一方、そのころ、ホテル小原沼津淡島の最上階にある客室のベランダでは・・・。
「さぁ、これで役者はすべて揃ったので~す!!これで鞠莉は私のもとに戻ってくるので~wす!!」
と、鞠莉‘sママがワインを飲みながら沼津の夜景と星空のワルツを楽しんでいた。
そんな鞠莉‘sママであるが、このとき、鞠莉’sママ、こう思っていた。
(鞠莉は小さいときから何度も「ハグー(果南)」と「ですわ(ダイヤ)」にそそのかされて行方不明になったので~す!!あの2人が小さいときにこのホテルの小さな隙間から入りこんで鞠莉に会わなければ、鞠莉はきっとおとなしい、私の言うことをよくきく子に育つはずで~した!!でも、あの2人が鞠莉に会ってしまったから、鞠莉は私の目を盗んではよく逃げ出してしまうようになったので~す!!そして、今回もあの2人にそそのかされて行方不明になったに違いありませ~ん!!)
もうテレビアニメ版の「ラブライブ!サンシャイン!!」を見ている人ならご存知だと思うが、鞠莉、果南、ダイヤが小学生中学年のころ、転校してきた鞠莉に興味を抱いた果南とダイヤ、鞠莉の住んでいたホテル小原沼津淡島にこっそり忍び込んではそのとき2階に住んでいた鞠莉に向かって果南がペンライトを振るのだが、鞠莉、興味本位で2人のもとに行ってしまった。そのとき、2人のもとに来た鞠莉に向かってハグをしてしまった。これが鞠莉、果南、ダイヤ、初めての邂逅、であったが、このときに仲良くなった3人はよく鞠莉‘sママの目を盗んではいろんなところに行っていたものである。で、よくあるパターンが、鞠莉がホテルをこっそり抜け出してはいろんなところに行ってしまうものの、鞠莉’sママたちからすれば鞠莉の行方不明騒動という大きな騒動を引き起こしてしまっていた、であった。そういうわけで、当初2階に住んでいた鞠莉、こっそり抜け出すごとに3階、4階、とだんだん上に住むようになり、しまいには最上階に住むようになってしまったのである。こんなふうに、鞠莉、果南、ダイヤは鞠莉‘sママに黙っていろんなところに行っては「鞠莉が行方不明」と鞠莉’sママが騒いでしまう、というオチが何十回も起こっているので、鞠莉‘sママからすれば、鞠莉の行方不明騒動は、悩みの種、ともいえた。そして、今回も鞠莉’sママの目を盗んではこっそりイタリアの卒業旅行に、果南、ダイヤと3人で行くことになり、その道中で行方不明になった・・・のである。が、実は、今回の鞠莉の行方不明騒動であるが、鞠莉からすれば、ある決意、のための行方不明、だったのである。それとは・・・。
鞠莉‘sママは別の意味である決意でもって鞠莉を探していた。鞠莉’sママ、いわく、
(鞠莉は今月をもって高校を卒業しま~す!!それ、すなわち、あの「ハグー」と「ですわ」と別れることを意味しま~す!!そうなれば、鞠莉はこれから先、あの2人の影響を受けることはありませ~ん!!これは私としてはベリーグッドなことなので~す!!今度こそ、鞠莉、私の言うとおりにしてもらいま~す!!鞠莉、あなたのフリー(自由)なんてありませ~ん!!私の言うとおりに動いてもらいま~す!!そして、私が指示した許婚と結婚してもらいま~す!!)
この鞠莉‘sママの決意、尋常ではなかった。鞠莉は今まで自由きままに鞠莉’sママの目を盗んでは、果南、ダイヤ、と一緒にいろんなところに行っていたのは先に述べたが、実は、鞠莉‘sママにとってみたらそれは相当なストレス、と、なっていた。それも長い間である。が、それも高校卒業をもって、鞠莉、果南、ダイヤは別の道を進むために別れてしまうのである。ダイヤは都内の大学へ、果南は海外のダイビング指導者養成所へ、鞠莉はイタリアの大学へ。そのため、これから先、気軽に3人が集まってはどこかに行くことは難しかったりする。この状況こそ鞠莉’sママにとっては好機だった。気軽に3人集まることが難しいのであれば、鞠莉も鞠莉‘sママの目を盗んでこっそり抜け出す・・・ことはなくなるはずである。そこで、鞠莉’sママ、鞠莉を自分の監視下のもとにおき、自分の言うとおりに動く操り人形みたいにするつもりだった・・・はずなのだが、鞠莉もこのことを十分承知だったらしく、今回も鞠莉‘sママの目を盗んではこっそり卒業旅行と称して果南とダイヤと一緒にイタリアへと愛の?逃避行を行っているのである。逆にいえば、鞠莉、今世紀最大の逃避行?をしている、その理由は、自分のこれからの自由を、果南、ダイヤとのこれからのキズナを守る、その決意をもっての逃避行であった。これこそ、今回の鞠莉の世界をまたとかけた逃避行・・・、もとい、行方不明騒動の核の部分であった。
鞠莉‘sママ、そんな決意のもと、さらに思い続ける。
(とはいえ、今回の行方不明騒動、鞠莉、スマホの電源を切っているら~しく、鞠莉たちの足取りはわかりませんでし~た。イタリアにある小原家の別荘という別荘を手当たり次第見て周りましたが、鞠莉はいませんでし~た!!むろん、イタリアの小原家探索網もひっかりませ~ん!!このままだと鞠莉に逃げ切られてしまいま~す!!でも、あの方がこの私に手を差し伸べてくれま~したからなんとかなりそうです!!「鞠莉と「ハグー」と「ですわ」の3人と仲がよく、一緒にスクールアイドルというくだらないものをしていた、あの、「Aqours」というグループの人たち、あの人たちがいればきっと鞠莉さんは見つけてくれる」って言ってくれたときは本当に助かりまし~た!!)
実は鞠莉の足取りがわからず、鞠莉の世界規模での逃避行、もとい、行方不明騒動には鞠莉‘sママも気が参っていたのである。が、「あの方」が鞠莉を探すための方法を鞠莉’sママに教えたことにより、鞠莉‘sママのその頭痛の種も消えたのかもしれない。だって、鞠莉、果南、ダイヤにとって、Aqoursメンバーである、千歌、曜、梨子、花丸、ルビィ、ヨハネはかけがいのない仲間、いや、戦友、といっても過言はなかった。それは、たとえ離れ離れになっても深いキズナで結ばれているのである。なので、たとえ、行方不明であっても、ほかのメンバーに心配をかけないようにこっそり連絡をとっている、そう、鞠莉’sママ、そして、「あの方」も思っていた。
その「あの方」を尊敬している鞠莉‘sママ、「あの方」の助言について星空に語り始めた。
「そして、「あの方」の助言どおりに私はあのAqoursメンバーに逃避行を続けている鞠莉たちを探させるようにしむけま~した!!その第一段階、Aqoursのみなさんをイタリアに行かせること、には成功しま~した!!あとは鞠莉たちを見つけてもらうだけで~す!!でも、「あの方」も欲がないで~すね、「報酬はいらない」だなんて。そのかわり、助言をする条件として2つ挙げられましたね~!!1つは鞠莉を探してもらうためのAqoursのみなさんの渡航費用は全部私持ちであ~ること、そして、もう1つは、渡辺月という子をAqoursのメンバーと一緒にイタリアにゴーすること!!1つ目の条件は私だけでなんとかなりま~すが、二つ目の条件は私だけではどうすることができませ~んでした!!けれど、あのサイドテールの子(聖良)の助言のお陰でなんとかクリアすることができま~した!!」
そう、「あの方」の助言を受ける上での条件、それは、鞠莉たちを探させるための千歌たちAqoursの渡航費用は鞠莉‘sママが全額負担すること、そして、月もAqoursメンバーと一緒にイタリアに行かせることだった。が、1つ目の条件は誰もがみても納得できるが、2つ目は「あの方」がどうしてその条件をつけたのか、鞠莉’sママからしても不思議でしょうがなかった。
とはいえ、これで鞠莉を見つけらたら自分の言うとおりに物事が進む、そう思った鞠莉‘sママ、
「助言、本当にありがとうございま~した!!本当に助かりまし~た、裏美さま!!」
裏美!!なんでここにこの名前が出てきたのか?小原家に恨みを持つ木松悪斗の右腕こと裏美の名前がなんでここに現れるとは!!その理由は・・・。
鞠莉‘sママがホテル小原沼津淡島のバルコニーでワインを飲んでいるころ、こちらは東京のあるタワマンの一室。ここでは・・・。
「ほほ、これで渡辺月もおしまい、だね!!これで心置きなく木松悪斗様の思い通りに静真の学校改革を進めることができる!!静真、いや、沼津は木松悪斗様のものになった!!木松悪斗の駒として養成された子どもたちが沼津の行政、企業、その他もろもろに浸透すれば、沼津は木松悪斗様のものになる!!これで私も大出世、いや、木松悪斗様の後釜に座ることができる!!」
と、こちらもタワマンから見える東京の夜景をバックにワインをたしなんでいた。しかし、でっぱっているおなかのためか、かっこよく決めることができなかった。この男とは、そう、裏美である。
では、この裏美、なんでこんなことをいっているのだろうか、というと、実はこの男こそ鞠莉‘sママに、月+新生Aqoursでもって行方不明の鞠莉、果南、ダイヤを探させるようにしむけた張本人だったからである。
ときは昨日の部活動報告会のあとに行われた通常理事会で、木松悪斗率いる分校継続派が起こすであろう、静真本校と浦の星分校との統合のために動いているであろう、月たち静真高校生徒会と千歌たちAqoursを含めた浦の星の生徒たちの行動の妨害を、静真の影の神である沼田によって禁じられた、そのあとの出来事であった。裏美は統合実現へと動く月たち生徒会と浦の星の生徒たちの行動を妨害しようと本当に考えていた。が、
「裏美よ、私が命ずる、これまでどおり、静真の保護者及び生徒たちに私の考え、「浦の星の生徒たちが静真の部活動に参加すると悪影響が出る」、(をいつもの通り)広めよ!!」
と、月たちの妨害をしようと考えた裏美に対し、木松悪斗は妨害行為を禁じ、これまでどおり、木松悪斗の考えを静真の保護者たち、生徒たちにひろめる作戦を徹底するように命じたのだ。もちろん、裏美、これには主人である木松悪斗から命じられたこととはいえ、納得することができなかったが、主人である木松悪斗の言うことなので当初は逆らうことができなかった。
が、裏美、沼津の中心地近くにある自宅に戻っても、
「なんで止めるんだ、木松悪斗さま!!鉄は熱いうちに打て、渡辺月率いる統合推進派を壊滅できる絶好の機会なのに!!」
と、木松悪斗に向かって恨み節?を言い続けていた。
そんなとき、
「あら、あなた、お帰りなさい!!」
と、あの裏美・・・とは似合わない、そんな絶世の美女があらわれた。彼女は裏美の奥さんである。とても綺麗であり、まわりからは裏美とその奥さんのことを、美女と野獣・・・、ではなく、美女と豚、と、言われていた。もちろん、豚は裏美のことである。決して空なんて飛びませんから・・・。その奥さんに向かって、裏美、一言。
「あぁ、あともう少しで木松悪斗さまの夢が叶うはずだったのに、沼田のやつに阻止されたんだ!!それどころか、敵のやりたい放題を、沼田、認めてしまったんだ!!これでは静真は木松悪斗様のものにならないじゃないか!!」
と、奥さんに怒りをぶつける。それに対し、奥さんはというと、
「あらら、それは大変でしたね」
と、裏美をねぎらう。これには、裏美、
「慰めてくれてありがとうな、いつも」
と、奥さんに御礼を言った。
そして、裏美、ついにあることを口にする。
「よし、ならば、この俺、裏美が木松悪斗様の代わりに、渡辺月率いる生徒会、浦の星の生徒たちの行動を妨害してやる!!」
これを聞いた奥さん、
「あらら、うふふ。気合、いれちゃって・・・」
と、優しく微笑む。と、同時に、
「なら、私の人脈も使ってもいいから、無理せず頑張ってね」
と、裏美に対して優しく言うと、裏美、すぐに、
「いつも恩にきるよ。お前の人脈がなければ、この地位、木松悪斗様の右腕という地位に上り詰めることができなかったからな」
と、奥さんの言葉をねぎらう。
と、ここで、裏美が奥さんになぜ御礼を言っているのか、それについて説明しよう。実は裏美、木松悪斗に会う前はとある投資会社のディーラーの1人に過ぎなかった。けれど、1つだけほかのディーラーとは違うところがあった。それは、その会社の会長の息子、だったのだ。そのため、ディーラーとしての実力ではなく、親の人脈を駆使した働きをしていたため、ごくごく普通くらいの成績を収めていた。本当に普通だった、会長の息子ということ以外は・・・。
けれど、ある日を境に裏美は大躍進を遂げる。それは、今、横にいる奥さんとの出会いだった。会長の息子ということもあり、お見合いで今の奥さんと出会うことになったのだ。ただ、その奥さんもただの人ではなかった。実は、裏美が働いている投資会社と付き合いがあるとある大企業の会長の娘、だったのである。そのお見合いのあと、ほどなくして2人は結婚する。すると、裏美、これまで使っていた親の人脈、いや、このときは自分自身の人脈、となっていたが、それ以外に、その奥さんが持つ人脈をも駆使するようになる。その結果、ディーラーとしての成績もぐんぐん伸びていき、その投資会社のトップディーラーまでになったのだ。そして、そのディーラーとしての能力を買われる形で木松悪斗からスカウトを受けることになる。その後、自分の人脈と奥さんの人脈を使い、木松悪斗のもとで力を大いに発揮し、多くの投資物件を成功に収めることになる。むろん、これについては、木松悪斗、大いに喜び、結果、裏美は木松悪斗の右腕、№2の地位を得ることができたのである。
ちなみに、裏美とその奥さんの人脈の広さだが、沼津、静岡、日本はおろか、世界規模で広かった。むろん、木松悪斗にとって敵であったとしてもである。
と、いうわけだが、今回、裏美、主人である木松悪斗の言うことを無視してしまう。そして、静真本校と浦の星分校の統合実現のために動く月たちを妨害するために自分たちの人脈を駆使して情報集めを行う。なにかをするときは闇雲に動くのではなく、まず、情報を集めることが鉄則である、一応・・・。で、裏美、集めた情報を月たちの弱み、そして、Aqoursや小原家の弱みへと変えようとしていた。
で、裏美が決意した翌日・・・。
「あなた!!今、ある情報を得ましたわ!!」
裏美と奥さんの人脈を使った情報網にとある情報が、裏美、そして、木松悪斗にとって優位になる情報が手に入ったのである。もちろん、裏美、このとき、
「おお、でかしたぞ!!」
と、喜んだ。
ところで、その優位な情報とは・・・。
「あなた、どうやら、小原家の当主の娘さん、行方不明になったみたいですよ!!」
この奥さんの情報・・・ではあったが、裏美、すぐに、
「あ、それっ、いつものことじゃないか・・・」
と、そっぽ向いてしまう。実は、鞠莉の行方不明騒動については、昔、日常茶飯事だったため、そんなに珍しいことではなかった。これは裏美はおろか、沼津の社交界の仲間内では有名な話だった。って、鞠莉、小さいときから親に迷惑をかける子で有名?だったのか・・・。
ところが、奥さん、すぐに、
「それが、今回はスケールがでかすぎるのよ!!なんでも、鞠莉‘sママに黙ってイタリアに卒業旅行に行ったきり行方不明、音信不通になったみたいですよ」
と、言うと、裏美、
「な、なんだと!!」
と、驚いてしまう。有名財閥の当主の一人娘が行方不明、それも、世界規模、それはそれで大問題、といえざるをえなかった。当主の娘、ということは、大事な跡取りである、それを考えただけでも本当に大問題だった。
であるが、奥さんの話は続く。
「でね、鞠莉‘sママさん、その娘さんが高校を卒業したあと、その娘さんを自分の監視下に置いて、自分の言うとおりにさせるつもりだったわけ、それが行方不明でなにもかも無駄になるかもしれない、そう嘆いていたみたいですよ」
この話を聞いた裏美、すぐに奥さんに確認する。
「それ、本当の話だろうな!!うそじゃないよな!!」
この裏美の確認に、奥さん、すぐに、
「それ、本当の話ですよ。だって、本人、鞠莉‘sママさんから直接聞きましたから」
あれっ、なんで、小原家に恨みを持つ木松悪斗の右腕、裏美、その奥さんと小原家の投手の奥さん、鞠莉‘sママがつながっているの?これこそ、裏美が木松悪斗の右腕、№2になった理由の1つである。裏美とその奥さんの人脈であるが、ときには木松悪斗の敵側の人たちとつながりをも持っていた。それは、裏美とその奥さんがお互い企業のご子息とご令嬢だったからでもあり、裏美とその奥さんの人脈、ネットワークは敵味方関係なくワールドワイドに広がっていた。裏美はその人脈を使い、敵側から情報をリークしたりしながら木松悪斗にそのリーク情報を流していたのだ。さらに、どんな汚いことでも裏美自ら行うことで木松悪斗の手を汚すことすらなかったのである。この裏美の働きにより、木松悪斗は数々の戦いに勝利を収めてきたのだった、投資の世界では・・・。投資の世界は多くの情報を持つもの、それをもとに瞬時の判断力を下すもの、それがものをいう世界である。その意味でも、裏美は木松悪斗にとって重要な駒、でもあった。それを鑑みても木松悪斗は裏美を重宝していた、重要な駒として・・・。というわけで、いまや裏美は木松悪斗の右腕、№2まで上り詰めることができたのである。なので、沼津の社交界という狭い世界では、裏美と鞠莉’sママがつながっていてもおかしくなかった。ちなみに、木松悪斗は一代で成り上がってきたこともあり、あの性格ゆえか、社交界を避ける傾向があったりする。その意味でも、社交界とつながりのある裏美を重宝する理由の一つがそこにあった。
で、鞠莉の行方不明騒動の情報を得た裏美、すぐに、
(あっ、いいことひらめいた!!)
と、あることを、悪知恵を思いついた。それは・・・。
(そうだ、渡辺月とあの(千歌たち新生)Aqoursに小原家の娘(鞠莉)を探させよう!!)
裏美が考えついたこと、それは、月と千歌たち新生Aqours6人に鞠莉たちを探させることだった。なぜなら・・・。
(いくら地に堕ちたとはいえ、あのラブライブ!という日本一を決める大会で優勝したグループだ!!それに、どうやら小原家の娘さんはそのAqoursの、優勝したときのメンバーである、というではないか。その行方不明のメンバーを探しに行く、というのはとてもけなげで良い話になる。さらに、全国規模の知名度もあるから、騒ぎを大きくすれば、それだけ、この行方不明騒動はフューチャーされることになる。さらにさらに、この行方不明騒動が小原家の一大事、となれば世間からこのことが大注目を受けることになる。いや、その一大事が起きたと世間のみんなが知るところになったら、小原家の(人に対する)管理能力を問われられることになる。こうなれば小原家に大きなダメージを与えることができる。そうなると、小原家の名誉などは地に堕ち、木松悪斗様の地位はうなぎのぼり!!沼津に大きな影響力を持つ小原家に代わり、木松悪斗様が沼津の王様として君臨することができる!!あぁ、われながら良い考えだ・・・)
と、皮算用気味に裏美は考えてしまう。そう、たしかに全国的人気のスクールアイドルになったAqours、昨日のライブの失敗があったとはいえ、知名度としては沼津、いや、静岡一、である。そんなAqoursのラブライブ!優勝時のメンバーが行方不明になっている、そのメンバーを探している、となれば、ある意味大きなニュースである。さらに、そのニュースが大きくなるにつれて、小原家の管理能力の無さ?もクローズアップされるため、小原家にも大ダメージを与えることができる。そうなれば、静真の件で小原家に裏美を持つ木松悪斗にしてもなにかと好都合になる。なぜなら、鞠莉の失踪がもとで小原家が没落すれば、沼津において木松悪斗の影響力が強くなる?から。裏美はそう皮算用をたたいていた。ちなみに、木松悪斗は小原家当主の一人娘の鞠莉が浦の星の理事長であり、Aqoursの一員だったことは知らなかった。と、いうよりも、そのあたりは疎い、というよりも、100%静真と投資のことばかり考えているために知らなかったし知ることもしなかった。が、裏美はその情報を知っていた。これも沼津の社交界などから得た情報により知りえた、のだが、主人の木松悪斗にはそんなこと1つも教えていなかった。これは、自分になにかあったときのための道具にするためだった。木松悪斗が裏美に対してなにかしようとしたとき、この情報を木松悪斗に差し上げることでその場を脱する、みたいなものである。これも、裏美からすれば、自分以外の人のことを駒としてしか見てない木松悪斗に対する防衛策、だったのかもしれない。それほど裏美としてもそこまで木松悪斗を信頼しているわけではなかった。いや、裏美、木松悪斗のことをただのビジネスパートナーとしかみていないのかもしれない。それほど、木松悪斗、裏美、双方とも、そこまで冷めた人間関係・・・なのかもしれない。それは、木松悪斗のまわりにいる人々にもいえた。