葛葉刀子ルート   作:眼鏡最高

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もう面倒…。あと捏造過多。


第七話 修学旅行

修学旅行先を決める前日の日に、舞妓はん、の映画が放送され、俺達の修学旅行は京都に決また。ノリと勢いで決まった。

 

そんなこんなで京都行きの新幹線の中だ。まぁ余談だが俺達三人は遅刻して刀子さんにこっぴどく怒られた。それから夏休みの襲撃事件から刀子さんは普通に話してくれるようになったし、勉強会もふたたび始まった。よく分からないが素直に嬉しい。普通に話せるだけで幸せだ。

 

後どうでもいい事だが学園長から荷物を運ぶように、命令された…

あーだこーだと文句や屁理屈を言い拒否したが結局は荷物を無理矢理に持たされた。中身は、干からびた片腕、ボロい巻き物、丸くて古い鏡、その三つだ。なんでも関西なんとか協会に届ければいいようだ。学園長は、簡単な仕事じゃよ、と言っていたが胡散臭い笑顔だった…

 

とりあえず…、仕事は全部忘れて京都を満喫するぜ!

 

だがしかし、そうは問屋が降ろさなかった…

 

学園長は刀子さんにも言っていたようで、刀子さんは京都に着くなり以下の事を言った。

「先に仕事を済ませた方が良いに決まってるでしょう。すぐに行きますよ。ほら、いつものように勝手に居なくなりなさい。そうすれば私が後から追い掛けても自然ですからね。ほら」

 

俺達の日頃の行為が認められ、先生公認で修学旅行をふけた。

 

俺は刀子さんに渡された地図を見ながら先頭を歩いている。ベルが何度も「まだ着かねぇのかよ」と文句を言い、レンは相変わらず黙っているが団子屋を見つけては入ろうとする。なんやかんや歩きに歩き、ようやく関西なんとか協会の近くまで来た。

 

今はアホほど沢山の鳥居が並んでいる長っい道を進んでいる。そして何百本目かの鳥居を通り過ぎたら突然、二人の気配が消えた。すぐに後ろを振り返ったが、いくつもの赤い鳥居しかなかった。あいつらドコ行った?

 

立ち止まっていても仕方ないので歩き出そうとしたら、すげーバンバンに殺気を感じる…

はぁ…、マジで面倒な事になったな…

 

「誰だ。出て来いよ」

 

「どうも〜、お初にお兄さん。うちは月詠、言います〜。ほな、早速ですが死んでください」

木の影から出て来たのはゴスロリ眼鏡少女だった。ただ両手に刀を持ち、えらい殺気を放ち、とても物騒な事を言い。自然な感じで俺に斬りかかってきた。

 

「いきなりだな」

腰と懐からナイフを取り出し、少女・月読の剣撃を俺は受け止めた。

 

「お兄さん強そうやから、うち我慢できへんかったんや」

恍惚とした表情で、なんかエロい言葉だが、目と雰囲気が逝っちまってる。お巡りさん、ここに変態少女が居ます。出来れば捕まえてください…

 

「ほな、うちと…」

「月子!!」

月詠が喋っている途中で、背後から聞き慣れ親しんだ刀子さんの叫ぶ声が聞こえた。

 

「知り合い?」

俺は独り言のように呟いていた。

 

「刀子はん久しぶりですな〜。あと、うちの名前は『月詠』や」

最初は笑っていたが、途中で殺気が鋭くなった。

 

「…あなたの名前は『青山月子』でしょう。それに何故、突然と消えたのです!」

刀子さん険しい表情で月詠or月子を見ていた。

 

俺は丁度、二人の真ん中の位置に立っている…

なんか気まずいんですが…どうゆう状況なの?

 

「そんな名前、忘れたわ。うちは月詠て、言うてるやろ!」

ゆらりとした瞬間に月詠は一気に瞬動で刀子さんに詰め寄り刀を振るい、激しく二人の刀がぶつかった。

 

そして俺は完全に蚊帳の外、置いてけぼりだよ…

 

「あなたは青山でしょう。目を覚ましなさい!」

 

「所詮うちは分家。本家のスペアなんか、まっぴらや!」

 

はい、とても空気が重い。もはや完璧に入り込めない雰囲気です。

 

「仕方ありません。私が力づくで目を覚ましてあげます」

 

「それは楽しみやな」

 

すると二人の目は、瞳孔が白くなり、白目が黒くなった。確実に表現できてないが、めっちゃマジで怖いよ。泣くよ。

 

そして二人の苛烈な戦いが始まった。

月の嬢ちゃんは二刀流の連続攻撃をして怒涛のように攻めている。刀子さんは長物の太刀なので少し攻めずらそうだ。

 

少しずつ二人には傷が増えていった。何度か両方に仕留めるチャンスはあったが、ギリギリでかわし致命傷を避けていた。ただ、それでも大きな傷が二三カ所あり結構な血が出ている。

 

「こうゆうんは!鶴子はんの方が好きそうやのに、こうへんな!」

月の嬢ちゃんは、一刀目で上に切り上げ、二刀目で薙ぎ払っていた。一方の刀子さん大太刀で上手くいなし防御している。

 

「鶴子は念願の!ハネムーン中や!」

刀で守り切り、今度は刀子さんが大太刀で連撃を放った。ギリギリで月の嬢ちゃんは防いでいるようだった。つか京言葉を使ってる。萌えるな…

 

で、二人の息が上がってきた頃、徐々に刀子さんが押しはじめていた。数十合切り結び、刀子さんと月の嬢ちゃんは一旦、距離を開けて対峙していた。満身創痍だな。

 

ゆっくりと刀子さんは上段に構え。

月の嬢ちゃんはやや前傾姿勢に構えた。

 

「神鳴流奥義」

「一瞬千撃」

 

わずかな静寂の後…

 

「斬魔剣・弌の太刀」

「弍刀五月雨斬り」

 

二人同時に吹っ飛んだ。

 

数秒後、刀子さんは刀を杖代わりにして立ち上がり、刀を鞘に収めた。

月の嬢ちゃんは仰向けのまま折れた刀を握ってピクリとも動かない。

 

傷だらけの刀子さんは、少し足を引きずりながら歩いて月の嬢ちゃんの側まで行き、起き上がらせて何か喋りかけ、優しく月の嬢ちゃんを抱きしめている。

 

すると月の嬢ちゃんが、わんわん大きな声で泣き出した。いい光景だが…

 

もはや俺の存在、忘れてない?

 

 

〜〜〜

 

 

歩いていたら、二人が消えた。

 

まぁ大丈夫だろう。

 

進むか。

 

ずっと歩いていたら、学ランの犬耳少年が道の真ん中に立っていた。

 

「迷子か?」

 

「ちゃうわ!なんで俺が迷子やねん!」

 

「そうか。何してるんだ」

 

「兄ちゃんを、ぶっ飛ばしに来や!」

 

「…俺と遊びたい、と。アメいるか?」

 

「なんでやねん!いらんわ!俺は兄ちゃんと勝負しに来た言うてるやろ!」

 

「そうか…わかった。来い」

 

「はっ!言われなくても、行ったるわ!」

 

「待て」

聞くのを忘れていた。

 

「なんやねん!」

少年はつんのめる形でツッコミを入れた。器用だな。

 

「名は」

 

「へっ、犬上小太郎や」

 

「レン、アカミネだ…」

 

「もう、待った無しやで!」

そう小太郎は言い、俺に突っ込んできた。

 

軽く拳に力を込め小太郎をぶっ飛ばした。

 

2〜30m小太郎は飛び、地面を転がった。

 

「くそったれ」

ふらつきながら立ち上がった。

 

「少し強く、殴り過ぎたか?」

最近は力加減、出来てたのにな。

 

「本気で来いや」

ペッと口から血を出した。

 

「あぁ」

この前の自分みたいだ…

 

「俺も、本気でいったるわ!」

で、小太郎は獣化した。

 

そして俺に向かってきた。

 

わりと強めに力を込め、また小太郎をぶっ飛ばした。

 

今度は5〜60m飛び、2〜30m転がり、動かなくなった。

 

強く殴り過ぎた、か?

 

小太郎の所まで歩いて行き、顔を覗いたら気絶していた。

 

どうするか…

 

「あかんなぁ。コタ君、やられてもうたやん」

 

声の方を見ると、狐面の男が立っていた。

 

「お前、誰だ」

 

「ボクの名は『狐』や。よろしゅう」

 

「…レン、アカミネ」

 

「知っとるよ。ボクは君を殺さなあかん。でも、そん前に使えん駒は処分しな、あかんやろ」

楽しそうに喋り、最後に狐面は小太郎の方を見た。

 

「何を、する気だ」

 

「そんなん決まってるやろ」

懐から札を出し「嵐」と言い。

 

札から竜巻のような風が出て小太郎目掛け迫った。

 

すぐに小太郎の頭を鷲掴み離れたが、竜巻は追尾してきた。

 

逃げるのをやめグッと足を踏ん張り、空いてる片手で竜巻を思い切り殴った。

 

「拳でボクの術破るなんて、呆れるわ」

 

「小太郎を、殺させない」

 

「しゃあないなぁ。二人いっぺんに殺るしかあらへんか」

 

「俺は、死なない。小太郎も、殺させない」

 

「君は強いからなぁ。前鬼、後鬼、来てくれや」

狐面が言うと、戦斧を持った男の赤鬼に、ヒョウタンを持った女の青鬼が現れた。

 

で、軽く三人で漫才を始めた。

 

「遊ぶんは、ここまでや」

しっかりした声で狐面が言い、二人の雰囲気が変わった。

 

強いな…

 

「俺は炎。よろしくな、坊主」

「私の名は水よ。よろしくね」

 

「ほな、行こか」

 

赤鬼は戦斧を荒くぶん回しているように見えるが器用に戦斧を操り攻撃して、俺に攻撃する暇を与えない。

 

青鬼はヒョウタンから水玉をフワフワ出し、その水玉が高速でビームのように飛来する。

 

狐面は札から術を出す、雷、火、風、土、今は氷を放った。

 

連携も上手い、相乗効果になっている。

 

致命傷は無いが、あちこち傷だらけだ。

流石に小太郎を待ったまま戦うのは厳しい。

 

ヤバ、と思ったら戦斧で体を切り裂かれた。

ドバドバ血が出てる。うん、痛い。

 

「諦めや」

一旦、俺から距離を置いていた狐面が言った。

二人の鬼は両側に立っている。

 

「それだけは、ごめんだ」

 

「俺の事は置いてけ…」

気絶していた小太郎がうめくように呟いた。

 

「断る」

 

「兄ちゃんまでやられる…」

 

「心配するな。大丈夫だ」

小太郎と話していたら。

 

いきなり、激しい音がして三人が吹き飛んだ。

 

耳が、痛い。

 

「んっ?」

声の方を見れば。

 

ベルが立って居た。

 

 

〜〜〜

 

 

いったい!どれだけ待てば!いいんだよ!

 

あべこべな事を言う変な妖怪を潰し、ボコボコにした。妖怪に聞いたが、ここは異空間で俺は閉じ込められているらしい。脱出方法を妖怪の体に聞いたが知らないようなので、更にボコした。あと妖怪は泣きながら「他の奴が来るから、そいつに聞いてください」と言っていたので帰してヤった。

 

で、俺はひたすら待っていた。ひたすらな!

 

何事も無く、1時間が過ぎた。

何十本、タバコ吸ったか分からねぇ!

 

もう無理…、待てねぇよ!!

 

「ハレルヤ!」

「カノン×10!!」

 

適当な空間に音の塊を怒りMAXで放った。すると空間が歪みハジけた。最初からぶち壊せばよかった。無駄な時間を過ごしたぜ。

 

空間の歪みが消えると、そこには。

レンがバッサリ切られた胸の傷から血を流し、何故かガキを鷲掴みにしていた。ぶらんぶらんしてるがガキの首は、大丈夫なのか?

その後ろにはボロボロの葛葉先生がボロボロの少女を背負っていた。ビャクは見た所、無傷でピンピンしている。

 

「んっ?…お前ら何やってんだ?」

 

「ベル、耳が痛い。ビャクも、いつ来た?」

 

「いや、俺達の前に突然ふわーっとお前等が現れたんだぞ。つか、これベルだろ。めっちゃ煩い音がしてこうなったんだぜ」

 

上から俺、レン、ビャクだ。

 

「で、どうゆう状況だ?」

その場に居る全員を見回し俺は聞いた。

 

「ベルの音で、狐面と鬼二人が、ぶっ飛んだ」

そうレンが言った。つまり偶然にも俺のカノンが敵に当たりぶっ飛ばした、って事か。紙一重だな…

 

誰かが居る気配がして横を向くと。

「いやぁ、ほんま驚いたわ。痛くてかなわん」

 

道から外れた森の中に、狐面の陰陽師っぽい服装の男が立っていた。なんか存在自体が、うさん臭い奴だな。あと少し服装が汚れていた。

 

「誰だ」

タバコに火をつけながら、怪しい男を見た。

 

「狐、言います。よろしゅう、ベル・エコー君、ビャクヤ・クガ君」

芝居のような口調で狐面は話していた。

「二人に庇ってもらっても痛くてしゃあない。人数も増えたし、ボク帰るわ、ほなな」

そして狐面は懐から札を出した。

 

またたくまに狐面は札に吸い込まれ消え、後には燃えカスのような札が空中にただよっていた。

 

…あん?終わったのか?

 

「こんにちは」

突然と、何の気配も無く背後から声が聞こえた。

 

居たのはキッチリ学生服を着た真面目そうなガキが立っていた。ただ雰囲気がヤバ過ぎる…危険だ。あと何より特長的なのは目が無機質で、まるで人形のようだ。

 

「お前…、なにもんだ」

 

「初めまして僕の名前はフェイト・アーウェルンクス。君達の力量が知りたくてね。今回の事は僕が仕組んだ」

ガキからは、なんの感情も見えなかった。

「でも、まだ足りない。もう少し君達の実力を見せてもらうよ」

一瞬で魔法の始動キーを言い。

「カコン・オンマ・ペトローセオース」

詠唱無しで魔法をぶっ放した。

 

つか、その魔法は…

「石化するぞ!避けろ!」

 

だが少女を背負っていた葛葉先生の反応が遅い、ガキの魔法が当たる。

ヤバイ!と思った寸前にビャクが刀子先生に体当たりするように抱きかかえ避けた。

 

速攻でレンが殴りに行き魔法障壁を力技でブチ破ったが、ガキが魔法で大地から鋭い石の槍を出現させたのでレンは避ける為に後ろに飛んだ。

 

ビャクがガキの背後から現れ、雷をまとった足で蹴り上げた。

 

「ガン・パレード・マーチ」

今回は仕方なく周りの音を相殺し、本気で放った。

機関銃のように音の弾丸を雨あられと放ったが…

 

手応えたが、ない…

周辺を警戒していると少し離れた場所に不自然な水溜まりがあり、そこからガキが現れた。ゲート魔法か、やっぱただ者じゃねぇ。

 

「やはり君達は厄介だね。でも一人は死ぬだろうし、ひとまず引き上げるよ」

捨て台詞を吐きガキはゲート魔法を使い消えた。

 

その後すぐに葛葉先生の叫ぶ声が聞こえ、ビャクが苦しむような声を出し倒れた。どうやら先程の刀子先生と少女を助ける時に石化の魔法がかすったのだろう。ちっ、もう肘まで石化してやがる。

 

「お前等、治癒できるか?」

子供二人に聞いたが無言で首を横に振った。

突然、葛葉先生すくっと立ち上がり、俺を見た。

 

「今すぐ関西呪術協会の総本山に行きなさい!」

 

「治せるのか?」

 

「ここに居るよりはマシでしょう!ベル君、早く背負って走りなさい!真っ直ぐ行けば着きます!」

葛葉先生は鬼気迫る表情で言い、殆ど叫んでいた。

 

ビャクの腕を壊さないよう背負い、俺は走った。

 

5、6分で着いたが、こんなにも本気で走り通したのは初めてだ。ゼェゼェ荒い息をしながら門の所に居た巫女服の女達にビャクの事を簡略して話した。すぐさまビャクを渡すように言われ、背中から降ろすと腕の付け根まで石化が進んでいた。

 

巫女服の女にビャクは運ばれ、俺も後に着いて行ったがとある部屋の前まで行くと「これから処置をするので、これ以上は入れません」そう言われ仕方なく俺は部屋の前で待つ事にした。

 

40分かそこらで葛葉先生やレンが来た。今もビャクは治療中だ。

後なんでも少女とガキは関西呪術協会から指名手配されていたらしい。まぁ、ほぼ捜索や保護目的のようだが。で、レンや葛葉先生も傷だらけなので手当てする為に違う場所に行った。葛葉先生がとても不安げな顔だったのが印象深かった。

 

更に数時間が過ぎ、手当てが終わったレンや葛葉先生が来ていた。三人になり部屋の前で待っていたら関西呪術協会の長が来た。素早く葛葉先生が挨拶したので分かった。

 

そして長に「半日以上はかかるでしょう。あなた達も部屋で休みなさい。ビャクヤ君が起きた時に元気な姿の方が良いでしょう」そう言われた。一拍置いて葛葉先生が賛同し、俺達はしたがい部屋で休む事にした。

 

 

〜〜〜

 

 

手があったかいな。

起きた方が良い気がするけど…、まぶたが重い。

 

すこぶる眠い。

お休み…

 

 

朝…か?

 

眩しい…

 

目を覚まし辺りを見回すと何故か純和風の部屋で寝ていた。ここドコ?

えーっと確か、そうだ無機質少年の魔法が手にかすって石化したんだ。一応、少年が消えたのを確認してから意識を手放したんだけど、ホントどうなったんだ?

 

しばらくボーッとしていたら、ベルとレンが障子を開け入ってきた。何故か、しばしの間は沈黙になり顔を見合わせていた。そして…

 

「ガキにやれんな。ボケ」

ベルの第一声が、これだ。

 

「どんまい…」

レンは、いつも通りだな。

 

「あの後、どうなった?」

 

ベルがレンに聞けと言い、レンの解説によると。

俺が倒れ、ベルが運び、総本山で治療し、翌日になり目覚めた。ちなみ少年小太郎と月の嬢ちゃんは治療を受け、取り調べ、かるい軟禁状態らしい。で、三人でダラダラ過ごしていた。

 

昼になり巫女服の人が来て、大広間で昼飯を食べるようなので呼びに来た。あと俺が病み上がりなので長時間の面会的な事は駄目らしい。で、二人は巫女さんに部屋から追い出されるように飯を食いに行った。巫女さんに「後でお粥をお持ちします」と言い、綺麗に障子を閉め退室した。

 

少しの間ぼんやりと待っていたら、障子が開いた。

 

逆光になり眩しく目を細めて見ると、そこに居たのは刀子さんだった。

刀子さんは無言で部屋に入り俺の枕元の辺りに座った。

 

「お粥です。食欲はありますか?」

そして刀子さんは硬い顔と優しい口調で話し掛けてきた。

 

「…あります。腹減りました」

言われて気が付いたが、すっげーペコペコだ。

 

「それは良かった。一人で食べれますか?」

さっきから刀子さんは凄く冷静な声で話している。

 

「う〜ん。腕が少し凝り固まってる感じが…、食べさてくれますか」

少しばかり暗い感じで、冗談半分に言ったつもりが。

 

「大丈夫ですか?他に変な感覚あります?」

俺の顔を覗き込み、刀子さんは真剣に心配している表情だった。

 

「えっ、いや、元気です。腕も気のせいかなぁ…」

真面目に心配され冗談だとは言えなくなってしまったよ…

 

「そうですか。無理はしないで、私が食べさせてあげますから」

 

そんな感じで、フーフー、アーンをした。

「熱くないですか?」「美味しいですか?」「まだ食べれますか?」

もう味がよくわかりません。薄味のせいだと思う事に俺はした。

 

お粥を食べ終わり、茶を飲んでいたら刀子さんが話し掛けてきた。

 

「クガ君。助けてくれて、ありがとう」

真っ直ぐ俺を見つめていた。

 

「いえ、たいした…」

俺が喋っていた途中で。

 

「でも」

刀子さんの静かでハッキリと響く声が聞こえた。

「でも、あまり無茶はしないでください。お願い…」

さっきとは打って変わり、細い、儚げな声だった。

段々と顔が下を向き、最後には表情が見えなくなった。

 

「すいません。でも刀子さんが危険だったら俺は、また助けます。ただ安心してください、俺は勝手に守って死んだりしません。必ず自分も生きますから、それなら良いでしょう」

 

「あなたは…、何もわかっていませんね…」

刀子さんは深く頷き、髪の毛で表情は見えなかった。

 

「えっ」

 

「私もお腹が減りました。昼食を食べに行きます。おとなしく療養するんですよ。」

ささっと立ち上がり、顔を見せないまま振り向かずに喋り、刀子さんは部屋から出て行った。

 

なんか緊張したな…

 

そして夕方になり俺の体も問題ないようなので、そろそろ修学旅行に戻る事にした。流石に、ほぼ二日ほどの不在は厳しいものがあるからな。

 

あと忘れてたが荷物は俺が寝てる間に長に渡したそうだ。ホントどうでもいい事だから、すっかり忘れていた。

 

で、俺達が夜ホテルに戻るとクラスや教員に心配された。刀子さんが作った言い訳のせいだった。

その内容は、俺達を追いかけていたら、四人一緒に山で遭難し、しかも俺が怪我をし、運良く親切な山の爺さん婆さんに助けられ、二日ほど土砂崩れで立ち往生した。

そんな感じの作り話だ。

 

普通の教員から怒られたが、刀子さんが何度も庇護してくれた。

 

残り一日で俺達は京都を満喫した。寺を見に行ったり、鹿と戦ったり、漬物を食べたり、舞妓さん見たり、やつはし食ったり、やつはし食ったり、やつはし食った。

 

そんなこんなで俺達は新幹線に乗り、マホラ学園に帰った。

 

のちにわかる事だが、月詠と小太郎が追放と言う形でマホラ学園にやって来る。刀子さんが長に頼み込み、この処罰らしい。つか、これ処罰になってるのか疑問だ。

 

マホラ学園に着き。

ダラダラとした足取りで寮に到着。

ベッドにダイブした。

 

色々あって疲れたわ。

 

もう寝よ。

お休み…

 

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