カチッ、カチッ、カチッと時計の秒針が時間を刻む音が響く。
---ここはどこだ?
そこは何もない空間、どこまでも真っ白な距離感のつかめない空間。果てしなくどこまでも真っ直ぐに・・・・・・。
しかし、何も無いはずの空間には確かに秒針が時を刻む音が響く。
---自分は何故ここに?
答える者はいない。ただ規則正しい音が響くだけ。
その者は考える。ここはどこなのか?何故自分はこんな状況に置かれているのか?
しかし答えは出ない。いくら考えようと無為に時間が流れるだけ。
悩めど答えが出ない自己問答を諦め、幾ばくが時間が過ぎた頃突如として空間が歪み、その歪みから美しい人が現れる。
---美しい・・・・・・。
それが、突如現れた人物の第一印象。腰にまで届く、絹のような滑らかな金髪。シミ一つない色白の肌。そして、その身を包む古代ギリシャを思わせる衣服。その身から溢れ出る説明しようのない圧倒的なオーラからただ者では無いことを悟る。その存在はこちらを見て見惚れるような笑みを浮かべ・・・・・・
「目覚めたかい?いやー、ゴメンね放置してて。君の意識が覚醒したのは気づいてたけど、二度寝の魅力からは逃げられなかったわ!」
軽い調子で思わず殴りたくなるような事を言ってくる。自分は何もわからないままここにずっと放置されてたのに、事情を知っていそうな存在が二度寝していたなんて許されていいわけがない。むしろ、1発殴ってもいいのでは?
「おっと、君さ今僕のこと殴ろうとしたね?でも、残念!君は僕に一切触れることが出来ないよう設定してあるんだよ!」
なんという事だろうか、この怒りを発散できないとは・・・・・・。しかし、何故自分の考えを見抜くことが出来たのだろうか?顔に出てたか?というか、この人は誰だろうか?
「おお!困惑してるね!いいだろう、困惑してる君にこの僕が状況を説明してやろう!
いいかい?ここは死んだあとの世界さ!君は死んだんだよ!」
・・・・・・何を言ってるんだろうか、この人は。
自分が死んだ?何故?
よく思い出せないが、自分は死ぬような目に遭ってないはずだ。普通に起きて、朝食を食べ、支度して学校へ向かってたはず・・・・・・。
「自分が死んだってことに納得いかない?そりゃそうだよね!数世紀に1度の大仕事を乗り越えて暇になった僕が、暇つぶしに殺してここに連れてきたんだから!」
---!?!?
「アハハハハッ!いいねぇ!その顔!その顔は僕の大好きな顔だよ!!」
続けない