ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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Moon Cradle 第7部後編 第3話

 で、翌日、いつもの喫茶店「松月」ではAqoursメンバーによって緊急Aqours全体会議が行われていた。会議が始まってまもなく、開口一番、鞠莉が、

「実はですね・・・」

と、昨日鞠莉にかかってきた電話のことをAqoursメンバーみんなに話すとすぐに、

「え~」「理亜ちゃんが」「Aqoursに入る!!」

という大声が店内にこだましてしまった。なんと、あのSaint Snowの理亜がAqoursに入る、というのだ。実は鞠莉が昨日ホテルのベランダにてとった電話の内容、それこそが、理亜のAqoursの加入、だったのだ。で、そのときの流れを簡単にまとめておく。

 突然鞠莉にかかってきた電話、その着信音を聞いた鞠莉、

(はいはい、待っててで~す!!)

と、思っては自分のポケットからスマホを取り出し電話にでる。すると、その電話口から、

「あの~、小原鞠莉さんの携帯でお間違いないでしょうか?」

と、どこかで聞いたことがある、いや、自分たちがよく知る人物の声であることに気づいた鞠莉、すぐに、

「イエ~ス!!そうです!!マリーの携帯ですよ!!」

と元気よく言うと、その電話口からその人物が自分の名前を名乗りだした。

「鞠莉さん、私です!!聖良、鹿角聖良です・・・」

そう、鞠莉の電話の相手、なんと、理亜と同じくSaint Snowのメンバーであり理亜の姉である聖良であった。聖良は妹の理亜といっしょにスクールアイドルユニットSaint Snowを結成した・・・のだが、その聖良も鞠莉たちと同じく3年生、というわけで、高校を無事に卒業した身であった。そんな聖良から突然の電話、というわけで、鞠莉、

「聖良、このマリーになんか御用でしょうか?」

と、聖良になんで鞠莉に電話をかけてきたのか尋ねてきた。

 すると、聖良、突然、こんなことを言いだしてきた。

「鞠莉さん、お願いです、理亜を、鹿角理亜を、Aqoursに、Aqoursにいれてください!!」

この聖良の突然の発言に、鞠莉、

(えっ、なんて・・・)

と、びっくりするも、すぐに、

「What!!なんですって!!」

と、驚きの声をあげたのだ。無理もない、まさかあの理亜がAqoursにはいる、なんてだれも予想だにもしていなかったことであった。むろん、それはあのトリックスターである鞠莉からしても寝耳に水、であった。

 そんわけで、鞠莉、すぐに、

「果南、ダイヤ、大変で~す!!実は・・・」

と、果南とダイヤに対し聖良から理亜をAqoursに入れたいということを言われていることを伝えると、

「えっ、それ、本当!?」(果南)

「これは鞠莉さんだけで決めるわけにもいけませんわ!!ここは聖良さんから詳しい事情を聞く必要がありますわね!!」(ダイヤ)

と、果南、ダイヤともに驚くも、すぐに詳しいことを聖良から聞くことを決める3人、すぐに電話をスピーカーモードにすると、鞠莉たち3人と聖良、緊急3年生会議が始まった。

 まず、聖良はここまで至った事情を説明する。

「実はですね・・・」

と、ここで簡単に聖良が鞠莉たち3人に話したことをまとめてみた。理亜はあのAqoursとの合同ユニット、Saint Aqours Snow、のクリスマスライブのあと、自分だけのスクールアイドルユニットを有志と一緒に結成したのだが、とある理由で次々のメンバーが脱退する状態に陥っていたのだ。で、これを見ていた聖良、ちょっとした息抜きが必要、ということで、妹の理亜を連れて東京へと卒業旅行に行ったのである。が、このとき、千歌から自分たち新生Aqoursのことで相談したい、ということで、沼津まで足を延ばした、のだが、そこで目にしたのが、ラブライブ!優勝を果たしたはずのAqoursのみっともない姿であった。これにはさすがの理亜も激怒してしまった。その後、函館に戻った聖良と理亜だったが、またもや同じ理由で理亜作ったユニットから次々とメンバーが脱退してしまう。その脱退したメンバーのなかには聖良としたは理亜以外で一番仲がよかった親友でありSaint Snowの裏方として聖良のよき相談相手であった、(まわりの人たちからは)Saint Snow第三のメンバー、と言われていた女子生徒もいた、が、その女子生徒もその理亜のユニットから脱退すると、すぐに最後まで残っていたメンバーすらも脱退、結果、またもや理亜たった一人になってしまった。それでも理亜はたった一人になったとしても自分が追い求めている、姉聖良と一緒に果たすことができなかった、ラブライブ!優勝を目指して苦しみながらも一生懸命頑張っていた、それはまるで自分のせいでラブライブ!冬季大会決勝に進めなかった、そのことを悔いているかのように・・・。そんなまるで自分のことを悔いているかのように苦しみながら頑張っている理亜の姿を見て、聖良、そんな苦しみから解放させたいのか、それならばと、その理亜を静真に転校させてAqoursの新メンバーとしてむかえたほうがいいのではと思った次第、ということだった。

 が、この聖良からの説明を聞いたダイヤ、とても大事なことを聖良に尋ねた。

「で、聖良さん、このこと、理亜さんは承諾しているのですか?」

たしかにそうである。いくら聖良がこんなことを言っても肝心の理亜から承諾を得ていないのであればそれは理亜にとって不幸、ともいえた。理亜がそれに納得しているのであれば考慮できるであろう。しかし、理亜がこのことに納得していない、もしくは、全く知らない、のであればそれは理亜の気持ちに反することになる。

 で、聖良の答えはというと・・・、

「いえ、まだ理亜にはまだ話しておりません。これはまだ私としての案のままです・・・」

と、まだ理亜から承諾を得ていない、いや、まだ話していないこと、とのことだった。これには、ダイヤ、

「それだと話にもなりませ・・・」

と、そこで話を打ち切ろうとするも、突然、聖良、

「ダイヤ、お願いです!!理亜を、Aqoursに入れてあげて!!そうじゃないと、理亜、きっと壊れてしまう・・・」

と、あのいつでも冷静であるはずの聖良が大事な妹のためにと必死になって頼み込んでしまう。そんな妹想いの聖良の姿にさすがのダイヤも、

「・・・」

と、つい無言になってしまった。

 が、これでは埒が明かない、というわけで、鞠莉、

(このままだと大変なことになりますね・・・。ならば!!)

と、困り果てているダイヤと必死になってダイヤに頼み込んでいる聖良に対して大声で一言!!

「セーラ、落ち着いて!!まずはこのことを千歌っちたちAqoursのほかのメンバーにも相談してみるから、ちょっとキープ(待って)!!」

これにはさすがの聖良も、

「た、たしかにそうですね!!まずは理亜を受け入れる側、Aqoursのみなさんのなかで話し合う必要がありますね・・・」

と、鞠莉の言うことに納得すると、

「それではAqoursのみなさんの意見がまとまり次第私から理亜に話すことにしましょう」

と、これからの段取りを聖良は勝手に決めてしまった。しかし、この段取りについては、鞠莉、果南、ダイヤ、ともに異論ななく、まずはAqoursメンバー全員でこのことについて話し合うこととなり、聖良との電話はここで終わってしまった。

 その後、

「でも、あのいつも冷静な聖良さんの慌てよう、かなり切羽詰まったものだったんでしょうね・・・」

と、聖良の慌てぶりにダイヤ、しみじみに言うも、これには、果南、鞠莉、

「それ、あのダイヤが言うこと?」(果南)

「シスター愛はどこにいってもsame(同じ)なんですね~!!」(鞠莉)

と、ダイヤの言葉になんかひっかるものがあったみたいだった。このとき、鞠莉、

(セーラの妹想い、それはダイヤの妹ルビィに対する想いと同じで~す!!)

とつい思ってしまった。聖良の妹理亜に対する想いと同様にダイヤも妹ルビィに対する想いはとても強いものだったりする。だからこそ、あの冷静な聖良が妹である理亜のことを心配して切羽詰まる想いでこんな行動にでてしまった、と同様に、いつも冷静なダイヤも妹ルビィのことを心配してしまったためにときどき暴走してしまうが多かった。まっ、そのときはあの完璧超人であるダイアがものの見事にポンコツとなり果てるのであるが・・・、ただ、今の鞠莉の発言に、ダイヤ、

「?」

と、ちょっと不思議がってしまった。

 まっ、そんなことは置いといて、果南、冷静にこんなことを言いだしてきた。

「で、その話し合いだけど、すぐにでもAqoursのみんなに電話したほうがいい?」

これには、鞠莉、

「えっ?」

と、ちょっぴりびっくりするも、ダイヤからも、

「鞠莉さん、そうですよ!!理亜さんのAqours加入、それを審議するための話し合い、それをするための場を設けないと・・・」

と言うと、鞠莉、

「えっ、私、そんなこと、言った?」

と、自分の発言について疑問になるも、ダイヤ、

「たしかに先ほどそのことを言っておりましたわ!!「Aqours(のほかの)メンバーにも相談してみる」って言っておりましたわ!!」

と、鞠莉のこれまでの発言を指摘すると、鞠莉、

「Oh NO!!たしかにそうでしたね!!つい、say(言って)しまったので~す!!」

と、自分の発言に後悔してしまうもすぐに、

(うっ、たしかにこのマリーが言ったことでしたわね~。でも、このマリー、小原家の跡取りとしても二言はありませんわ!!こうなったら、最後の最後まできちんと話し合うまでですわ!!)

と、思ったのか、大声でダイヤと果南に命令した。

「すぐに千歌っちたちにコンタクト(連絡)して!!緊急Aqours全体会議、オープン(開催)で~す!!」

 

 その後、ルビィ、花丸、ヨハネ、曜とは連絡が取れたものの肝心の千歌(+梨子)はというと・・・、なんと、千歌のおっちょこちょいで千歌のスマホのバッテリーが切れていたため、千歌の実家である旅館の固定電話経由でなんとか千歌と梨子に連絡を取ることに成功した(ちなみに、千歌の言い訳になるのですが、「今度のお披露目ライブに向けての新曲を必死に作詞していたため」がスマホ充電忘れにつながったそうですが、たしかにその通りでした。千歌、やることをみつけるとそれに対して寝る間を惜しんで必死になってやるためにまわりがみえなくなるくせがあり今回もそれが発揮されたみたいです・・・)。そんなわけで、千歌に連絡が取れたのが真夜中・・・ということもあり、話し合いは翌日の朝行われることとなった。

 

 翌日、いつもの行きつけの喫茶店「松月」に集まったAqoursメンバーたち、そこで鞠莉から、

「(メールに書いてあった通り)セーラから、理亜をAqoursに入れたい、って、言われたので~す!!」

と、Aqoursメンバー全員に向かって言うと、その提案に驚いてか、

「え~」「理亜ちゃんが」「Aqoursに入る!!」

という仰天の声が店内に響き渡ってしまった。

 で、これには果南から今のうちに転校手続きをすれば理亜は晴れてAqoursの一員になれる、その方が理亜ちゃんにとってはなじみやすい、といった説明をする。これは、昨日の夜、Aqoursメンバー全員と連絡が取れたあと、(電話で)聖良、果南、ダイヤ、鞠莉が一緒になって話し合い、もし、理亜がAqoursのいる静真に転校するのであればどうすればいいのかシミュレーションしてはじき出されたものだった。

 が、このとき、ルビィ、このことについて、

(えっ、理亜ちゃん、本当にAqoursに入るつもりなの?それが理亜ちゃんの意思なの?)

と、つい疑問に思ってしまう。ただ、鞠莉たちから「理亜がAqoursに入る」ことを聞かされただけではそれが理亜の真意なのかわからなかったからだ。

 そこで、ルビィは鞠莉たちにあることを尋ねてみた。

「理亜ちゃんはそうしたいと言っているの?」

これには、鞠莉、

「いいえ、まだ(聖良は理亜にそのことを)話してないみたい・・・」

と、これが理亜の真意ではないことを告げた。ただ、聖良としてはこれが理亜にとって一番いい方法であること、でも、まずは千歌たち新生Aqours(1・2年)にも相談したほうがいい、とも鞠莉たちは千歌たちにそう告げた。

 この鞠莉たち3年生の言葉に、

(理亜ちゃんがAqoursに入るって勝手に決めていいのかな・・・)(曜)

(それって理亜ちゃんの心次第だけど、聖良さんの言うことも一理あるし・・・)(梨子)

と、Aqoursメンバーそれぞれ思うところがあった。また、それに関することの顛末については事前にメールで伝えられたため、

(同じラブライブ!で頑張った仲だし、困ったときは助け合い、とも言うしね・・・)(千歌)

と、聖良の言葉に同意してしまうメンバーもいた。そのためか、

「いいんじゃない、めんどくさそうだけど・・・」(ヨハネ)

と、聖良の想いを受け取ったのか理亜のAqours加入を認める論調が強くなってしまう。

 が、そこに待ったをかけたメンバーがいた!!

「だめだよ!!」

その言葉を言ったメンバーのほうをみんな向く。そのメンバーとは・・・、ルビィ、だった。このとき、ルビィ、

(確かに聖良さんの言うことも一理あるけど、とても大切なこと、忘れているよ!!それはね、理亜ちゃんの気持ち、だよ!!聖良さん、とても大切にしている理亜ちゃんの気持ち、それを確かめもせずに勝手に物事を進めているよ!!)

と、理亜の気持ちに関係なく、ただ理亜のためだと思って勝手に理亜のAqours加入を進めようとしている、そんな聖良のことを考えると、

「理亜ちゃん、そんなこと、絶対に望んでいないと思う!!」

と、聖良の案に反対してしまう。さらには、

「Aqoursに入っても(理亜ちゃんの)悩みは解決しないと思う」

と、断言してしまった。

 これには、鞠莉、その真意をルビィに問い直すと、ルビィは断言した理由を語った。

「だって、理亜ちゃんは(理亜ちゃんにとって大事な)Saint Snowを終わりにして新しいグループを始めるんだよ!!お姉ちゃんと続けたSaint Snowを大切にしたいから、新しいグループを始めるんだよ!!それって(理亜ちゃんが)Aqoursに入ることじゃないと思うよ!!」

これにはルビィのある想いからのものだった。それは・・・。

(理亜ちゃんにとってSaint Snowは大好きなお姉ちゃんである聖良さんとの大事な想い出が詰まったもの!!それって理亜ちゃんにとって(聖良さんと同じく)大事な宝物なんだよ!!それを理亜ちゃんは大事にしたいから、Saint Snowを終わりにして新しいグループを始めたんだよ!!それがうまくいかなかったから、それなら、これまで一緒に頑張ってきたルビィたちAqoursに入る、それって理亜ちゃんの気持ちをないがしろにしているんじゃないかな・・・)

そう、理亜はとても大切な想い出が詰まったSaint Snowという宝物を守るためにSaint Snowを終わりにして新しいグループを作ったのだそれがうまくいっていない、ただそれしか知らない聖良からすれば、ただうまくいっていない、それでは理亜が不憫に感じる、そう思って聖良はSaint Snowのこと、理亜のことをよく知っているAqoursに入らせようとしている、けれど、それは理亜の気持ちを汲み取ろうとせず理亜に相談もせずに勝手に決めた、そんな聖良の暴走ではないか、そういう風に考えているのかルビィはちょっとご立腹だった。

 そして、ルビィはこの前のスペイン広場でのライブで感じとったこと・・・というよりも月から教えてもらったことを口にした。

「お姉ちゃんたちはいなくなるんじゃないんだって!!同じステージに立っていなくても一緒にいるんだって!!」

そう、ルビィは月から「たとえ離れ離れになっても気にすることはない。その人と築いた想い出、想い、キズナ、それが宝物となって心の中にずっと残っている、その宝物を通じてずっとつながっている」、そのことを教えられ、ルビィはそれをスペイン広場でのライブで実感したのだった。そのことをもう1度この場でみんなに伝えようとルビィはしていたのだ。

 そして、このルビィの言葉のあと、ルビィは今の理亜の現状について語った。

「ただ、たとえ、聖良さんが卒業しても、聖良さんとの想い出、想い、キズナ、そんな宝物は理亜ちゃんにの心のなかにずっとあってそれはなくなったりしない、理亜ちゃんはそのことに気づいていないんだと思う!!」

このとき、ルビィはこう思っていた、今の理亜はイタリアに行く前の自分たちと一緒であると、理亜は、今、聖良と一緒にSaint Snowを始める前、ゼロに戻った、そう無意識に思っている、けれど、仲間たちがいる、月がいる、そんなルビィとは対照的に理亜は相談できる仲間なんていない、卒業してしまった姉の聖良に今自分で起きていることを理亜は相談できない、また、人見知りの理亜の性格上、まわりの誰とでも相談することもできない、そのため、理亜はとても大事なこと、大事な宝物のことにも気づくこともできない、と・・・。

 そして、ルビィはそれらを踏まえた上でこんなことを言いだした。

「いなくなった聖良さんの分をどうにかしなきゃって、(そして、)理亜ちゃんはSaint Snowと同じものを、Saint Snowと同じ輝きのものを作らなきゃって、そうでなければ聖良さんに申し訳ない、って、思っているんだよ!!」

このときのルビィの想い・・・であるが、

(そんな理亜ちゃんだからルビィはわかるよ!!理亜ちゃんは焦っている、自分の失敗によってSaint Snowを終わりにした、そんなうしろめたさがあるから、理亜ちゃん、そのために失った聖良さんの分まで頑張ろうとしている。自分のミスで最初に戻った、ゼロに戻った、そう無意識のうちに思ってしまった理亜ちゃん、そのために、失った聖良さんの分を埋めようと必死になって頑張っている!!そして、Saint Snowと同じものを、同じ輝きのものをつくらなきゃって思っている、そうすることで聖良さんへの罪滅ぼしをしようとしている!!)と・・・。そう、理亜はラブライブ!冬季大会北海道最終予選での自分のミス、それによって、姉聖良との大事な宝物であったSaint Snowを終わらせてしまった、そのことにうしろめたさを感じていたのだ。これにより、なにもかもが元に戻った、ゼロに戻った、と、理亜は無意識のうちに思ってしまい、その失った聖良の分まで必死になって頑張ろうとしていたのだ。が、それが理亜が作った新しいグループ、そのメンバーの離反へとつながっていたのだが、それでも、理亜はその離反につながった本質に気づくことなく今日も必死になって頑張ろうとしていた、なぜなら、それによってSaint Snowと同じもの、同じ輝きを取り戻せると信じているから・・・。

 そして、ルビィはある言葉をもって自分の想いを締めた。

「お姉ちゃんと果たせなかったラブライブ!優勝を絶対に果たさなきゃ、聖良さんに申し訳ないって・・・」

そう、このとき、ルビィは理亜の想いをこう悟っていた。それは・・・。

(そして、あの理亜ちゃんが必死になっている理由、それは、「ラブライブ!優勝」!!それを理亜ちゃんは目指している!!自分のせいでその夢を、姉聖良さんと一緒に目指していた夢、それを自分のせいで打ち砕いてしまった、そんなうしろめたさのせいで理亜ちゃんは、今、必死に頑張ろうとしている。自分のせいで失った聖良さんの分まで頑張ろうとしている、いや、ぽっかり開いた聖良さんの穴を必死になって塞ごうとしている!!でも、それって、理亜ちゃんの心のなかにあった聖良さんというとても大切な存在、それがゼロに戻った、もとに戻った、そう無意識のうち感じてしまい、失った、そう思ったのかも。そして、理亜ちゃん、それを、今、必死になって埋めようとしている・・・、それって、イタリアに行く前のルビィたちと、お姉ちゃんたち3年生の存在がなくなった、そんな喪失感に襲われたルビィたちと同じように・・・)

そう、理亜はラブライブ!優勝を目指していた。それは自分にとって大事な存在である姉聖良とともにラブライブ!に優勝し、A-RISEやμ's、オメガマックスなとどいった頂点に立ったチームがその頂から見えたものを自分たちも確かめたい、そのために聖良と理亜はこれまで頑張ってきたのだ。そして、2人はその目標を目指して頑張り勝利を追い求めたのだ。そして、初出場ながら夏季大会は8位という成績を残した。が、続く冬季大会では理亜のミスでまさかの北海道最終予選敗退・・・。これにより、姉聖良との夢、ラブライブ!優勝の夢は潰えたのである。で、これにより、ゼロに戻った、元に戻った、姉聖良という大事な存在を失った、そう無意識のうちにそう感じてしまった、錯覚してしまった理亜、Aqoursとの合同ユニット、Saint Aqours Snowのクリスマスライブにより幾分かは緩和されたものの、理亜、いざ新しいスクールアイドルユニットを作るもののなにが原因かわからないもののその錯覚はさらに度合いを深めるものとなってしまい、それでも必死になって失った(と錯覚した)聖良という穴をなんとか埋めようとしていたのだ。が、そんなことをしてもその穴をうめることができず、さらに動くほどもっと深くなってしまうばかり、結果、さらに必死になる・・・という悪循環に理亜は陥っていったのだ。

 さらにルビィはこんなことまで考えていた。

(それに、理亜ちゃん、とても真面目だもんね!!真面目過ぎてそう考えても仕方がないかも・・・)

そう、理亜はとても真面目である。真面目に自分の夢を突き進んでいた、勝利を目指していたのだ。だからこそ、ラブライブ!に参戦する前のルビィたち、そして、あのダイヤたち3年生に対する喪失感に襲われてまともにパフォーマンスすることができなかった、あのイタリアに行く前の、沼津内浦の砂浜階段でのルビィたち新生Aqours(1・2年)に対し、あまりの不真面目さを感じたのか、理亜、

「ラブライブ!は遊びじゃない!!」

という言葉を言い放ったのだ。それはあまりの真面目さゆえにストイックに自分たちの夢を目指そうとしている、そんな理亜の想いから放たれた言葉・・・なのかもしれない。が、それが今になって理亜にそれが跳ね返ってきた・・・のかもしれない・・・。

 と、いうわけで、こんな理亜の苦しみに気づいているがゆえに自分の想いから言い放たれたルビィの言葉たちにより、姉ダイヤ、ヨハネ、花丸はルビィの想いに激しく同意する。が、ルビィはそんな想いのはるか上を飛ぼうとしていた。ルビィ、さらにこんなことまで考えていた。

(けれど、1つだけ、今の理亜ちゃんの問題を解決できる方法がある!!そう、理亜ちゃんにはルビィたちがいる!!いや、ルビィたちしかいないんだ!!)

そう、理亜はあまりの必死さについ忘れているかもしれないが、理亜にはちゃんと仲間がいる、そう、これまで一緒に頑張ってきたルビィたち、Aqoursが!!それを踏まえた上で、ルビィ、このとき、こう考えていた。

(だからこそ、ルビィたちが理亜ちゃんに教えてあげよう!!とても大事なこと、ゼロに戻ったわけではないこと、これまで一緒になって経験したこと、その想い出、想い、キズナ、それが宝物になって心のなかに残っていくことを!!そして、その宝物を通じてずっと聖良さんとみんなとつながっていける、理亜ちゃんは1人じゃない、ずっとみんなとつながっているんだって!!で、それらによって理亜ちゃんはルビィたちと一緒に新しい輝きであるその先の未来へと進むことができるんだって!!だからこそ、Saint Snowと同じ輝きを追いかける必要はない、聖良さんがいないから、そんなわけで必死になって同じ輝き、昔の夢を追いかける必要なんてないんだって!!)

そう、ルビィの想い、それは、これまで築き上げた想い出、想い、キズナ、それはずっと宝物として心のなかに残っている、その宝物を通じてずっとみんなとつながっている、みんなと一緒に先に進むことができる、だからこそ、Saint Snowと同じ輝き、夢を追いかける必要はない、聖良さんがいないから、自分のミスで自分たちの夢が潰えてしまった、それによる聖良へのうしろめたさ、それからによる、ゼロに戻った、という喪失感、それを埋める、そんなことなんて必要ない、そのことを理亜に教えてあげよう、であった。

 そんな考えがあってか、ダイヤ、花丸、ヨハネの同意に関して、ルビィ、

「うんっ!!」

と、強い意志でうなずくと千歌の方を見る。すると、千歌、そんなルビィの想いを受け取ったのか、どうすればルビィの、いや、自分たちの想いを理亜に伝えることができるのか、

「だとしたら・・・どうすれば・・・」

と、梨子が悩ましい言葉のあと、突然立ち上がりこんなことを言いだしてきた。

「そうだよ!!教えてあげるのが一番だと思う!!」

これを受けて、果南もルビィの想いを受け取ったのか、たとえ自分たちがいなくなってもずっとつながっている、ずっと一緒にいることを自分の言葉と一緒にみんなと再確認しあうことに・・・。

 そして、この千歌、果南の言葉、いや、想いは、鞠莉の言葉によって収束された。

「理亜ちゃんの大きなDream(夢)を1つ叶えて・・・」

そう、理亜に、ルビィの想い、いや、Aqours全員の想い、大事なことを理亜に伝える、そのための手段、それは、理亜が叶えたくて叶うことができなかった夢、ラブライブ!優勝、その夢を叶えることだった。そして、それは、Aqoursメンバー全員の想い、でもあった。

 これを受けてか、千歌はあることを言った。

「なら、理亜ちゃんの夢を、ラブライブ!という場所で、私たちAqours、聖良さんと理亜ちゃんのSaint Snow、お互い全力をかけた勝負を、その上でのラブライブ!優勝、という夢を、叶えてしまおう!!」

千歌の言葉、それは、Aqoursメンバー全員同じ想い、それを代弁したものだった。昔の輝き、昔の夢を追い求めようとする理亜の夢、理亜たちSaint SnowとルビィたちAqoursの全力全開のラブライブ!での勝負を、その上でのラブライブ!優勝、そんな理亜の夢を叶えるために、自分たちだけのラブライブ!、自分たちだけのステージ、ラブライブ!決勝延長戦、それを開催しよう、そんな想い、からのものだった。

 が、ここで一つ問題が発生・・・。それは、あまりこの延長戦にかける、そんな残された時間が少ない・・・、ということだった。それでもAqoursメンバー全員の想いは一緒、完全に乗り気であった。いや、

(これなら、ルビィの言いたいこと、理亜ちゃんに伝えることができる!!理亜ちゃんも新しいスタートを切ることができるはず!!)

と、ルビィが自身に満ち溢れているぐらい、全員やる気だった。そのため、すぐに評決をとるも、全員賛成、ということで、理亜に大事なことを伝えるための自分たちだけのラブライブ!、ラブライブ!決勝延長戦を実施することが決定!!そして、すぐにこの案は聖良にも伝えられるも聖良もAqoursメンバー全員の想いを受け取ったのかすぐに同意。こうして、理亜には内緒でラブライブ!決勝延長戦を行うことが決まるとそれに向けての準備が始まった。

 

 が、ここでもまたもや別の問題が再浮上してしまう。それは・・・。

「でも、そんなに時間が取れないよ・・・」(曜)

そうである、本当に残された時間が少なかった・・・のだ。今は3月下旬にはいったところ。4月上旬には鞠莉たち3年生3人は千歌たちAqoursのもとから旅立ってしまうのだ。さらには、千歌たち新生Aqoursも同じことに新生Aqoursお披露目ライブを開催することが決まっている。とても短い期間、それも、延長戦とお披露目ライブ、その2つを同時進行しないといけない、それくらいこの問題は切羽詰まったものだった。

 が、それに対して、鞠莉、ある秘策を考えていた。

(まあ、お披露目ライブについては1から作らないといけないから、ベリーハード、だけど、延長戦についてはそんなに大変じゃないもんね~。だって、Saint Snowと戦うために用意していたもの、それをuseすればNothingだし、ステージについても、千歌っちたち(今の)Aqoursのファーストライブのときみたいにありきたりの場所でやればNotingで~す!!あとは、人員についてはとてもFit(適任)なgirlがいるもんね!!たしか、今、なにか、free(暇)しているでしょうしね!!」

いや、それどころか・・・、鞠莉、

(それに、これで千歌っちたちが、今、困っていること、今のスクール(静真)の状況をひっくり返す、いや、あの木松悪斗をギャフンと言わせる、そんなことにもつながるかもしれないで~す!!)

と、秘策、というか、悪だくみ、を考えていた。鞠莉からすれば、元浦の星の理事長として、今、静真で起きている問題、静真本校と浦の星分校の統合問題、それについて完全にノータッチ、これについてはちょっと不満に感じていた。が、それが思わぬ形でかかわることができるのだから鞠莉からすれば本当に一石二鳥だった。

 そんなわけで、鞠莉、Aqoursのみんなにある提案をした。

「ねぇ、延長戦だけど・・・、こうしたどうかな?たしか、Saint Snowとバトルするために用意していたもの、あったよね。今回はそれをUse(使ったら)したらどうかな?ステージは今あるものをPrepare(用意)して・・・、スタッフ(人員)もできる限りSmall(少人数)にしましょう!!」

この鞠莉からの提案に、

「それはいい考えですわ!!」(ダイヤ)

「たしか、対Saint Snow用に作っていたもの、たしか、あった!!それが日の目をみれるなんて、本当に嬉しいよ!!」(曜)

と、Aqoursメンバー全員、完全に乗り気に。そんなことで、延長戦の準備については鞠莉の提案通りに進めることにした。

 さらに、鞠莉、こんなことまで提案してしまった。

「でね、スタッフ(人員)についてはね、少人数、なんだけど・・・、そのためにも、できる限り優秀なスタッフで延長戦を取り仕切ろうと考えているので~す!!浦の星だと・・・、よいつむトリオ、がvery goodで~す!!」

そう、できる限り少人数で延長戦を取り仕切りたいためにも優秀なスタッフを用意すべきでは、と提案してきたのだ。たとえば、よいつむトリオは音響やスポットライトなど、いろんな裏方をそつなくこなせるかなり優秀なスタッフである。なので、よいつむトリオは鞠莉の提案にはうってつけの人材であった。

 ところが、鞠莉は意外な人選をしてきた。

「それに、この延長戦の(Aqours側の)プロデューサーとして、たしか、この前の(スペイン広場での)ライブにスタッフとして参加していた・・・、たしか、渡辺、月、って子、どうかな?」

ここに来てまさかの月!!これには鞠莉の隠された意図があった。それは・・・。

(この月って少女、たしか、静真で生徒会長、しているんだよね~。それに、月って少女、たしか、あの木松悪斗と敵対関係、なんだよね・・・。なら、この月って子を使って静真の問題に介入できますね~!!そう考えるとワクワクしちゃうので~す!!)

と、月を使って静真で起きている分校問題に介入できる、そんな魂胆だったのだ。であるが、そのことを鞠莉を除いたAqoursメンバー8人が知る由もなく、むしろ、スペイン広場での月の働きぶりを知っていることもあり、すんなりと月を延長戦Aqours側のプロデューサーとして向かい入れることが決まってしまった。

 

 こうして、鞠莉の策略?のためか、延長戦のプロデューサーとして迎え入れられられた月、この一連の流れをダイヤから聞いた月であったが、それを聞いた瞬間、

(うわ~、なんか面白いことが起きようとしているんだね~。そんな面白いこと、それに関われるなんて、僕、ワクワクしちゃうよ!!)

と、かなり乗り気の様子。それどころか、

(それに、「本当に最後のライブ」、そんな記念すべきライブに関われるなんてとても嬉しいよ!!!)

と、嬉しい気持ちになる。たしかに「(今の)Aqours、本当に最後のライブ」、そんな記念すべきライブにか関われるなんてプロデューサー冥利に尽きるとはこのことだった。

 そんなわけで、月、二つ返事で、

「わかりました!!そのある少女の夢を叶えるためのライブ、ラブライブ!決勝延長戦、その(Aqours側の)プロデューサー、この僕が務めさせていただきます!!」

と、プロデューサーになることを承諾した。

 が、そんな月であったが、プロデューサーをする上である条件をだした。それは・・・。

「静真側からもスタッフを派遣したいのだけど・・・」

と、言っては月はあるリストをダイヤの前に出した。そのリストには、

「え~と、稲荷あげは・・・」(ダイヤ)

で、あげはの名が載っていたそのリストはあげは以外に、東子、シーナの名があった。そう、月が提出したリスト、そこにはあげはたち静真Aqours応援団の中心メンバー3人の名が載っていたのである。そこには月のある意図が隠されていた。

(即戦力としてはナギたち静真高校生徒会の面々の方がいいけど、その生徒会のみんなはお披露目ライブの対外交渉を任せてある。ならば、将来、Aqoursのために頑張ってくれる、そんな金のタマゴたちを育てたほうがいい。その金のタマゴたちこそ、あげあはちゃんたち、なんだよ!!あげはちゃんたちこそ、心の底からAqoursのことを応援してくれる、そんな熱いやつら、なんだからね!!)

そう、月はこのライブを通じてあげはたちを育てようと考えていたのである。それは、将来、千歌たち新生Aqoursのために頑張ってくれる、そんな優秀なスタッフになってもらいたいからであった。あげはたちはAqoursの大ファンである。そのAqoursを自分に代わって支えてくれる、そんな人材として月はあげはたちを育成しようとしていた。月にとってあげはたちはそんな人材に育成できる金のタマゴであった。その金のタマゴたちを育てるステージ、それがこの延長戦であった。で、この月の条件についてはAqoursのだれも反対しなかったため、ダイヤたちはこの月の条件をのむことを承諾した。こうして、静真側から、月、そして、あげは、東子、シーナのラブライブ!決勝延長戦の参戦が決定したのであった。

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