ラブライブ!SNOW CRYSTAL   作:la55

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Moon Cradle 第7部後編 第7話

「うぅ・・・」

と、ダイヤからこっぴどく怒られてしまいうなってしまった曜・・・であったが、

「まっ、それはそれとして・・・、さあ、衣装の整理しちゃおうよ!!」

と、すぐに気分を入れ替えてしまった。まぁ、過去のことなんてくよくよしない、いつものポジティブシンキング?なところが曜のいいところ、なんですけどね・・・。そんないいところがあるからこそ曜はまわりから好かれているのですよ!!

 とはいえ、気持ちを入れ替えた曜の働きぶりはすごかった。てきぱきと、月、ダイヤ、ルビィ、花丸に指示を出し、曲ごとに衣装を分けていく。そんな衣装の片付けの最中、突然、ルビィから、

「あっ、これっ、ヨハネちゃんが「My 舞 tonight」の衣装!!お姉ちゃんと一緒にセンターをした曲だ~!!なんか懐かしい気がする!!」

と、いう嬉しい声が聞こえてくる。すると、ダイヤも、

「ルビィ、そうですわね。この曲はルビィと一緒にセンターをはった曲でしたわね。とてもいい思い出ですわ」

と、「My 舞 tonight」のときの懐かしい思い出を思い出してはそのときのことをしみじみと感じていた。

 が・・・、

「ルビィちゃん、ダイヤちゃん、思い出に浸るのはあとにして!!まずは体を動かして!!じゃないと今日中に終わらないよ!!」

と、曜、ダイヤとルビィに対し注意する。これには2人とも、

「「は、はい・・・」」

と、しゅんとなってしまった。

 そして、ある程度衣装の整理が終わると曜がある衣装箱を取り出し、

「あっ、これが私たちが探していた衣装箱だよ!!」

と、言ってはその衣装箱を開けると、月、

「うわ~、なんか白い翼みたいな衣装だ~!!ルビィちゃんの言った通りだ~!!」

と、驚嘆したような声をあげる。その衣装箱にはいってあったのはまるで白い翼をモチーフにしたような衣装たちだった。

 で、その衣装たちを見て驚きの表情をしている月に対し、曜、その衣装たちのことについて語り始めた。

「そう、この衣装こそ、私たちが延長戦のときに歌う「Brightest Melody」のために作った衣装たちだよ!!」

この曜の言葉に、月、

「「Brightest Melody」?そんな曲、聞いたこと、ないよ!!」

と、?の顔をしながら曜に言うと、曜はさらに言った。

「「Brightest Melody」、私たちAqoursにとって未発表の曲、そして、聖良さんたち、Saint Snow、との直接対決のために作られた曲だよ!!」

 この曜の言葉を聞いた月、思わず、

「曜ちゃん、その曲、聞きたい!!その・・・、「Brightest Melody」・・・、ああ、「ブラメロ」、でいいや!!その「ブラメロ」、この僕に聞かせて!!」

と、言っては曜に迫ってくる。これには曜も、

「曜ちゃん、食いつきいいね!!それじゃ、仮歌だけど聞かせてあげるよ!!」

と、言っては自分のスマホに月が持っていたイヤホンをつけ、月に「ブラメロ」を聞かせてあげる。

 すると、その「ブラメロ」を聞いた月から、

「う、うわ~、この曲調、僕、とても好き!!」

と、嬉しい悲鳴をあげていた。

 そして、曲を聞き終わると、月、曜に向かって、

「曜ちゃん、仮歌だけどとてもいい曲だよ!!僕、とても好きになっちゃった!!」

と、まんべんの笑顔で曜に言うと、曜も、

「月ちゃんが気に入ってもらえたら私もうれしいよ!!」

と、喜びながら言った。

 が、月、あることに気づく。

(でも、なんで、この曲は未発表なの?)

そう、月も聞いた途端に気に入った曲、それなのになんでいまだに未発表なのか気になってしまう。たしかにそうである。この「ブラメロ」、かなりいい曲、いや、Aqoursの曲のなかでも1番ともいえる曲、なので、なんでいまだに未発表なのか月が疑問に思ってしまうのも無理ではなかった。

 が、これについてはすぐに曜が答えた。

「この・・・、「Brightest・・・」、ごほん、この「ブラメロ」はね、(今さっき言ったけど、)Saint Snowとの直接対決のために作られた曲だからなんだ。私たちAqoursとの直接対決のために聖良さんたちもこれまでのなかで1番の曲を作ってぶつけてくるはず!!ならば、私たちAqoursもその曲に対抗するためにこれまでのなかで1番の曲をぶつける必要がある。それは本気と本気のぶつかりあい!!だからこそ、この曲は作られたんだよ!!」

この曜の言葉に、月、

「へぇ~、この曲にはそんな想いが込められていたんだ・・・」

と、とても関心をみせていた。

 そんな関心をみせていた月に対し曜はこの曲に関するとても重要な秘密をつい口にしてしまった。

「月ちゃん、実はね、この曲、あのラブライブ!決勝で歌うかもしれなかったんだよ!!」

この曜の突然のカミングアウトに、月、

(えっ、この曲、ラブライブ!決勝で歌うはずだったの!!)

と、びっくりしてしまう。だって、この「ブラメロ」、あのラブライブ!決勝で歌うかもしれなかった、と聞いたらびっくりするしかないからだ。が、月、そのラブライブ!決勝で披露した曲のことを思い出す。

(でも、たしか、Aqoursがラブライブ!決勝で披露した曲って、「Water Blue New World」じゃ・・・)

そう、Aqoursが実際にラブライブ!決勝で披露した曲は「ブラメロ」ではなく、「Water Blue New World」、略称「WBNW」だったのだ。なので、曜に対し、月、一言。

「でも、実際にラブライブ!決勝で披露された曲って「WBNW」じゃ・・・」

 で、これについて、曜は月に対してある隠された事実を言ってしまう。

「月ちゃん、実はね、ラブライブ!決勝前、「WBNW」と「ブラメロ」、どっちを歌うか、みんな、悩んでいたんだ・・・」

これには、月、

「えっ・・・」

と、さらに驚いてしまう。

 そんな月に対し、曜は「WBNW」と「ブラメロ」に関するある昔話を語り始めた。

「私たちAqoursがラブライブ!決勝進出を決めた夜、閉校阻止のために必要な数100にあと2足りなかったことで閉校が決まってしまい、やる気を失ってしまった私たちAqoursを浦の星のみんなは新しい目標、「消えていく浦の星の名前をラブライブ!という歴史に深く刻み込んでほしい」、それを与えてくれたことで前に進むことができたことは月ちゃんも知っているよね」

この曜の言葉に月も、

「うん、それは前に聞いたことがある」

と同意。それに続けて、曜、

「でね、千歌ちゃんと梨子ちゃんはその出来事をもとにラブライブ!決勝で歌う曲を2曲つくったわけ。1つは「WBNW」、そして、あと1つが「ブラメロ」だったんだ・・・」

この曜の言葉に、月、

「えっ、2曲も!!でも、なんで、2曲も作ったわけ?」

と、曜に聞き返す。

 すると、曜はそれに関する話を話し始めた。

「実はね、新しい目標ができたとき、その決勝には必ずSaint Snowがでてくるはず、そう私たちは考えていたんだ。で、先に言った通り、Saint Snowだったらこれまでで1番の曲を私たちにぶつけてくるはず、ならば、私たちAqoursもこれまでのなかで1番の曲で勝負したい、私たちがこれまで積み重ねてきたものすべて、この決勝で表現したい、Saint Snowにぶつけてみたい、そう思って作られたのが「ブラメロ」なんだ・・・」

で、これには、月、

(へ~、この曲(ブラメロ)って自分たちが積み重ねてきたものすべてをラブライブ!決勝の場で表現しようとしようとしていたんだ・・・)

と、感じてしまう。

 が、ここで曜の話は意外な展開を迎える。

「でも、聖良さんたちSaint Snowはまさかの予選敗退でラブライブ!決勝に進出できなかった。これには私たちも驚いたけど、あの函館のクリスマス合同ライブで予選敗退の原因を作ってしまい意気消沈してしまった理亜ちゃんを救い出すことできたんだ。で、その後、聖良さんと理亜ちゃんから「絶対にラブライブ!で優勝して!!」ってお願いされたんだ・・・」

この曜の言葉に合わせてか、ルビィ、

「うん、ルビィもまさかあの理亜ちゃんから直接お願いされるなんて本当に驚いちゃった!!」

と、このときに感じた思いを口にした。

 が、まだまだ曜の話は続く。

「でね、そんなこともあって、千歌ちゃんと梨子ちゃん、浦の星のみんなの想いだけでなく、聖良さんと理亜ちゃんの想いの分まで頑張らないと思ったのかもね、ラブライブ!決勝のための曲をもう1曲作ったんだ。それが「WBNW」だよ!!」

で、これには、曜、

「えっ、まさか、あのSaint Snowの想いすらもくみ取って「WBNW」を作ったの!!」

と、びっくりする。まさかの新事実発覚である。

 で、これを受けてか、曜の話は急展開を迎える。

「だけど、ここで問題が起きたんだ。ラブライブ!決勝で披露できる曲は1曲だけ。でも、決勝用に用意された曲は2曲。だから、どっちを決勝で歌えばいいのか、みんな、困ってしまったんだ・・・」

が、ここでも、月、あることに気づく。

(えっ、でも、たしか、曜ちゃんたちAqoursって、ラブライブ!決勝で2曲歌わなかったけ?)

そう、ラブライブ!決勝ではAqoursは2曲披露していたのだ。で、月、

「でも、たしか、Aqoursって、ラブライブ!決勝、2曲、歌わなかった?」

と、曜に尋ねてみる。

 すると、曜はその月の疑問にこう答えた。

「たしかに月ちゃんの言う通り、私たちAqoursはラブライブ!決勝で2曲歌ったよ!!でもね、厳密に言うとね、2曲目というのはラブライブ!に優勝したスクールアイドルがそれに感謝してアンコールと称してもう1曲歌うという暗黙の了解があるんだよ。で、私たちAqoursがラブライブ!で優勝したから2曲目を歌っていた、というわけ」

これには、月、

「へぇ~、納得!!」

と、納得の表情をみせる。たしかに曜の言う通りであった。ラブライブ!決勝では優勝チームがアンコールと称してもう1曲歌うという暗黙の了解があった。それは第2回大会の優勝チームであるμ'sが歌い終わったあと、突然のμ'sコールによってもう1曲歌ったことが起源だとされている。事実、これ以降、優勝チームはアンコールと称してもう1曲歌っている。むろん、Aqoursも例外ではなかった。Aqoursも優勝が決まった瞬間、すぐに楽屋に戻り2曲目の準備に入った。そして、準備が終わると、2曲目、「青空Jumping Heart」を歌うこととなった。

 が、まだ曜の話の途中だった。曜、すぐに本題に戻る。

「でね、これについて、私たちもどっちを歌えばいいか結構話し合ったんだ。「ブラメロ」はこれまでのAqoursのなかで1番の曲、対して、「WBNW」は浦の星のみんなだけでなく聖良さんたちの想いすらも打ち秘めた曲。2曲ともとてもいい曲。だからこそ、みんな、選ぶのに苦慮したんだよ」

この曜の言葉に、月、

(たしかに、「ブラメロ」と「WBNW」、どちらもいい曲だよね・・・。僕だってどちらかを選べと言われても選べないよ・・・)

と、このときの曜たちの悩みについて納得する。たしかに2曲ともこの物語を読んでいる私たちからしてもとてもいい曲である。そのどちらかを選べ、と言われたらとても悩んでしまうのも無理ではない。

 が、曜、ついにその論争に終止符を打った。

「でも、私たちは「WBNW」を選んだんだ・・・」

この曜の言葉に、月、

「あっ、たしかに、ラブライブ!決勝では「WBNW」を歌ったね。でも、なんで「WBNW」を選んだの?」

と、曜に逆に質問する。

 すると、曜はその理由を述べた。

「それはね、ラブライブ!決勝の場において(私たちが)歌う曲を通じて私たちAqoursがみんなに伝えたいこと、それがマッチしていたのが、「WBNW」、だったんだ!!」

が、これには、月、

(えっ、ラブライブ!決勝の場において「WBNW」が1番マッチしていたわけ・・・。意味わからないよ・・・)

と、唖然となってしまう。まっ、これについては曜もすぐに察したみたいで、

「あっ、月ちゃん、それについては少し説明するね」

と、曜がラブライブ!決勝で披露する曲に「WBNW」を選んだ理由を月に説明した。

「「ブラメロ」と「WBNW」、2曲とも未来へと進もうとしている曲なんだけど、「ブラメロ」は今まで積み重ねてきたもの、その輝きをもってメンバーそれぞれが未来へと進もうとしている曲なんだ。出会いと別れを繰り返すけれど、それでもこれまでの経験で得た想い出、想い、キズナ、そんな宝物と輝きを秘めて私たちは新しい道へと進んでいく、そんな想いが詰まった曲なんだ。対して、「WBNW」、は新しい世界に対する決意を指し示す曲。これまでの積み重ねによってラブライブ!決勝というこの瞬間を楽しんでいる、けれど、その先へと進む、それに対する決意、それを指し示す曲なんだ。いや、ラブライブ!決勝という場所で、浦の星のみんな、聖良さんたち、そんなみんなの想い、それだけじゃない、私たちAqoursの想いそのものを叶えるための曲といっても過言じゃないよ、「WBNW」は!!」

そんな自分たちの想いを曜は月に伝えると曜の話はついに終焉を迎える。

「私たちはSaint Snowがいないラブライブ!決勝の場において、みんなの想いが込められた、みんなの想いを叶えるために、ラブライブ!優勝のために作られた曲、「WBNW」、その「WBNW」こそラブライブ!決勝で披露する曲にふさわしい、そう思って私たちAqoursは「WBNW」をラブライブ!決勝で歌うことを選んだんだ・・・」

曲に対するとらえ方は人によって変わってしまうものである。しかし、1つだけ言えるものはある。それは、曲というのは必ずその曲を作った人たちの想いがたくさん込められている、ということである。「ブラメロ」「WBNW」それぞれ違った見方ができるかもしれない。が、すべてが間違いではない。すべてが正解だったりすることもある。それでもこの2つの曲を作った曜たちAqoursからすればたった1つの想い、それをもって「WBNW」を選んだのかもしれない。

で、この曜の力強い言葉に、月、

「うん、たしかに曜ちゃんの言う通りだね。ラブライブ!決勝にふさわしい曲だもんね、「WBNW」は」

と、曜の言葉に同意するも、すぐに、

「で、選ばれなかった「ブラメロ」は?」

と、曜に尋ねてみる。

 これに、曜、答える形で昔話を締めた。

「対して、「ブラメロ」はラブライブ!決勝をもって鞠莉ちゃんたち3年生3人がいる今のAqoursは終わりになる、ということで永久に封印・・・するつもりだったのだけど、深淵なる闇に落ち込んでいる理亜ちゃんのために、ラブライブ!決勝延長戦、それを行うことになってね、それならばと、昨日、千歌ちゃんと梨子ちゃん、すぐに「ブラメロ」の封印を解いちゃったの!!千歌ちゃん曰く、「あの聖良さん、理亜ちゃんたち、Saint Snow、との全力全開での勝負なんだよ!!とても苦しんでいる理亜ちゃんの心にぐいっといく、そんな曲なんだよ、「ブラメロ」は!!「WBNW」がラブライブ!決勝にふさわしい曲であると同時に「ブラメロ」は延長戦にふさわしい曲なんだよ!!」だって!!だから、私たちもこの曲を延長戦で歌うことに決めたんだよ!!」

この曜の言葉に、月、

(千歌ちゃんらしい答えだね!!でも、たしかに千歌ちゃんの言う通りかもね・・・)

と、これについても納得していた。「ブラメロ」はラブライブ!決勝においては「WBNW」ぐらいのふさわしい曲ではなかったのかもしれない、が、この延長戦においては「ブラメロ」ほどふさわしい曲はないかもしれない、自分たちのこれからの想いを歌にした曲、孤立無援になって苦しんでいる理亜を救うための曲、そして、本当に(今の)Aqours最後にふさわしい曲、それこそ「ブラメロ」なのかもしれない、そう、千歌、いや、Aqoursメンバー全員同じ想い、そうなれたからこそ、この「ブラメロ」を曜たちAqoursメンバーは延長戦で歌う曲として選んだのかもしれない。そう思ったのか、月、

(そう考えると、僕も曜ちゃんたちの選択、大賛成だよ!!)

と、曜たちが延長戦で歌う曲に「ブラメロ」を選んだことに賛同していた。

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