・・・。
と、ここで猪波、ある名案が出た。
(あっ、そうだ。私の娘にこのステージを潰すように命令すればいいんだ)
それは悪魔の名案だった。猪波の娘は花樹である。その花樹に命令すればこのステージは、いや、このイベント自体潰れてしまう、そう猪波は考えたのである。父である猪波からの命令は絶対、だから・・・。そのため、猪波は実の娘である花樹に命令を言い放つ。
「おい、花樹、いや、お前、今から行われるステージ、失敗しろ!!そして、負けろ!!」
これに対し花樹は困惑する。
(花樹としたらこころあに勝てる絶好の機会!!だけど、お父様からは失敗城、負けろと言われている・・・。いったいどうすればいいの・・・)
今の花樹の信条は「勝利こそすべて」である。そして、今回のこころあとの対決、こころあ側はステージを失敗した、あのこころあに勝てるチャンスであった。だが、絶対なる存在であった実の父からはステージに失敗しろ、負けろ、と言われている、それによって花樹は苦しんでいたのである。
しや、それどころではない、忘れていないだろうか。花樹の「勝利こそすべて」という信条は花樹の父親である猪波から植え付けられたものだった。そのこともあってか、花樹、さらに困惑する。
(勝ちたい、これはお父様から言われ続けてきたこと。だから、この勝負、勝ちたい。でも、そのお父様から負けろと言われている・・・。花樹、どっちを選べばいいわけ?花樹、どっちも選ぶことなんてできない・・・。どうしたらいいの・・・)
自分としてはこころあに勝ちたい、それはこれまで父親から言われ続けてきたこと、「勝利こそすべて」、だけど、その父親からこれまで言われてきたことを反すること、負ける、敗北、それを命令されたのである。これにはさすがの花樹も困惑するしかなかった。
だが、そんな花樹に対し花樹の父親である猪波はこう言ってきた。
「はやく私の命令を聞け!!お前は負ければいいのだ!!ステージなんて失敗すればいいんだ!!それに女は男の言うことを聞くもんだ!!男の言うことは絶対!!父親の言うことも絶対なんだ!!」
ここにきて、猪波、本性をさらけ出してきた。猪波は男尊女卑の考えの持ち主でもある。男の言うことは絶対、むろん、父である自分の言うことも絶対、というのである。それに、猪波としてはしびれを切らしたのかもしれない。そのために猪波はこれまで隠していた本性すらさらけしたのである。
この父親の迫力に負けたのか、それとも、父親からの支配からなのか、花樹、怯えながらこう言ってしまう。
「花樹、このステージ、辞退・・・」
そんなときだった。突然、棒一屋の経営者の娘である日野がこんなことを言いだしてきた。
「やっぱり猪波(花樹)は函館において裏切り者だったんだ!!自分の父の言うことを聞いてこのイベントを壊そうとしている。やっぱり猪鹿蝶だね!!この函館において裏切り者だったんだ!!」
猪鹿蝶、それは聖女において浮いた存在、いや、こいつらのせいで聖女のイメージは悪くなった、と思われていた。あつこはともかく、理亜は冬に起きた暴走(SNOW CRYSTAL 序章)により聖女の部活のイメージが悪くなり部活の新入部員の入りが悪くなったこと、花樹は函館を混乱に陥れた猪波の実の娘として忌み嫌われた、それがここにきて日野の手にyよって噴出してきたのだった。
その日野はさらに花樹を責める。
「猪波(花樹)、お前なんていなくなっちゃえ!!お前なんていたら函館がダメになる!!」
この言葉に花樹はついに壊れようとしていた。
(花樹は・・・、花樹は・・・、もういなくなればいいの・・・おばあちゃん、ごめん・・・)
花樹にとって大きな存在であるおばあちゃんに謝るくらい花樹が壊れてしまう、そのせいか、
(このままじゃ花樹さんが壊れてしまう。どうすればいいの・・・)
とあつこは花樹のことが心配になってしまった・・・。
だが、ここで声をあげる少女がいた。
「あつこ、花樹がしているペンダントからあれを出して!!」
この少女の声に、あつこ、びっくりする。
「理亜さん、どうして?」
そう、あつこに声をかけてきたのはこれまで黙っていた理亜だった。理亜は実の父親からの命令で困惑している花樹を見てこう思ってしまう。
(これまで勝つことだけを大事にしてきた花樹、そんな花樹は実の父親から「負けろ」と言われている。こうなってしまうと花樹が困惑する。いったいどうすれば花樹を救えるわけ・・・。いったいどうすれば・・・)
そんなときだった。理亜はあることを思いだす。
(あっ、そうだ!!たしか、花樹の母親からQRコード付きのフィルムをもらっていたはず!!それっておばあちゃんの遺品からみつかったものだったはず・・・)
そう、花樹の母親から預かっていたQRコード入りのフィルム、それは花樹の遺品から見つかったものだった。
さらに、理亜はあることを思いだす。
(それに、花樹のしているペンダント、あのなかにもQRコード入りのフィルムがあった・・・。そして、そのペンダントは花樹が花樹のおばあちゃんからもらったもののはず・・・)
そう、花樹がしているペンダント、そのなかにもQRコード入りのフィルムが入っていた。そのペンダントは花樹が花樹のおばあちゃんからもらったものだった。
そして・・・、
(そして、花樹はおばあちゃんのことを大事にしている、花樹が待つ深淵なる闇にも影響するくらい・・・)
そう、花樹のおばあちゃんに対する依存度はとても強かった。それは、おばあちゃんからもらったペンダント、それにおばあちゃんの遺灰でできたダイヤモンドをはめてはそれをおばあちゃんの代わりにしているくらいだった・・・。それくらい花樹はおばあちゃんに
対しる思いは強いものだった。
そう考えていくうちに理亜はあることに気付く。
(2つのフィルムはともにおばあちゃんがらみのもの・・・。2つともQRコード入り・・・。QRコード・・・、QRコード・・・、あっ、もしかして、2つのフィルムを使って花樹のおばあちゃんは・・・)
その考えとともに理亜はあつこに対しある命令を下した。
「あつこ、花樹が首にかけてあるペンダントから、あれ、出して!!」
これには、あつこ、
(あっ、もしかして、理亜さん、なにかに気づいたのかも?)
と思ったのか花樹に詰め寄り、
「花樹さん、ごめん!!」
と花樹に謝っては花樹がしているペンダントに触ると、花樹、
「えっ、あつこさん、なにを・・・」
と一瞬戸惑ってしまうと、あつこ、その機を逃さず花樹のペンダントの蓋を開けては、
「理亜さん、これを・・・」
となかにあったフィルムを取り出しては理亜に渡した。
と、ここで、理亜、すぐに花樹の母親から受け取ったフィルムとペンダントのなかにあったフィルムを重ね合わせた。すると、1つのちゃんとしたQRコードが現れたじゃないか!!これには、あつこ、
「これって、理亜さん、もしかして・・・」
と理亜に言うと、理亜、にやりと笑っては、
「もしかすると、これがおばあちゃんが花樹のために残してくれた最後のメッセージ、かも・・・」
と言うと会場のスタッフにお願いして自分のスマホに大型モニター付きのOA機器へとつなぐケーブルをつなげるとそのQRコードを自分のスマホで読み取った。
すると、
「花樹や、元気にしていたか?」
1人の高齢の女性が大型モニターに映し出された。これには、花樹、
「お、おばあちゃん・・・」
と声をあげた。そう、大型モニターに映し出されたのは花樹のおばあちゃんであった。