ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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Moon Cradle 第4部 第6話

 一方、そのころ、ヴェネチアのあるホテルにて・・・。

「ヴェネチアのサンタ・ルーチア駅から鞠莉様3名がトリノ行きの列車に乗ったという報告がきました・・・」

と、小原家の関係者、もとい、小原家直属の警備会社の警備員からの報告を受け取った鞠莉‘sママ、この報告を受けて、

「ガッテム!!」

と、怒鳴り散らしていた。せっかく大金をはたいて鞠莉を捕まえようとしたのに、その肝心の鞠莉がヴェネチアから逃げてしまった・・・のである。これでは大損である。これには、鞠莉‘sママ、

「せっかく鞠莉を捕まえるための多額の報奨金を用意して、さらに大金をはたいてチラシやポスターを作ったのに、なんで、鞠莉を捕まえることができないの!!」

と、さらに怒鳴り散らす。その悔しさを誰かにぶつけないと気がすまない、そんな気持ちだったのか、鞠莉‘sママ、

「「これからすぐにでも鞠莉を捕まえることができますよ」って、あの裏美っていう人が言っていたから、それを信じて大金をはたいたのに、それができないなんて、大損もいいところで~す!!」

と、なぜか裏美に対して怒りをぶつける。

 では、なぜ、鞠莉‘sママは裏美にいかりをぶつけているのか。それは、鞠莉’sママがヴェネチアで鞠莉を捕まえるためにやった施策、鞠莉を捕まえるための多額の報奨金、それをヴェネチア中に知らしめるために作った「鞠莉たちWANTED」のチラシやポスター、それを市内に行き渡らせるための施策、すべて、裏美が鞠莉‘sママに提案したことだったからである。

 実は、鞠莉‘sママ、ヴェネチアに行く前、静真の月たち生徒会の宿敵、静真本校と浦の星分校との統合に異を唱える木松悪斗の右腕、裏美と電話で話していたのである。

「裏美さん、私たちの関係者から鞠莉たちがヴェネチアにいることがわかりま~した!!あなたの提案どおり、鞠莉のグループであった、新生Aqours・・・を使って鞠莉たちをおびき寄せようとしておりま~すが、鞠莉のことで~す、それだけでは捕まえることができないかもしれないで~す!!何かいいグッドアイデア、ないで~すか~?」

と、鞠莉‘sママ、裏美に相談をもちかけると、裏美、少し考える。

(たしかに、浦の星の生徒である新生Aqoursと月生徒会長をヴェネチアに向かわせて自分の娘(鞠莉)をおびき寄せようと鞠莉‘sママは考えている。しかし、それによって月生徒会長の静真での影響力を失わせる・・・ことができても、小原家に大ダメージを与えることはできない・・・。なら、もっと、小原家に大ダメージを・・・、小原家の財政に大ダメージを与える方法はないか・・・。う~ん、う~ん)

と、鞠莉‘sママの願いを叶えつつも小原家そのものに大ダメージを与える方法を考えてみる。すると、裏美、

(あっ、そうだ!!行方不明の娘を探しているのだから、それに即したやり方をすればいいんだ!!)

と、単純明快な考えにたどり着く。

 そして、裏美は鞠莉‘sママにある提案をする。

「鞠莉‘sママさん、いい方法があります。まず、鞠莉案を捕まえたものに多額の報奨金を出したらどうです?」

この裏美の提案に、鞠莉‘sママ、

「そ、それはグッドアイデ~アですね~」

と、裏美の提案に賛成する。日本だけでなく世界中でお尋ね者には多額の報奨金が設定されていることが多い。むろん、ワン○ースほどではないが・・・。

 さらに、裏美はその報奨金のことをヴェネチア中に広めるために、

「でもって、それをヴェネチア中に広めるために大量のチラシとポスターを作りましょう。それをヴェネチア中に広げたら、それでもうヴェネチア中が鞠莉‘sママさんの味方になるでしょう。これで鞠莉さんを捕まえるのは時間の問題です!!」

と言って、鞠莉‘sママにさらなる提案をする。これには、鞠莉’sママ、

(たしかに、これな~ら、ヴェネチアの人たちはオール私の味方になりま~す!!)

と、感激してしまい、すぐに、

「そのアイデ~ア、採用、で~す!!」

と、すぐに了解した。たしかに、費用としては莫大にかかるが、報奨金のことを広めるにはコストの安いネットより効果が絶大である。だって、報奨金のことをネットで広げようとすると少し時間がかかるものである。さらに、ネットにおいてはちょっと見ただけでさっさとほかの情報へと移動してしまう、そんな不確実なことがあったりする。それに対し、紙なら必ず報奨金のところは見てくれる、といった確実性があったりする。そのことを理解していた鞠莉‘sママ、なので、裏美の案に賛成したのである。

 が、これも裏美の裏の考えがあたりする。鞠莉‘sママにポスター・チラシの案を提示するのだが、裏美の心の中では、

(ポスター・チラシを大量に作るには莫大なコストがかかる。そのコスト分、小原家の財政に大ダメージを与えることができる、ヒヒヒ)

と、思っていたのだった。そう、紙の媒体、ポスターやチラシを大量に作るには莫大なコストがかかる。それを鞠莉‘sママ負担にすれば、それだけ小原家の財政にダメージを与えることができるのである。が、それについては鞠莉’sママも承知の上だった。それでも、家出娘の鞠莉をこれから先拘束できるのでなら安いものだ、と思っての鞠莉‘sママの判断だった。

 が、その肝心のポスター・チラシに問題があった。特にデザインである。ポスター・チラシのデザインであるが、鞠莉‘sママがある有名絵師さんにデザインのもととなる写真を渡したのだが、それが浦の星の制服のときの写真、だったのである。さらに、鞠莉’sママはその絵師のデザインの構図として、鞠莉が果南とダイヤから襲われる、という構図でお願いしたところ、なんと、1つの立派な絵になってしまったのである。なので、1つの立派な絵・・・、そして、鞠莉たち3人が来ている服は浦の星の制服・・・、なので、ヴェネチアに大量のチラシやポスターが配布されたのはいいものの、ヴェネチアの人たちにとってみたら、ただの芸術作品・・・としか見られていなかったのだ。ただし、ポスター・チラシには多額の報奨金のことも一緒に書いてあったので、それ目当てで鞠莉たち3人を探していた市民もいた。しかし、このヴェネチア、観光都市である、たくさんいる観光客から鞠莉たち3人を見つけ出すのは至難の業である。鞠莉たち3人が見つかったのは、あの、ボヴォロのときの、ダイヤの大声、によるものだった。が、それも、鞠莉の方が一枚上手であった。このとき、すでに鞠莉たちの脱出ルートは確保されていた。また、このとき、すでに、鞠莉、ダイヤ、果南、脱出についてすでに確認済み、だった。それにより、当初のヴェネチア脱出計画(鞠莉考案)の打合せ通り、鞠莉たちはヴェネチアを脱出することができた。ちなみに、ボヴォロから駅までは・・・、ヴェネチアということもあり、腕に自信がある船頭さんを鞠莉は用意していた。そして、ゴンドラでその場を脱出していたのである。ヴェネチアの交通手段として役に立つのは、車でも自転車でもない、徒歩、もしくは、ゴンドラ、である。そのことを熟知していた鞠莉の勝ちである。

 というわけで、鞠莉‘sママ、すぐに裏美に国際電話をかける。その電話に、

「はい、裏美ですが・・・」

と、なにも知らずに受ける裏美。すると、開口一番、鞠莉‘sママ、

「裏美さん、あなた、私の顔に泥をペイントし(塗り)ましたわね!!どうしてくれるので~すか!!」

と、裏美に怒りをぶつける。これには、裏美、

「な、なんですか!!」

と、驚くしかなかった。

 この後、怒りを裏美にぶつけたのがよかったのか、少し落ち着いた鞠莉‘sママから事の顛末、裏美の案通り、大量のチラシ・ポスターを作り、市内中のいたるところに貼ったり配ったりしたのだが、思ったほど効果がなかったこと、鞠莉たちは見つけたものの逃げられたことを聞く。これに、裏美、

(たしかに、ポスターを大量にヴェネチア中に貼ったものの、すぐに、市の当局から剥がされてしまった、って、報告を受けていたな・・・)

と、自分の部下からの報告を思い出す。そう、実はポスター・チラシのデザイン問題、たくさんいる観光客から鞠莉たちを探すことが難しい、それ以外にも問題点があった。それは、大量にヴェネチア市内に貼ったポスターだった。実は、鞠莉‘sママ、無許可でポスターをしないに、それも大量に貼っていたのである。が、ヴェネチアだけでなくヨーロッパの観光都市において、景観、というものをとても大切にしている。日本みたいに無秩序に建物を建てる・・・ことはせず、条例を作って町の景観を大切にすること、ヨーロッパでは当たり前だった。むろん、建物の高さだけでなくデザインにまで徹底されている。もちろん、無許可でポスターを貼ることすら街の景観を壊すことになり許されないだろう。

 と、いうわけで、小原家の警備会社総動員してヴェネチアの市内のいたるところにポスターを貼ったものの、すぐに市の当局がそのポスターを全部剥がしてしまったのである。なので、ポスターそのものに効果ははなかった。

 が、そのことを裏美が知っているところで鞠莉‘sママの怒りが収まるわけではなかった。莫大なお金をかけたにもかかわらず、肝心の鞠莉を捕まえることができなかった、そのことについて怒っている鞠莉’sママ、裏美に対し、こんな殺し文句を言う。

「裏美さん、あなたのことはもう知りませんからね!!もう二度と私の目の前に現れないでくださ~い!!では、グッバイ!!」

 そして、鞠莉‘sママ、電話を一方的に電話を切ってしまった。これには、裏美、

(これでは、月生徒会長の行動を邪魔するという目的を果たすことができなくなる!!なんとかしないと・・・)

と、危機感を募らせる。そのため、

「おい、すぐにイタリアの俺の人脈を駆使しろ!!あの、鞠莉という小童を探し出せ!!」

と、自分の部下に鞠莉を血眼になっても探し出すように命令した。

 一方、裏美に自分の怒りを全部ぶつけたことで怒りをおさめた鞠莉‘sママ、

「さて、これからどうしましょう。鞠莉の行き先がまたわからなくなりま~した!!どうしましょ~!!」

と、悩んでしまう。せっかく見つけた鞠莉、なのだが、鞠莉、また逃げ出して雲隠れしてしまった。唯一判っているのは、トリノ行きの列車に乗ったこと。なので、トリノあたりを探そうか悩んでいた。

 そんなとき、鞠莉‘sママにある連絡が届く。

「あれっ、新生Aqoursからのメールですわね~」

その新生Aqoursからのメールを見た瞬間、

(なんてラッキーね!!私には幸運の女神がついているのか~しら!!)

と、なんか嬉しそうな表情をする。そう、そのメールには鞠莉たちがこれから行く都市について書いてあった。

 そして、鞠莉‘sママは言った。

「さぁ、レッツゴー、ですわ!!聖ヨハネが守護するところへ、いざ、いか~ん!!」

 

「お姉ちゃ~ん・・・」(ルビィ)

と、千歌たちを残して去っていく鞠莉たち3年生3人。その去っていったあと、千歌たちはまた鞠莉たちと離れ離れになったことにショックを受けた。特に、「もう離さない」と心に決めた姉ダイヤへの思い叶わなくなり途方に暮れるルビィの姿は痛々しいものだった。

 が、追いかけようにもどこに行ったのかわからない千歌たち・・・であったが、まだ希が潰えたわけではなかった。なんと、曜と月が必死?でダイビングして取った船頭さんの制服こと白黒のボーダーのポロシャツ・・・の中になんと鞠莉が残したメッセージカードが隠されていたのだ。それを曜が見つけるが、イタリア語で書かれているため、曜にはちんぷんかんぷんだった。

 が、ここにはイタリア語を訳せる少女がいた。そう、月である。月はすぐにそのメッセージカードを訳する。月いわく、こう書かれていた。

「ヨハネが守護する地を見下ろすとき、養成の導きが行き先を示すであろう」

これに、ヨハネ、いや、善子が反応する、が、もちろん、善子のことではない。月いわく、「ヨハネが守護する地」=「ヨハネが守護聖人の地」のことである。つまり、(キリスト教の)聖ヨハネを守護聖人としている都市、ということになる。なお、イタリアの各都市には(キリスト教の)守護聖人が必ずいる。ローマなら、「聖パオロと聖ピエトロ」、ミラノなら「聖アンブロージオ」といった具合に。そして、その守護聖人に関する日はその都市単独の祝日になり、盛大なお祭りが行われることもある。それほど、イタリアの都市と守護聖人の結びつきは強いものとなっている。(参考:HIS、イタリア観光ブログ、より)

 で、これを聞いたヨハネ・・・善子はとても喜ぶ・・・が、その守護聖人ジョバンニ・・・ヨハネの地(都市)というのはどこなのか・・・、それを月は盛大に言う。

「聖ジョバンニ・・・ヨハネが守護する街・・・、それは「フィレンツェ」!!」

そう、イタリアを代表する観光都市、街全体が世界遺産に登録されている、あの中世の町並みをそのまま残している、あの有名な都市・・・である。

 と、いうわけで、1人そわそわしているヨハネ・・・善子をよそに千歌たちは次の行き先をフィレンツェに決めた・・・が、1つ問題が・・・。この千歌たちの旅のスポンサーは鞠莉‘sママである。で、鞠莉’sママが千歌たちに旅の資金を出している理由、それは、自分の娘鞠莉を見つけて捕まえること・・・である。なので、千歌たち、その鞠莉たちがいる場所を鞠莉‘sママに伝えないといけない。でも、もし伝えないなら、それは鞠莉’sママにとってみれば、千歌たちが鞠莉を探すという約束を破ることになる。そうなると、旅の資金をこれ以上だすことはしないだろう。そうなれば、千歌たちはまったく知らないイタリアの地で路頭に迷うことになる、それだけは避けないといけない。でも、鞠莉たちの居場所を鞠莉‘sママに伝えたら、それにより、鞠莉たちは見つかってしまい、鞠莉は一生鞠莉’sママの拘束を受けることになる・・・。千歌たち、そのことで悩んでしまう。

 そんなときだった。

「曜ちゃん、僕にいい考えがあるよ!!」

と、月、あるいいアイデアがひらめいたのか、曜に自分のアイデアを伝える。それは・・・。

「鞠莉‘sママにはこのメッセージカードが書かれていることを伝えればいいんだよ!!」

が、それでは鞠莉の居場所をそのまま鞠莉‘sママに教えることになる。これには、千歌、

「それだと逃げている鞠莉ちゃんたちが・・・」

と、鞠莉たちのことを心配そうに言う。それには、月、あることを言う。

「でも、このメッセージカードの文、そのまま伝えるわけじゃないんだよ!!」

 これには、千歌たちみな、

「えっ!!」

と、驚いてしまう。月は続けて自分の考えを述べる。

「鞠莉‘sママには「ヨハネが守護する地で待つ」のみを伝えたらいいんだよ!!」

そう、月のアイデアとは、メッセージカードの一部分のみ伝えることであった。そして、月はさらに言った。

「でね、その鞠莉ちゃんもなにか策を考えているんじゃないかな。聖ヨハネの地、「フィレンツェ」、そこで待つとしても、きっと、鞠莉‘sママさんが予想にもしていない場所に隠れていると思うよ。だって、浦の星の廃校騒動において最後まで抵抗するくらいの策士、なんだもん!!」

 この月の言葉に、千歌たち一同、

「あっ、納得!!」

と、言わせてみせた。ちなみに、鞠莉のメッセージカードは今のところ千歌たら6人と月しか見ていなかった。

 こうして、月の提案のもと、鞠莉‘sママには「ヨハネの守護する地で待つ」というメッセージカードがあったことだけを伝え、1人浮かれ気分のヨハネ・・・善子を連れて、一路、聖ヨハネが守護聖人の地、フィレンツェ、へと向かうことになった。

 

 ところが、この月のアイデアは不発に終わる。月の提案通り、「ヨハネの守護する地で待つ」というメッセージカードがあったことだけを伝えると、鞠莉‘sママから、

「そのメッセージカードを見せてくださ~い!!」

と、言われてしまったのである。鞠莉に会ったことで鞠莉‘sママは千歌たちに対して少し用心深くなっていたのである。鞠莉たちと一緒に鞠莉’sママから逃げる手はずを整えているのではないか思われたからだった。

 と、いうわけで、千歌たち、仕方なく鞠莉のメッセージカード?を写真に撮って鞠莉‘sママにメールで送付した・・・。それを見た鞠莉’sママ、それを信じてヨハネが守護する地、フィレンツェに行くことになったのだが・・・、そのフィレンツェの地で鞠莉‘sママはがくぜんすることになる。

 鞠莉‘sママ、千歌たちから送られてきたメッセージカード?の写真をもとにフィレンツェの街の中にある小原家の別荘に移動する。そして、その別荘の客室のドアを開けた、鞠莉’sママ、おもわず、

「あの子たち・・・、ガッデム!!」

と、舌を打つぐらい悔しがってしまう。なぜなら、その肝心の鞠莉たち3人の姿がそこにはなかったからである。そう、鞠莉‘sママがここにいると思っていたフィレンツェの小原家の別荘に鞠莉たち3年生3人がいなかったのである。

 では、なぜ、鞠莉‘sママ、こんな状態に陥ってしまったのか。それは、メッセージカードに2つの罠が仕掛けられていたからである。

 まず、1つ目、それは鞠莉が仕掛けた罠だった。実は、メッセージカードには鞠莉の真意が隠されており、よく読まないと、そして、鞠莉のことをよく理解していないと、さらに、鞠莉の考えをよく理解しないと本当の鞠莉たちの隠れ場所を知ることができない仕組みとなっていた。で、書かれている文章そのまま、表面上の意味だけでそのメッセージカードを理解した、鞠莉‘sママ、それをもとにフィレンツェの小原家の別荘に来てしまった・・・というわけである。で、そこには鞠莉たちがいないため、さらに鞠莉たちを探すため、鞠莉’sママはその近くにある小原家の別荘に行く、でも、そこにも鞠莉たちはいない、そして、その近くの・・・、と、それを続けることで鞠莉たちが本当にいる場所からどんどん遠ざかっていく、だけでなく、鞠莉たちが逃げるための時間稼ぎになる、というのが鞠莉の策略であった。

 そして、もう1つは、鞠莉‘sママに送った鞠莉のメッセージカード?、その写真にあった。実はこれ、鞠莉’sママを騙すためのフェイクだった。実は、このメッセージカード、イタリア語が書ける月が見よう見まねで書いたものだった。それを写真に撮って鞠莉‘sママに送ったのである。その月が書いたメッセージカードにはこう書いていた。

「ヨハネが守護する地にいるとき、妖精の仲間たちのなかにいるだろう」

で、これを鞠莉‘sママは鞠莉が書いたメッセージカードと誤認したのだが、このメッセージカード、ヨハネが守護する地とはフィレンツェであるが、そのフィレンツェの妖精の仲間、つまり、フィレンツェの人たちのいるところに鞠莉たちがいる、と、鞠莉‘sママはそう理解したのである。木を隠すなら森の中、鞠莉たちを隠すならフィレンツェの人々がいる市街地、といった具合に。で、偶然ではあるが、フィレンツェにある小原家の別荘はその市街地のなかにあった。なので、鞠莉’sママ、その小原家の別荘に鞠莉たちがいるとこの月が書いたメッセージカードをもって確信したのである。

 というわけで、まんまと鞠莉と月の策略にはまってしまった鞠莉‘sママ、とても悔しがっていたのだが、そんな鞠莉’sママに、棚から牡丹餅、みたいなことが起きる。悔しがっている鞠莉‘sママのもとに、突然、

プルル プルル

と、鞠莉‘sママのスマホに呼び鈴が聞こえてきた。それに、鞠莉’sママ、

「はい、小原ですが・・・」

と、その電話にでる。相手は鞠莉‘sママのイタリアにいる親友・・・と語る者だった。最初、とても不機嫌そうに対応する鞠莉’sママであったが、突然、にやっと微笑んでしまう。すると、すぐに、

「鞠莉、待ってなさい!!今、行くからね!!」

と、叫ぶとともに電話を切り、そして、そのままその場をあとにした。

 

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