FGOの世界に転生して、Aチームに所属したら異星の神に選ばれてしまった件について   作:ハセカズ

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はい、アンケートの結果本編を投稿することになりました。


それぞれの陣営の内心部分が出る感じです。


番外編であるapocrypha編も入れましていましたが見ずらいという意見があったので。番外編7に移動しました。


ふざけんな!という方がいらした場合はごめんなさい。


それと主人公補正を言いすぎでは?という意見があったのでコメントを

基本的にこの作品内では色んな状況に対してどうしてそうなっているかの理由付けをするつもりではあります。それで納得いかない方は感想欄にてコメントを下さい。出来るだけ納得出来るような理由を返せるように努めます。

主人公補正はそれでも納得いかない人用のネタだと思ってください。申し訳ございません。





後11話で主人公がやったことに対して不快に思われている方がいらっしゃるようですので謝罪を


作者の作品で不快な思いをさせて申し訳ございませんでした。


主人公の考えた奴は確かに鬼畜だと思います。


ただ本作品における主人公は負けたら世界消滅=パンゲアを失うというのとどれだけの戦力差があってもカルデアに負けるかもしれないという不安からカルデアに対して有効な手段は出来る限り使うつもりでいます。


なので今後も割と外道な作戦を実行する可能性がありますので何卒ご了承ください。


それを気にしないよという方は本編をお楽しみください。



第12話 それぞれの内心 

パンゲア異聞帯のとある場所にてカルデアに敗退したクリプタ―達が一堂に会していた。ペペロンチーノが敗れ去り、カルデアはこれで4人のクリプタ―に対して勝利を収めたことになる。

 

「まさか、アンタも敗れるとはな、ぺぺ」

 

「ええ、まさかあの子達があそこまでやるとは想像していなかったわね。やれる限りの事はしたけれど‥‥立香やマシュが一枚上手だったという事ね。」

 

「というかなんで私までここに集めたの、ぺぺ?」

 

「あら、良いじゃないのヒナコ。同じカルデアに負けたもの同士でお茶をしたいと思ったの。オフェリアが生きていると聞いて驚いたしね。」

 

「この異聞帯に連れてこられた後は、生きている事を隠匿するために他の皆との会話をしばらくの間禁止されていたのよ。コヤンスカヤにバレないためらしいけど。」

 

敗退して回収されたクリプタ―達はパンゲア異聞帯の内の好きな住居を割り当てられ、そこで暮らしている。カドックはアナスタシアと共にパンゲアのロシア領域に、オフェリアは北欧領域に、ヒナコは項羽と共に中国領域に。

 

ペペロンチーノはこの異聞帯に着いた後でオフェリアが生きているという事を聞かされて、他の皆とカルデアの戦いやこの異聞帯の感想などを敗退した者同士で直接会って話をしたいという理由でクリプタ―を集めていた。

 

「それにしてもこの異聞帯に着いた時は驚いたわね~。まあ、あんな強い娘を連れている時点である程度の察しはついていたけれどもね。」

 

「確かにな…あらゆる神話を内包している異聞帯。僕も驚いたけど‥‥ところでぺぺ。あんたは驚くだけで済んだのか?身体に何かしらの異常はなかったのか?」

 

「ええ、最初はマナ濃度に驚いたけれども‥‥今はここが凄く心地いいわ。貴方は何かあったの?」

 

「…いや、何でもないさ。」

 

カドックはこの異聞帯に着いた時にあまりのマナ濃度に酔って吐いている。その時の反省からカドック以降敗退したクリプタ―達が吐かないようにパンゲアに頼んだため、ペペロンチーノ達は驚くだけで済んでいる。

 

「それにしても何でここの異聞帯はここまで強力なのかしら。最初は、キリシュタリアの所が勝つと思っていたけど‥‥このままいけば間違いなくアイツが勝つ事になるわね。」

 

「そんな事‥‥‥ないわ。キリシュタリア様ならきっと‥‥」

 

キリシュタリアが負けるという話を聞いてそれを否定するオフェリア。ふとカドックが外を見る。

 

「確か空想樹も今は隠匿されて確認できないけど、ギリシャ異聞帯と同様にすでに完成しているんだろう?」

 

現在カルデア側はギリシャから伸びている地球圏の8割を覆う超大規模な空想樹を伐採しようとしているが、パンゲア異聞帯でもギリシャと同様に空想樹は完成しておりその規模はギリシャをも上回る。

 

もっともパンゲア異聞帯外からであれば、パンゲアを覆う嵐の壁によってそれを確認できず、現在では空想樹はその存在が隠されているため中に入ったとしても認知できない。

 

「‥‥北欧でスルトを圧倒したあの娘がこの異聞帯の王だと聞いた時は納得したけれど…それ程の存在とどうやって契約を結んだのかしら?」

 

「確かに私もそれは疑問に思っていたわね。オフェリアが持っているような強力な要石があるわけでも無いのに‥‥項羽様を助けてもらった事には感謝しているけど。」

 

「確か真名はパンゲアだったか…?でもいくら異聞帯でも殆ど全ての神話を含む世界だなんてあり得るのか?」

 

「確かにそうね。なぜ日本という場所にこの異聞帯が発生したのかも気になるし‥‥まだ何か隠してそうね。」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

俺達は現在、ペペロンチーノから回収した大令呪を使い異星の神の事を調べていた。

 

「‥‥それでどう?」

 

「異星の神の事はもう7割は把握することが出来ている。後はマスタ―が危惧している事だけが分かれば‥‥」

 

これまで集めた大令呪を使って、異星の神の調査は続いている。異星の神、その力の部分に関してはもう大体把握した。ただ俺が懸念している事が一つだけある。それは‥‥異聞帯は異星の神によって生み出された。だから、異聞帯の存在であれば異星の神には敵わないんじゃないかということだった。

 

この前のアルジュナ・オルタの時は傷を受けたけど、アレはあくまでもノーガード状態だったし、そもそもエフィアス本体じゃない。それに表面部分に僅かな傷をつけただけらしい。まあ、見た目は重症だけど。

 

あの分身体は宇宙破壊概念が込められた攻撃なら、

ある程度は傷が通るぐらいの性能だったとの事。

アルジュナは宇宙を焼くシヴァ神の力を持っていたわけだし、それなら傷を付けられるか。

 

それはおいといて、上記通りであればエフィアスがどれだけ力を持っていても異星の神には勝てないということになる。そこの部分がどうなのかに関してはまだ分かっていないため引き続き大令呪を回収する必要がありそうだな。

 

それに異星の神を調査する以外でも使い道が出来たわけだし‥‥もしかしたら大令呪が異星の神やカルデアに対しての切り札になるかもしれない。次はいよいよギリシャだ。キリシュタリア回収の準備しておくか。キリシュタリアがここで敗北するかは分からないけど。

もしかしたら5章で決着がつかず、8章以降に…みたいになるかもしれないし。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

現在カルデアでは次の異聞帯攻略の為の準備を進めていた。ギリシャ異聞帯に行くための物資の補給は完了していたため、後は準備が整えばいつでもギリシャに行けるという状況だ。

 

しかしカルデアの空気はお世辞にも明るいとは言えなかった。その原因はインド異聞帯が未だに消滅していないからだ。インドの空想樹を切り取って既に時間はそれなりに経っているが未だにインドが消滅する気配はない。つまりあのクリプタ―が言っていた事がハッタリではなかった可能性が高いということに他ならなかった。

 

重い空気の中、ゴルドルフ所長があることを切り出す。

 

「…次の異聞帯攻略はギリシャではなく日本にするというのはどうかね?ホームズの考察ではあ奴の担当異聞帯は日本である可能性が高いのだろう?」

 

「それは‥‥」

 

「それはただ逃げているだけ、だろう?我々は汎人類史を取り戻すために他の世界を消す覚悟を決めた。でも、住民を自らの手で直接殺す罪悪感を感じたくないから、元通り異聞帯消滅に任せて住民を消す方に戻したい…それは我々が本来背負い込むべきものから目を背け逃げているだけだ‥‥立香くんはそう言いたいんじゃないかな?」

 

「‥‥‥‥」

 

「ダヴィンチさん‥‥」

 

「キミの言いたい事はもっともだ。でも…君にそれをする覚悟はあるのかな?」

 

「そ‥れは‥‥」

 

覚悟を決めていた筈だった。元の世界を取り戻す為に他の世界を台無しにする覚悟を。‥‥‥でも、違った。俺は本当の意味での覚悟なんて出来ていなかったんだ。俺は住民を消すことは出来るけど、殺す覚悟が出来ていない。

 

あのクリプタ―が言っていた通りに消す方が遥かに大罪なのに‥‥罪悪感を感じないという理由でそれを今まで成し遂げていたんだ。今回の事で俺の中で「消す」という事が本当はどういう事なのかを理解した。なのに‥‥‥自分の手は汚したくない、罪悪感をこれ以上感じたくないという考えが頭から離れない。住民の事は異聞帯消滅に任せておいて、自分たちの手は汚したくないと思う自分が何処かにいる…!

 

「‥‥私は日本に行くことは反対だ。彼が連れていたあのサーヴァントを倒す手段が現時点ではこちら側にはない。他の異聞帯に行き、少しでもあの少女を倒す手掛かりを得る方がまだ可能性はあると思う。」

 

「う…うむ。そうだな‥‥」

 

ホームズの意見に反対する者はいなかった。カルデアの次の行き先は予定通りギリシャに決まった。キリシュタリアとの決戦は近いだろう。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「先輩‥‥」

 

ポツリとそう呟く。その先輩という言葉はマスターに対してでは無く、今は自分達と敵対してしまっているクリプタ―に対しての言葉だ。藤丸立香と共に巡った特異点修復の旅においても間違いなくマシュの世界は広がっていた。

 

しかしそれ以前のカルデアにおいての彼との交流でマシュの世界が広がっていたのも事実だろう。彼女が先輩と呼んでいるのも藤丸同様に一般人的な要素を感じていることや、危険を感じなかったからだろう。

必ず彼を取り戻す――それが人理修復での彼女の原動力となっていた。そして遂にゲ―ティアを打倒してようやく彼とまたゲームや話が出来る。それに約束を果たすことが出来る‥‥。

そう思っていた。だからキリシュタリアが人類に宣戦布告した時に8人のクリプタ―の中から彼の存在を無意識のうちに外していたのだ。別の誰かが‥‥そう思いたかった。しかしその彼はこちら側を完全に敵だと言い、クリプタ―サイドの味方に付いてしまっていた。

 

だがマシュは彼の事を敵だとは認識できていない。今でもカルデアに帰ってきて欲しいと思っている。クリプタ―側にも事情があるということはペペロンチーノと話をしていて理解できた。だからこそ今回住民を殺さなきゃ異聞帯を消せないということをしたのだろう。自分の異聞帯を守るために。‥‥‥彼とはもう一度話をしなければならない。彼だけではない。他のクリプタ―達の皆の話も聞いて分かり合いたい。

 

 

出来ればまたあの時のように‥‥‥‥

 

 

 






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