ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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Moon Cradle 第7章前編 第10話

 こうして、月、静真の生徒のほとんどから統合実現の署名をもらったことにより静真高校と浦の星女学院の統合は決定した・・・のもの、木松悪斗の統合反対の表向きの理由、「浦の星の生徒が静真の部活動に参加すると悪影響がでる」、これが静真の保護者たちに浸透してしまい、それが「保護者の声」になってしまったため、その声が払しょくされるまでのあいだ、浦の星の生徒たちは山の中の分校、浦の星分校に通うことになったのだ。これには、あげは、

(たしかに静真高校と浦の星女学院は統合したけど、それって形だけじゃない!!実質的には統合前と同じじゃない!!)

と、静真高校と浦の星女学院の統合前とあまり変わっていないことに怒りを感じていた。

 しかし、あげはが浦の星分校ができることを知ってから数日後、驚きの情報があげはのもとに舞い込む。その日は静真で部活動報告会が行われるために学校自体お休みだった。なので、あげは、自宅でのんびりと過ごしていた。なお、あげはは帰宅部であり、静真のどの部活にも所属していなかった。部活に入っていないから、(部活に参加している生徒の保護者たちに強い影響力を持つ)木松悪斗のことなんて関係ない、木松悪斗のしがらみなんて気にしなくてもいい、だからこそ、あげはは統合実現に向けた署名の場において強気に発言することができたのだ。

 と、いいつつ、そんな休日をだらだらと過ごしていたあげは、だったが、突然、自分のスマホから、

ジリリ ジリリ

という呼び鈴が鳴り出した。これには、あげは、

(なんだよ、ゆっくりしていたのに!!)

と、少し怒りながら電話にでる。すると、

「あげは、大変だよ!!」

と、スマホのスピーカーからシーナの声が聞こえてきた。これには、あげは、

「なにが大変なの?」

と、少し怒り口調で言うと、シーナ、慌てた様子で、

「今日の報告会でAqoursが緊急参戦だって!!」

と、言ってきたのだ。

 が、このシーナの言葉にあげは、突然、

「えっ、Aqoursが緊急参戦!!」

と、驚いてしまう。シーナの話によりと、来年度に静真高校と浦の星女学院が統合するから特別ゲストとしてAqoursの緊急参戦が決まった、とのことだった。が、実際は、月、静真本校と浦の星分校の統合を強行したいがゆえに、「力には力を、(全国大会で優勝するくらいの)実力には(ラブライブ!で優勝したほどの)実力を」、といった具合にごり押しで、Aqours、というか、新生Aqours、を強行出場させたのが真実なのだが・・・。

 で、(新生)Aqoursの緊急参戦に驚いたあげは、すぐに制服に着替え、(新生)Aqoursが参戦する部活動報告会の会場となっている講堂へと向かった。実は、なにをかくそう、あげは、Aqoursの大ファンであった。きっかけはあげはがAqoursの「夢で夜空を照らしたい」のPVを見たときだった。そのPVにヨハネがいることにあげはが気づき、あげは、Aqoursのライブを見たい、そう思っていたのだ。そして、その機会はすぐに訪れる。なんと、沼津の夏祭りにAqoursの参加が決定したのだ。なので、あげは、Aqoursのライブ見たさに夏祭りのステージ最前列を長い間待ってキープしたのだった。そして、その夏祭りのステージでAqoursは「未熟Dreamer」が披露したのだが、これを見た、あげは、

「うわ~、なんてかっこいいんだ!!特にヨハネちゃん、和の服装と相まってかっこよかったよ・・・」

と、Aqoursのライブに感動を覚えたのだった。こうして、あげは、Aqoursのとりこ・・・というか、ヨハネのとりこになったのだった。

 と、いうわけで、夏季大会静岡県予選に東海予選、冬季大会の静岡県予選、東海予選、決勝に、あげは、必ず参戦してしまう。いや、それどころか、Saint AqoursSnowの函館クリスマスイベントにも参戦するほどの強者だった。というか、ヨハネを追いかけていた・・・感じだった・・・。そのAqoursが自分の学校である静真にライブをしに来る、それを聞いたのであれば、Aqoursの大ファンであるあげはが行かないはずはなかった。

 そして、学校に到着したあげはは校門のところで東子と待ち合わせそう、一緒に講堂のシーナのいる席へと移動した。シーナ、どうやらあげはのためにわざわざ席をとってくれていたみたいだった。シーナ、曰く、

「だって、あげはがAqours・・・というか、ヨハネ命、だからね!!」

とのこと。これには、あげは、席をとっておいてくれたシーナに感謝だった。

 そのあげは、Aqoursの出番を待つことに。キャンプ同好会、軽音楽同好会、とプログラムが次々に消化されるごとにあげはも緊張してしまう。さらに、女子サッカー部、弓道部と静真においてビッグともいえる部活が登場するとあげはのまわりにいる静真の生徒や保護者たちも興奮していく。これには、あげはも、

(はやくAqoursの出番、はじまらないかな・・・)

と、緊張の度合いが高まっていく。それほど、あげはとそのまわりにいる静真の生徒・保護者たちのAqoursに対する?期待は高いものだった。

 そして、ついに(新生)Aqoursの出番となった。が、(新生)Aqoursのパフォーマンスは、とてもぎこちないもの、あまりにうまくないもの、となっていた。これにはラブライブ!に優勝できるほどの実力をもつAqoursに期待していた静真の生徒・保護者たちからの、思っていたものとは期待外れ、といった声が会場中から聞こえてくるようになってしまった。

 ただ、Aqoursのことをよく知っている「Aqoursの大ファン」であったあげはは、なんで(新生)Aqoursのパフォーマンスがぎこちなかったのか、その理由がすぐにわかった。その理由とは・・・、「今、ここにいるAqoursのメンバーが少ない、いつも9人いるのに、今は6人しかいない。そう、鞠莉、ダイヤ、果南、3年生3人がいない。だからこそ、それで緊張している」だと。

 しかし、どんどん新生Aqoursのパフォーマンスが悪くなるごとに会場中から、期待外れ、という声が大きくなってしまった。そsちえ、新生Aqoursのメンバーの1人(ルビィ)が大きく転んだことにより、それが、Aqoursの酷評、へと生まれ変わり、木松悪斗の広めた考え、「浦の星の生徒が静真の部活動にはいると静真の部活動に悪影響がでる」、それを静真の生徒・保護者たちに今以上に知らしめる結果へとつながってしまった。

 が、そんな新生Aqoursの姿を見ても幻滅しなかった生徒が1人いた。むろん、あげはだった。あげははこのとき、

(私、絶対に信じる、きっと、あの、ラブライブ!優勝のときにみせたパフォーマンスはよみがえるって!!彼女たち、Aqoursの実力なら!!)

と、Aqoursがよみがえることを信じつつ、

(そして、それを信じて、私、今から行動する!!昔のすごいAqoursが戻ってきたときのための、みんなに見せつける、そのためのステージ、それをつくるって!!)

と、よみがえった新生Aqoursのステージを自分の手でつくることを決意した。

 

 だが、新生Aqoursの部活動報告会のライブ失敗以降、学校中は新生Aqoursや浦の星に対する風当たりが強くなったため、気の強いあげはでさえすぐに行動を起こすことはとても難しかった。あげはが、

「私、ヨハネちゃんのために、Aqoursのために行動する!!」

と、言ったとしても、まわりにいる東子、シーナから、

「今は表立って動かないほうがいいよ。私だって、Aqoursのこと、ヨハネちゃんのこと、応援したいよ。でもね、今、Aqoursのために行動していることがバレたら周りから叩かれること間違いなしだよ」(東子)

「私もAqoursのため、ヨハネちゃんのために行動したい。でも、今は耐えたほうがいい。だって、今、表立って動けばきっと大変なことになる。だからこそ、今は陰に忍んで動いたほうがいい」(シーナ)

と、落ち着くように諭されてしまう。これを言われると気の強いあげはも我慢するしかなかった。

 が、それでも、あげは、東子、シーナはヨハネのため、Aqoursのため、浦の星の生徒のために裏でこっそり動いていた。やっていたこと、それは・・・、

「ねぇ、新生Aqours復活のために私たちの仲間にならない・・・」(あげは)

そう、新生Aqours復活のための仲間集めだった。もし、新生Aqoursが復活したあかつきにはもう一度ライブをしてくれるはず、そのためのステージをつくる、そのための仲間を探していたのだった。むろん、静真本校と浦の星分校の統合に反対する声が強い現状だと新生Aqoursのためのステージを作るための仲間を集めるのはとても困難であると予想されたが、それでもAqours復活を信じている、浦の星の生徒のために統合を実現させてやりたい、そう思う生徒も少なからずいた。その生徒たちをあげはたちは必死になって探し、見つけては仲間にしていくことを3人とも心の中に決めていた。

 

 そんな仲間集めをしているあげはたち。しかし、最初のころは・・・。

「私、あのとき、Aqoursのみんなは不調だったんだよ!!だから、本気さえだせば・・・」

と、小声で新生Aqours擁護の発言をしている2年の生徒。だが、その隣にいた生徒からは、

「しっ、あまり大きな声をだすとみんなから嫌われるよ!!」

と、新生Aqours用語の発言をした2年の生徒に注意をする。が、そのAqours擁護の発言をした2年の生徒の声が聞こえたのか、

「ねっ、ちょっと話があるのだけど・・・」

と、突然、あげはがこの2人の間に割ってはいると、そのまま、

「たしかAqoursの話をしていたみたいだけど・・・」

と、前置きしつつ、あげは、新生Aqours用語の発言をした2年の生徒に向かってこんなお願いをした。

「そんなAqoursを信じているあなたにお願い!!私と一緒にAqoursを応援して!!」

このあげはの突然のお願いにその2年の生徒はただ、

「え・・・」

と、きょとんとなってしまった。が、その2年と会話していた生徒はすぐに、

「ねっ、そんなこと言っていたら、私たち、みんなから嫌われてしまうよ!!それどころか、私たちの将来すら危なくなるよ!!はやく、行こう!!」

と、言っては、新生Aqours擁護の発言をした2年の生徒を連れてどっかに行ってしまった。これには、あげは、ただ、

「あはは・・・」

と、苦笑いするしかなかった。

 こんな風に予想されていたことだが困難を極めたあげはたちの仲間集めだったが、それでも、Aqours擁護の声が少しでも聞こえてくるとあげはたちはすぐに、

「ねっ、お願いなんだけど、私と一緒にAqoursを応援して!!」

と、お願いしてまわっていた。

 

 そんな働きかけのおかげか、Aqoursを敵視する木松悪斗の影響力が強く、Aqoursのことを話すのが禁句という今の静真の状態のなかであってもAqoursを応援しようとしている静真の生徒たちのあいだであげはたちのことが話題となっていた。そのためか、

「ねぇ、あげはちゃんたち、Aqoursのために頑張ろうとしているよね。私たち、このままでいいのかな?」

と、ある生徒Aが言うと、その生徒と話していた生徒Bも、

「そんなわけないじゃん!!私たちだってAqoursのことを応援しているんだよ!!」

と、答える。その生徒Bの発言を受けてか、生徒A,

「それだったら、私たちだってAqoursのために頑張ってやるんだから!!」

と、元気よく答えてくれた。

 と、いった具合に、こんなやり取りがAqoursを応援している静真の生徒たちのあいだで交わされるようになった。そのやり取りの場所は学校の中・・・では木松悪斗の影響力が強いためにAqoursの話をすればすぐに叩かれる今の静真の現状を考えるとそこでするのは無理なので、放課後の学校外、もしくは、SNSの中で行わることが多かった。

 そんなやり取りがAqoursを応援している静真の生徒たちのあいだで日がたつごとに活発化するようになり、そのためか、

「ねっ、あげはちゃん、お願いがあるんだけど・・・あげはちゃんの仲間に加えてくれない!!」

と、あげはのところに行っては、あげはの仲間になりたい、とあげはにお願いにくる生徒が続出した。これには、あげは、

(Aqoursを応援してくれる人はみな私たちの仲間だよ!!)

と、思っていたのか、

「うん、いいよ!!私たちと一緒にAqoursを応援しよう!!」

と、来るもの拒まず、のスタンスで自分の仲間に引き入れることにした。

 さらには・・・。

「ねぇ、あげはちゃん、私、最初は断ってしまったけど、私だって、Aqoursを応援したい、と思っているよ。こんな私だけど、仲間に入れてくれるかな・・・」

と、あげはの前にあの生徒、そう、あのとき、Aqours擁護の発言をしていた2年の生徒が来ていたのだ。そんな生徒に対し、あげは、

「そんなの関係ないよ!!あなただってAqoursを応援しているんだよね!!その気持ちだけで十分だよ!!だからね、心配しないで!!」

と、元気よく言うと、その2年の生徒は、

「あげはちゃん・・・」

と、涙を流しながら言うと、あげは、その生徒に対して元気よくこう言った。

「Aqours静真応援団にようこそ!!」

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