内浦の砂浜海岸からホテル小原沼津淡島まで、小原家所有のヘリ、いや、小原財閥が自衛隊の輸送用に開発・販売されている最新鋭ヘリ、HOO18-MSP(ヘリ・オブ・オハラ・18/Mari・スペシャル・エディケーション)、は、鞠莉‘sママと千歌たち新生Aqoursの6人、聖良・理亞、それに、わけがわからないまま連行?されている月を軽々と乗せて飛んでいた。
そのヘリのなかで、千歌、外を見ながら、
「うわ~、私たち、空、飛んでいるよ!!(内浦の海、)とっても綺麗だよ!!」
と、子どもじみた感じではしゃいでいた。また、花丸はというと、
「未来ずら、未来ずら!!」
と、こちらもヘリで空を飛んでいることに花丸なりに喜んでいた。一方、ルビィはというと、
「うぅ、こわいよ~」
と、こちらは真下が海ということもあり、昨日のライブの失敗で起きた不安・心配をさらに増長させていった。
そんな千歌たち6人に対し、月はというと・・・。
「こんにちは、僕、渡辺月といいます」
と、誰かに挨拶する。これに対し、挨拶された側も、
「こんにちは、私は聖良、鹿角聖良と申します」
おt、こちら、もとい、聖良も月に挨拶する。月と聖良、ともに初対面ということもあり、まずはお互い挨拶を交わすことから始まった。
が、挨拶が終わると、月、すぐに聖良に対しある願いを言う。
「ところで、聖良さん、会ってそうそう申し訳ございませんが、1つ聞きたいことがあります!!」
この月の言葉に、聖良、
「いいですよ。私がわかることならお教えいたします」
と、承諾する。月はその聖良の言葉を受けて、すぐにあることを尋ねた。
「先ほど、曜ちゃんたち(新生Aqours)に対して「3年生の存在が大きかった!!」って言っていましたが、それってどういうことなのですか?」
この月の問いに対し、聖良は、
「少し真面目に話すけど、それでいい?」
と、月にある覚悟?を求めると、月、
「わかりました。たとえ、僕にとってつらいことでも覚悟はできています」
と、真面目に答えた。これには、聖良、
「わかりました。それじゃ、私が言った言葉の真実を伝えましょう」
と言うと、自分の発言についての真意を月に伝えた。
「「3年生の存在が大きかった」、それは、ここにいる千歌さんたち、新生Aqours、は、本来のAqours、ではない、ってことです!!」
これを聞いた月、
「新生Aqoursは本来のAqoursじゃない・・・」
と、驚く・・・、が、それについては、月、すでにそうではないかとうすうす感じていたので、それほど驚いていなかった。この月の様子を見て、聖良、
(あの月って子、私の真意を聞いてあまり驚いていないですね。と、いうことは、月さん、それについてはうすうすと感じていたってことですね)
と考えると、すぐにその真意の詳しい内容について語り始めた。
「本来のAqoursは今ここにいる2年生の千歌さん、曜さん、梨子さん、1年生のルビィちゃん、花丸さん、善子さん、それに加えて、3年生の黒沢ダイヤ、松浦果南、小原鞠莉、この9人です。この9人がいたからこそ、あのラブライブ!で優勝するくらいの実力、そして、実績を残すことができたのです」
これには、月、
(やっぱりそうでしたか・・・)
と思うと、すぐに、
「たしかに・・・」
と、昨日のライブで見た千歌たち新生Aqoursの姿を見てうすうす感じていたこと、それを聖良によって肯定されたことに、月、少し驚く素振りをする。この月の様子を見てか、聖良、
(この子、案外、人を見る目はいいのかもしれませんね。なら、これならどうでしょうか)
と、月を少しからかうかのような考えを持ち始める。
そして、聖良、月に対して、
「その3年生ですが、本来のAqoursでの立ち位置、それが、1・2年生に対しての先輩、でした、学校の中でもあり、スクールアイドルとしてもですがね」
と、月にとって驚きの発言をする。これには、月、
(えっ、先輩役!!学校では3年生は最高学年だからわかるけど、スクールアイドルとしも先輩なの!!)
と、ビックリする。これを受けてか、月、
「えっ!!」
と、目を丸くするくらいの表情をみせる。その月をみてか、聖良、あることを話す。
「実は、ダイヤ、果南、鞠莉、1年生のときに浦の星の廃校の話を聞いて、当時から人気があったスクールアイドルになり浦の星の廃校を阻止しようとしました。ダイヤの日舞などで鍛えた華やかさと存在感、果南のダイビングで鍛えた無尽蔵の体力から繰り出されるダイナミックさ、それでいて繊細なリズム感とダンス、鞠莉の小さいときから鍛えられた歌唱力、これらによって、3人のスクールアイドル、まっ、初代Aqoursといえるのですが、その初代Aqoursは結成当事から快進撃を続け、ついには東京のスクールアイドルのイベントに呼ばれるくらいの知名度を獲得しました。まだ、レジェンドスクールアイドルであった、μ‘sの星空凛、小泉花陽、西木野真姫もスクールアイドルとして活動しているなかで、新世代のスクールアイドルとして注目されていました」
これを聞いた月、
(Aqoursの3年生っていったい・・・)
と、唖然となると、そのまま、
「えっ・・・、それって凄くない・・・」
と、口をあんぐりしてしまった。まさか、あのダイヤたち3年生3人が凄い人物だったなんて驚くしかなかった、月が・・・。そんな月に対してか、聖良、そのまま話を続ける。
「ですが、その東京でのイベントのとき、初代Aqours・・・、ダイヤたち3人は歌うことができず、そのまま、初代Aqoursは自然消滅してしまいました・・・」
この聖良の言葉に、月、
(えっ、将来有望なスクールアイドルだったのに、なんで自然消滅したの!!)
と、初代Aqoursが自然消滅したことに驚くと、そのまま、
「なんで・・・なんで・・・やめたの・・・」
と、月、聖良にその理由を尋ねる。すると、聖良、すぐにその理由を答えた。
「その初代Aqoursが自然消滅した理由・・・なのですが、東京のイベントでなぜ歌うことができなかったのか、それは簡単でした。そのイベントのとき、鞠莉は足を怪我していました。歌唱力が武器である鞠莉にとって、ダンスはかなりの高レベルだったダイヤ、果南に比べて少し苦手でした。日舞で鍛えたダイヤ、無尽蔵の体力がある果南、この2人についていく、そのことを考えると、鞠莉にとってダンスは鬼門でした。そのため、その2人についていくためのダンス練習もかなりハードだったと聞いております。そのきつい練習のせいで鞠莉は怪我をしたのですが、それについては私も仕方がないと思っております。ですが、鞠莉はそれを隠してまで、無理をしてまで東京のイベントにでようとしていました。が、それについては果南にはバレバレでした。また、ほかにも鞠莉が果南とダイヤにある隠し事をしていたのですが、それについても果南、ダイヤにはバレバレでした。その隠し事とは海外留学の話でした。実はこの東京のイベントの前、鞠莉には海外留学の話が舞い込んでおりました。が、鞠莉はスクールアイドルとして、ダイヤ、果南と一緒にやっていきたいため、その話には反対していました。が、果南にとってみれば、鞠莉の輝かしい未来、それを蹴ってまでスクールアイドルの道を究めたい、そんな鞠莉の考えに心痛めていました。そして、このとき、鞠莉が怪我をしていることを知ったとき、果南、輝かしい未来が待っている鞠莉のことを想い、その東京のイベントで歌うことをボイコットした、とのことでした」
この聖良の言葉に、月、
(果南ちゃんの想い、鞠莉ちゃんの想い、それが錯綜している・・・)
と、果南と鞠莉の行き違いを心配そうに思うが、聖良はそのまま話を続けた。
「そして、その果南のボイコットにより鞠莉と果南は仲たがいをしてしまいます。結果、鞠莉は果南の想いに気づくことなく、果南とダイヤにはなにも言わずに海外に留学してしまい、そのまま初代Aqoursは自然消滅してしまいます。さらに、鞠莉は果南の想いに対してある誤解を持ったまま1年半ものあいだ海外の高校で暮らすことになります」
この聖良の言葉に、月、
(誤解を持ったまま、1年半も海外で暮らすことになるなんて・・・、鞠莉ちゃん・・・可哀想・・・)
と、鞠莉に同情してしまう。そんななか、聖良はある言葉を口にする。
「とはいえ、鞠莉がなんで足を怪我してしまったのか、それは、非常に高いレベルのダンスをするダイヤ、果南に追いつくため、なんですが、あともう1つ、この当時のスクールアイドル界に流れていた風潮も・・・」
と、ちょっと口を濁す聖良。これには、月、
「えっ、2人に追いつくこと以外になにか理由が・・・」
と、聖良にもう1つの理由を尋ねるも、すぐに、聖良、
「それはそれとして・・・」
と、話の話題をそらすと同時に、鞠莉の話を続ける。
「で、海外留学した鞠莉ですが、それでも、鞠莉の中にあったスクールアイドルに対する熱意は消えることはありませんでした」
その言葉を口にした聖良、これにおもわず、月、
(えっ、海外留学しているのに、スクールアイドルに対する熱意が消えていないなんて・・・、なんという執念・・・)
と、鞠莉の熱意に感心する月。その月を見てか、聖良、話に熱が入る。
「その鞠莉が海外留学中にしたこと、それは、ダンス特訓、でした。ダイヤ、果南と比べてダンスが苦手な鞠莉。そこで、鞠莉は留学先のヨーロッパでダンス技術の向上を目指しました。クラシックバレエ、モダンダンス、民族舞踊など。その地にダンスがあるといえばそのダンスを習得するためにその地に飛んでいった、と聞いております。もちろん、将来社交界デビューするために社交ダンスもマスターしたとのことでした」
これを聞いた月、
(ま、鞠莉ちゃん、凄すぎ・・・)
と、鞠莉に対してなにも言えない状況になる。
そして、聖良の鞠莉の武勇伝?もついに佳境を迎える。
「と、いうわけで、鞠莉、3年生になったときには苦手?のダンスをダイヤ、果南と比べて引けをとらないほどのレベルにまで上達したとのことでした。そんなとき、浦の星の廃校が不可避であることを知った鞠莉、ついに海外留学のために浦の星を離れたときから暖めていた、スクールアイドルをまっとうすること、そして、スクールアイドルとしての力でもって浦の星の廃校を阻止しようとする計画を実行します。まず、鞠莉は浦の星の大スポンサーであった小原家の当主、つまり、鞠莉の父親に頼み、浦の星の理事長に着任することに成功します。その理事長の権限を使い鞠莉は浦の星に舞い戻ると、当時スクールアイドル活動を始めたばかりの千歌さんたちをバックアップしつつ、東京のイベントでボイコットしたときの果南の想い、その真意を知らないまま、果南にスクールアイドルをまた一緒にやろうと迫ったそうです。むろん、果南は輝かしい将来のことを犠牲にしてまでスクールアイドルにのめりこもうとしている鞠莉のことを思って鞠莉の願いを拒否し続けました。でも、ダイヤの策略?によって鞠莉、果南、共にお互いの誤解を解き、お互いの想いを知ったことで2人は歴史的な和解をします。それを演出したダイヤでしたが、静かに退場するところをルビィちゃんたちに見つかり、ルビィちゃんの誘いを受け入れたことで、2代目Aqours、本来のAqours、パーフェクトナイン、になったそうです」
と、本来のAqoursの成り立ちの説明を聖良はついに終えた。その説明を聞いたのか、月、
(ま、まさか、Aqoursの歴史にこんな物語があったなんて・・・、そう考えると、僕、Aqoursのこと、あんまり知らないんだな・・・)
と、自分の考えの浅さかさに嘆いていた。
そんな月に対して、聖良は今の新生Aqoursに起きていることを話す。
「で、少し脱線しましたが、本来のAqoursはラブライブ!で優勝するくらいの実力を持っている、けれど、もっと細かくみれば、1年生、2年生、3年生で役割分担をしていました」
これを聞いた月、
「えっ、各学年で役割が分かれていたの!!」
と、意外な事実に驚く。むろん、月、心の中では、
(そんな話、曜ちゃんから聞いていないよ!!ないよ!!)
と、本当に、いや、心の中でエコーがかかるくらいの驚きをみせる。
だが、聖良の言葉は続く。
「まず、2年生。1番最初に2代目Aqoursを始めたこともあり、Aqoursの中心、船頭、といってもいいでしょう。Aqoursの行き先を決める、そんな役割を持っていました。対して、1年生は新人乗組員、2年生のあとをついていく、そんな存在。でも、新人は新人でもとてつもない未知のパワーを持っています。そのパワーを私は目撃しました。私の妹、理亞がラブライブ!冬季大会北海道最終予選で焦りから大きくこけてしまい私たちSaint Snowは予選敗退しました。それにより、理亞はそのまま塞ぎこんでしまいます。そのとき、1年生のルビィちゃん自ら理亞を励ましてくれたことにより、理亞は再び立ち上がることができました。そして、それは、奇跡のユニット、Saint Aqours Snowを誕生させる原動力ともなりました」
これを聞いた月、
(たしか、Saint Aqours Snowって、「函館で起きたクリスマスの奇跡」ってニュースになったよね。ま、まさか、そのメンバーがここにいる聖良さんと、ツインテールの少女、たしか、理亞ちゃん・・・、なんだよね・・・、それと、ここにいる曜ちゃんたち新生Aqoursなんだ・・・)
と、さらにビックリしてしまう。実は、Saint Aqours Snow、クリスマスに起きた奇跡、としてニュースになるくらい凄いライブだったのである。そのことをニュース番組で知っていた月、そのメンバーのほとんどが今ここにいることに驚いていたのだ。
その月を見てか、なにか楽しいような感じをしているのか、聖良、ついに核心へと迫る。
「で、ダイヤたち3年生のAqoursでの立ち位置ですが、まえにスクールアイドルをしていたこともあり、2年生の指し示す方向へと進むためのエンジン役、さらに、家でいうところの屋根、みたいなものでした。3年生自ら、1・2年生の盾になっていろんなものから守りつつ、まだ見たことがないところに向かって自らの力で切り開いていったのです。特に、廃校のことについては3年生、特に生徒会長のダイヤと理事長の鞠莉がやっていました」
この月が知らない事実を聞いた月、おもわず、
(えっ、廃校問題を3年生2人だけで取り組んでいたの!!同じ高校生とは思えない・・・)
と、唖然となってしまう。廃校問題はとても難しいファクターである。それをたった2人で取り組んでいることを考えると、3年生のダイヤと鞠莉、かなりのハイスペック、である。
が、話はついに最後を迎える。聖良、唖然となっている月を見てか、微笑みつつしゃべる。
「そのエンジン役、屋根役だった3年生が卒業してもうここにはいません。エンジンがない船っていうのは潮の流れ、自然の流れにそって動くしかありません。そのために迷走してしまいます。また、屋根がない、ということは、自分たちを守るものがない、いろんな問題を真正面から受けざるをえません。千歌さんたち1・2年生6人は今まさにその状態です。3年生がいない、本当にこれまで体験したことがない、そんな危険な状態です。そして、その状態のなかでなにかあったのかもしれませんが、その危険な状態だった千歌さんたち、もしかすると、ライブでもあったのかもしれませんが、自分たちでは対処できない問題に直面して、そのときのライブで、いつもいるはずの3年生がいない、ステージが広く感じる、そう思ったのでしょう、3年生がいないから、いつも守っていたはずの、自分たちが進みたい道へと進ませてくれるはずの3年生がいない、そのことにより、突然、不安・心配の海・沼に陥ってしまった、私はそう思います」
この聖良の考えに、月、
(この聖良さんのいうこと、的を射ていると思います。なんていうか、とても凄い人、と見えてしまいます・・・)
と、聖良の言葉にただただ感心するしかなかった。
が、それと同時に、
(なら、この聖良さんなら、不安・心配の海・沼に陥ってしまった曜ちゃんたち新生Aqoursを復活させる方法を知っているに違いない)
と、聖良を頼ろうと思うようになり、月は聖良に尋ねてみた。
「聖良さん、だったら、曜ちゃんたち、新生Aqoursをよみがえさせる方法、なにかありませんか?」
が、聖良の答えは意外なものだった。
「その方法を教えることはできるかもしれません。ただし、その根本たる原因、それを取り除けるかは、千歌さんたち新生Aqoursメンバー全員の心がけ次第です。そう考えると、今、この場で千歌さんたちに教えることはできません。だって、それをするには莫大なお金と労力、それに、相当な外国語の能力がないといけませんからね」
この聖良の答えに、月、おもわず、
(え~、そんな~。これじゃ、根本的に問題を解決できないよ~)
と、心の中で叫んでしまう。無論、少しがっかりな表情もしてしまう月。
そんな月を見てか、聖良、月に驚くべきなことを言う。
「けれど、新生Aqoursをよみがえさせることについて1つだけ言えることがあります。それは、月さん、あなたがそれを果たすことができる、新生Aqoursをよみがえさせる、とても重要な存在である、ってことです!!」
この聖良の言葉に、月、
「えっ、僕が!!」
と、驚いてしまう。突然聖良から新生Aqoursをよみがえさせるための重要な存在と言われたからである。そのためか、
(え~、僕、まだ曜ちゃんたち新生Aqoursのことについてそんなに詳しくないよ~!!それなのに、なんで、なんで、そう思えるの~!!)
と、困惑してしまった。
そんな月とは裏腹に、
「みなさん、もうすぐホテル小原沼津淡島に到着します」
と、ヘリのパイロットからもうすぐ目的地のホテルに到着することを告げられる。そんなときだった。突然、
(あれっ、ホテル小原って言ったよね。たしか、聖良さんが先ほどの言葉のなかに、「鞠莉は浦の星の大スポンサーであった小原家の当主、つまり、鞠莉の父親に頼み、浦の星の理事長に着任することに成功します」って言ったよね。で、鞠莉ちゃんの氏名、聖良さんによると、小原、鞠莉・・・、って、えっ、まさか!!)
と、月、ある答えに達する。それを確かめるために聖良にあることを聞く。
「あの~、聖良さん、ちょっとお伺いしますが・・・、鞠莉ちゃんってあの小原財閥の娘さん・・・なんですよね・・・」
この質問に聖良、間をおかずに答える。
「えぇ、たしかに鞠莉は沼津、いや、静岡、いや、日本を代表する財閥、小原財閥、その中心となる小原家、その当主の一人娘です。そして、浦の星最後の理事長でもあります」
この聖良の答えに、月、おもわず、
(え~、鞠莉ちゃんってそんなに凄かったの~!!それに、なんで、高校生が理事長を務めているの!!それって、漫画やアニメの世界の話でしょ~!!それが、なんで、それが許されるわけ~!!!)
と、なにがなんだかわからなくなってしまう。仕舞いには、
「なんで、なんで、鞠莉ちゃんが、高校生なのに、高校の理事長に就任できるわけ~!!」
と、声をあげてしまうことに・・・。これには、聖良、
「私にそう言われましても・・・」
と、月に対してどう対応すればいいのか困ってしまう。
と、ここで少し解説であるが、月が困惑するのも仕方がないことである。このときまで、鞠莉が小原家の当主の一人娘であり、浦の星最後の理事長であることを知らなかったからである。なぜなら、曜が月にAqoursのことについて話すとき、鞠莉のことはいつも「鞠莉ちゃん」って言っているから。そして、鞠莉の名字がおはらであること、鞠莉が浦の星の理事長であったことは言っていなかったのだ。曜からすれば、博識ある月にとってそれくらいの知識はすでに持っている、そう思っていたからこそ自ら言わなかったのである。と、いうわけで、少しご都合主義的なところがあるが、月、このとき、初めて、鞠莉の素性を知ることができたのである。ちなみに、たしかに月の言うとおり、普通なら高校生が高校の理事長になるなんて考えられないかもしれない。が、この原作はアニメである。なので、このことが起こっても不思議ではない、たぶん・・・。
とはいえ、月、聖良の意外すぎる言葉たちに、
(ガガ・・・ガ・・・)
と、口をあんぐりし続けるほど開いた口が塞がらない、そんな状況に陥るなか、突然、
ガタンッ
と、なにかにぶつかったような音が聞こえる。この音に反応してか、ヘリのパイロット、
「さぁ、着きましたよ!!」
と、目的地のホテルに着いたことをみんなに伝えていた。