ソードアートオンライン~グランドメモリアル~ 作:Wandarel
「ごきげんよう皆様、パンドラでございます。前回は、アリアとナツが都市伝説と言われていた仮面ライダーの力を継承致しました。例えゲームの中でだけだとしても、彼女らが継承したという事実があればいいのです。滅びゆく未来を避けるためには必ず必要なことなのです。そしてまた今回も……おっと、これ以上はいけない。さて。私はお暇するとしましょうか。」
どうも皆さん、お久しぶりです。
ワンダレルでございます。
はい。
リアルが忙しく、めちゃくちゃサボってました。
申し訳ありません。
またある程度の部分は進めたので、また仕上げれる部分は仕上げようと思っています。
皆さんの評価や感想は私の励みになるのでお待ちしております!
~アインクラッド~
攻略組がSAO第五層を突破し、第6層へと向かった。
俺達『攻略し隊』は順調に第六層のボスへの準備を始めていた。
エルフのクエストも大手攻略組二部隊とキリトを含んだ一部の攻略組で終わらせ、現在ボスについての会議を攻略し隊のギルドハウス(仮)でしていた。
ぼっち
「つーわけだが、俺の予想が正しければあと三週間は先のことになると見ている。」
脚竜
「兄貴、その理由は?」
ぼっち
「まぁ基本は勘だが、ALSにしてもDKBにしても少し時間が欲しそうだったからだ。」
シグレ
「なんでそれわかるの?」
ぼっち
「大体の事は目を見たらわかる。未来は見えんが過去を探ることなんざ簡単だぜ。」
ぼっちはそう言うと黒板もどきに文字を並べ始めた。
ぼっち
「まず今回のボスである『ピアーズ・ザ・ローグ・マンティコア』だが、今回俺達にもボスの情報が分からずじまいだ。故にしばらくは様子見すると予測できたわけよ。」
オクト
「……ということは?」
ぼっち
「あぁ、しばらくは休暇だ。今回は特別に全員だ。感謝しやがれ特にオクト。」
オクト
「感謝……圧倒的感謝!」
泣きながら土下座するオクトを残りの四人は複雑な表情で見ていた。
ぼっち
「というわけだ、明日の昼に飯を食べに行くぞ。」
シグレ・ミホ・脚竜
「どこに?」
ぼっち
「知らんのか?俺達攻略組が六層のキークエストを始めてからすぐにできた料理屋がある。噂によればNPCが作る料理にしてはかなり上物だそうだ。………代わりにそれ相応のコルを持っていくらしいがな。」
Yun
「あ、それ知ってる。確かお店の名前は『ロ・マーラ』だったよね?」
ぼっち
「さすがはYunだな。明日の昼はそこで食うぞ。」
ミホ
「あれ?私達のギルドそんなにお金持ってたっけ?」
ぼっち
「何のためにオクトを馬車馬のように働かせたと思っている?」
ミホ
「あ、はい。」
それぞれ、思うところはあったが正確な情報を解析できてない状態でボス攻略へ向かうのはかなり危険だったが故にしばらくは休暇を取った。
もちろん、日頃行っている地獄のような戦闘訓練があるが、それを終えようやく昼になった。
ぼっち
「……よし、今日はこんなもんだろ。」
脚竜
「」
オクト
「脚竜?」
脚竜
「」
Yun
「返事がない、ただの屍のようだ。」
ミホ
「まぁ……こんな無茶苦茶してたら……死ぬよね。」
ぼっち
「それじゃ行くぞ野郎共。」
攻略し隊
「おー!」
死にかけの脚竜を連れて、六層の湿地帯を歩いていく。
例の料理屋はその湿地帯の奥にあるらしい。しかも、その付近のエリアのモンスターはそこそこの強敵で、ソロで油断すれば死ぬ可能性もあるほどだった。
しかし、訓練を重ねた攻略し隊にとってはその程度のモンスターにやられるほど弱くはない。
ロ・マーラまであと百メートルというところで攻略し隊全員がフリーズした。
人気があるとは聞いていた為、多少の事は想定していたが………。
攻略し隊一同
「列なっが!?」
思っている以上に列が長く、ざわざわしていた。
ぼっち
「……愚弟、一番前にいる客が店に入ったら教えろ。みえるだろ?」
脚竜
「え、まぁわかった。」
ぼっちの意味深な発言と同時にオクト達四人が相談を始めた。
Yun
「いくらなんでも列が長すぎない?」
ミホ
「まぁ、人気料理屋だし仕方ないと思うけど。」
シグレ
「……でもNPCの料理屋っておいしいところは美味しいけどひどい所はとことんひどいよね?」
ミホ
「……これ、誰か残って順番確保しないとヤバいんじゃない?」
ぼっち
「………確かにな。さっき調べてみたが一人辺り平均十五分ほどだ。人数にもよるがこの計算で行けば、俺達がロ・マーラで飯をするのは今から五時間後だな。」
脚竜
「……それって晩飯(?)じゃねぇか!」
ぼっち
「というわけだオクト、残れ。」
オクト
「絶対いやです。」
脚竜
「ここは公平にじゃんけんでいこうぜ。」
オクト・ぼっち・シグレ
「お前とやると公平にならねぇよ!」
攻略し隊一同
「じゃんけん!」
ぼっち
「……なんでだよ。」
脚竜
「じゃ兄貴頼むわ!」
Yun
「よろしくぅー。」
ぼっちが順番確保を勤めることになった。
ぼっちを除いた攻略し隊のメンバーは各自でボスの情報を集めたり、素材を収集したり、サボったりしていた。
脚竜
「いやオクト、休暇なのになんで仕事してんの?」
オクト
「……身体が勝手に動くんだ。」
脚竜
「えぇ……。」
Yun
「……アンタホントに大丈夫?」
オクト
「大丈夫大丈夫。」
ミホ
「疲れたらいつでも代わるよ?」
オクト
「ありがとう、気持ちだけは受けとるよ。」
シグレ
「ゲームだからって無理しちゃダメだからね。」
脚竜
「うんうん。」
オクト
「拝啓、父ちゃん母ちゃんに姉ちゃんにばあちゃん、そして小さき猫達よ、俺は攻略し隊のリーダーを除くメンバーの優しさに感動です。」
脚竜
「えぇ、泣くほど!!?」
ぼっちが言っていた予定の時間に戻ると、ぼっちは最前列にいた。そして、ぼっちの後ろには人がいなかった。
シグレ
「……あれ?私達が遊びに行く前にはぼっちさんより後ろの人いなかったっけ?」
脚竜
「辛抱強く待てなかったんじゃね?」
ミホ
「まぁ、何はともあれリーダーお疲れ様ー。」
ミホが声をかけたが、ぼっちは何かをブツブツと呟いていた。
脚竜
「ん?兄貴?」
ぼっち
「本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい本が読みたい」
ミホ・シグレ
「ヒエッ……。」
オクト
「ひぃ……。」
Yun
「……なにこれ。つーかオクト私の後ろに隠れるな。」
脚竜
「あーこれ兄貴の禁断症状だよ。五時間位読書できないとなんかこうなる。んでたぶん兄貴のこの禁断症状見て後ろの人は逃げたんだろうな。」
脚竜はそういうとストレージをいじり、一冊の本を出して置いた。すると、ものすごいスピードでぼっちが本に食いついて読み始め、五秒で読破した。
ぼっち
「ふぅ、助かったぞ愚弟。」
脚竜
「何年兄弟やってると思ってんだよ。」
さすがは兄弟と言ったところで、お互いをカバー出来るようにお互いが動いている。
ぼっち
「……さてと、席が空いたようだ。行くぞ。」
脚竜
「おー!」
Yun
「………切り替えが早いわねホント。」
店内の装飾は控えめでありながらかなりオシャレな店になっている。必要最低限なインテリアばかりでありながら、それだけでも高級感が滲み出ている。
シェフ
「いらっしゃいませ。空いているお席へどうぞ。」
脚竜
「……なるほどなぁ。」
ミホ
「ん?どうしたの脚竜?」
脚竜
「……ここさ、カウンター席しかないんだよ。」
ミホは脚竜に言われて見回すと、確かにカウンター席しかなく、テーブルは無かった。
シグレ
「そ、それでもここまで人気があるのってすごくない?」
ぼっち
「………ほう。」
とりあえず六人はちょうど空いていた六席に座った。
シェフ
「そちらにメニューがございますので、ご注文がお決まり次第お声をかけてください。」
Yun
「へぇ、メニューまである……だいぶ作り込まれてるわね………。」
見る限り値段は今までの料理屋の中でもダントツに高かった。
ぼっち
「……お前らとりあえず決めたか?」
攻略し隊一同
「おう。」
ぼっち
「すんませーん。」
シェフ
「ご注文を。」
脚竜
「コロッケ定食!」
オクト
「ピザトーストとイタリアンサラダセットで。」
ミホ
「ハンバーグ定食で。」
シグレ
「チャーハン!」
Yun
「パンケーキ、メープルシロップ多めで。」
ぼっち
「ボンゴレスパゲッティ。」
シェフ
「かしこまりました。少々お待ち下さい。」
シェフが奥の厨房へと入った。
ぼっち
「お前らジャンルバラバラじゃねぇか。」
脚竜
「まぁまぁ、他のお店みたいにすぐ出て来るって。」
脚竜がその事を言ったが、中々に料理が出て来ない。
ミホ
「……なんか遅くない?」
注文からおよそ二分ほどでシェフが厨房から料理を出した。
それぞれが出来立てほやほやのようだ。
攻略し隊一同
「……いただきます。」
まず、一口。
ぼっち
「………!?」
全員が思わず口を押さえた。
ぼっち
(な、なんだこれはぁァァッ!!うまい!うますぎる!これ程味の再現が可能なのか!?)
ミホ
「え……スゴい……私……私……。」
ミホは、そのしっかりとした味に思わず涙を流した。
シグレ
「うまぁァァいッ!説明不要ッ!」
シグレは壊れた。
Yun
「……うわ、おいしいこれ。」
オクト
「うまい…うまいよ母ちゃん……。」
オクトも思わず涙を流した。
脚竜
「うおぉぉぉっ!衣はサクッとして素晴らしい食感!そして口のなかで牛肉が!じゃがいもが!一緒になって最高の味を引き出している!例えるなら相手のゴールに同時にシュートを決め込んでる!超エキサイティングな味がするよォォッ!んまぁーーーいッ!」
脚竜が見事に空振りをかましている食レポを始めた。
ぼっち
「……これほどのモノとはな。」
シェフ
「お気に召したようで何よりでございます。」
攻略し隊一同
「ごちそうさまでした。」
気がつけば既に食べきっていた。満腹と幸福感で満たされる感覚に攻略し隊は全員骨抜きにされた。
シェフ
「では、お会計が三万四千コルになります。」
脚竜オクト
「えぇっ!?」
ぼっち
「想定内だ、驚くことはない。どうぞ。」
シェフ
「またのお越しをお待ちしております。」
ロ・マーラを去ってギルドハウス(仮)に戻ってきたがほとんどの話題がロ・マーラであった。
だが、この状況に疑問に思う男がいた。
脚竜
(……あのシェフどっかで見たことある気がすんだよな。誰だろ?)
ぼっち
「今度はキリトとアスナでも連れていくか。法外の値段のアレを奢って今後の関係をよくするためにもな。」
Yun
「悪意丸見えなんだけど。」
???
「なぁ、俺達いいように使われてるだけなんじゃねぇか?」
???
「そうだぜ。なんで俺達が……」
???
「いやなら帰ってもいいぞ?俺だけでも出来そうだしな。」
???
「そういってホントはルイーダさんに誉められたいんだろハイウェイスター。」
ハイウェイスター
「ば、バカなこと言ってんじゃねぇよチョコラータ!」
???
「そうそう、ルイーダさんの為に身体張って頑張ってるもんなぁ。」
ハイウェイスター
「ラバーズお前まで………。」
ラバーズ
「……まぁ、アイツらにぶん殴られて俺達がどんだけの事をしたのかもわかっちまったしな。」
チョコラータ
「どう転ぶかはわかんねぇが、最善は尽くさねぇとな。」
ハイウェイスター
「………俺達も生き残るぞ。リアルでちゃんと面を向かって謝らねぇと俺の気も済まねえしな。」
ラバーズ
「なにカッコつけてんだよ、ホントはルイーダさんにリアルで会いたいだけのくせに。」
チョコラータ
「そうだそうだ。」
ハイウェイスター
「てめぇらまだそれを言うか!」
二層での出来事以来、この三人はすっかり丸くなった。第四層を突破し、たまたま始まりの街に戻ってきた脚竜に改めて謝罪したが、脚竜は贖罪にルイーダの酒場を手伝うことを条件に出した。そして、ルイーダの酒場のアルバイトから従業員に昇格し、三人共々売り上げに貢献したり、素材収集に励んでいた。
チョコラータ
「……ん?」
不意にチョコラータが何かを呟いた。
ハイウェイスター
「どうしたんだよチョコラータ?」
チョコラータ
「……いや、見間違いだ。人がいたような気がしてな。」
ラバーズ
「お、おい。お前ら後ろ……。」
ラバーズに言われてハイウェイスターとチョコラータの二人が後ろを振り向くと、半分が赤で半分が青の化け物がいた。
チョコラータ・ラバーズ・ハイウェイスター
「「……う、ウワァァァァァァァァァァッ!!」」
三人が全力で走って始まりの街に逃げていった。
ルイーダ
「……これが今回の噂のことよ。」
オクト
「……ホントか?」
ハイウェイスター
「ホントだって!」
Yun
「……ホントに?」
ハイウェイスター
「ホントだっていってんだろ!」
脚竜
「……まぁ信じるけどさ、偶然とはいえこんな形で依頼が来るなんてな。」
シグレ
「正体不明の赤と青の化け物……か。プレイヤーネームは……無理があるよね。見る間もなかったみたいだし。」
ミホ
「どちらにせよ今は暇だし受けてもいいんじゃない?どうするのぼっちさん?」
ぼっち
「ふむ、化け物退治か……。ルイーダさん、報酬を提示してもらおうか。」
ルイーダ
「報酬は四万五千コルと二時間飲み放題でどう?」
ぼっち
「オーライ、承った。報酬は後払いで問題ない。」
ルイーダ
「いつもありがとね。」
脚竜
「よっしゃー、そうと決まればロ・マーラで飯にしようぜ!」
オクト
「おいおい、大丈夫なのか!?」
ぼっち
「一向に構わん。行くぞ。」
とりあえずは腹ごしらえと言わんばかりにロ・マーラで食事を取り、夜にハイウェイスターが見たという一層で張り込みをしたが、その赤と青の化け物は現れなかった。
翌日、攻略し隊は改めて作戦を練り始めた。
ぼっち
「……見つからなかったか。」
シグレ
「でもホントにいるのかな赤と青の化け物なんてさ。」
脚竜
「まぁ探してみる他ないでしょ。」
というわけで今日はキリトとアスナも連れてロ・マーラにてランチを食べていた。
ぼっち
「どうだキリ坊、アスナ。」
アスナ
「お、おいしい……。」
キリト
「こんなうまい飯食ったのホントに久しぶりだよ……。」
ぼっち
「そいつは良かった。そんでここの料理いくらか知ってるか?」
キリト
「うーん……八百コル?」
ぼっち
「残念、五千だ。」
キリトアスナ
「五千!?」
さすがの2人も驚いたようだ。
アスナ
「いや、たしかによく考えてみたら高いのも納得いくし………」
キリト
「おいぼっち、聞いてないぞ………。」
ぼっち
「んんー?俺は飯を食べに行くと言ったはずだ。値段の事を聞かなかったキリ坊が悪い。」
脚竜&オクト&ミホ
(悪魔だ)
事件解決には時間がかかりそうだが、1歩ずつ前へと進んでいる。
シェフ
「おまたせしました、カルボナーラでございます。」
キリト
「あぁ、ありがとう。」
ここまで言った時、キリトはフォークを落としてしまった。
アスナ
「何してるのよ。」
キリト
「あはは、悪い悪い……。」
キリトは落としたフォークを拾った瞬間に違和感に気づいた。
キリト
(………待て。ベータテストの時にこんな料理屋はあったか?いくら改変があるにしてもおかしい。それにあれは………。)
キリト
「ぼっち、気づいたか?」
ぼっち
「ほう?やるじゃないか。」
オクト
「赤と青の化け物の正体がわかったのか!?」
脚竜
「な、なんでお前が………」
次回、SAOGM:第二十三話「隠された事実」
???
「命なんて安いものだ。特に、俺のはな。」