無能力者だけど『技術』と『呼吸法』で能力者達に混じるのはありですか? 作:『納得』は全てに優先しません?
「やっべぇ!入試が始まる!」
初っぱなから慌てているこの少年。名前は『ジョーカー・S・J・ツェペリ』今後はジョーカーと呼ぶことにしよう。彼は今、私立八雲学園に入る為の入試当日に寝坊をして急いでいるのだ。
(くっそー、目覚ましが効かないぐらい眠ってたなんて、こんなことなら遅くまでゲームなんてしなければ良かった!)
パンをくわえ、昨日のうちに用意しておいたバッグを背負い、手袋をはめてホルスターを両腰につけた。
(あれ?何か軽いよう……てやべ?!もうこんな時間?!)
ジョーカーは急いで家から出る。
「モギュモギュ!」
(パンうめえ!流石は国産だぁ!)
タッタッタッタッタッタゴテーーン!!
「モギュ?!」
「いた!!……どこ見て走ってるんですか!!」
ジョーカーはパンを加えたまま角で同じく走っていた少女にぶつかった。
「モギュギュー、モギュモギュモギュモギュ……モギュギューーー!!!!!」
「パンを加えながらしゃべらないでください!」
その少女は犬耳、いや狼の耳なのだろうか。白い髪にそのようなモノが見える。そして美少女だった。
「モギュギュごっくん!ぶつかって悪かった!でも早くしないと遅れるぞ!」
「ああ!本当だ!」
二人はすぐさま立ち上がり全力で走り出す。
「そのバッチをつけていると言うことは君も八雲学園の入試か?」
「そうですよ!てことは貴方も?ライバルですねこれは!」
「何科を受けるかによって変わるだろ。俺は戦闘科だ」
「そのホルスターを見れば戦闘科なぐらいわかりますよ!……あれ?そのホルスター中身がかr」
『入試を受ける人は早くおはいりください!』
「やべ!本気で走るぞ!」
「え?そのホルスター中身がか……まあいっか」
ジョーカーは急いで靴を上履きに履き替えて指定された教室へと向かう。獣耳少女は別の教室らしく一緒にはならなかった。
「ふう、なんとか間に合った」
ジョーカーは指定された教室の指定された席に座る。既に他の受験者が沢山いた。と言うかジョーカーが最後に来たようだ。席か埋まっている
すると1人の教師が入ってきた。
「えー、全員揃っているな。今から入試を始める」
(名前名のらないんだ。挨拶も無しなのか。何かテキトーっぽそうな先生だな)
「今挨拶が無いとか思ったやつ。正直に手を上げろ」
「「「?!」」」
確かに思ってはいたが手を上げろまで言われるとは思わなかった数名は驚きながらも手をあげる
「私が挨拶をするのは生徒と知り合いだけだ。それともここにいる全員『生徒』になりますので挨拶をするか?」
「……」
返事は一切無かった。誰だってそうする。俺だってそうする。
「まあいい、入試だが簡単だ。この教室内の誰かと一戦交えろ。それだけだ。相手は誰だっていい。別に勝たなくたっていい。ただし瞬殺や一方的は止めてくれよ。勝ち側にしか評価できないからな。防戦一方はまあ、まだ余地はある。自分と同じぐらいの実力とやればまあ互いに評価されやすい戦いが出来るだろうな。以上説明終わり。あ、決まったらパンフレットにある決闘場にでも行ってくるんだな」
そのまま妹紅先生は教室から出てった。暫くは沈黙が続くが次第に誰とやるかペア組が始まった。
(これ、一見単純に見えるが割りと情報戦だぞ。決まったら決闘場に行け。けれど教室からでなければ戦う相手を選び直せる。聞き耳を立てれば能力をばらしている奴がちらほらいる。有利な奴に声をかければいいが、隣でも前後ろでも無い奴から挑まれるのは不信感を与えるだけ。あっちが承諾しない。させるにはこっちの力を教えるしかない。教えても承諾するか限らないしそれを聞いた不利な奴が嘘をついて挑みに来る可能性だって……)
「めんどくせぇ、隣の奴と戦うか。ねえ、まだ対戦相手が決まってなければ俺とやらないか?」
そう言って俺は隣の緑髪の羽の生えた少女に話しかける
「え?……と、貴方の能力は何ですか?」
「そう言うの面倒くさいからテキトーに隣に話しかけた口何でね。それに実際の戦いでは相手の能力を知っている訳では無いしな。それに互いに知らないで戦って臨機応変に対応した方が評価されると思うよ」
「そうですね。私は大妖精。よろしくお願いします」
「それ本名?」
「はい」
「え?」
「はい?」
「マジ?」
「はい」
「……おれはジョーカー。こちらこそよろしく」
「何々?大ちゃん決まったの?」
大妖精の後ろからそう言う少女。水色に氷のような羽。と言うか近くにいるからか寒い気がする。
「うん。決まったよチルノちゃん」
(互いをちゃん付け。知り合いか)
「お前が大ちゃんの相手か。大ちゃんは強いよ!何て言ったって最強のあたいより強いんだから!」
自身満々にいるチルノ。だが自身のセリフの矛盾に気づいていないのか、ジョーカーがそこに突っ込む
「最強って"最"も"強"いで最強なのにそれ以上に強い奴がいるのはおかしくないか?」
「……あれ?!本当だ!……ならあたいは最強で大ちゃんは無敵だ!」
(なんちゅー理論)
「ち、チルノちゃん。声おっきいよ」
あためふためてチルノを止める大妖精。少し顔が赤くなっている。
(まあわからなくはない。周りの視線もあるしな)
「ちなみにあたいはチルノ!氷の妖精だよ!」
「だと思った」
「何?!お前はエスパーか何か?!」
チルノは盛大に驚いているが氷の形の羽と周りがひんやりしてい事から察しはつく。無意識のうちに能力で周りを冷やしているんだろう。
(正直行ってこいつとじゃなくて良かったな。能力が氷なら一部相性が悪い。それに無意識に周りを冷やせるのは常に能力を使っていられるほどの力と言うこと。そんな奴より強いとか運任せにしなければよかった。大妖精とも戦いたくないな。でも仕方がない俺が有利な能力だと信じることにしよう)
ジョーカーと大妖精は決闘場へ向かう。他に決まっている人が沢山いるようで二人組で歩く人が多い。そこに学校に向かっている途中でぶつかった少女もいた。
(あの獣耳は誰とやるんだろ?金髪に白黒魔女っ子?何か強そう)
堂々と魔女っ子姿の人なんてそうそういないだろうがここに来てからジョーカーは思っていたことがあった
(ここ、すげえ格好の奴ばっかじゃねえか。大妖精は格好まともな方だ。まあ俺も人の子と言えた限りではないけど)
そう思いながらも決闘場前までつく。
「え?……ここが決闘場?」
「……みたい、ですね」
「何このおびただしい数の扉は」
マンションやホテルの比にならならいぐらい並んでいる。しかも5、6階ぐらいあって真ん中が吹き抜けで扉の上にランプがあってどこが空いているのか一目瞭然だった。
「あそこが空いています」
「あ、おお」
(もう一度パンフ確認しよ。ええっと、決闘場は戦う者同士同じ部屋に入る。個人の転送装置が設置されているのでそれぞれで入り、準備が完了したら転送する。互いに完了したらスタート!仮想世界の為死んでも死にません。負傷してもしません。なお、10人より多い場合は複数の部屋を使う。なるほど)
二人とも部屋に入る。すると決闘をどうするかの設定があった。
HPせいにするのか死んだら負けになるのか、痛みは伴うか衝撃だけか。色々とあった
「どうする?」
「初期設定でいいと思います」
「一応確認だけ」
初期設定はHPせいで1000ポイント。痛みはない。衝撃は伴う。天候晴れ、場所はコロッセオ。
転送室へと入る。ハンガー等があり更衣室にもなっているようだ。ジョーカーは着替える必要が無いために直ぐに準備完了して転送される。
「すげえ!」
一切の違和感を感じない。まるで本物のようだ。観客席もありそのフィールドの中心付近に自身はいる。端にはオリンピックでも象徴しているのか、包含投げ、円盤、やり投げ、ハンマー、サッカーや野球など、ぐるっと取り囲むように石像が並んでいる。
後から大妖精もくるが同じ反応だった。
『試合開始、10秒前…………5、4』
どこからともなくアナウンスがなる。そして互いに構える。ジョーカーはホルスターから『空』を取り出す
「…………」
『3、2、「ああああああああああああああああ!!!」
スタートの合図は出ているがジョーカーの絶叫でジョーカー自身は聞こえなかった。だがそれも気にしてはいられない事がジョーカー自身に起きていた
「いきなりどうしたの?!」
「武器忘れたぁぁぁぁ!!!どおりで軽かったわけだ!!!」
左右につけているホルスターの中身は両方空だった。
「えっと……一度やめます?」
「いや、いい!俺のミスだ!仕方ねえ!このままでやってやる!始まったからには逃げ出せねぇぜ!それに武器は、もう1つある!!行くぞ!」
「わかりました!」
互いに再度構える。そして、互いの合否がかかった試合が始まった。