葛葉刀子ルート   作:眼鏡最高

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脳みそ腐りそうなので吐き出しました。
今まで書いた物で一番酷いです。


第五話 七夕

どんよりよどんだ曇り空、今にも雨が降りそうだ。

 

寮から出て数分後に一気に雲行きが怪しくなった。

早いとこ刀子さん家に行こう。

 

今日は一月ぶりの勉強会だ。勉強会は朝の9時から始まり昼を挟んで夕方の4時までやる。なかなかにスパルタでハードだ。

 

刀子さんは意外にも熱血教師で、この前からかった時には真剣を振り下ろされた。つかヤル気だったね、あれは。

 

電車に揺られ、少し歩き、一軒家に着いた。チャイムを鳴らすと、きっちりスーツを着込んだ刀子さんが出迎えてくれた。まさしくスーツ美人だ。

 

刀子さんの後に続き居間に向かった。畳の上に座り、テーブを挟んで向かい合う形が、いつもの定位置だ。そして刀子さんが作った麦茶とコップ二つを用意し勉強会が始まる。あとドアは全部、開け放たれている。

 

この前の続きをやりながら、軽く世間話などをしていた。

俺が分からない問題を尋ねると少しテーブルから乗り出し、髪を耳に掛ける仕草をした。絵になる綺麗な仕草だった。刀子さんは真剣に説明してくれているが、顔の距離が近い…

 

「いい匂い」

俺が本当の事を言ったら。

 

「なっ!?」

ギョッとした顔し、俺からバッと離れ、思い切り殴られた。

 

そして俺は正座をさせられた。

 

正座で三時間。

正座で三時間、馬鹿のように真面目に勉強をやり昼になった。足が超痛い。

でも昼になったので刀子さんの手料理が食べられる。今まで出された料理は全部美味しかったが、なかでも漬物が絶品で、昼飯は俺の大いなる楽しみだ。

 

立ち上がろうとしたら足が痺れていて俺はコケた。

 

そして見事に刀子さんを押し倒す格好になっていた。俺と刀子さんは息がかかるほど近くで見つめ合い二人して黙っていた。

近くで見ても綺麗だ。やっぱりイイ匂いがする。

俺か刀子さんのゴクリと喉を鳴らす音が聞こえ、刀子さんがギュッと目をつぶったので。

そのままキスしようとしたが…

 

ドスンと音がし、腹に衝撃が来た。

鳩尾モロ入った…

パンチ重い…

めちゃくちゃ痛い、が、これでも手加減した方だろう。

手加減無しだったら今頃は死んでる。

そして俺が悶絶していたら刀子さんが叫んだ。

 

「軽い女だと思わないで!」

「あの時は!色々あって!変になっていただけです!やりたいなら山ほど相手が居るでしょう!年増のバツイチからからって何が楽しいのよ!」

 

「そんな、俺は」

まだ俺が話している途中で、刀子さんが遮った。

「今日は!…もう帰りなさい」

少しうつむき髪で顔が隠れ表情は見えなかった。

 

「帰って、さぁ早く」

グイグイ背中を押され家から追い出された。

 

玄関前で俺は馬鹿のように立ち尽くしていた。

しばらく空を見上げていたら。

雫が顔に降ってきた。

 

 

〜〜〜

 

 

どしゃ降りの雨だ。

 

子供達にやる駄菓子を買いに行こうと玄関を開けると。

ポツポツと雨は降っていたが、すぐにどしゃ降りになった。

 

傘を手に取り、寮を出た。

 

駄菓子屋に向かい数十分歩いていると、マナが居た。

 

ただマナは傘もささず、空を見上げ雨にうたれている。

 

辺りには俺とマナしか居ない。

 

あと数歩の距離まで近付いたがマナは空を見上げたままだ。

 

「傘は、どうした」

全身ずぶ濡れのマナに問い掛けた。

 

「雨に打たれたい時もあるさ」

この時ようやくマナは俺を見た。

 

「今日は七夕だね」

呟くようにマナは続けた。

 

「あぁ、そうだな」

 

「せっかく彦星と織姫が一年に一度だけ会える日なのにね、二人の悲涙かな…」

 

「違う、嬉し涙だ。ここは雨だが、上は晴れてる」

 

「…嬉し涙か。そうだね、二人の嬉し涙だ」

 

「ただ、仕事をサボった、馬鹿だ」

 

「だけど、一年に一度会えるなら幸せだよ。ずっと馬鹿でいいさ」

 

「………」

 

「そう、思わないかい?」

マナが泣いてるように見えた。

 

ゆっくりと出来るだけ優しくマナを抱き締めた。

 

「何故、私を抱きしめる」

しばらくしてマナがポツリと聞いてきた。

 

「泣いてる子供達にすると、落ち着くのか泣き止む」

 

「…私は、泣いてないよ」

 

「そうだな。でも、泣いてる気がした」

 

それからは無言だった。

 

ただ、その時の雨は耳につく煩い音だった。

 

雨にうたれながら長い事、マナを抱き締めていた。

 

ありがとう。

マナの声がかすかに聞こえ。

 

 

雨が止んだ、気がした。

 

 

〜〜〜

 

 

心配していた雨は上がり、澄んだ綺麗な夜空が広がっている。

 

「本当に…、七夕やるのか?」

 

「ココネがやりたいなら、やるのです!」

 

「ここ協会だぞ…」

 

「大丈夫ですよ。私達の流派は寛大で自由ですからね」

 

そうシャティが言う通り、アホ程、自由だ。

修道女が結婚も出来るからな、俺が神父になったのも人手不足でだ。

 

仕方なく昼過ぎ頃に俺は雨の中、竹を取りに行った。

 

シャティや美空ココネは短冊や飾りを用意した。

 

そして七夕の準備万端で夜を迎えた。

 

ココネと美空は短冊に願い事を書き、俺やシャティには見せなかった。

今は二人が笹に短冊を括り付けている姿を少し離れた場所から見ている。

 

「結婚しよう、とは思わなかったのか?」

さっき頭をよぎった。俺達の流派は修道女が出来る、ならばシャティはどうだったのだろうと思い、気になって気になって聞いてしまった。

 

「何度か話はありましたが全て断りました。尊敬は出来る人達でしたが結婚となると色々ありますからね。それに私は、やはり神に使える事が修道女の役目だと思います」

 

「ふ〜ん、そか」

 

「何故そんな事を?」

 

「いや、ココネや美空を微笑ましそうに見てるから。自分の子供が欲しいとかよ?」

 

「考えた事がありませんでしたね。むしろ美空やココネが居ますから、それに今はベルも居ますからね」

満面の笑顔が逆に辛いな。

 

「…シャティから見たら俺も子供か」

 

「いいえ、美空やココネの頼りになるお兄さんですよ」

 

本当に泣けてくる。

 




あとがき

裏設定、もしくは補足。
この話の前に閑話として上げようとしていた物です。

・刀子さん
女生徒達から相談。
内容は、セフレ。都合のイイ女。流されヤルだけ。
親が若い男に騙され金を取られる。
高校生ぐらいの男の子は、頭の中やる事しか考えてない。
刀子先生を軽く男性不信にしたかった。
〜〜〜
・龍宮真名
今日みたいな、雨の日だった。
子供達を守る為にコウキは…死んだ。
的な捏造話を考えてました。
〜〜〜
・シャークティ
特に考えていませんでした。
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