と、ここで、理亜、すぐに花樹の母親から受け取ったフィルムとペンダントのなかにあったフィルムを重ね合わせた。すると、1つのちゃんとしたQRコードが現れたじゃないか!!これには、あつこ、
「これって、理亜さん、もしかして・・・」
と理亜に言うと、理亜、にやりと笑っては、
「もしかすると、これがおばあちゃんが花樹のために残してくれた最後のメッセージ、かも・・・」
と言うと会場のスタッフにお願いして自分のスマホに大型モニター付きのOA機器へとつなぐケーブルをつなげるとそのQRコードを自分のスマホで読み取った。
すると、
「花樹や、元気にしていたか?」
1人の高齢の女性が大型モニターに映し出された。これには、花樹、
「お、おばあちゃん・・・」
と声をあげた。そう、大型モニターに映し出されたのは花樹のおばあちゃんであった。むろん、これには、猪波、
「すぐに消せ!!」
というも誰も取り合ってもらえなかった。
そんな大型モニターに映し出された花樹のおばあちゃんは、
「もうこれが映し出されているのであれば私はもう死んでいるだろうが・・・」
と前置きすると花樹に優しく語りかけるように話し始めた。
「花樹や、花樹は今頃父親の言葉に苦しんでいるかもしれないけれど、おばあちゃんはね、あまり「勝利」にこだわらなくてもいいと思っているよ」
このおばあちゃんの言葉に、花樹、すぐに反応する。
「えっ、それって・・・」
すると、花樹のおばあちゃん、花樹に対しこう尋ねてきた。
「花樹や、父親の言葉、「勝利こそすべて」、それにより花樹はかなり苦しんでいるんじゃないかな?」
これには、花樹、はっとする。
(たしかに、花樹、「勝利」ばかり追い求めていた。それにより、花樹、苦しんでいた気がする・・・)
このとき、花樹に頭のなかで走馬灯のごとくあることを思いだしていた。それは・・・、「勝利こそすべて」、それにより自暴自棄になってしまった、そのことだった。こころあに負けたことで勝つことばかり追い求めようとしたこと、さらに、一度は勝った桜花に負けたことで自暴自棄となりケガするまで自分を追い込んでしまった、そのことだった。でも、これまでは「勝利こそすべて」という自分の信条により苦しんでいること自体蓋をしていたものの、花樹にとって一番の存在であるおばあちゃんから指摘され、今、ようやく、自分は苦しんでいることに気づいたのである。
それを踏まえたのか、花樹のおばあちゃん、花樹に対しこう伝える。
「「勝利こそすべて」、それは自分の身を破滅させる言葉なんだよ」
このおばあちゃんの言葉、これには、花樹、さらにはっとする。
(花樹、これまでお父様からずっと「勝利こそすべて」と言われていてそれが当たり前と思っていた。でも、おばあちゃんからそれを言われて、「勝利こそすべて」、それに苦しんでいる自分を知って、おばあちゃんの言葉が言おうとしていること、わかる気がする・・・)
おばあちゃんの言葉、それは今の花樹にとって的を得ていた。「勝利こそすべて」、その信条、それは自分の父親から洗脳といえるくらい言われ続けていた。そのため、花樹にとってそれが当たり前だと思っていた。だが、前述の通り、その信条により花樹は自暴自棄になるくらい自分を破滅に追い込もうとしていた。花樹はそれを、今、知ったことによりおばあちゃんが言おうとしたこともわかったのである。
そんな花樹に対し花樹のおばあさんはこんなことを言ってきた。
「でもね、実は、「勝利こそすべて」、それ以上に大切なことがあるんだよ」
これには、花樹、
「それって・・・」
とおばあちゃんに尋ねると花樹のおばあちゃんはそれを受けてか、大切なことを語り始めた。
「それはね、「楽しむこと」「みんなと一緒に楽しむこと」、だよ。「勝利こそすべて」というのはそれによって自分の身を滅ぼすどころか、まわりに対しても悪影響を与えるものなんだよ。それよりも、「楽しむこと」「好きになること」、それは無限のエンジンとなって相手と切磋琢磨できるものなんだよ!!だから、花樹、これからは「楽しむこと」を大事にしてね、Aqoursみたいに・・・」
そう、何度も言っているが、「勝利こそすべて」、それ自体、自分の身はおろかまわりに対して悪影響を与えることが多い。対して、「楽しむこと」は「楽しむこと」「好きになること」の無限のサイクルによって無限に相手とともに成長することができるものである。
そのおばあちゃんの言葉は花樹にとって身に染みるものがあった。というのも、
(たしかに、あつこさんと理亜さんと3人でやったことはとても楽しかった・・・。とても気持ちがよかった。だから、ずっと続いてほしいと思っていた。でも、それこそがとても大切なものだったんだね・・・。今、花樹はそれを知ったかもしれないよ・・・。)
これまで花樹は「勝利こそすべて」を追い求めてきた。そのため、自分の身を破滅させるくらいにまで自分のことを責めていた。だが、そのなかで唯一違ったのが聖泉祭での、あつこ、理亜、3人でのステージだった。このときはあつこの圧によってしぶしぶ「勝利こそすべて」のことを忘れては「楽しむこと」をした。このとき、花樹のなかには不思議な感覚があった。それは、「楽しむことによって生まれる気持ちよさ」、であった。それを花樹は思いだしていたのだ。
そして、花樹はおばあちゃんの導きによりある答えに達する。
(おばあちゃん、花樹、わかった気がするよ。「勝利」よりも「楽しむこと」が大切なんだね・・・)
そう、このとき、花樹は、
花樹は、今、「楽しむこと」の素晴らしさを知った
のである。
そんな想いとともに花樹は理亜とあつこに対してついにこの言葉を発した。
「オ・・・、花樹、これまで「勝利こそすべて」、が大事だと思っていた。でも、それ以上に、「楽しむことが大事」であると気づきました、理亜さん、あつこさん・・・」
この花樹の想いを聞いて、理亜、あつこ、ともに、
「花樹・・・」(理亜)
「花樹さん・・・」(あつこ)
となにか安心したかのように花樹の方を見ていた。いや、それ以上に、
(なにか花樹のなかから悩みが消えたような気がする・・・)
と理亜は花樹の姿を見てなにかを悟ったような気がした。というのも、このとき、花樹のなかである変化が生まれていた。それは・・・、
(なんか、「楽しむことがすべて」、そう考えるだけでこれまで困惑していたものが消えた、そんな感じがします・・・)(花樹)
と、花樹自身、これまで悩んでいたことがすっきり消えた、そんなふうに感じていたのである。というのもえ、花樹はこれまで、「勝利こそすべて」、勝利のみを追求してきたことで自暴自棄になるくらいその言葉に苦しんでいたのである。そこに自分の父親から「負けろ」という相反することを命令してきたため、花樹は「勝利」と「敗北」の狭間で困惑してしまったのである。しかし、花樹にとって1番大切な存在であるおばあちゃんのおかげで、「勝利」でも「敗北」でもない、「楽しむこと」、という第3の答えが提示され、花樹もその大切さに気づいたことにより花樹は「勝利」「敗北」の狭間で苦しまなくてすんだのである。
と、ここで、理亜、あることに気付くと花樹に対し問うた。
「ところで、花樹、ときどき、「オ・・・、花樹と言っているけど、どうして?」
これには、花樹、
「そ、それは・・・」
と言葉に窮してしまった。
そんなときだった。大きなモニターに映る花樹のおばあさんが花樹に対しこんなことを言ってきた。
「それとね、花樹、もう偽の自分を出すのはやめなさい。もっと素の自分をだしなさい。これ以上、父親から縛られなくてもいいんだよ。おばあちゃん、素の花樹のほうがとてもいいと思うよ。だからね、花樹、もう我慢しなくてもいいんだよ」
このおばあちゃんの言葉に、花樹、はっとする。
(おばあちゃん、それって、もう偽りの自分をしなくてもいい、ってことだよね。もう我慢しなくてもいいんだね)
そう、花樹はこれまで偽りの自分を演じていた。それは自分の父親の圧力によるものだった。だが、おばあちゃんによって、偽りの自分を演じなくてもよい、我慢しなくてもよい、その言葉を聞いたことにより、花樹、ついに偽りの自分を脱する決心をする、おばあちゃんの次の言葉によって・・・。
「それじゃ、花樹、リミッター解除!!」
この瞬間、花樹、ついに自分のリミッターを解除した。
すると、花樹、自分の父親に対してこう叫んでしまった。
「オ・・・、花樹・・・、いや、俺、もう親父のいうことなんてききたくない!!俺は俺でいく!!」
この花樹の言葉遣い、これには、理亜、あつこ、ともに唖然となる。
「か、花樹が壊れた・・・」(理亜)
「花樹さん、その言葉遣いは・・・」(あつこ)
そう、理亜とあつこは知らなかった、花樹の本当の姿を・・・。そのため、花樹の代わりように唖然となってしまったのだ。
そんな2人に対し、花樹、
「理亜、そして、あつこ、これが本当の素の自分だ!!」
と力強く言うと、自分の父親、猪波に対して唖然とした態度でこう宣言した。
「これまでは親父の言うことを聞いてきたが、おばあちゃんのあの言葉を聞いて俺は生まれ変わった!!これからは俺は俺でいく!!もう我慢しない!!俺の力を親父に目に見せつけてやる!!」
だが、この花樹の発言に、猪波、ついにこう命令してくる。
「花樹、この私に逆らうな!!さっさと男言葉をなおせ!!私の命令をきけ!!いいな!!」
だが、この猪波からの命令に対し反論した。
「もう親父の呪縛は受けない!俺は俺の道を行く!!親父は黙っていろ!!」
この花樹の反論に対し猪波は、
「ぐぬぬ・・・」
と苦虫をつぶすことしかできなかった・・・。
ただ、おばあちゃんの映像はまだ続いていた。おばあちゃんはある人たちに向けてこう話し始めた。
「そして、花樹のために頑張っているあなたたち、花樹のことを見守ってくれてありがとうございます。そして、これからも花樹のことを大事にしてください」
この花樹のおばあちゃんの言葉に、理亜、あつこ、ともに、
「なんか、私たちのこと、見透かされている・・・」(理亜)
「たしかに・・・」(あつこ)
と苦笑い。でも、2人とも、
(でも、花樹のおばあちゃん、私、花樹のことを大切にする・・・)(理亜)
(花樹のおばあちゃん、安心してください。花樹さんは絶対に大丈夫ですから。だって、私たちがいるのですから・・・)(あつこ)
とおばあちゃんにそう誓ったのである。
そして、おばあちゃんは最後に花樹に対しメッセージを残してくれた。
「花樹、あなたはあなたの進む道を進みなさい。おばあちゃんが天国からあなたのことを見守っていますから。それでは、さようなら・・・」
この言葉を最後に映像は終わった。そのおばあちゃんの言葉に花樹はおばあちゃんに対しこう誓った。
「おばあちゃん、俺、今日教えてもらったこと、大事にしていく。だから、天国から見守ってくれ、おばあちゃん・・・」
そして、花樹は自分の父である猪波に対してこう言いながらどなった。
「親父、いいか、ここからは俺たちのターンだ!!俺たちの力、見せつけてやる!!」
これには、猪波、
「花樹、お前は私のいうことを・・・」
と反論しようにも、花樹、それを無視して理亜とあつこに対して言った。
「理亜、あつこ、俺たちのパフォーマンス、みんなにみせつけてやろうぜ!!」
この花樹の言葉に、理亜、あつこ、ともに、
「あぁ、花樹、わかった!!私たちの力、花樹の父親とこころあにみせつけてやる!!」(理亜)
「そのための曲です!!やってやるつもりです!!」(あつこ)
と3人の誓いとともにステージに駆け上るとまわりにいる観客たちに向かって、花樹、こう訴えた。
「これから歌う曲はここ函館を思って歌う曲。きっとお前らの気持ちをわしづかみすること、間違いなしだぜ!!いいか、聞いてくれ。そして、感じてくれ。俺らはもう迷わない。ここ函館を代表するスクールアイドルだ!!俺らは、そして、この場をもって、俺らは・・・、新しい俺らが・・・、始まるぜ!!」
新しい俺ら・・・、この言葉に理亜は、
(新しい俺らか・・・。なら、あのグループ名、出してもいいかも!!)
と思うとあつこに対し理亜はこう告げた。
「花樹のいう通り!!私たちは1つ!!なら、あのグループ名、出す!!」
これには、あつこ、
「ついにあのグループ名を出すのですね!!わかりました。私は賛成です!!」
と賛成の意を表す。
そんななか、司会者が花樹たちの名をあげる。
「それでは、理亜・花樹・あつこ組で・・・」
そんなときだった。理亜、
「ちょっと待って!!私たち、改名する!!」
と司会者の声をさえぎるとついにあの名前を出した。
「私たちは改名する。理亜・花樹・あつこ組、改め、私たちの名は・・・、
SNOW CRYSTAL
新しい雪の結晶、それが新しい私たちの名前!!」
SNOW CRYSTAL、それはラブライブ!延長戦が終わったとき、理亜が今度結成する自分たちだけのユニットの名前として考えていたものだった。ただ、これまでは、理亜、花樹、そして、あつこ、ともに心がバラバラだったため、理亜がその名前をつけるのをためらっていた。だが、ここにきて3人の心は1つになろうとしている、この名前をつけるのは今しかない、そう思った理亜がこの場をもって、改名、いや、この名を自分たちのユニット名にしたのである。で、この名を聞いた花樹はというと、
「SNOW CRYSTAL・・・、なんていい響きなんだ!!俺たちにふさわしいなだ!!」
と強く感動していた。
そして、花樹はまわりにいるみんなに対してこう強く訴えた。
「俺たちの名はSNOW CRYSTAL!!これから歌う曲を聞いて感動してくれ!!SNOW CRYSTALで、「POLA=STAR」!!」
この言葉をもって3人の白熱のステージの幕が上がった!!
第11話 SNOW CRYSTAL 挿入歌「POLA=STAR」
POLA=STAR POLA=STAR
光り輝く街 それが函館
夜になれば 街中が輝く
街中に広がる 無数の光
光集いて 無数の星座なる
(どんどん熱くなっていく!!どんどん楽しくなっていく!!どんどんスクールアイドルのことが好きになっていく!!これが「楽しむこと」の素晴らしさなんだ!!俺、非常に感動している!!もっともっと楽しくなれ!!もっともっと熱くなれ!!)
花樹はとても感動していた。これまで味わったないようなこの思い、それは花樹にとって新しい感覚であった。でも、戸惑いなんてない、それこそが花樹が追い求めていたものだった。
そんなときだった。突然花樹にさらなる新しい感覚が襲ってきた。
(なんか、花樹がどんどん熱くなっているのを感じてしまう・・・)(理亜)
(それくらい花樹さんは燃えているのですよ)(あつこ)
なんと、花樹の熱い思いが理亜とあつこにも伝わっていたのである。これには、花樹、
(えっ、なんで2人の思いが俺にも伝わっているんだ!!)
とびっくりしてしまう。すると、理亜、花樹に対しこう告げた。
(ついに花樹にも私たちの思いがつながった。花樹、人というの1つの目標に向かって一緒に進もうと思いを一つにしたとき、みんなと心同士でつながることができる。今、私たちは思いを一つにした。だから心でつながっている)
この理亜の言葉に、花樹、とても感動する。
(思いを一つにしたおtき、俺たちは心でつながっているか・・・。なんかうれしいことを言っているな!!)
すると、あつこも花樹に対してこう告げる。
(花樹さん、今、私たちの思いは1つです。今はこのステージを成功させる、それが今の私たちの思いですね)
そのあつこの言葉に花樹ははっきりとこう答えた。
(もちろん!!このステージの成功させて俺たちの思いを、ここ函館を盛り上げてやる、その思いをみんなに知らしめてやる!!)
この花樹の言葉を受け、理亜はこう叫ぶ。
(花樹、あつこ、私たちはこのステージを絶対に成功させる!!そして、私たちの思いをみんなに伝えてやる!!)
これには、花樹、あつことともに、
((OK!!))
と熱く返事をした。
そんな光たちを 先導している星
それが北極星 POLA=STAR
どんなことがあっても ゆるぎない星
私たちを照らしている 目指すべき星
3人の熱い思い、それにより・・・、
「なんか、あいつら、勝負どうこう、というより、「函館を盛り上げたい、このステージを成功させたい、その思いが強くなっている気がする・・・」
と日野の言葉を表すかのように観客たちの3人に対する思いが徐々に変わろうとしていた。
そのためか、次第に、
「SNOW CRYSTAL、頑張れ!!」
という声がどんどん広がっていく。
そんななか、日野の心境にも変化が起きていた。
「私の心もどんどん熱くなっている・・・。あれほど猪波(花樹)のことを恨んでいたのにどんどんあいつのことを応援したくなっていく・・・。いや、それ以上に、あいつがここ函館を盛り上げようとしているのがひしひしと伝わってくる・・・。もう我慢できない・・・。この恨み、それ以上のものをみせたい・・・」
そう、日野も花樹の熱い思いに突き動かされそうに花樹に対する印象も変わろうとしている、いや、それ以上に、
「猪波、いや、花樹、頑張れ!!猪鹿蝶、頑張れ!!」
と、花樹のこと、花樹たち猪鹿蝶のこと、を応援しようとしていた。
そんな日野の行動に食されたのか、ついには花樹たちのことを猪鹿蝶としてさげすんでいた高校のみんなからも、
「猪鹿蝶、頑張れ!!」
という声が次々と聞こえてきた。猪鹿蝶、それは花樹たちのことをさげすむ言葉だった。だが、今、花樹たちSNOW CRYSTALの熱い思いは猪鹿蝶という言葉を熱いものへと昇華させたのである。
そして、ついに、花樹たちは、猪鹿蝶は、いや、SNOW CRYSTALはついに函館を代表するスクールアイドルへと変貌していったのである。そんな花樹たちの姿にこころあも、
「なんか一皮むけた気がするぜ!!」(ここあ)
「それくらい熱いのです!!」(こころ)
と敵ながら熱く答えたのである。
そして、ついに曲は佳境へと進んでいく。
POLA=STAR 1番輝いている
POLA=STAR ゆるぎない星
函館の星のように いつも輝いている
それこそ私たちが 目指すべき星
POLA=STAR 今も輝いている
POLA=STAR POLA=STAR
そして、曲は終わった。その瞬間、
「SNOW CRYSTAL、とてもよかったよ!!」
「もう疫病神とは言わない!!お前たちこそ函館を代表するスクールアイドルだ!!」
と盛り上がりをみせていた。これには、3人とも、
「どうだ、俺たちの歌は!!参っただろ!!」(花樹)
「みんな、ありがとう」(理亜)
「でも、そう言われると、私、泣いてしまいます」(あつこ)
と感動の声をあげていた。
そして、理亜はみんなに向かってこう言った。
「これで私たちのステージは終わります。みんな、聞いてくれて・・・」
そのときだって。理亜の言葉をさえぎるかのようにある男がこんなことを言ってきたのである。
「おいおい、それはないだろ!!いいか、この私がここ函館を支配しているんだぞ!!いいか、お前ら、これから絶望をあじあわせてやる!!」
この言葉に、花樹、こう言ってしまう。
「親父!!」
そう、理亜の言葉をさえぎったのは、花樹の父、猪波だった・・・。その猪波はまずこんなことを言い出してきた。
「まずは函館市民の台所、中島廉売とはこだて自由市場を潰してやる!!」
なんと、猪波、函館市民の台所、中島廉売とはこだて自由市場を潰そうとしてきたのだ。ただ、今のディスカウントショップの力ならすぐにでもできそうなことだったため、
「ぐぬぬ・・・」
と観客たちは歯を食いしばることしかできなかった。
そして、猪波はまわりにいる観客たちに向かってこう言ってきた。
「悔しがれ!!でもな、この私には誰も逆らえない・・・」
そんなときだった。突然、
「ちょっと待った~!!」
という声が会場中に響き渡る。これには、猪波、
「いったい誰だ!?」
と周りを見渡す。
すると、こころあたちがこんなことを言い出してきた。
「観念するのはお前だぜ!!」(ここあ)
「もう調べはついているのです!!」(こころ)
そう、「ちょっと待った」コールをしてきたのはこころあだった。
そのこころあは猪波に対してこんなことを言ってきた。
「私たちはいろいろと調べました。すると、でるわでるわ、不正の嵐!!粉飾決算に詐欺みたいな取引、すべて真っ黒です!!」(こころ)
「真っ黒、真っ黒」(ここあ)
そう、猪波はいろいろと不正をしていた。数えるだけで数えきれない、粉飾決算、詐欺みたいな取引、それに、下請けに対する強要、などなど。ただ、それに対して猪波はこう言い訳する。
「そんなこと、知らないぞ!!」
猪波はここまできて白を切るつもりだった。
だが、大型モニターには、
「おい、あれって粉飾決算の証拠だろ・・・」
と猪波がこれまで行ってきた不正の証拠の数々が映し出されていた。これには、猪波、
「うわ~、なんでこんなものが映し出されているんだ!!」
と絶望に満ちた声をあげていた。
そんな猪波に対しこころあが暴露した。
「これらは私たちが調べた証拠です!!私たちは最初からあなたの不正を調べるためにわざと手を組んだのです!!」(こころ)
そう、こころあはいわゆるスパイであった。猪波が不正をしている、それを調べるためにこころあはわざと猪波と手を組んだのである。これには、猪波、
「こころあ、お前ら!!」
とこころあに怒りの矛先を向けようとしていた。
すると、大型モニターにはガテン系の少女が映し出されるとその少女はこう言い出してきた。
「猪波さん、スクールアイドルを悪の手先として使おうとしたこと、万死に値します!!いいですか、あなたは罪を犯したのです!!償ってください!!」
これには、猪波、
「ここにきていったい誰だ?」
というとその少女に対し、こころあ、言葉を口にした。
「あっ、みやこさん!!」(こころ)
「みやこっち!!」(ここあ)
そのこころあの言葉とともにその少女は自分の名を口にした。
「私は大総大学1年、京城みやこ!!親父の命を受けてあなたの悪事を暴くものです!!」
京城みやこ、彼女は、はるか、ハヤテ、愛と同じくレジェンドスクールアイドルグループ「オメガマックス」のメンバーであり、こころあとともにラブライブ!で優勝したことがある(ガテン系の)少女であった。今は大総大学でユニドル、ビーストを結成しているものの、自分の父である刑事の依頼を受けて猪波を追いかけていたのである。
そんなみやこに対し、猪波、こう訴える。
「私の邪魔なんてするな!!あともう少しで函館を木松悪斗様の地にすることができたのに!!もう許せない!!」
すると、猪波、こころあに対し迫ろうとする。これには、花樹、
「こころあに触れるな!!」
と自分の父である猪波の邪魔に入ろうとする。でも、花樹は女性、
「どっかにいけ、花樹!!」
と花樹をどかそうとする。
そんなときだった。突然、大型モニターにある病室が映し出されると初老のおじさんが出てきてはこんなことを言い出してきた。
「猪波、お前、人を殺したな、毒を使って・・・」
これには、猪波、
「なにを言いがかりをつけているんだ!!」
とその初老のおじさんに向けてこう叫ぶとその初老のおじさんはこう言い出してきた。
「あなたたちはもみ消したと思っていると思いますが、実は、ここに殺した人の死亡診断書が残っているのですよ」
なんと、初老のおじさんの手には1枚のカルテが残っていた。そこには「死亡診断書」という文字と「毒殺」という言葉が並んでいた。これには、猪波、
「そんこと、嘘に決まっているじゃないか!!」
と反論するも、
「これはふぐ毒とトリカブトの毒を使った殺人ですね」
とメガネをかけた少女が画面に現れた。それには、こころあ、こう反応する。
「あっ、はるかっちだ!!」(ここあ)
「はるかさん、ついに解明したのですね」(こころ)
そう、画面に現れたのはみやこと同じくオメガマックスのメンバーであり、東都大学の医学部に通っているはるかだった。
そのはるかは猪波に対しこう告げた。
「この初老のおじさんが見つけてくれた殺された方の病室の防犯カメラの映像、そして、関係者からの聞き取り調査、それと亡くなった時間を確認した結果、猪波、あなたがふぐ毒とトリカブトの毒を使って人を殺しているのがわかったのです」
これには、猪波、はるかに対し尋ねてきた。
「いったい、私が誰を殺したというのですかね」
これには、はるか、すぐに答える。
「それは、猪波の母、花樹さんのおばあちゃんです!!」
これには、猪波、すぐに反論する。
「おばあさまだと!!嘘をつくな!!言っておくがおばあさまが亡くなった日、私は花樹と一緒にいた。ちゃんとしたアリバイがあるんだぞ!!」
そう、猪波はアリバイがあった。それは第1話(2)を確認してほしい。花樹のおばあちゃんが亡くなったとき、猪波は自分の娘である花樹と一緒に自分の家でちゃんといたのである。ちゃんとしたアリバイがあったのだ。
だが、これについて、はるか、こう論破した。
「それこそトリカブトの毒とふぐの毒の真骨頂なのです。まず、ふぐ毒とトリカブトの毒をある割合で配合させることで互いの毒の効果を弱めることができます。ですが、ふぐ毒の効果時間は短いため、ふぐ毒の効力が弱まったらトリカブトの毒が効いてくるのです。それを猪波は使ったのです!!」
実は30数年前、それと同じような事件が起きていた。トリカブト保険金殺人事件、保険金目的で自分の奥さんを毒でもって殺した事件なのだが、今回も同じことが起きていたのである。これには、はるか、
「まさか昔起きた事件のやり方を使うなんて許せないよ!1」
と怒っていた。
さらに、初老のおじさんはあることを言い出した。
「そして、この殺人に加担した病院の医師は私の手で警察に逮捕されている。言い逃れはできないぞ!!」
そう、おばあちゃんの殺人に加担した物はすべて警察に捕まったのである。これでは言い逃れできない、そう思ったのか、猪波、
「あぁ、この私がおばあさまの殺人を指揮したんだ、とても邪魔だったからな!!」
この猪波の言葉に、花樹、絶句する。
「親父がおばあちゃんが殺された・・・。うそでしょ・・・」
だが、猪波はそんな花樹を無視してこころあに強襲しようとしていた。
そんなときだった。ある少女が突然現れては猪波を、
「ぐはっ!!」
と完全に蹴り飛ばしてしまった。これには、こころあ、
「みやこ、遅すぎ!!」(ここあ)
「みやこさん、ナイスです!!」(こころ)
と突然の登場に喜んでいた。そう、突然現れたのはこれまで大型モニターに映っていたみやこだった。実は、みやこ、遠くにいると見せかけてずっと近くに隠れていたのである。そのため、これまでのことは全部知っていたのである。
そんなみやこであるがすぐに警察に通報すると警察はすぐにかけつけてはのびたままの猪波をそのままパトカーでドナドナしていった。
こうして、木松悪斗唯一の希望も潰えたことにより木松悪斗の一連の事件は幕をおろしたのであった。
その後、みやこは大型モニターに映る初老のおじさんに対してお礼を言った。
「アランさん、いろいろと動いてくれてありがとうございます。これで一連の事件に終止符が打てました」
そう、初老のおじさんとは「RSBP」において桜花の母親を開放してくれたあのアランだったのである。そのアランはみやこに対し、
「まぁ、これが私の仕事だからな。またなにかあったら私のところに来なさい」
と言うと画面から消えてしまった。アランとはいったい何者なのだろうか。
それについてはまたいつか話すことにしよう・・・、できないかもしれないが・・・。そんななか、花樹はこころあに対してこんなことを言ってきた。
「こころあ、俺の親父が悪いことをした。お詫びする」
すると、こころあはそんな花樹に対してこう言ってきた。
「そんなの関係ないです」(こころ)
「それよりも花樹っちが生まれ変わったから驚いているぜ!!」(ここあ)
これには理亜も、
「本当に私も驚いた。人ってこんなに変わるものなんて・・・」
と驚きの表情をするも花樹はこんなことを言う。
「でも、これはすべておばあちゃんのおかげ。俺はもともとこれが素だから。だけど、親父のせいで素の自分をさらけ出すことができなかった。でも、おばあちゃんの一言でそうしなくてよくなった。それもこれもおばあちゃんのおかげ!!」
そう、すべてはおばあちゃんが残したものが花樹を変えたのである。花樹はこれまで自分の親父のせいで素の自分を押し殺していた。だが、それを見越した上でおばあちゃんは魔法の言葉で花樹が素の自分を出せるようにしたのである。まさに「死せる孔明生ける仲達を走らす」である。これには、あつこ、
「それくらい、おばあちゃんは偉大だった、ということですね」
とうれしそうに言った。
そんななか、花樹のところに日野が近づいてきてはこんなことを言った。
「猪波、いや、花樹、これまできついことを言ってごめん。私、自分の父のデパートを潰されたせいで花樹にひどいことをしてきた。でも、花樹は花樹だった。閉店イベントのステージを見て、私、わかった、花樹もこのイベントのステージで熱くなることでこのイベントを、函館を、盛り上げようとしていることに・・・」
この日野の言葉に、花樹、照れながらこう弁明した。
「俺は俺でこのステージを熱くやっていきたいと思ってやっただけ。それよりも、俺の親父のせいで日野に多大な迷惑をかけてしまった。本当にごめん」
これには、日野、花樹に対し、
「花樹、そんなに謙遜しないで。私にとってこれからはどうなるかわからないけど花樹と一緒に頑張っていけたらうれしい」
と言っては花樹の手をとり仲直りしようとしていた。これには、花樹、
「うん、わかった。俺も日野と一緒に頑張っていきたい」
と言っては日野の手を握った。こうして、花樹と日野は仲直りしたのであった。
こうして、すべてが終わったかのようにみえたがこの後のことについては花樹は忘れていなかった。花樹、札幌に帰るこころあに対してこう言った。
「こころあ、今度はラブライブ!最終予選!!そこでめいいっぱい楽しんでこころあを倒すからな!!」
それにはこころあも、
「返り討ちにするぜ!!」(ここあ)
「そうです!!そうです!!」(こころ)
と元気よく反撃していた。そう、ついにラブライブ!冬季大会最終予選が始まろうとしていた。
そんななか、理亜とあつこはある種の不安を感じていた。それは・・・、
(このステージで花樹は変わった。でも、花樹のなかにある深淵なる闇はどうなったのだろうか・・・)