「落ち着いた?」
よくよく考えると初対面の女性を見てガン泣きしたって凄いことになってるな。
「あ、えっと……」
「初めまして……で、良いのかしら。私はハルカ。ハルカ・ベルロックよ」
「……パトリック、です」
「ようこそ、パトリック。お帰りさい」
にっこり笑ってくれる女性。
……ハルカ・ベルロック。
そして、ジョン・ベルロック。
ジョージ指揮官の両親……そして、俺の、母親のオリジナル。
直截な繋がりは無いというのに……何故だか懐かしさと、言葉に出来ない感情があふれ出してしまった。
柄にもなく大泣きをしてしまった。
ここまで感情を激しく揺さぶられるなんて。
「あー、えっと、その……」
「ジョージから聞いてるぜ。しばらくは面倒見る事になってる」
「あ、はい……ジョンさん?」
「変に畏まらなくて良いぜ?俺の事は……父親とは呼び辛いか」
「あー……とう、さん?」
めっちゃ慣れない。
初対面の男性に言うには中々ハードルが高い。
「おう」
「それで、えっと……」
「私はお母さんで良いですよ?」
「あ、えー……かあさん」
「はい」
照れながら消えりそうな声で呟いたのにしっかり反応されてしまった。
「パトリック、私は?」
「グリズリー」
「ひぃん……」
泣き崩れたグリズリーを尻目に、俺は改めて二人に向き合い。
「ま、ゆっくりしていけ」
「はい」
ジョンさん……父さんがにっかり笑った。
笑ったとこ、ジョージのオッサンにそっくりだ。
―――――――――――
通された部屋は、質素ながらホコリ一つ無い綺麗な部屋だった。
元々オッサンが使っていたのだが、ここ数年使われていなかったがずっと清掃の手が入っていた様だ。
「………………」
少ない荷物を取り合えず整頓する。
さて、何をする。
やる事が無い。
「うーん」
本棚に置かれている本にもイマイチ興味を惹かれない。
あの人、部屋に何も残していないのか机の引き出しもクローゼットも見事に空。
どうしたものか。
悩んでいると、部屋のドアがノックされた。
「はい……?」
「どうです?落ち着けますか?」
「あっ、はい……」
ドアを開くとそこに居たのは母さんことハルカさん。
ちょっと心臓に悪い。
しかもうすうす感じて居たが顔がちょっとAK-12に似てる気がしている。
「落ち着けそうですか?」
「え、ええ……まぁ」
「……ふふふ、そろそろ暇そうにしている頃かなと思いました」
図星。
「あ、あはは……」
「動ける恰好で裏に来てもらえますか?私もすぐに準備しますので」
「え……?」