そんなわけで、急遽、新生Aqoursお披露目ライブの準備とは別にラブライブ!決勝延長戦の準備もすることになったため、月、すぐにお披露目ライブの準備をしているみんな、よいつむトリオら浦の星の生徒たち、ナギたち静真高校生徒会、あげはたち静真Aqours応援団、その全員を集め、みんなの前でこう叫んだ。
「新生Aqoursお披露目ライブとは別に私たちだけのラブライブ!、ラブライブ延長戦を行います!!これは暗闇のなかをさまよっているとても悲しい少女を救うために行われるものです!!だからこそ、みんな、お願いがあります!!この少ない人数で2つのことを同時に進めることは難しいかもしれません。もしかすると延長戦は私たちの自己満足としか感じないかもしれません。それどころかそれによって進行状況がひっ迫するかもしれません」
そう、月は少ない人数で延長戦とお披露目ライブ、2つ同時に物事を進めることにより両方とも共倒れしないか心配していたのだ。いや、そうじゃなくても、お披露目ライブ自体中途半端に終わる可能性もあった。それくらい月はそのことを恐れていたのだ。そして、それは延長戦にもいえることだった。それに、実は、延長戦そのものを配信を含めて見ることができるのはごく一部、自分たち、そして、その関係者、だけに限定しよう、そう月はこのとき考えていた。なぜなら、この延長戦、Aqours vs Saint Snow という歴史上類をみない好対決・・・なのだが、ラブライブ!決勝延長戦といっても実は身内だけで行うものなので、Aqoursのローマ・スペイン広場のライブみたいに全世界に配信・・・ではなく、ここに集まっているみんな+Aqours・Saint Snowの関係者だけに生配信しようと月は考えていたためだった。まあ、いろんな意味でもこの延長戦はとてもイレギュラーなもの、なので、月としてはそこまで大ぴらなものにしたくない、そんな思いもあったのも確かである。が、この延長戦、結果的にはこの月の考え以上のものになってしまうのですがね・・・。
と、話は戻して、月はそんなことを言いつつも月のまえにいるみんなに向かってげきを飛ばした!!
「それでも僕は延長戦を絶対にやりたい、と思っている。それは、悲しい少女を救うため、そして、ここにいるみんなに、Aqours、Saint Snow、最後のステージを実感してほしい、そう考えているからだ!!生配信を通じてからだけど、Aqours、Saint Snow、最高のステージをこの身で実感してほしい!!さらに、それを自分の五感でもって体に刻み込んでもらいたい!!そして、それをお披露目ライブへと活かしてほしい!!」
そう、月はこの延長戦を通じて、Aqours、Saint Snow、全力全開の戦いをここにいるみんなに実感してほしいと考えていたのだ。とはいえ、ここにいるみんなは過去にいくつものAqoursのライブを見てきた強者たちである。それなのに、月はこの延長戦をここにいるみんなに見てもらいたかった。なぜなら、この延長戦こそ、Aqours、Saint Snow、最高のライブになる・・・だけでなく、2つのスクールアイドルの終焉を見ることになるのだから。月はここにいるみんなにげきを飛ばしていたとき、こう考えていた。
(たしか、μ'sは最後のライブを自分たちを支えてくれた人たちにだけにみせた、いや、それだけでなく、自分たちの痕跡すら学校には残さなかった。たしかにこれも美しい終わり方かもしれない。でも、僕はそんな終わり方はいや!!μ'sの終わり方は大きな打ち上げ花火のあとの線香花火みたいに静かな終わり方。でも、僕はその終わり方よりもっと大きな終わり方がいい!!人気バンドみたいに大きな会場で多くの人たちとともに賑やかに終わるわけじゃないけど、全力全開の、そして、最後のライブをここにいるみんなとともに見届けたい!!そして、このとき感じたことを新しく生まれ変わる新生Aqours、そのお披露目ライブに活かしてもらいたい!!)
そう、μ'sの終わり方は本当に静かなものだった。μ'sは秋葉原でスクールアイドルフェスティバルをA-RISEをはじめとする全国のスクールアイドルたちとともに開催したが、これが終わりではなかった。その後、μ'sは身近な人たちだけに本当の最後のライブを行ったのだ。それはμ'sメンバーの身近な人たち、そして、μ'sメンバーからスクールアイドル研究部を引き継いだ、雪穂、亜里沙、によってそのライブを記録したBDを見ることができた研究部の新入部員、その人たちだけしか知らない、そんなステージだった。そんあ意味でも大きな打ち上げ花火(スクフェス)のあとの線香花火、といってもいいくらいの静かな終わり方、だった。そして、μ'sメンバーの想いを受け取った雪穂たちオメガマックスによって学校からスクールアイドルの痕跡は消されてしまった。それはμ'sというものそのものがその学校にはいなかった、みたいな・・・。でも、月は、Aqours、Saint Snow、の終わり方はμ'sみたいに静かなものなんかにしたくなかった。2グループとも叶うことができなかった直接対決、それをこの延長戦の場で叶えようとしているのだ。いや、2グループともこのステージをもって(3年生を含めた今の形としては)最後になるだろう。なら、2グループともこの延長戦では絶対に悔いが残らないよう全力でもって戦うことになるだろう。ただ、この全力全開のライブを見ているのはこのライブにかかわっているスタッフ、月やよいつむトリオだけ・・・ということもなりえたかもしれない。なぜなら、この延長戦、急遽決定したものなので延長戦に使うステージ自体そんなに大きなものを急いで借りることなんてできるものではない。さらに、普通ならビラ配りなどでこの延長戦を宣伝したいものの残された時間はごくわずかなのでそれすらできない。結果、全力全開のライブ・・・なのにそのライブを見ることができるのは数人だけ・・・そうなっても仕方がなかった。が、そんなもの、月にとってみれば嫌だった。Aqours、Saint Snow、の最後の、全力全開のライブ、それをたった数人だけで・・・、2グループともとても輝いているのにその輝きをみれるのはたった数人だけ・・・、そんな(月たち見ている側からしたら)とても静かなライブ、なんて月にはしたくなかった。それなら、全体的に少ないかもしれないが、μ'sみたいに身近な人たちだけに見せる、わけでなく、(スマホなどを通じて)ここにいるみんなと一緒に、Aqours、Saint Snow、最後の、そして、最高のライブを体の底から楽しんでもらいたい、体に刻み込んでもらいたい、そのとき感じたものを新生Aqoursのお披露目ライブにも生かしてもらいたい、そう月は考えていたのだ。
そんな月のげきのあと、月は今後のことについてここにいるみんなに伝えた。
「なので、僕はこうしたいと思う。延長戦については僕を中心とした数人だけで行う。そして、残ったみんなはお披露目ライブの準備をしていてほしい。たった数日だけではあるが僕たちはいない。それでも、ここにいるみんなの力が合わせればきっと延長戦もお披露目ライブも絶対に成功する!!ここが正念場だ!!みんな、頑張ってもらいたい!!」
月が決めたこと、それは延長戦を少人数で行うことだった。といっても、これは鞠莉の提案を受け入れてのものだった。だが、それこそここでとれる最善の策といえた。少人数で行うことでお披露目ライブへの影響を最小限にすることもできるし、もし、延長戦によってここにいるみんなの士気を高めることができればなおさら、であった。こうなればお披露目ライブも成功する、といっても過言ではない。
とはいえ、たった少人数といっても千歌たち新生Aqoursを含めてお披露目ライブの中心人物たちがごそっと抜けるわけなので、お披露目ライブに対する影響がないわけではなかた。よいつむトリオ、月、あげは、東子、シーナ、この中心人物が抜けるのだ。こうなるとお披露目ライブの準備に支障が・・・でないようにと月はあることを考えていた。静真側に関してはナギたち静真高校生徒会に一任した。対外交渉の担当をしていたナギたち静真高校生徒会、であったが、関係各所とのやり取りはある程度まで進んでいたために時間に余裕ができていた。。また、よいつむトリオら浦の星の生徒たちもよいつむトリオによって育てられた信頼できる生徒たちにみんなの取りまとめを依頼することもできたため、たとえよいつむトリオがいなくても浦の星の生徒たちは一丸となって準備にとりかかることができた。そんなわけで、これで後顧の憂いを断つことができた。なお、あげはたち3人が抜ける静真Aqours応援団のみんなは引き続き浦の星の生徒たちと一緒にお披露目ライブに使うステージの作成にとりかかることになった。
こうして、月たち延長戦準備班、ナギたちお披露目ライブ準備班の2班にわけた月、最後にここにいるみんなに向かって強い決意でもって鼓舞した。
「みんな、数日後にはきっと、Aqours、Saint Snowの最後で最高のライブを見せることができるぞ!!だからこそ、みんな、延長戦、お披露目ライブ、絶対に成功させよう!!」
この月の鼓舞にみんなから、
オーーーー!!
という叫び声がこだました。