あれから3日。
疲労困憊状態で着いた廃墟で二人してぶっ倒れ、丸一日お互い眠りこけ……目が覚めた時には既に翌日の昼だった。
そこから何とか街まで到達し、サイガをスリープモードで宿に残して日雇いのちょっと危ない仕事をこなした。
「ふぅ……」
「あっ」
「えっ……あっ、すまん」
宿に戻ると……サイガがタオルで体を拭いていた。
諸事情で相部屋なのでこういう事もある。
慌ててドアを閉めた。
「……ワタシは別に見られても良いんだけどね」
「そういう事気安く言うなっての」
街に着いてから、サイガは割とぼーっとする事が増えた。
そして、妙に気安い。
ここで勘違い出来るほどおめでたい頭してないし手を出す程節操なしじゃない。
サイガの脚についてはやっぱり治せないので外骨格を外にくっつけて無理矢理歩けるようにした。
ちなみに俺はやっぱり肋が折れていたらしい。
奇跡的に内臓に到達していないが応急手当てしか出来ないでいる。
「さて、この地区はどうやらS-12らしい。1地区分流された訳だ」
「ワタシは2地区分流されたのだけれど」
「そう言うのは良いから。で、こっからS-13まで歩いて帰るとなると二日三日は掛かる。当然野宿込みで」
「う……」
この人形、無類の風呂好きらしく最近入ってない事に凄まじいフラストレーションを抱えているらしい。
なので、野宿を極端に嫌がる。
そんなの知るかと言ってやりたいが……まぁ、女性を基にメンタルが形作られているのでそう邪険に出来ず。
「そこで、だ……あんまやりたくないんだけど、S-12地区基地を頼ろうかと思ってる」
「なるほど、グリフィンの……お隣さん何でしょ?そこらへん助けてくれるのかしら」
正直イーブンである。
このご時世指揮官同士の繋がりはぶっちゃけ言うと薄い、とジェリコが言っていた。
最悪食料融通してもらうだけになりそうだ……。
「とりあえず行って見るだけ行くか……」
「そう、ね。パトリック……お風呂入ったら?」
「いや、何でそうなる」
「だっていつも貴方シャワーじゃない。身体はしっかり洗わないと」
「別にシャワーだけで良いよ」
「駄目よ!ちゃんと汚れが取れてないかもしれないのよ!」
「いででで骨折れてるんだから引っ張るなよ!!」
なんというか、数日の付き合いだけどこいつも結構アクの強い奴なんだなぁ……。
「わかったから!今日は風呂入って寝る……明日だ明日」
幸い金ならある。
一日宿泊伸ばした所で特に問題は無かった。
「洗ってあげましょうか!」
「寝てろ!」
明日、S-12地区基地へ厄介にならなきゃな……。
S-12の指揮官、どんな奴だったっけ。