星廻る杖と魔法科高校の劣等生   作:カイナベル

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 ワールドトリガーはいいぞ。

 どうも皆さん。お久しぶりですね。まさか自分でもこんなことになるとは思いませんでしたよ。最近PSO2に復帰したら楽しくなっちゃいましてね……。

 もちっと投稿スピード頑張ります。




第十話

 一日飛ばして九校戦六日目。新人戦モノリス・コードが執り行われる日である。

 

 出場する、進や森崎は準備万端であり、試合の時間を今か今かと待っていた。中でも森崎は気が高ぶっており、入れ込みすぎではないかとも思えるほどだった。

 

 そのモチベーションとなっているのが、達也への怒り。二科生であるにもかかわらず、一科生を差し置いての大活躍を見せていた達也への怒りだった。

 

 その反面、進はほとんど緊張することなく、椅子に座り、じっと精神を統一していた。

 

 その様子を見て森崎は小さく眉を顰める。

 

「進、お前は緊張しないのか?」

 

 進は森崎のほうを向くと緊張を見せないような面持ちで口を開く。

 

「なぜそんなことを聞くのです?逆に森崎さんは緊張しているようですが」

 

「当たり前だろ。ここで一科生の力を見せつけておかないとあの男を納得させることができない」

 

「達也さんですか?力を見せつけることがそこまで重要ですか?」

 

「何?」

 

「一科と二科の違いなんて入学時の試験の違いでしょう?そんなもの実践になれば話は大きく変わってきます。モノリスは実践に近いですから、魔法以外の部分も大きくかかわってくるでしょう。そうなればテストの結果なんて意味をなさなくなる」

 

 森崎はその言葉に眉をひそめながら、うなり声をあげる。正論であることは仕事の手伝いをしている森崎であれば容易にわかる。わかってはいるが納得はできない。森崎の心境としてはそんな感じであった。

 

「それに……」

 

「それに……?」 

 

 進がさらに続けようとするのに耳を傾け、森崎は次の言葉を待つ。

 

「強いかどうかは、勝敗決してからこそわかることでしょう?」

 

 会話をしているとスタンバイの時間になり、三人は試合会場へ向かうこととなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一校モノリスチームは一試合目を楽々と勝利した。進の言葉で気合が入ったのか、森崎が大活躍を見せ、一校モノリスに選ばれるほどの実力であると見せつけた。スピード・シューティングではあまり良いところがなく準優勝どまりであったがゆえに、一試合目の勝利は自信になったようだ。

 

 少しの休憩のために天幕に戻ると、一校生徒たちからの歓迎に会い、森崎たちのさらなるモチベーションの向上になったようだ。

 

「次は……、確か市街地フィールドでしたか?」

 

「ああ、立体的で複雑なレイアウトが特徴だな。大丈夫か?」

 

「問題ありません」

 

 二回戦に突入し、一校チームは廃ビルの中でスタートを待っていた。ポジションは変わらない。作戦も変わらない。相手は現在最下位の四校。この試合も楽勝であるはずだった。

 

 今にもブザーが鳴りだしそうなとき、進は妙な感覚を覚える。その違和感は次の瞬間大きく膨れ上がり、ブザーが鳴り響くと同時に危険信号へと変わった。

 

 試合開始と同時に進たちがいる部屋の天井が崩れ落ちる。二人は何が起こっているのかわからず、天井に視線を向け、呆けた顔をしていた。

 

 違和感をつかみ取っていた進だけが行動を起こすことができた。

 

 このままでは押しつぶされる。迫りくる天井を感じながら進は杖に手をかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一校の天幕は動揺し、パニック手前の状態になる。それは真由美たちも例外ではなく絶句しながらモニターを見ている。

 

 しかし、生徒会長である真由美はいつまでもそうしてられない。すぐに復活し、冷静に生徒に指示を出す。 

 

「みんな、とりあえず落ち着いて。まずは大会運営に状況を確認して」

 

 天幕の中があわただしくなる。少し経つと、モニター内の様子が変わる。がれきがかすかに動いており、その動きが徐々に大きくなる。

 

 やがて一枚のがれきがめくれ、その奥から進が二人を抱えて姿を見せる。埃で汚れているものの外傷は見られない。その様子に真由美は少々安心し、胸をなでおろした。

 

 が、安心してもいられない。二人が裾野基地の病院に運ばれることを聞いた真由美は服部にその場を任せて、天幕を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 森崎たちの手術が終わったのはそれから二時間後のことである。命に別状はないことを担当医師から聞かされた真由美は正式に胸をなでおろす。森崎の安否確認を進に任せて天幕に戻った。

 

 進と同じように付き添いで来ていた雫から状況を聞かされる。

 

「破城槌?私の記憶違いでなければ、あれは確か屋内では使用不可の魔法では?」

 

「うん。屋内で人がいる状態で使えば、殺傷性ランクAの危険な魔法だよ。それをスタート直後にフライングで放つなんて、明らかなルール違反だよ」

 

「うむう。勝ちを焦ったのでしょうか」

 

 二人が事件について話していると苦しそうな声とともに森崎が目を覚ます。顔半分を包帯で巻かれるという痛々しい姿で体を起こそうとするが、身体に激痛が走り、断念する。

 

「ここは……?」

 

 代わりに進がリクライニングを操作し、わずかにベットを起こす。

 

「会場近くの病院ですよ。森崎さん。何があったかは覚えていますか?」

 

「いきなり天井が落ちてきて、それの下敷きになったとしか……」

 

 意識の混濁等がないことを確認した進は、森崎に頭を下げる。

 

「あの時は自分のことで精いっぱいで皆さんに向ける余裕がありませんでした。そのせいでこのようなことになってしまい申し訳ありませんでした」

 

「気にしないでくれ。あの状況で俺たちのほうに意識を向けるなんて無謀なことを要求するつもりはないよ。それより進は大丈夫だったのか」

 

「ええ、私はぴんぴんしておりますよ」

 

 まだまだ聞かなければならないことは真由美から聞かされていたが森崎の体調を鑑みて、今日は二人は病院から戻ることにした。

 

 天幕に戻りしばらくすると、達也が現れ、事故について深雪や雫たちと話し始める。そんな中で椅子に座る進の姿を見つけると、驚いたような声を上げる。

 

「それにしても進、よく無事だったな。知っていたのか」

 

「奇襲が来ることは知りませんでしたよ。でもスタート直前に嫌な感じを捕らえたのでルール違反覚悟で魔法を」

 

 達也は驚きを隠せない。直感で今回の事件を察知した野生もそうだが、そこから魔法を発動したという反射神経もまたすごい。もし本当だとしたら、その反射神経は人間の限界に近いところまで行っている。

 

「ところで、もしこのまま続行になったら、お前も出場するのか?」

 

「当然です。このまま終わってしまってはつまらないですから」

 

 口角を上げていったその一言に変わらない何かを感じ取り、天幕の人間は安心感を覚えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局モノリス・コードは中止にならず、一校は選手を交代しての出場が特例的に認められた。そのことで呼び出しを受ける。

 

 会議室に呼び出された進が中に入ると、克人や真由美たち生徒会の面々が勢ぞろいしていた。

 

「服部達には話したが一校は新人戦モノリス・コードを棄権しない。選手を交代して出場する。そこで聞きたいのは交代選手の希望を聞きたい。希望する選手はいるか?」

 

「とくには。オフェンスをしてくれる選手であればだれでも構いません」

 

「で、あればこちらで勝手に決めさせてもらうが、一人の選手の説得を頼みたい」

 

「どなたでしょうか?」

 

「司波だ」

 

 その後、進は達也の説得をやり遂げ、三人目も達也の推薦で決定し、一校のモノリス選手が再び決定した。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、モノリスの選手に任命された進、達也、幹比古の三人は天幕で作戦を確認していた。 

 

「俺がオフェンス、幹比古が遊撃、進がディフェンスだ」

 

「了解」「わかりました」

 

 二人は返事をして三人は天幕を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 試合が始まる。ディフェンスの進はモノリスの上で座っており、無防備そうに黙って虚空を見つめている。それを見ていた八校のオフェンスがチャンスとみて、モノリスに近づき、魔法式を打ち込む。

 

 阻まれることなく進んだそれはモノリスに吸い込まれる。本来であれば、ここでモノリスが解放され、ディフェンスはその中のコードを読み取られないように必死に守るはずである。

 

 しかし、モノリスは開かない。正確には、開こうとしているが開くことができないのほうが正しいであろう。

 

 仕掛けはシンプル。進が硬化魔法でモノリスを固定しているからである。この硬化魔法を解かない限り、モノリスに刻まれたコードを読み取ることはできない。

 

 オフェンスは進に空気弾を放ち、攻撃を仕掛ける。が、進はそれをモノリスから後ろ向きに落ちることで回避する。落下した進はそのまま一回転して着地する。

 

 間髪入れずにもう一発撃ちだされるが、それも紙一重のところで回避する。まどろっこしく感じ始めたオフェンス選手は三発同時に空気弾を打ち出すが、これもすべて紙一重で回避される。連続して打ち続けるが、水草のようにゆらゆらと揺れる進には一発も当たらない。

 

 達也がコードを打ち込むまで八校選手は攻撃し続けたが、進には当てることはできず、試合が終わるころには息を切らしていた。

 

 それを真剣そのものの表情で見ていた将輝と吉祥寺は進の講評をする。

 

「昨日とは戦法が随分と違っているな」

 

「うん、昨日は半径十五メートルの円状に領域干渉のフィールドを作る大胆なものだったけど今日のはモノリスを硬化魔法で固める戦法。おそらく低燃費の戦法なんだろうね。さらにクラウド・ボールのことを考えるとあれだけだとは考えづらいね。それにあの魔法力は驚異的だ」

 

 二人は自分たちの試合になったときのことを考えて対策を考えることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 準決勝までの試合内容は割愛する。圧勝だったため特に話すことがないからだ。

 

 決勝のカードは下馬評通り、一校対三校となった。舞台は草原ステージ。モニターでそれを伝えられた達也は進と幹比古を見据える。二人には吉祥寺のインビシブル・ブリット対策のローブとマントを渡している。今回の作戦では進の動きが大きく変わる。そのためには進が今までと同じであると誤認させる必要がある。

 

「進、本当に大丈夫か?」

 

「ええ、こんな布切れ一枚で私の動きは変わりませんよ」

 

 変わらない自信に達也まで安心させられる。

 

「それじゃいったん解散だ」

 

 達也の解散の号令で三人は一度解散し、進は外に出てぶらぶらと散歩を始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 モノリス・コード新人戦決勝戦。会場は妙なざわめきに包まれていた。理由は幹比古と進の着ているローブとマントであった。プロテクターの上からローブを着ている幹比古は恥ずかしさからフードで顔を隠している。

 

 では、進はどうだろうか。こちらもざわめいているがその意味が違う。動揺より感嘆。理由はわかりやすい。その姿があまりにも似合っていたためである。まるでそうあるべき立ち振る舞いはマントをつけているということで動揺させることなく自然であった。

 

 それは達也たちも同様のようで、口には出さないが、その似合いぶりに驚いていた。

 

 それはともかく、達也から作戦の最終確認がされる。

 

「進が動き始めるのは俺が一条を十分に引き付けてからだ。そこから先は好きに動いてくれて構わない」

 

「わかりました。では自由にやらせていただきます」

 

 作戦確認が終わり、三人は試合開始まで待機になった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サイレンが鳴り響き、決勝戦の開始を告げる。同時に将輝がCADのスイッチを操作し、魔法式を展開し達也がそれを術式解体で破壊する。達也も反撃するが、将輝の干渉装甲には歯が立たない。両者、じわじわと距離を詰めながら魔法を放っては防ぐを繰り返す。

 

 観客はその二人のやり取りに大いに盛り上がり、歓声を上げる。ここまでは吉祥寺の想定内。オフェンスの達也が攻めに出てくることは容易に想像できていた。

 

 が、ここで想定外の事態が起こる。今までモノリスの前からまともに動くことのなかった進がいきなり、三校モノリスに向かって走り始めたのだ。想定外の事態に吉祥寺は戸惑う。

 

 が、将輝はすぐにそれを察知し、一瞬達也から意識を外し、進に向かって魔法を放つ、それによって打ち出された空気弾は進に牙をむくが、進はそれを緩急のつけた蛇行した走りで回避し、猛然とモノリスに向かって突き進んでいく。

 

 観客はそれを見て、さらなる歓声を上げる。マントを感じさせない動きに一条の魔法を軽々とかわすその体術にわかるものは驚愕を示す。

 

 将輝はさらに進を阻止しようとするが、進は自己加速術式を使用し、目にもとまらぬ速さに加速するわ、達也の攻撃が意識を逸らせるものではなくなるわで、将輝は達也から意識を逸らすことができなくなる。

 

 それを見た吉祥寺は迎撃の体勢に入る。自分の代名詞ともいえるインビジブル・ブリットを放つ。当たればさしもの進であってもダメージは免れない。

 

 が、進は左右に蛇行しながら走ること視線を振る。自己加速術式も相まって吉祥寺の視界は落ち着かず、正確に進の姿をとらえることができない。しかし、蛇行しながら走っているため、直線的に走るよりスピードが落ちる。

 

 そこを見逃さず、インビジブル・ブリットを乱射していく。じわじわとかわすのに注力するようになり、進はとうとう避けきれずに杖で受けてしまう。そのせいで足が止まってしまう。

 

 そこを狙って吉祥寺は重力操作で進を縫い付けようとするが、そのカウンターとして、進は領域干渉を放ち、吉祥寺の魔法を上から打ち消す。

 

 再び走り始めた進を見て、将輝は加勢しようとするがなかなか意識を向けることができない。いったん将輝は二人に意識を割くのをやめ、達也をつぶすことにし、達也への攻撃をさらに激化させる。モノリスへの防御はほかの二人に任せる。達也への空気弾を増やし、さらに攻撃を激化したところでもう少しで達也に攻撃が届くところまで追いつめる。

 

 一方の吉祥寺は、一校のモノリスへ走り始めた。もはやこうなっては防御に回ると後手後手になる。そう考えた吉祥寺はならば攻撃に出てどちらが先にコードを読み取ることに注視したほうがいい。今まで進は防御魔法しか放っていないため、三校ディフェンスを倒すことはできないし、そもそもコードを読み取ることができない。進が突っ込んできたのは圧力をかけるためだろうと予測した吉祥寺は最速で一校のモノリスへ駆ける。

 

 が、その行く手を幹比古が遮る。ここからはモノリスを狙う二人への妨害合戦となる。立ちふさがる幹比古に向けてインビジブル・ブリットを放とうとするが、直後幹比古の姿が一人、二人と増えていく。それが幻術であることは吉祥寺の頭の中ではわかっていたが、インビジブル・ブリットは目標を視認しなければならない。これでは幹比古を退けることができない。距離をとるためにバックステップを踏むが、幹比古の発動した乱れ髪で絡みついた草が足を縫い付ける。追撃と言わんばかりにCADを操作する幹比古を見て吉祥寺もCADへ指を滑らせるが、間に合わない。だがその時、幹比古が空気の爆発で吹き飛ばされる。

 

「助かった!」

 

 吉祥寺は魔法を放ったであろう人物に顔を向け、感謝を伝える。将輝は再び達也に視線を向ける。将輝のほうを向いていた吉祥寺は再びモノリスに向かって走り出そうとする。視線を戻している途中で将輝の後ろから猛スピードで駆け寄っている進の姿をとらえた。

 

「将輝!後ろだ!」

 

 吉祥寺からの声に将輝が振り返ると、すぐそこまで迫ってきている進が映る。モノリスを狙っていたはずの進にここまで接近されるとは思っておらず、将輝は動揺して、進に向けてCADを構え魔法を放つ。あまりにとっさのことであったため、加減を忘れ、無数の魔法式が進の周りに発生する。一条の跡取りであるために威力も桁外れ。当たってしまえば、無傷で済まされない。

 

 進は目が見えないため攻撃系の魔法を苦手としているが、それでも攻撃の手段がないわけではない。例えば前方への無差別攻撃など。威力による問題はあるかもしれないが、今回進がためていた魔法は極限まで威力を落とした振動系統、当たれば意識を刈り取る程度まで抑え込んだものだった。気づかれないように接近していた進には反撃は少し予想外で魔法のキャンセルは間に合わなかった。

 

 その中で進はスピードを緩め、足を止めた。理解不能な行動に将輝だけでなく、観客たちも困惑する。足を止めると腰に差していた杖を抜き両手をかける。次の瞬間、空気弾が打ち出された。

 

 砂埃が舞う前に進に視線を向けていたものが見たものは、輝く杖の周りで回る光の環だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 砂埃に包まれた進。それを見て将輝は自分の行いを深く後悔する。一人の魔法師人生を奪ってしまったかと思うと悔やんでも悔やみきれない。後悔のまま、うつむきそうになるが、将輝にそんな暇は訪れなかった。

 

 突如として、身体に不快感が襲い、将輝はその衝撃で天を仰ぎ、膝をつく。力を込めることのできない体は、重力に沿って、地面に倒れこんだ。

 

 突然戦闘不能になった一条の御曹司に会場は大きくざわめき、混乱する。いったい何が起こったのかがわからない観客たち。が、その中で何が起こったかを冷静に分析していたものがいた。

 

(あれだけの威力と数の攻撃をかいくぐって攻撃したのか……。発動直前の魔法をキャンセルすることなく)

 

 砂埃が徐々に晴れていき、進の姿が明らかになっていく。そこに血だらけで倒れ伏す進の姿はなく、杖を突き片手を将輝に向けたまま仁王立ちする姿があった。

 

 将輝の魔法からどうやって身を守ったのかの謎も明らかになる。進を取り囲む何枚もの障壁。無骨な四角形ではなく、芸術品のような形と文様の入った障壁といえるかわからない()()が進の身を守ったのだ。

 

 二人の戦いといえないほどの短い時間は幕を閉じ、今度は吉祥寺に牙をむく。敵陣に突っ込んでいたことが災いし、吉祥寺は進、モノリス近くまで戻っていた達也に挟まれる形となり、二人の連携の前にあっさりと崩れ落ちた。

 

 最後の一人も回復した幹比古も含めた三人の猛攻に押され、地に伏せた。

 

 これで三校の全員がノックアウト。試合終了のブザーが鳴り響き、観客から割れんばかりの歓声が浴びせられる。

 

 選手である三人はむずがゆさを覚えながら堂々と戻っていく。その最中、達也は進に気になっていたことを振った。

 

「そういえば進。あの時張っていた魔法は障壁魔法か?」

 

「そうですよ。壁を張って防御したんです」

 

「そうか」

 

 達也は進の言葉の中に嘘があると見抜く。が、それが一体どのようなものであるかはわからず、もやもやとした気持ちのまま、一校の天幕へ戻り、妹筆頭の祝福を受けることになった。

 

 こうして、モノリス・コード新人戦は下馬評を大きく覆し、一校の圧勝という形で幕を下ろすこととなった。

 

 





 さて、今回は無駄話はなしで本題に入りましょう。

 この小説の投稿を途中で切ろうと思っています。飽きたというのも少しはあるのですが、オルガノンと魔法科高校の劣等生との組み合わせが非常に悪いんですよね……。
 派手に何もかも無差別にぶっ壊すオルガノンと、戦闘の大半が街中で、派手にぶっ壊すのはあまりよくない劣等生の世界観だと、私の考えでは横浜以降オルガノンをまともに出せなくなります。
 この作品でオルガノンを出せなくなるのは、麺のないラーメンみたいになるので横浜事変編が終わったところでこの話を未完ということで終わりたいと思います。目の見えない主人公とオルガノンの組み合わせは抜群に良かったんですけどね……。世界観が悪かったとしか言えません。

 そこでこの作品が終わってからの二次創作のアンケートを次回から取りたいと思います。これに関しましては魔法科高校の劣等生以外で書きたいと考えています。

 改めまして途中で終わることにしてしまい、まことに申し訳ございません。こればかりは深く考えなかった私の責任です。どうかお許しください。

 では次回の投稿でお会いしましょう。

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