ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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ラブライブ!SNOW CRYSTAL 第12話 (1)

 夢、それは儚いものである。夢はまるでシャボン玉のごとし。シャボン玉のように浮かんではすぐにはじける。それくらい夢は儚いものである。

 では、その夢がはじけたあとはどうなるのあろうか。それは人それぞれ。夢見たことを一つの思い出として先に進もうとする者、もう1度その夢を目指そうとする者、人それぞれ。でも、なかには夢がはじけたために闇にと陥る者もいる。その者はその夢を自分の闇として抱え込んでしまう。その闇の内容も人それぞれ。ある者は自分の犯した過ちのせいで、ある者は自分の成長によって、ある者はその夢を持つきっかけとなったものを失ったため。三者三様である。とはいえ、闇を持つことでその者は永遠なる悔いへの懺悔をしていくことになる。それ自体その者にとって重たい十字架を永遠に背負っていくことが決まっているがごとく・・・。

 しかし、闇とは永遠なるものなのだろうか。自分の成長によって夢を失った者はその闇に代わるものを手に入れたためにその闇を払いのけた。夢をもつきっかけとなったものを失った者はその闇を書き換えたことで闇を希望へと変貌させた。闇、それは永遠なるものではない。闇は思い次第によって代わるものなのかもしれない。 

 では、闇とはなんなのだろうか。闇の正体とはなんなのだろうか。闇と夢の関係とはなんなのだろうか。

 

その答えはある少女の思いによってわかるかもしれない・・・。

 

ラブライブ!SNOW CRYSTAL 第12話 「It’s my dream!!」

 

(闇ってなんなの?闇というのは私にとって害なの?それとも別のものなの?)

ラブライブ!冬季大会北海道最終予選終了後から理亜の頭のなかにはこの思いが駆け巡っていた。というのも、自分と同じく闇を抱えていた花樹がおばあちゃんの動画でもって自分の闇を希望へと変貌させたからだった。花樹は自分の闇についてこう語っていた。

「俺は変わった。だから、もう「深淵なる闇」ではない!!「希望」へと変わったんだ!!」

その言葉は「花樹」から「俺」へと一人称を変えるくらい自分の殻を脱ぎ捨て自分の夢を目指すようになった花樹だからこそ言える言葉であった。そんな花樹の姿を見てか、理亜のなかにある「闇とはなにか」、そのことについて自問自答を理亜は繰り返していたのである。

 そんな理亜はふと自分の闇について考える。

(私の闇、それはラブライブ!で優勝すること、

 

私と姉さま、あつこの夢、ラブライブ!優勝、私の実力で、絶対に、叶えること・・・)

 

そう、理亜のなかにある闇、それは自分の実力でもってラブライブ!優勝すること、だった。

 だが、その闇を考えたとき、ふと、理亜はあることを思い出す。

(この闇が生まれたきっかけ、それは、1年前、姉さまとSaint Snowを組んでいたとき、私のミスで最終予選で敗退したことで姉さまとの夢を叶えることができなかったこと・・・)

そう、理亜の闇は、1年前の最終予選、理亜が「勝つことがすべて」という考えによって焦るあまりミスをしてしまったために予選敗退、姉聖良との夢、ラブライブ!優勝を叶えることができなかったために起きたものだった。

 そんな理亜は姉聖良のことを思ってかこんなことを悔いていた。

(姉さまの前で深紅の優勝旗を見せたかった・・・。1年前は私のミスで、前回はあともう少しのところで花樹との思いが合わなくなった・・・。姉さまの前でラブライブ!優勝をしたかった・・・。姉さま・・・、姉さま・・・)

この1年で理亜の闇は理亜の知らないところで成長していた。姉聖良とは理亜の心のなかにある想い、想い出、キズナ、そんな宝物によりずっとつながっていた。だが、理亜はそれでも姉聖良の前でラブライブ!優勝という深紅の優勝旗をみせたかったのである。いや、そうじゃない。理亜は姉聖良と一緒にラブライブ!優勝という感動を分かち合いたい、そう思っていたのである。聖良の妹である理亜は姉である聖良のことを命の次に大事にしてきた。その2人の夢、いや、その陰にいたあつこを含めた3人の夢、それが、ラブライブ!優勝、であった。ただ、理亜はその夢を叶えるチャンスを2回ふいにしてきた。1回目は1年前の最終予選のとき、2回目は前回のラブライブ!決勝のとき。2回とも理亜のせい(1回目は自分のミスにより、2回目はパートナーである花樹との思いの不一致により)であると理亜は思っていたのである。それくらい理亜にとって姉聖良の存在は大きいもの、いや、それだけ、姉聖良に依存していたのである(まぁ、前回のラブライブ!以降、そんなそぶりを

理亜はみせていなかったのは同じユニットメンバーであるあつこと花樹のことで精一杯だったからなのですがね・・・)

 その理亜であるが今の現状について振り返る。

(でも、姉さまはもうここにはいない・・・。今、姉さまはアメリカにいる・・・。あまりにも遠い・・・。姉さま・・・、姉さま・・・)

そう、今、姉聖良はアメリカは留学中であった。理亜は3度目の正直がごとくラブライブ!決勝に進出することができた。理亜にとってもう1度夢を叶えるチャンス得たのだが、自分にとって大事な存在である姉聖良はここにはいないのだ。そのため、たとえ、ラブライブ!優勝したとしても姉聖良と優勝を分かち合うことができないのだ。そのためか、今の理亜は苦しでいたのである。

 こうして、理亜のなかに新たなる闇が生まれようとしていた。

 

私と姉さま、あつことの夢、ラブライブ!優勝、私の実力で絶対に叶えてみせる

    ↓

私と姉さま、あつこと一緒にラブライブ!優勝、私の実力で、絶対に、叶えてみせる

 

それはまさに昔に戻った・・・のかもしれない。だって、理亜がスクールアイドルを始めたきっかけ、それは、μ'sやA-RISEみたいにラブライブ!優勝という頂から見える景色を見たい、そんな夢から生まれた、姉聖良とあつことともにラブライブ!優勝を叶える、そんなSaint Snowの誓い、なのだから・・・。

 そんな理亜は姉聖良のことを心のなかでこう叫び続けていた。

(姉さま・・・、姉さま・・・)

 

「理亜、早く起きて!!もうすぐ東京だぜ!!」

と花樹は理亜に対しそう言っては起こそうとしていた。そんな理亜であるが、

「姉さま・・・、姉さま・・・」

と寝言を言っていた。そう、理亜は寝ていたのである。実は、理亜、夢の中で自分の闇によって苦しんでいたため、それがつい寝言になってしまったというわけである。これには、あつこ、

(まさか、理亜さん、まだ、聖良さんのことを・・・)

と理亜の夢のなかで起きていることを察しているのか心配そうに見るも、

(とはいえ、このままだと理亜さんが苦しんでしまいます。なんとかしないと・・・)

と思ったのか、理亜に対し、

「理亜さん、早く起きてください!!起きないと、ワシワシの刑ですよ!!」

と大きな声で理亜を起こそうとする。ワシワシの刑、それはμ'sの希の得意技で・・・、と言っているそばから、理亜、その「ワシワシの刑」が効いたのか、

「うわ~、あつこ、やめて!!ワシワシの刑はしないで!!」

と自分の胸を守りながらようやく起きてきた。

 そんな理亜に対し、あつこ、一言。

「理亜さん、まさか、聖良さんのことを・・・」

これには、理亜、こう答える。

「あつこには関係ない!!これは私の問題・・・」

そう言っては、理亜、黙ってしまった。

 ただ、そのあとも理亜はこんなことを言っていた。

「闇ってなに?闇って消えないの?それに・・・、姉さまに・・・、姉さまに・・・」

 そんな理亜を見てか、花樹、

(姉さま、姉さまって理亜の姉のこと?)

と不思議そうになるもすぐにこう考えてしまう。

(理亜は自分の闇に苦しんでいる・・・。それに、「姉さま・・・、姉さま・・・」と叫んでいる。これってなんとかしないといけない案件なのか?もし、そうであるなら、この俺がなんとかしないといけないな!!)

 

「闇とはなにか?」「姉さま・・・、姉さま・・・」

あつこの、花樹の、闇は消えた。次の自分の番・・・なのか、理亜はずっとそのことについて考えていた。そんななか、

(闇っていったいなんなの?それよりも・・・、姉さまはいない・・・。それでいて自分の夢は叶うわけ?いや、闇自体消えないかもしれない。そうなると、私は・・・)

といまだに負のスパイラルに陥っている理亜。それに対し、

「理亜ちゃん、大丈夫?なにか悩んでいない?」

とルビィが心配そうに覗いてきた。そう、今、理亜はルビィと一緒に東京の街を観光しに来ていたのだ。ルビィたちAqoursも圧倒的な実力でもって、地方予選、最終予選を勝ち抜くことができた。ちなみに、Aqoursは前回のラブライブ!で二連覇を達成して以降、Aqoursの名は日本中に轟いていた。そのため、ダイヤたち卒業生とともに出した「Happy Party Train」はミリオンセラーを記録するほどの超有名グループとなっていた。それでもルビィたちは「ハピトレ」のMVをめぐるある人たちとの事件簿という経験を含めて大きく成長していた。歌、ダンス、パフォーマンス、すべてにおいて前回の倍以上の実力をもつまでになっていた。ただ、それでもルビィにとってみれば理亜はとても大切な仲間でありライバルでもあった。そのライバルがうわの空になっているそのことをルビィは気にしていたのである。

 ただ、そんなライバルに弱みを見せたくない、そのためか、理亜、

「いや、なんでもない・・・」

とルビィに心配をかけないように言うも、ルビィはそんな理亜に対し、

(いや、絶対になにかをかくしている!!)

という思いがあったのか、理亜に対しビシッと言う。

「理亜ちゃん、困っていることがあればお互いさまだよ!!ルビィに相談して!!」

あまりにも迫力のあるルビィの言葉。これにはさすがの理亜も、

「う~」

とうなるもすぐに、

「ルビィには関係ないこと!!ほっといて!!」

とルビィに対し拒絶反応をみせる。これには、ルビィ、

「理亜ちゃん・・・」

と戸惑いを感じるも、理亜、すぐにこんなことを言ってしまう。

「闇ってなに?闇って消えなの?それに・・・、姉さまに・・・、姉さまに・・・」

その言葉にルビィはあることを考えてしまう。

(理亜ちゃん、相当苦しんでいる。ルビィ、なんとかしたい。でも、どうすればいいの・・・。どうすれば理亜ちゃんはもとに戻るの・・・)

 

 そして、決勝前日、理亜はいまだに悩んでいた。

(闇ってなんなの?闇って消えないの?それに・・・、姉さまに・・・、姉さまに・・・)

理亜の頭のなかではこの言葉たちがぐるぐると駆け巡っていた。理亜のなかにある闇は理亜のなかで大きくなろうとしていた。これまで理亜は、あつこのこと、花樹のことで精一杯だったため、自分の闇と対峙する時間はなかった。だが、この2人のことが終わった瞬間、自分の闇と対峙するとそれまで隠れていた闇が一挙に噴き出してしまったのだ。こうして、理亜のなかにある闇はここにきて理亜自身でどうすることもできないところまで大きくなってしまった・・・。

 そんな理亜の姿に花樹はあつこに相談する。

「あつこ、このままだと、理亜、絶対におかしくなってしまう。どうすればいいわけ?」

この花樹の言葉に、あつこ、

(たしかにこのままだと理亜さんは壊れてしまいます。なんとかしないと・・・)

と思ってか、こんなことを言い出してきた。

「たしかにこのままだと理亜さんは壊れてしまいます。でも、私たちでは・・・」

そう、あつこ自身も理亜をなんとかしないとと心配していた、のと同時に、自分たちではどうすることもできない、そのことを認識していたのだ。そのため、あつこもどうすればいいのかわからなくなっていたのだ。

 そんなとき、花樹はあることをひらめく。

(理亜さんは自分の闇によって苦しんでいる。それは昔の俺たちと同じ。俺やあつこも闇を持っていた。でも、おれはおばあちゃんとのあつこは卒業生のダイヤたちとの会話で自分の闇を払いのけることができた。なら、理亜も同じことをすればいいのではないだろうか。そうすれば理亜のなかにある闇を取り除くことができるのでは)

そう、花樹は自分たちと同じことをすれば理亜のなかにある闇を払いのけることができるのではないかと考えたのである。

 そこで、花樹、その考えのもと、あつこはある提案をした。

「あつこ、俺たちみたいに理亜もほかの人と相談すればいいのではないか?」

この花樹の提案に、あつこ、はっとしては納得する。

「たしかにその通りですね!!」

自分たちと同じことをする、それはあつこにしても花樹としても理に叶っていることだったようだ。というのも、あつこは、自分の夢、自分の成長により感覚のズレが生じ、フィギュアスケートにおいて昔みたいにいい成績を残せなくなった、それによりまわりからの声が冷たくなりそれによって限界を超えた練習をした結果、大会で大ケガをしてしまった、その闇をスクールアイドル卒業生のダイヤ、鞠莉、果南、聖良と相談したことによりその闇に代わる新しい夢、スクールアイドルになって大成する、それを手に入れたことで自分の闇を払拭できたのである。そして、花樹も「勝ち続けることでラブライブ!優勝を叶える」、その闇をおばあちゃんの動画、おばあちゃんとの対話を通じて「楽しむことでラブライブ!優勝を目指す」という目標へと闇を変えていったのである。こうしてみてみると、2人とも他人との会話を通じて自分の闇を払拭できたのである。なら、理亜も他人と相談する、会話することで自分の闇を払拭できるのでは、と花樹は考え、あつこもその花樹の提案に納得したのである。

 でも、ここで一つの問題が生じる。それはあつこのある言葉によるものだった。

「でも、その相談する相手はどうするのですか?ルビィさん?それとも別の人?」

そう、相談する相手である。理亜の闇を払拭するためにはどのような相手がいいのか、とあつこは悩んでいたのである。

 そんなあつこの心配を聞いてか、花樹、あつこの言葉に出てきた少女の名をあげる。

「ルビィ、たしかにルビィとなら仲間だから相談できるかも・・・」

 だが、ここで、花樹、理亜の言葉にあることを思い出す。

(たしか、理亜さん、こんなことを言っていた・・・、「姉さまに・・・、姉さまに・・・」と・・・)

 すると、花樹、あることをひらめいてしまう。

「あっ、そうだ!!ルビィ以上に適任の人がいる!!あつこ、この人なら・・・(ごりょごりょ)」

とあつこに言ってはあつこの耳元でその人の名を言うとあつこも、

「たしかに、その人なら適任かもしれませんね!!」

と納得の表情。

 すると、あつこ、急げとばかりにすぐにその人のところに連絡をいれてくれた。

「あっ、・・・さん、お願いがあります。実は・・・」

 

 一方、ルビィの方も理亜のことで悩んでいた。

「理亜ちゃん、なんとかしないと壊れてしまっちゃうよ・・・」

 すると、桜花がこんなことを言ってきた。

「ルビィ、相手のことを心配していいのかしら。こちらだって明日はラブライブ!決勝です。そんなに相手のことを心配していいのですか?」

そう、Aqoursも忙しい中、スケジュールが空いている時間を使って練習してきたのだ、ラブライブ!決勝に向けて。でも、数少ない時間のなかで練習していたため、決勝に向けて大丈夫なのか桜花的には心配していたのである。

 そんな桜花に対し桜花の仲間である梅歌と松華がこう指摘する。

「たしかに桜花ちゃんのいうことも一理あるけど友達だったら心配しておかしくないよ」(梅歌)

「桜花ちゃんのことで私と梅歌が心配するのと同様にルビィさんが理亜さんのことを心配するのは当たり前だと思います」(松華)

この2人の言葉に桜花は反省の様子・・・。

「う~、たしかに2人の言う通りかも・・・」

そんな3人をよそに洋画ルビィにこんなことを言ってきた。

「ルビィちゃん、ルビィちゃんなら理亜ちゃんも心を開くんじゃないかな?」

曜が言うには理亜にとって一番の親友であるルビィとなら心を開くことができる、そう睨んでいたのである。

 だが、ルビィは曜に対しこの前のことを話してしまう。

「陽ちゃん、たしかにルビィは理亜ちゃんにとって一番の親友だけど、この前、理亜ちゃんに聞いても教えてくれなかったんだ・・・」

この言葉に梨子も、

「えっ、あの理亜ちゃんがルビィちゃんに心を開いてくれなかったの!!」

とびっくりしてしまう。たしかに、理亜にとって一番の親友であるルビィに心を開いてくれなかったのだから梨子がびっくりしてもおかしくなかった。

 

 そんなときだった。突然、

「あっ、そうだ!!」

と千歌が大きな声を出した。これには、ルビィ、

「えっ、なに、千歌ちゃん?」

と千歌に声をかけると千歌はとんでもないことを言い出してきた。

「そうだ、・・・さんにお願いすればいいんだよ!!・・・さんは理亜ちゃんにとって一番大切な存在なんだもん!!なら、・・・さんに、理亜ちゃんのこと、お願いすればいいんだよ!!」

この千歌の提案に、ルビィ、

「たしかにそれがいいかも!!」

と賛成の意を表明する。千歌の提案はルビィにとって渡りに船だったのだ。

 と、ここでヨハネがこんなことを言い出してきた。

「でも、そうしたら敵に塩を送ることにつながらないかしら」

そう、Aqoursにとって理亜たちSNOW CRYSTALはライバルであり敵である。その理亜に対して手助けをする、そのことは敵に塩を送ることにもつながるのである。

 でも、ここで花丸がヨハネに対しこんなことを言ってきた。

「でも、善子ちゃんはたとえそうであっても千歌ちゃんの言うことをするのが仲間として当然と考えているずら」

この花丸の言葉に、ヨハネ、

「ずら丸、よけいなことを言わなくていいの!!それに、善子じゃなくて、ヨハネ!!」

と怒るもその表情には、花丸の言う通りである、と顔に書かれていた。

 そして、ルビィは自分以外のの8人を見る。すると、

「千歌ちゃんの案に賛成!!」(曜)

「私も!!」(梨子)

「まぁ、千歌の言うことだからいいか」(ヨハネ)

「オラも賛成ずら!!」(花丸)

「ご勝手にどうぞ」(桜花)

「そんなこと言って、桜花ちゃんも賛成でしょ!!」(梅歌)

「右に同じ!!」(松華)

「そんなわけないでしょ!!でも、千歌がそうすると言えばそうすればいいじゃない」(桜花)

「ルビィちゃん、9人の思いは一緒だよ!!」(千歌)

と8人とも賛成の意を示してくれた。

 そんなわけでして、ルビィ、ついに腹を決めたのか大声を出してこう言った。

「みんな、ありがとう。ルビィ、あの人にお願いする!!」

 

トゥルルル トゥルルル

「あれ、だからでしょうか?あっ、ルビィさんからですね!!」

その少女は電話をとるとそのスピーカーからルビィがこんなことを言ってきた。

「・・・さん、こんにちは。早速ですがお願いがあります。理亜ちゃんは、今、自分の闇に苦しんでいます。だから、理亜ちゃんを助けてください。お願いします!!」

このルビィのお願いにその少女はこう答えてくれた。

「まさか、同じことを2度言われるなんてね。それほど理亜が苦しんでいるのですね」

この言葉にルビィはびっくりする。

「えっ、ルビィ以外に同じことを言った人がいるの?」

 すると、その少女はルビィと同じお願いをしてきた人を(電話で)呼びかけた。

「理亜と同じユニットのあつこに花樹さん!!」

この言葉ともに別のスピーカーから男言葉の少女の声が聞こえてきた。

「・・・、お願いだ!!理亜を、あなたの妹を、助けてやってくれ!!・・・だけが頼りなんだ!!」

この声を聞いてルビィの隣にいた桜花が反応する。

「こ、この声は花樹!!って、なんか、花樹、これまでとは違った言い方だな!!」

そう、その少女を呼びかけた、突然お願いをしてきた人とは花樹だった。花樹とあつこもその少女に理亜を助けてほしいとお願いをしてきたのである。

 その花樹は突然の桜花の言葉に、

「って、この声は桜花!!って、これが俺の本当の口調なんだ!!」

と桜花に言うと、桜花、花樹に対し、突然、

「花樹、申し訳ない!!私の父のせいで花樹に辛い思いをさせてしまった。本当に申し訳ない!!」

とお詫びをしてきた。というのも、桜花の父は木松悪斗である。その木松悪斗の左腕が花樹の父である猪波だったのだ。そして、この物語の一連の問題はすべて桜花の父である木松悪斗が仕掛けたものだったからである。そういうわけですべての責任は、桜花の父、木松悪斗にある、その娘である桜花は花樹に対し花樹の父親を巻き込んだお詫びをしてきたのである。ただ、これについては、花樹、桜花に対し励ましの言葉を送る。

「そんな心配をしていないぜ!!俺が生まれる前からのことだし、そこまで気にしていないぜ!!それよりもこの俺が生まれたことで今がある!!これまでのことは水に流して今からやればきっとスクールアイドルとして一緒に頑張れる気がするぜ!!」

この言葉に、桜花、泣きつつも、

「うん、ありがとう、花樹」

とお礼の言葉を言った・・・のだが、そのそばから梅歌と松華が、

「でも、なんでここで、桜花ちゃん、ホホを赤く染めているのですかね?」(梅歌)

「これこそ、禁断の恋、というものなのです」(松華)

桜花に対しおちょくる。これには、桜花、

「梅歌、松華、少しは黙って!!」

と2人を叱ると、花樹、

「ハハハ・・・」

と苦笑いするしかなかった。

 とはいえ、花樹とあつこ、ルビィたち、二組から自分の闇に苦しんでいる理亜を救ってもらうようにお願いされたその少女は二組に対しこんな質問をしてきた。

「でも、この私が妹の理亜に言ったところで理亜地震が変わらないと意味がないのです。そのことも考えてのことでしょうか?」

そう、いくらその少女が理亜に対しいろいろと言ったところで理亜が変わるとは限らないのである。それでもその少女は理亜を救うことができるのか心配だったのである。

 ただ、この質問に対しまず花樹はこう答えた。

「代わると思います。だって、俺もあつこも大切な人たちの言葉によって救われました。なら、理亜もあなたの言葉で代わると思います」

そう、あつこはダイヤたちから、花樹は自分のおばあちゃんからの言葉で自分の闇を払拭できたのである。なら、理亜も自分たちと同じことをすればきっと自分の闇を取り除くことができる、花樹とあつこはそう思ったのである。

 さらに、あつこがこんなことを言ってきた。

「それに、私と花樹さん、理亜さんは、この1年間、一緒にスクールアイドル活動をしてきました。そのなかであるものを手に入れました。そのあるもの、それは、私たちの想い、想い出、キズナ、そのものを、いや、・・・さんとの想い、想い出、キズナ、そのもの2つを理亜さんは持っているのです。そのものを、・・・さん、伝えてもらったら理亜さんは代われると思います」

そのあつこの言葉に続けとばかりにルビィもあることを口にした。

「そんなことを言うのであれば、ルビィたちの想い、想い出、キズナ、そのものも理亜ちゃんにはあるはず!!だって、理亜ちゃん、ルビィたちと一緒に仲間としてやってきたんだよ!!ときにはライバルだけど、理亜ちゃんとルビィは一番の親友だよ!!だからこそ、理亜ちゃんには強く言いたい、ルビィたちのことも忘れないでね、ってね!!」

たしかにルビィの言う通りだった。理亜とルビィは一番の親友である。そんなルビィたちとの想い、想い出、キズナ、そのものは理亜にとって大切なあるものへと変わっていったのである。そのことを考えても理亜のなかにはその大切なものがあると言えるのである。

 そんな二組の言葉を受けてその少女はついに決断する。

「わかりました。明日、理亜に連絡をとりましょう。私の言葉であれば理亜はきっと自分の闇を振り払うことができると思います。だって、あつこに花樹さん、ルビィさんたち、二組の想いをこの私が背負っているのですから・・・」

 

 そして、ついにラブライブ!決勝の日を迎えた。ただ、理亜は決勝の開会式が終わっても、

「闇ってなんなの?闇って消えないの?それに、姉さま・・・、姉さま・・・」

とまだ自分の闇にとらわれていた。

 そんなときだった。花樹は理亜に対し、

「理亜、まだ自分の闇にとらわれているわけ?」

と言ってきた。花樹からすれば今の理亜は、

(なんか、今の理亜、昔の自分に似ている・・・)(花樹)

と、昔の自分に、「勝つことがすべて」、それにとらわれていた自分に似ている、と思っていたのだ。花樹も昔は父親から刷り込まれた考え、「勝つことがすべて」、それにとらわれていた。そのため、その考えに、その闇に花樹は苦しんでいた。だが、今の花樹は違った。おばあちゃんとの会話を通じてその闇を払いのけることができた、いや、闇を希望へと変えることができたのである。そのため、花樹は自分の闇にとらわえれている理亜に対し、

(理亜、今の俺みたいにあの人との会話を経て自分の闇を振り払ってくれ!!)

という想いとともに、理亜に対し、

「そんな理亜に対し、俺からの餞別!!どうぞ見ていてくれ!!」

と1つのタブレット(こころあより)を理亜に渡した。これには、理亜、

「って、花樹、これって一体どういうわけ?」

と花樹に対しなぜ自分にタブレットを渡したのかその理由を尋ねてしまう。

 そんな理亜に対し花樹はただ一言だけ言う。

「これはここにいる全員の意見です」

その花樹の一言だったが、その一言とともに理亜のもとにぞくぞくと人が集まる。

「理亜さん、私のことを、あつこのことを思い出してください!!」(あつこ)

まず集まったのは理亜と同じユニットに入っているあつこ、それに、

「理亜ちゃん、ルビィのことを思いだして!!」(ルビィ)

理亜にとって1番の親友であるルビィだった。そのあつこのルビィのまわりには、

「ふっ、このヨハネとことを忘れたとはいわせないぞ、リトルデーモン10号!!」(ヨハネ)

「そうだよ!!理亜ちゃんは私たちにとって大切な仲間なんだよ!!」(曜)

「これまで苦労をかけてしまった。それでも大切な仲間というのはたしかだ!!」(桜花)

とAqoursの面々も集まってきた。これには、理亜、

「ルビィにあつこ、それに、みんな・・・」

と涙を流すもすぐに、

「でも、私の闇はみんなが集まっても・・・」

とすぐに暗くなってしまった。

 だが、ここで理亜の持つタブレットが明るくなるとある少女が映り理亜に呼びかけてきた。

「理亜、私の大切な理亜!!」

これには、理亜、驚いてしまう。

「ね、姉さま・・・」

そう、タブレットに映し出された少女とは、理亜の姉、聖良だった・・・。

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